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206.エンシェントドラゴンおじさん達にステータスボードを見せよう!

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 アルフォンスさんのご飯、とっても美味しかったです。うん、美味しくて2回もおかわりしちゃったよ。まぁ、僕のおかわりなんて大した量じゃないけど。それにしたって、チビの僕がおかわりしたんだよ。それだけアルフォンスさんのご飯が美味しかったっていうこと。

 ちなみにフィルとクルクルは、5回おかわりしてました。フィルはまだ分かるけど、本当にクルクルの体はどうなってるんだろうね。だって明らかに、体のサイズよりもご飯の量の方が多いのに。
 今、僕の前でお腹を出して、ゴロゴロしている2匹。クルクルのお腹は確かにふくれているけど、食べた量とお腹のサイズが合わないよ。

 虫達と鳥達も、満足なご飯だったみたい。食べ終わるとみんなでアルフォンスさんの所へ行って、またありがとうを伝えて、それから夜の約束通り、みんな外へ出て行きました。夜になって、寝る時間になったらまた来るって。

 ………僕もちょっとだけゴロゴロさせて。ほんの10分で、ううん、5分で良いから。満腹すぎて、ちょっとゴロゴロしたい。僕が一緒になってゴロゴロし始めたから、エンシェントドラゴンおじさん達は片付けが終わるまで、ゴロゴロしていて良いって。ありがとう。

 ゴロゴロしながら、エンシェントドラゴンおじさん達が片付けるのを見ていたら、2人とも素早く丁寧に、そしてとっても綺麗に、食器の片付けと、洞窟の掃除をしていました。まるでエセルバードさんのお屋敷で働いている、ストライドさん達みたいに。
 
 ストライドさん達も動きが早かったからね。ありえない速度でなんでもこなす。それがエセルバードさんのお屋敷で働く、使用人さんとメイドさん達。
 …エセルバードさんもアビアンナさんもアリスターも、それからセバスチャンにストライド、マーゴにアリアナ、他のみんなも無事かな? 怪我してないと良いな。

 食器の片付けと、洞窟の片付けは10分くらいで終わりました。ちょうど10分だったよ。ゴロゴロから起き上がって、これから昨日の話し合いの続きです。話し合いというか、昨日は向こうの目的が何なのか話しあったけど、今日はどちらかというと、僕達の話しだって。

 ほら、コースタスクは、僕の強い魔力を狙っているでしょう? いや、狙っているのか。それとも、他にも僕の何かを狙っているのか。分からないけど、取り敢えず僕達の力を知りたいみたい。

『お前達は自分達のステータスという物を見た事があるか? 幼いからな、エセルバード達が確認していて、お前達は知らない可能性があるが』

「ぼく、すちぇーちゃしゅ、みちゃ!」

『ボクも!! …ボクのはみんながみたなの! ボクはじ、よめないなの!』

『僕も!! 僕も見れるけど、読むのはみんな!』

『そうか、ステータスを知っていたか。では今から我かアルフォンスが、お前達のステータスを見るために力を貸すから、我等にカナデ達のステータスを見せてもらえるか?』

 あ、そうか。ステータスボードを出すの、1人じゃできないと思ってるんだ。普通は、まだこんなにちびっ子だと、みんなに手伝ってもらうみたいだしね。

「ぼく、できりゅ!」

「1人で、ステータスが出せるのか?」

 2人ともちょっと驚いた顔をしています。

『では見せてくれるか? お前が見せたくないと言うのなら仕方がないが。本来こう言うものは、家族か親しいものにしか見せないからな』

 まぁ、そうだよね。エンシェントドラゴンおじさんとアルフォンスさんを信じられるか? 最初はエンシェントドラゴンおじさんのことを敵と思っていたし、それに今だって、奴隷契約でコースタスクに使われちゃっているけど。

 攫う前までは悪いドラゴン。でも攫った後は? 僕達にご飯をたべさせてくれて、なるべく僕達が少しでも生活しやすいように、色々準備してくれて。今じゃアルフォンスさんまで、僕達の世話をしてくれて。

 この姿が本当に、本当のエンシェントドラゴンおじさん達の姿なのか? 僕達のことを油断させるために、こういう事をしているんじゃないのか? 全部を信じろって言われたら、流石にまだ。でも…。
 アサヒさんのこと、アサヒさんとエンシェントドラゴンおじさんのこと、そして昔に何があったのか。その話しを聞いてそれが嘘だなんて、僕には嘘とは思えません。

 ただ、それは僕の考えだからね。フィルやクルクルにも相談しないと。僕はエンシェントドラゴンおじさん達に待っててって言って、フィルとクルクルと相談です。

「すちぇーちゃしゅ、みしぇちぇ、だいじゅぶかにゃ? おじしゃんたち、ちんようできりゅ?」

『う~んなの。さいしょは、こわかったなの。でもいまはだいじょぶなの』

『痛いこと、苦しいことしない。ご飯もくれる。それにいっぱい自分のこと、お話ししてくれた。お話し本当だと思う』

 と、色々話し合った僕達、その結果。僕達はエンシェントドラゴンおじさん達を信じることにしました。そう、信用するってことは、ステータスをみんなに見せるってことだよ。あの、ほとんど何も見えないステータスを。少しは何か変わっているかな?

 話し合いが終わったのに気づいたエンシェントドラゴンおじさんが、僕達に聞いてきました。

『どうだ? 我等にステータスを見せてくれるか?』

「うん! みしぇりゅ!」

『みせるなの!!』

『おじさん達、信じる』

『そうか! 信じてくれるか! 感謝する! では早速、我らがカナデ達に魔力を流すから…』

「だじょぶ、ぼく、ひちょりでできりゅ」

『そういえば先ほど、そのような事を言っていたな』

「ぼく、できりゅ。でもじぇんじぇん、みりゃれにゃい」

「どう言う事だ?」

 取り敢えず、見てもらった方が早いよね。僕はみんなの前に立って言いました。

「すちぇーちゃしゅ、おぷん!!」

 ぶおん!!と、僕の前にステータスボードが出ました。うんうん、いつも通り問題なし。そしてステータスもいつも通り!! チラッと見ただけだったけど。
 いつもと変わっていない感じがしました。まぁ、みんなで1つずつ確認すれば良いよね。

 僕はエンシェントドラゴンおじさんとアルフォンスさんを見ます。ん? あれ? 2人は無表情になっていました。
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