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変貌
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気が重かった。
どの面下げて…
でも三日も学校に来てないなんて…
食事もまともに摂ってないなんて…
俺のせいだ。
推薦のこともあるから学校には行ってもらわないといけないし、食事も…
その責任くらい負わなくちゃいけないと湊くんの家に向かった。
インターホンを押す。するとすぐに湊くんのお母さんが出てきた。
「ああ、悠馬くん!先生から連絡あって悠馬くんが来てくれるって」
「湊くんは…」
「部屋から出てこないし全然食べてくれないの。かろうじて水分は摂ってくれてるみたいなんだけど…
なに言っても返事ないし、学校にも行こうとしないの…もうどうしたらいいか…」湊くんのお母さん、かなり疲弊している。
「あの…会えますか?」
「会ってやってくれる?」
「はい」
湊くんの部屋の前に立つ。
なんて声をかければいいんだろう…
ドアをノックする。
「…湊くん」
中でガタッと音がする。
ドアが勢いよく開く。
窓を閉め切った暑く暗い部屋の中から湊くんが飛び出してきた。
「悠馬っ!?」
そこにいたのは俺の知ってる湊くんじゃなかった。
何キロ体重が落ちたのか、かなりげっそりしている。無精髭もそのままだし、髪もボサボサだ。
「湊くん、あの…」
「悠馬、俺…俺…」
泣き崩れる湊くんに耐えきれなくなりドアを閉めてしまった。
俺はここに来てなにを言うつもりだったのか。
学校に来い?俺にそんなこと言う権利ない。
俺はその場にいることさえも耐えられなくて階段を降りた。
「どう?」と聞く湊くんのお母さんに首を振って答える。
「そう…悠馬くんでもダメなのね…」
そこへ愛莉さんが帰ってきた。
「湊どう?なにか食べた?」と心配しながらリビングへ入ってきて、俺を見て、突然泣き出した。
「悠馬くん…ごめんなさい…」
声をあげて泣く愛莉さんに驚き、泣き止むのを待った。
そして愛莉さんは静かに話し始めた。
どの面下げて…
でも三日も学校に来てないなんて…
食事もまともに摂ってないなんて…
俺のせいだ。
推薦のこともあるから学校には行ってもらわないといけないし、食事も…
その責任くらい負わなくちゃいけないと湊くんの家に向かった。
インターホンを押す。するとすぐに湊くんのお母さんが出てきた。
「ああ、悠馬くん!先生から連絡あって悠馬くんが来てくれるって」
「湊くんは…」
「部屋から出てこないし全然食べてくれないの。かろうじて水分は摂ってくれてるみたいなんだけど…
なに言っても返事ないし、学校にも行こうとしないの…もうどうしたらいいか…」湊くんのお母さん、かなり疲弊している。
「あの…会えますか?」
「会ってやってくれる?」
「はい」
湊くんの部屋の前に立つ。
なんて声をかければいいんだろう…
ドアをノックする。
「…湊くん」
中でガタッと音がする。
ドアが勢いよく開く。
窓を閉め切った暑く暗い部屋の中から湊くんが飛び出してきた。
「悠馬っ!?」
そこにいたのは俺の知ってる湊くんじゃなかった。
何キロ体重が落ちたのか、かなりげっそりしている。無精髭もそのままだし、髪もボサボサだ。
「湊くん、あの…」
「悠馬、俺…俺…」
泣き崩れる湊くんに耐えきれなくなりドアを閉めてしまった。
俺はここに来てなにを言うつもりだったのか。
学校に来い?俺にそんなこと言う権利ない。
俺はその場にいることさえも耐えられなくて階段を降りた。
「どう?」と聞く湊くんのお母さんに首を振って答える。
「そう…悠馬くんでもダメなのね…」
そこへ愛莉さんが帰ってきた。
「湊どう?なにか食べた?」と心配しながらリビングへ入ってきて、俺を見て、突然泣き出した。
「悠馬くん…ごめんなさい…」
声をあげて泣く愛莉さんに驚き、泣き止むのを待った。
そして愛莉さんは静かに話し始めた。
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