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242.ゴタゴタが終わってからの約束

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『ああ、そうか。分かった』

 僕達がありがとうとさようならの挨拶をしている間、アルフォンスさんは誰かと話しをしていて。ほら、あの自然の物を使って話しをするやつね。ちょっと離れていたから、誰と話しをしているのか分からなかったんだけど。戻ってきたアルフォンスさんから嬉しい話が。

『ティファーから連絡が来た。カナデ達を追ってきている者達と接触できたようだ。私からの手紙を渡せたと。彼らは今、私達がこれから行く隠れ家へ向かっているそうだ』

 話していたのはティファーさんだったみたい。それでティファーさんはちゃんと、僕達を追ってくれている人達と会えて、その人達ともう隠れ家へ向かっているんだって。

「あにょ、にゃまえわかりゅ?」

 今まではバタバタしていたし、こうやって連絡を頻繁には取れていなくて。アルフォンスさん達も誰かが追って来ているのは分かっていたけど、それが誰かなんて分からなかったからね。

 でも、ティファーさんが接触できた今、ティファーさんが名前を聞いてくれているかもと思って。それで聞いてみたんだよ。

「ああ、ドラゴン族の者が2人、クラウドとジェローム。人族が1人、名はウィバリー。それともう1人、というかもう1匹、イングラムという魔獣が……」

『クラウド!!』

『ウィバリーとジェロームなの!!』

「いんぐりゃむ!!」

「知っている者達か?」

 僕達はクラウド達のことを話そうとしました。でも話しはここを出発してから聞くって。そうだよね、向こうがもう隠れ家へ移動しているのなら、こっちも早く移動しなくちゃ。話しだったら向かっている最中に、いっぱいできるもん。

 こうして僕達は、スーリーさんや、他のお世話になったエルフの人達に、もう1回ありがとうとさようならの挨拶をして。この前エルフの里へ来る前に降りた場所へ移動することに。

『ねぇねぇ、アリフォンス』

「何だ?」

『今の色々が全部終わって、危なくなくなったら。またエルフの里に遊びに来て良い?』

『ぼく、もっといっぱいあそびたいなの!! それとごはんもいっぱいたべたいなの!! それからそれから……』

 まだまだ続きそうなフィルの言葉を遮って小鳥達や虫達が、

『ブブブブブ!』

『ピピピピピ!』

 今のは、自分達もまた遊びに来たいって言ったみたいだよ。もちろん僕達と一緒にね。小鳥さんや虫さんね、エルフの里に着いてすぐに、エンシェントドラゴンおじさんに何か言っていて。

 それでご飯の時に何を話していたか聞いたら、なんか色々話しをしていたよ。まずこれからの事。これは今からあのみんなが住んでいた、あの洞窟があった場所には、すぐに戻れなくて。

 最初は敵が来ちゃうから、危ないってそのまま逃げてきたけど。でも今は、敵は僕達を絶対に探していて、もうあの森にはいないはず。だから今僕達といるよりは、敵のいないはずの森へ戻った方が安全なんだけど。
 でも今戻ることはできないでしょう? だけど僕達の側にいる方が危険なわけで。だから小鳥さんと虫さんに、エルフの里に残るかって、話しをしていたみたい。

 そうしたらみんな、エルフの里の残っても、どこに敵が来てもおかしくないから。だったら僕達と一緒のいるって言ってくれたんだよ。僕、それを聞いてとっても嬉しかったです。

 でも、もしも敵が来ちゃった時は、みんなを隠れ家に残して、僕達がささっと移動することになりました。それで僕達が敵を惹きつけている間に、みんなには隠れ家の地下にあるトンネルを通って、外に出て逃げてもらうの。

 今でも巻き込んじゃっているけどさ、これ以上はね。それにみんなにもしも何かあったら? みんなのお父さんやお母さん達が、とっても悲しむよ。それは絶対にダメ。

 それにもしみんなが人質になって、それを助けようとしてみんなが捕まっちゃったら? 僕の力を奪われて、エンシェントドラゴンおじさんもまた……。

 そうならないために、今度もし逃げることになったら、洞窟の時みたいに一緒に逃げないで、別れて逃げることに決まったんだ。みんな納得してくれたよ。

 そして次に話したこと。それはこのごたごたが終わったら、小鳥さんと虫さんは勿論、エンシェントドラゴンおじさんは一応あの洞窟に帰る予定なんだけど、あそこは敵にバレているからね。別の場所で暮らす可能性も。

 でも、そうなったとしても、時々はあの洞窟のある森へ来てもらって、僕達のいる場所へ連れて行ってほしいって。そう、僕達と遊ぶためにね。
 これについてはすぐに、エンシェントドラゴンおじさんは了解してくれました。平和になったらいくらでも僕達の所へ連れて行ってくれるって。

 ろ、色々と決まっていたんだ。でも今のフィルやクルクルが話した。エルフの里に遊びに来たいって話し。自分達も一緒に遊びに来たいって思ったみたい。だから一緒にアルフォンスさんにお願いしたって。

「まぁ、お前達ならば、問題はないだろう。本当だったら今の私達の里のことを、外部に教えることはしないが。お前達はすでに里のことを知っているからな。それにお前達に敵意がないことも、皆が理解している。誰も反対しないだろう」

 それを聞いて喜ぶみんな。勿論僕もね。

「だが一応皆に聞かなければ。そしてもしそれでダメだと決まってしまったら、諦めてもらうしかない。それでも良いか?」

 うん、それは仕方がないよね。だってエルフの人達は色々あって、今は隠れて暮らしているんだから。今回は仕方なくって、そう考えているエルフの人達もいるかもだし。その時はしょうがないよ。みんなもそれには納得。それからもしダメだったら。別の遊び場所を考えるって。

 そんな話しをしているうちに、飛び立つ広場へと到着しました。
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