もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!

ありぽん

文字の大きさ
上 下
65 / 114
連載

197.怒る僕達、突然の声

しおりを挟む
 エンシェントドラゴンおじさんの話しが終わって、その直後は誰も何も言いませんでした。でも数十秒後には、僕とフィル、クルクル、3人で色々言い始めたもんだから、洞窟の中は大騒ぎに。だって、今の話しを聞いて黙っていられる?

 神様のミスから始まり、予定外の場所へ送られたアサヒさん。まずは1番最初に、問題を起こした神様の事を怒った僕達。でもまぁ、神様のミスで出会った2人はその後、色々な場所を旅をして、幸せに楽しく暮らしていたみたいだから、それは良かったと思うけど。

 その後はまた問題だよ。散々エンシェントドラゴンおじさんとアサヒさんに頼っておいて、この世界を、この国の人達を守ってもらったのに。国王やその周りの人達は、エンシェントドラゴンおじさんの話しの感じからすると、命令するばっかりで、何もしてなかったんじゃない?

 挙句最後の方は、エンシェントドラゴンおじさんの力が怖い? 民達のアサヒさんへの信頼があつすぎるから怖い? そしてエンシェントドラゴンおじさんと同じで、その強い力も怖い? だから2人とも消しちゃおうって?
 上手くいけば奴隷として、それができなければ奴隷契約。どっちになっても2人には最悪な結末しかったってことでしょう?

 そのために、家族と思えるほどの。ううん、言葉にはしていなかったけど、家族と考えて、共に過ごしていた2人を引き離すなんて。
 そしてそれのおかげで、エンシェントドラゴンおじさんとアサヒさんは、悲しい別れをすることに。一体どれだけ、2人を不幸にすれば気がすむのさ!!

 でもそんな、まぁ、今の国王やその周りの人達のことは知らないけど。昔のバカな国王や、その周りの人達よりはバカじゃないけどさ、エンシェントドラゴンおじさんもちょっとだけバカだよ。

「にゃんで、おやくしょく、あしゃひしゃん、しんじにゃかちゃ!!」

『アサヒさんと、おはなししなかったなの!!』

『アサヒさん、おじさんのこと家族って思ってた。おじさんもそうでしょ。家族信じる、ずっと側にいる、どんな時でも一緒に頑張』

「あしゃひしゃん、しゃいごまでおじしゃん、しんじてちゃ!」

『アサヒさん、さいごまでわるいことしてない、っていってたなの!』

『ハイエルフ、エルフ達は最後までアサヒさんを信じてた。なのに家族のおじさんは信じなかった!』

 絶対に悪いのは国王や、その周りの人達で、エンシェントドラゴンおじさんは被害者なのは分かっているんだけど。今、僕達の目の前にいるのはエンシェントドラゴンおじさんだからね。どうしてもエンシェントドラゴンおじさんへの文句が強くなっちゃうよね。

 僕達の言うことに神妙な顔をして、ずっと謝るエンシェントドラゴンおじさん。すまない。そうだ我の責任だ。最後まで信じる事をせず、本当にバカだったって。

 僕達に謝ったって仕方ないんだよ! もう!! ここにアサヒさんがいたら、アサヒさんの気が済むまで、エンシェントドラゴンおじさんに謝らせるのに! アサヒさんがもう良いって、許すって言ってくれるまでだよ。
 それで僕達は、そんなエンシェントドラゴンおじさんを、ちゃんと謝っているか見張って、許されたか確認してさ。ああ、もう! なんかモヤモヤする!

『おじさん、ダメダメなの!』

『国王も他の人もダメダメなの! でも家族のおじさんもダメダメ!』

「いちばんわりゅは、こくおたち。でもおじしゃんもだめ!」

『その通りだ、本当にすまん。いや、アサヒ、本当にすまん』

 僕達に謝って後に、すぐにアサヒさんへ向けて謝ったおじさん。その謝っている声に、そして姿勢に。エンシェントドラゴンおじさんがしっかり謝っている、って感じた僕。
 僕がフィルとクルクルを見ると、2匹も僕を見ていて、そしてうんってみんなで頷きました。

 これ以上は今言ってもね。後でもう1回、多たぶん神様の元にいるだろうアサヒさんに謝ってもらおうかな? なんて考えながら、僕は次の話しをしようとします。

 エンシェントドラゴンおじさんの過去の話しは分かったけど、そんなアサヒさんの気配に似ているって言っていたエンシェントドラゴンおじさん。そのことについて、もう少し詳しく聞きたいし。

 他にも、どうしておじさんが復活する事ができたのかとか、僕を攫った理由は、アサヒさんの気配にそっくりだからだけなのか。色々と、理由があると思うんだよね。

「あちょで、もかいあやまりゅ。いまは、おはなち。どちておじしゃんは、ふかちゅちた?」

『何でカナデ連れて行こうとしたの?』

『なんでここにきたなの?』

『それについて、私も聞きたいのだが?』

 それは突然でした。今までに聞いたことのない声が、僕達が通って来た、洞窟の入り口へ向かう道の方から聞こえて。

 バッ!と振り向く僕達。でも姿が見えずに、エンシェントドラゴンおじさんの後ろに、急いでかくれました。それからエンシェントドラゴンおじさんの体に隠れながら、チラチラと様子を伺って。

『そのうち、お前ならばもしかしたら、復活するのではと思っていたが、本当に復活するとはな。お前が復活するなど、自然に復活したか、また何か悪い事が起きているのか?』

 どんどんこっちに近づいてくる声。一体誰? 大丈なの? 不安になって、エンシェントドラゴンおじさんを見たら。エンシェントドラゴンおじさんは、困った顔をしながら、でもなんかちょっと嬉しそうに笑っていいました。

『まったく、何が起きたのだ? そしてその幼児達は何だ? さぁ、私も話しには混ぜてもらうぞ』

 もう声はすぐにそこに。そしてついに誰かが、入り口へと続く道から入って来て、その誰かは。
 背が高く、エセルバードさんよりもちょっと若くて、それから耳が尖っている。白い生地に金色の刺繍?がしてある、綺麗な洋服を着ている男の人でした。
しおりを挟む
感想 1,422

あなたにおすすめの小説

夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります

ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。 七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!! 初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。 【5/22 書籍1巻発売中!】

もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん
ファンタジー
いつも『もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!』をご愛読いただき、ありがとうございます。 10月21日、『もふもち』コミカライズの配信がスタートしました!! 江戸はち先生に可愛いジョーディ達を描いていただきました。 先生、ありがとうございます。 今後とも小説のジョーディ達、そしてコミカライズのジョーディ達を、よろしくお願いいたします。       ********* 小学3年生の如月啓太は、病気により小学校に通えないまま、病院で息を引き取った。 次に気が付いたとき、啓太の前に女神さま現れて、啓太自身の話を聞くことに。 そして啓太は別の世界の、マカリスター侯爵家次男、ジョーディ・マカリスターとして転生することが決まる。 すくすくそだった啓太改めジョーディは1歳に。 そしてジョーディには友達がいっぱい。でも友達は友達でも、人間の友達ではありません。 ダークウルフの子供にホワイトキャットの子供に。何故か魔獣の友達だらけ。 そんなジョーディの毎日は、父(ラディス)母(ルリエット)長男(マイケル)、そしてお友達魔獣達と一緒に、騒がしくも楽しく過ぎていきます。

憧れのテイマーになれたけど、何で神獣ばっかりなの⁉

陣ノ内猫子
ファンタジー
 神様の使い魔を助けて死んでしまった主人公。  お詫びにと、ずっとなりたいと思っていたテイマーとなって、憧れの異世界へ行けることに。  チートな力と装備を神様からもらって、助けた使い魔を連れ、いざ異世界へGO! ーーーーーーーーー  これはボクっ子女子が織りなす、チートな冒険物語です。  ご都合主義、あるかもしれません。  一話一話が短いです。  週一回を目標に投稿したと思います。  面白い、続きが読みたいと思って頂けたら幸いです。  誤字脱字があれば教えてください。すぐに修正します。  感想を頂けると嬉しいです。(返事ができないこともあるかもしれません)  

異世界でチート無双! いやいや神の使いのミスによる、僕の相棒もふもふの成長物語

ありぽん
ファンタジー
ある異世界で生きるアーベル。アーベルにはある秘密があった。何故か彼は地球での記憶をそのままに転生していたのだ。 彼の地球での一生は、仕事ばかりで家族を顧みず、そのせいで彼の周りからは人が離れていき。最後は1人きりで寿命を終えるという寂しいもので。 そのため新たな人生は、家族のために生きようと誓い、そしてできるならばまったりと暮らしたいと思っていた。   そんなマーベルは5歳の誕生日を迎え、神からの贈り物を授かるために教会へ。しかし同じ歳の子供達が、さまざまな素晴らしい力を授かる中、何故かアーベルが授かった力はあまりにも弱く。 だがアーベルはまったく気にならなかった。何故なら授かった力は、彼にとっては素晴らしい物だったからだ。 その力を使い、家族にもふもふ魔獣達を迎え、充実した生活を送っていたアーベル。 しかし変化の時は突然訪れた。そしてその変化により、彼ともふもふ魔獣達の理想としている生活から徐々に離れ始め? これはアーベルの成長物語、いやいや彼のもふもふ達の成長物語である。

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~

鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!  詳細は近況ボードに載せていきます! 「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」 特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。 しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。 バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて―― こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。

なんだって? 俺を追放したSS級パーティーが落ちぶれたと思ったら、拾ってくれたパーティーが超有名になったって?

名無し
ファンタジー
「ラウル、追放だ。今すぐ出ていけ!」 「えっ? ちょっと待ってくれ。理由を教えてくれないか?」 「それは貴様が無能だからだ!」 「そ、そんな。俺が無能だなんて。こんなに頑張ってるのに」 「黙れ、とっととここから消えるがいい!」  それは突然の出来事だった。  SSパーティーから総スカンに遭い、追放されてしまった治癒使いのラウル。  そんな彼だったが、とあるパーティーに拾われ、そこで認められることになる。 「治癒魔法でモンスターの群れを殲滅だと!?」 「え、嘘!? こんなものまで回復できるの!?」 「この男を追放したパーティー、いくらなんでも見る目がなさすぎだろう!」  ラウルの神がかった治癒力に驚愕するパーティーの面々。  その凄さに気が付かないのは本人のみなのであった。 「えっ? 俺の治癒魔法が凄いって? おいおい、冗談だろ。こんなの普段から当たり前にやってることなのに……」

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。