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207.やっぱり固まった2人
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どうしたの2人とも。あっ! これってエセルバードさん達と一緒? ビックリしてる感じ? 僕は固まっている2人を呼びました。
「すちぇーちゃしゅ、でちゃ。みにゃでみりゅ」
『………』
「………」
「にぇ!! いっちょにみりゅ!!」
最初の僕の声に、まったく反応しなかった2人。そんなに驚いてるの? しょうがなくもう1度、大きな声で声をかけました。それから僕の声に続いて、フィルとクルクルが、2人の顔に、それぞれアタックしたよ。
フィルはしっぽで、エンシェントドラゴンおじさんの顔にアタック。クルクルはアルフォンスさんの鼻に向かってアタック。あっ、ちなみに今は、あのクルクルが考えてくれた武器はカバンにしまってあるよ。防具は付けたまま。武器はまた、危なくなりそうな時にしっかりね。
僕の大きな声に反応したのか、それともやっぱりフィル達のアタックに反応したのか。2人がハッ!!となって、それからエンシェントドラゴンおじさんが大きな声を。
『何だこれは!! おかしいだろう!』
そしてアルフォンスさんは。
「ここまで何も分からないほどのステータス、初めて見たぞ』
と、やっぱり驚いた顔をしたまま言ってきたよ。ほらほら、もう驚いていなくて良いから、みんなでステータスを見ようよ。
まだまだ色々言っている2人に、早く見ようって言った僕。無理やり1番最初の部分から見始めました。
と言っても、まぁ、最初はね。僕の名前や歳とか、基本的なことしか表示されていないから、そこはささっと終わって。どんどん下を見ていきます。相変わらずの記号ばかりのステータス。
そして『神の愛し子』って表示のところまでは、まったく変わりなしでした。ただ、ここで止まったのがエンシェントドラゴンおじさん達ね。さらっと昨日言っていたけど、しっかりとそれを目で確認して、そうかそうかって頷いていました。
「エンドラ、お前がカナデからアサヒの気配を感じたのは、カナデが『神の愛し子』だったからではないのか? 神の愛し子としての力か何かが似ていて、それをアサヒの気配と間違えて感じてしまったか」
『どうだろうな。アサヒの前の『神の愛し子』を見たことがあったが、まったく別の人間だったからな。アサヒのような気配は、1度も感じなかった』
『そうか…』
う~ん、それも気になるよね。どれだけ僕からアサヒさんの気配がしているのか。別に僕が何かしたってわけじゃないけど、なんかちょっとエンシェントドラゴンおじさんに、悪いことしちゃった気分だよ。
おじさん、アサヒさんに会えるかもって、もうアサヒさんはいないって分かっていても、やっぱり会いたかっただろうし。きっとアサヒさんがいなくて、とってもがっかりしたんだろうな。ただ、僕にはどうにも…。
『しかし、これでカナデが本当に『神の愛し子』と、確認ができたな』
「ああ、そうだな」
『…はぁ、あと他にわかる部分は、能力の部分だけのようだが。どう考えてもおかしいだろう。お前もそう思わないか?』
「ああ。おかしいな。おかしいし、それに、見たことのない表示がある」
『『羽魔法』か。我も聞いたことがないな』
やっぱりそこで引っかかるよね。と、羽魔法の説明をする前に、他の魔法についてからってことになったんだけど、僕は待ってって言って、フィルのステータスボードも出しました。
僕のとほとんと変わらないし、魔法に至っては一緒だからね。どうせ魔法の質問をされるんだから、今のうちにフィルのも見せておいた方が良いかなって。同じ魔法を使えるって伝えて、フィルのも見せてくれって言われて、後から出すの面倒だもん。
そうしてフィルのステータスボードを見た2人は、またまあ黙っちゃったけど、でも今度はさっきよりも早く復活したよ。
『魔法は2人とも同じか』
「クルクルも同じなのか? まぁ、クルクルは羽魔法などは関係ないと思うが」
僕は頷きます。ただ、クルクルの場合は全属性だけど、練習を始めたばかりだから、魔法はまだね。良い感じだったけど、今回のゴタゴタで中止中だし。
エンシェントドラゴンおじさんが大きな溜め息を吐いて、アルフォンスさんは顔をふるふる。別に僕達が何かしたわけじゃないよ。自然にこうなったの。
羽魔法以外の魔法については、それぞれがやったことのある魔法のことだけ話したよ。もちろんどうしてこんなにチビなのに、魔法の練習を始めたのかもね。
そうしたらアルフォンスさんは、練習して正解だったって。エセルバードさん達と同じ心配をしていました。ほら、魔力が多すぎて、溜まると具合が悪くなったり、暴走したりするあれね。
「その辺はエセルバード達が対応してくれて良かった。彼らに任せておけば安心だからな」
『ハハハッ! 最初の魔法で道を作ったか。アサヒと似たようなものだな』
僕だって、道ができるなんて思わなかったよ。しかもフィルと一緒に2つの道。
「さて、全属性については、さすが『神の愛し子』と言ったところだな。まぁ、これに関しては、『神の愛し子』だからで、話しを終わらせることができる。だが…」
『カナデにフィル、この羽魔法とは何だ? 我もアルフォンスも、羽魔法などという魔法は、見たことも聞いたこともない』
説明…、するよりも、見せた方が早いような。でも今の状況で、僕できるかな? 落ち着いたとはいえ、いつもと違う環境。なにしろドラゴンの里以外でやったことないから。
うん。取り敢えずやってみて、できなかったら説明すれば良いや。僕の話しでわかってくれると良いけど。それからフィルだけでもできてくれれば。
「んちょ、いま、やっちぇみりゅ」
『1人でできるのか?』
「う~ん、たぶん。でも、いちゅもは、ひちょりでできりゅ」
「そうか、ではやってみてくれ。できなくとも問題はないからな」
『フィルもいっしょにやるなの?』
「うん!」
『フィル、このまほう、だいすきなの!!』
フィルがブンブンしっつぽを振ります。僕はフィルの隣に立って、いつもの練習を思い出しました。
「すちぇーちゃしゅ、でちゃ。みにゃでみりゅ」
『………』
「………」
「にぇ!! いっちょにみりゅ!!」
最初の僕の声に、まったく反応しなかった2人。そんなに驚いてるの? しょうがなくもう1度、大きな声で声をかけました。それから僕の声に続いて、フィルとクルクルが、2人の顔に、それぞれアタックしたよ。
フィルはしっぽで、エンシェントドラゴンおじさんの顔にアタック。クルクルはアルフォンスさんの鼻に向かってアタック。あっ、ちなみに今は、あのクルクルが考えてくれた武器はカバンにしまってあるよ。防具は付けたまま。武器はまた、危なくなりそうな時にしっかりね。
僕の大きな声に反応したのか、それともやっぱりフィル達のアタックに反応したのか。2人がハッ!!となって、それからエンシェントドラゴンおじさんが大きな声を。
『何だこれは!! おかしいだろう!』
そしてアルフォンスさんは。
「ここまで何も分からないほどのステータス、初めて見たぞ』
と、やっぱり驚いた顔をしたまま言ってきたよ。ほらほら、もう驚いていなくて良いから、みんなでステータスを見ようよ。
まだまだ色々言っている2人に、早く見ようって言った僕。無理やり1番最初の部分から見始めました。
と言っても、まぁ、最初はね。僕の名前や歳とか、基本的なことしか表示されていないから、そこはささっと終わって。どんどん下を見ていきます。相変わらずの記号ばかりのステータス。
そして『神の愛し子』って表示のところまでは、まったく変わりなしでした。ただ、ここで止まったのがエンシェントドラゴンおじさん達ね。さらっと昨日言っていたけど、しっかりとそれを目で確認して、そうかそうかって頷いていました。
「エンドラ、お前がカナデからアサヒの気配を感じたのは、カナデが『神の愛し子』だったからではないのか? 神の愛し子としての力か何かが似ていて、それをアサヒの気配と間違えて感じてしまったか」
『どうだろうな。アサヒの前の『神の愛し子』を見たことがあったが、まったく別の人間だったからな。アサヒのような気配は、1度も感じなかった』
『そうか…』
う~ん、それも気になるよね。どれだけ僕からアサヒさんの気配がしているのか。別に僕が何かしたってわけじゃないけど、なんかちょっとエンシェントドラゴンおじさんに、悪いことしちゃった気分だよ。
おじさん、アサヒさんに会えるかもって、もうアサヒさんはいないって分かっていても、やっぱり会いたかっただろうし。きっとアサヒさんがいなくて、とってもがっかりしたんだろうな。ただ、僕にはどうにも…。
『しかし、これでカナデが本当に『神の愛し子』と、確認ができたな』
「ああ、そうだな」
『…はぁ、あと他にわかる部分は、能力の部分だけのようだが。どう考えてもおかしいだろう。お前もそう思わないか?』
「ああ。おかしいな。おかしいし、それに、見たことのない表示がある」
『『羽魔法』か。我も聞いたことがないな』
やっぱりそこで引っかかるよね。と、羽魔法の説明をする前に、他の魔法についてからってことになったんだけど、僕は待ってって言って、フィルのステータスボードも出しました。
僕のとほとんと変わらないし、魔法に至っては一緒だからね。どうせ魔法の質問をされるんだから、今のうちにフィルのも見せておいた方が良いかなって。同じ魔法を使えるって伝えて、フィルのも見せてくれって言われて、後から出すの面倒だもん。
そうしてフィルのステータスボードを見た2人は、またまあ黙っちゃったけど、でも今度はさっきよりも早く復活したよ。
『魔法は2人とも同じか』
「クルクルも同じなのか? まぁ、クルクルは羽魔法などは関係ないと思うが」
僕は頷きます。ただ、クルクルの場合は全属性だけど、練習を始めたばかりだから、魔法はまだね。良い感じだったけど、今回のゴタゴタで中止中だし。
エンシェントドラゴンおじさんが大きな溜め息を吐いて、アルフォンスさんは顔をふるふる。別に僕達が何かしたわけじゃないよ。自然にこうなったの。
羽魔法以外の魔法については、それぞれがやったことのある魔法のことだけ話したよ。もちろんどうしてこんなにチビなのに、魔法の練習を始めたのかもね。
そうしたらアルフォンスさんは、練習して正解だったって。エセルバードさん達と同じ心配をしていました。ほら、魔力が多すぎて、溜まると具合が悪くなったり、暴走したりするあれね。
「その辺はエセルバード達が対応してくれて良かった。彼らに任せておけば安心だからな」
『ハハハッ! 最初の魔法で道を作ったか。アサヒと似たようなものだな』
僕だって、道ができるなんて思わなかったよ。しかもフィルと一緒に2つの道。
「さて、全属性については、さすが『神の愛し子』と言ったところだな。まぁ、これに関しては、『神の愛し子』だからで、話しを終わらせることができる。だが…」
『カナデにフィル、この羽魔法とは何だ? 我もアルフォンスも、羽魔法などという魔法は、見たことも聞いたこともない』
説明…、するよりも、見せた方が早いような。でも今の状況で、僕できるかな? 落ち着いたとはいえ、いつもと違う環境。なにしろドラゴンの里以外でやったことないから。
うん。取り敢えずやってみて、できなかったら説明すれば良いや。僕の話しでわかってくれると良いけど。それからフィルだけでもできてくれれば。
「んちょ、いま、やっちぇみりゅ」
『1人でできるのか?』
「う~ん、たぶん。でも、いちゅもは、ひちょりでできりゅ」
「そうか、ではやってみてくれ。できなくとも問題はないからな」
『フィルもいっしょにやるなの?』
「うん!」
『フィル、このまほう、だいすきなの!!』
フィルがブンブンしっつぽを振ります。僕はフィルの隣に立って、いつもの練習を思い出しました。
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