いきたがり

秋臣

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我を忘れる

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三木さんは抱かれる方と言っていたが、今の状況は俺が抱かれる側になってる。
俺に跨り、腕を押さえられ、抵抗し首を振り続ける俺の首元に唇を這わせる。自然と首を振れなくなると首元から移動し、スッと俺の唇をかすめる。触れるか触れないかというところをかすめる。
なぜだろうか、そうされると唇が三木さんの唇を求めて追ってしまう。
誘われた唇は迎えにきた唇を受ける。
上唇だけを軽く挟み愛おしそうに舌で舐める。それだけなのにゾクゾクする。
ぷにぷにと充分感触を楽しむと、今度は卑猥な舌が俺の舌を迎えにきた。
早く早く!とこちらが求めしまう。受け入れあった舌たちはそれを喜ぶかのように存分に絡み合う。
もう何が起きているのか分からない。
頭の中が快感で埋め尽くされる。

ゆっくり唇を離すと三木さんは
「ここからは八雲さんがリードして…」と囁く。外の明かりだけでもその綺麗な顔がはっきり分かりむしゃぶりつきたくなる。
ぐるんと体を入れ替え、俺が上になる。
夢中でキスする、三木さんが俺の首に腕をまわす。
誰かとすることも、一人ですることも今の俺には必要なく、完全に枯れたと思っていた。
それが男の三木さん相手に男としての本能が目覚めた。
胸元へ下りた唇が硬くなった乳首を捉える。
軽く噛むと
「ん…ああ…」と三木さんが声を漏らす。
この顔、この体、そして声全てが俺を止まらせてくれない。
下へ手を伸ばす、かなり大きい。
バスローブの下は全裸だったので三木さんは無防備な状態で俺の前に晒されている。
自分以外の男のモノを触ったことはないが、自分でする時のようにすればいいのだろうか。
それしか知らないからそうする。
そっと握りゆっくり擦り上げる、カリの部分まで来たらカリを指で挟みながら、親指で先端をクリクリと弄る。
「うあっ!あ…ん…」
続けると三木さんは甘い声で、
「あ…もっと…もっと…」と強請る。
速度を速め、カリと先端の刺激を同時に行う。トロトロになってきてそれが潤滑油となる。
「あ…イく、ああ…!」
三木さんが果てたが、俺はもう自分を止められない。三木さんの後ろにも手を伸ばす。
指を当てがうと意外とすんなり指を受け入れた。
あまりにもすんなり入ったので中を探る。
途端に三木さんが、
「…あ、あ、ああ…ダメ…」と反応する所があった。
何かあるのか?反応した所を押す、すると、
「ああっ!ん…あ…あ…」と三木さんが乱れる。あまりによがるので指を増やして更に刺激した。
「…もう…ああ…気持ちいい…もっとして…」
お望み通り2本の指で刺激すると三木さんは甘い声をあげながらまた果てた。
グッタリしながらも
「早く、早く挿れて…」と全身で俺を呼ぶ。
迷いとか躊躇なんてとっくに捨てた。
俺は三木さんの中に入りたい。
欲望のまま挿れる。
「あ!…あ…壊れる…ん…あ…」
キツい、こんなにキツいのか。
ゆっくり動かないと俺がイってしまいそうなくらい吸いつかれている。
ゆっくり動きたいのに、あまりの気持ちよさに腰が動いてしまう。
パン!パン!と打ち付ける音やぐちゅぐちゅと淫靡な音が快感を増す。
三木さんは俺の首に腕を回ししきりにキスを求める。
グーーッとギリギリまで引き抜きカリで入り口を擦る。
キスしていた唇を離すほど仰け反り、
「やあっ!ああ…あ…ん…もっとお…」
俺はそれに応えるように奥へと更に突き立てる。
「ああっ!…あ…や…やだ…んん…」
イキそうなのがわかる、俺もイかせてもらう。
三木さんは透明な液体しか出ないのに何度もイった。
外が白んだ朝焼けに変わるまで俺は止まらなかった。
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