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223.ついに鎖が切れた?
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「ひび、はいっちゃ!?」
『クルクルの方も!! カナデ、フィル、どんどん攻撃。それで切れたら次の鎖! 早く早く!!』
クルクルの言葉に慌てて攻撃を再開する僕達。ヒビが入った所を何回も攻撃します。そうしたらすぐにまた別のヒビが入って。これはもしかしたら本当に鎖を切ることができる?
一生懸命攻撃すると、攻撃するたびに新しく入るヒビ。それにヒビの範囲もどんどん広がっていって。いつのまにかみんなのヒビがくっつくぐらいまで、ヒビの範囲が広がりました。そして…。
「こげき!!」
『ガシガシッなの!!』
『切れろぉぉぉ!!』
僕達がほぼ同じ、それぞれ叫んだ瞬間。パキパキ、パキパキパキッ、パリーンッ!! ついに鎖が弾け飛びました。こう、ガラスがパリンッて割れるみたいに、粉々に砕け散ったんだ
砕け散っただけじゃありません。切れた場所からどんどん鎖が消え始めて、最後にはその切れた鎖は完全に消えたんだ。空気に消えていった感じかな。
「きれちゃ!!」
『やったなの!!』
『やったぁ!!』
喜ぶ僕達。でもすぐに喜ぶのは終わり。だってまだまだ鎖はいっぱいだもん。僕達は別の鎖に取り掛かろうとします。でもその時クルクルが、僕からあんまり離れるのはダメだから、僕の近くでみんなそれぞれ違う鎖を攻撃した方が良いんじゃないかって。
さっき切れた鎖。それぞれ攻撃していた部分にヒビが入って、それぞれ砕け散ったでしょう? せっかく切れるのが分かったんだから、1本をみんなで攻撃して切るよりも、3人それぞれ別の鎖を攻撃した方が、たくさんの鎖を切ることができるでしょうって。
うん、そうだね。クルクルの言う通りだよ。というか、クルクル頭の回転が早いね。僕、本当だったら年上のはずなんだけど。ごめんね気づかなくて。
クルクルの作戦通り、僕達は別々の鎖を切ることに。僕は目の前の鎖を。フィルは左斜め前、クルクルはその反対を。みんな離れすぎないように、気をつけながら鎖を攻撃し始めます。
『時間がないから早く!! どんどん攻撃!! あっ! ヒビが入った!!』
『ボクもなの!! ヒビができたなの!!』
なんだろう、別に鎖を切るコツとかはないんだろうけど。1度切る体験をしたからなのか、最初よりも早く鎖にヒビが入って。もちろん2匹だけじゃありません。僕もすぐにヒビが入ってね。
それからまた少しして、パリンッ!! 3本の鎖を切ることに成功しました。1本目の半分の時間で切ることができたよ。
「ちゅぎ!! くりゅくりゅ、しゅこちうえ、できりゅ?」
『分かった!!』
『ボクはこっち!!』
鎖がいっぱい絡まっているからね。クルクルには少し上の方で鎖を切ってもらうことに。フィルと僕は下の方を切ります。
よし、どれだけ時間が残っているか分からないけれど、できる限りエンシェントドラゴンおじさんを助けなくちゃ。
もしかしたら、もしかしたらだけど。間に合わなくても、エンシェントドラゴンおじさんの苦しみは和らげてあげられるかもしれないでしょう?
エンシェントドラゴンおじさん、僕達頑張るから、もう少しだけ待っててね!!
*********
「あれは何だ?」
「何だと申されましても、私にも分かりません」
「あれは切れるものなのか。いや奴隷契約全てに言えるが、何か他から奴隷契約に対して干渉できるものなのか?」
「アルフォンス様動かずに! 治療が遅くなります」
私は何を見ているのか。奴隷契約により、予想よりも早く苦しみ始めたエンドラ。考えが甘かったと、カナデ達を守らねばと思ったが、私は攻撃されてこの有様。
が、それ以上に予想外の動きをしたのがカナデ達だった。私達が止めるのも聞かずにエンドラに近ずくと。あの奴隷契約に使われている呪いとでも言うのか、黒いモヤの中へ手を入れたのだ。
これではカナデ達も共に攫われてしまう。と、無理にでも動こうとした私だったが。私が思っているようなことは起きなかった。これがまず1つ目の異変だった。何故か呪いがカナデ達を避けたのだ。体全体で中へ入れば、カナデ達の周りだけそれは避け。
何にしても今のうちの助けなければ。また動こうとする私に、カーライルは動くなと言い。が、ここで更にカナデ達は予想外の行動を。まさかあの鎖を攻撃し始めるとは。
あの鎖の太さとあの数。それだけ強い契約がされている、そしてその鎖のために使われている魔力。あれはそう簡単に切れるものでもなし、下手をしたらカナデ達にも、鎖が巻き付かれる可能性があるのだ。しかし。
躊躇なく鎖を攻撃するカナデ達。そしてここで2つ目の異変が。鎖にヒビが入ったと、カナデ達が喜んだのだ。鎖にヒビが? そんなことがあるはずがない。そう思いながらも、カナデ達は更に勢いづき。そしてついに、完全に鎖を切ってしまった。
その後は別れて鎖を切り始め、1本目よりも早く鎖を切ることに成功し。私は一体何を見ている? こんなことがあるわけもないのに。だが確かに、それは今、目の前で起きており。
「アルフォンス様、後少しで治療が終わります。それまで動かぬよう。…もしかしたら、私達も攻撃できる可能性が」
「分かっている。あの武器、借りることはできるだろうか」
あのカナデ達が攻撃に使っている武器。確かクルクルが考え、ドラゴンの里の者が作ったと。もしかしたらあの武器が特別なのかもしれない。もしそうなら、フィルに今攻撃に使っていない、他の武器を借りることはできないだろうか。それで私達も鎖を攻撃できれば。
他にももしかしたら、『神の愛し子』のカナデが側にいることとで、今のカナデ達が呪いを避け、鎖を切ることに成功しているのなら。私達もカナデの側へ行けば、それができないだろうか。
エンドラ、もしかするとお前を、助けることができるかもしれない!!
『クルクルの方も!! カナデ、フィル、どんどん攻撃。それで切れたら次の鎖! 早く早く!!』
クルクルの言葉に慌てて攻撃を再開する僕達。ヒビが入った所を何回も攻撃します。そうしたらすぐにまた別のヒビが入って。これはもしかしたら本当に鎖を切ることができる?
一生懸命攻撃すると、攻撃するたびに新しく入るヒビ。それにヒビの範囲もどんどん広がっていって。いつのまにかみんなのヒビがくっつくぐらいまで、ヒビの範囲が広がりました。そして…。
「こげき!!」
『ガシガシッなの!!』
『切れろぉぉぉ!!』
僕達がほぼ同じ、それぞれ叫んだ瞬間。パキパキ、パキパキパキッ、パリーンッ!! ついに鎖が弾け飛びました。こう、ガラスがパリンッて割れるみたいに、粉々に砕け散ったんだ
砕け散っただけじゃありません。切れた場所からどんどん鎖が消え始めて、最後にはその切れた鎖は完全に消えたんだ。空気に消えていった感じかな。
「きれちゃ!!」
『やったなの!!』
『やったぁ!!』
喜ぶ僕達。でもすぐに喜ぶのは終わり。だってまだまだ鎖はいっぱいだもん。僕達は別の鎖に取り掛かろうとします。でもその時クルクルが、僕からあんまり離れるのはダメだから、僕の近くでみんなそれぞれ違う鎖を攻撃した方が良いんじゃないかって。
さっき切れた鎖。それぞれ攻撃していた部分にヒビが入って、それぞれ砕け散ったでしょう? せっかく切れるのが分かったんだから、1本をみんなで攻撃して切るよりも、3人それぞれ別の鎖を攻撃した方が、たくさんの鎖を切ることができるでしょうって。
うん、そうだね。クルクルの言う通りだよ。というか、クルクル頭の回転が早いね。僕、本当だったら年上のはずなんだけど。ごめんね気づかなくて。
クルクルの作戦通り、僕達は別々の鎖を切ることに。僕は目の前の鎖を。フィルは左斜め前、クルクルはその反対を。みんな離れすぎないように、気をつけながら鎖を攻撃し始めます。
『時間がないから早く!! どんどん攻撃!! あっ! ヒビが入った!!』
『ボクもなの!! ヒビができたなの!!』
なんだろう、別に鎖を切るコツとかはないんだろうけど。1度切る体験をしたからなのか、最初よりも早く鎖にヒビが入って。もちろん2匹だけじゃありません。僕もすぐにヒビが入ってね。
それからまた少しして、パリンッ!! 3本の鎖を切ることに成功しました。1本目の半分の時間で切ることができたよ。
「ちゅぎ!! くりゅくりゅ、しゅこちうえ、できりゅ?」
『分かった!!』
『ボクはこっち!!』
鎖がいっぱい絡まっているからね。クルクルには少し上の方で鎖を切ってもらうことに。フィルと僕は下の方を切ります。
よし、どれだけ時間が残っているか分からないけれど、できる限りエンシェントドラゴンおじさんを助けなくちゃ。
もしかしたら、もしかしたらだけど。間に合わなくても、エンシェントドラゴンおじさんの苦しみは和らげてあげられるかもしれないでしょう?
エンシェントドラゴンおじさん、僕達頑張るから、もう少しだけ待っててね!!
*********
「あれは何だ?」
「何だと申されましても、私にも分かりません」
「あれは切れるものなのか。いや奴隷契約全てに言えるが、何か他から奴隷契約に対して干渉できるものなのか?」
「アルフォンス様動かずに! 治療が遅くなります」
私は何を見ているのか。奴隷契約により、予想よりも早く苦しみ始めたエンドラ。考えが甘かったと、カナデ達を守らねばと思ったが、私は攻撃されてこの有様。
が、それ以上に予想外の動きをしたのがカナデ達だった。私達が止めるのも聞かずにエンドラに近ずくと。あの奴隷契約に使われている呪いとでも言うのか、黒いモヤの中へ手を入れたのだ。
これではカナデ達も共に攫われてしまう。と、無理にでも動こうとした私だったが。私が思っているようなことは起きなかった。これがまず1つ目の異変だった。何故か呪いがカナデ達を避けたのだ。体全体で中へ入れば、カナデ達の周りだけそれは避け。
何にしても今のうちの助けなければ。また動こうとする私に、カーライルは動くなと言い。が、ここで更にカナデ達は予想外の行動を。まさかあの鎖を攻撃し始めるとは。
あの鎖の太さとあの数。それだけ強い契約がされている、そしてその鎖のために使われている魔力。あれはそう簡単に切れるものでもなし、下手をしたらカナデ達にも、鎖が巻き付かれる可能性があるのだ。しかし。
躊躇なく鎖を攻撃するカナデ達。そしてここで2つ目の異変が。鎖にヒビが入ったと、カナデ達が喜んだのだ。鎖にヒビが? そんなことがあるはずがない。そう思いながらも、カナデ達は更に勢いづき。そしてついに、完全に鎖を切ってしまった。
その後は別れて鎖を切り始め、1本目よりも早く鎖を切ることに成功し。私は一体何を見ている? こんなことがあるわけもないのに。だが確かに、それは今、目の前で起きており。
「アルフォンス様、後少しで治療が終わります。それまで動かぬよう。…もしかしたら、私達も攻撃できる可能性が」
「分かっている。あの武器、借りることはできるだろうか」
あのカナデ達が攻撃に使っている武器。確かクルクルが考え、ドラゴンの里の者が作ったと。もしかしたらあの武器が特別なのかもしれない。もしそうなら、フィルに今攻撃に使っていない、他の武器を借りることはできないだろうか。それで私達も鎖を攻撃できれば。
他にももしかしたら、『神の愛し子』のカナデが側にいることとで、今のカナデ達が呪いを避け、鎖を切ることに成功しているのなら。私達もカナデの側へ行けば、それができないだろうか。
エンドラ、もしかするとお前を、助けることができるかもしれない!!
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