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気づき
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車を走らせながら広夢くんは山の話ばかりしてる。
「晃の話も聞いてやったんだから、俺の話も聞け」と半ば強引に聞かせられてる。
「晃ぁ、さっきのドキドキと安心感?ってやつ」
「うん」
「晃は歩夢にはドキドキだけって言ってたよな」
「うん」
「俺は安心感なんだろ?」
「うん」
「それってさ、歩夢は小さい時からずっとお前のそばにいるからそれこそ家族で、その家族みたいな存在が最近恋人になったら、そりゃあドキドキするわな。今までなかった感情なんだから。安心感っていう土台の上にあるんだよ、それ。だからさドキドキで間違ってねえよな」
「あ…」
そうか、そうだったんだ。
俺と歩夢は逆だったんだ。
広夢くんに感じてる安心感は今までの歩夢と同じ家族みたいな安心感で、歩夢は一つ加わったんだ。
そうか…
「なに、にやにや笑ってんだよ」
「なんか広夢くんの言ったことが腑に落ちた気がして」
「あーあ、俺お前らの背中しか押してなくない?俺かわいそうすぎる」
「ホテル行く?」
わざと言ってみる。
「行くかあ!歩夢怒らせてみるか!」
「怒られるどころか殺されるよ」
「晃に誘われたって言っても歩夢信じねえだろうな。『兄貴が誘ったんだろ!』って濡れ衣着せられるのが目に見える。俺かわいそう」
「うん、絶対信じないね」
2人で爆笑した。
「晃の話も聞いてやったんだから、俺の話も聞け」と半ば強引に聞かせられてる。
「晃ぁ、さっきのドキドキと安心感?ってやつ」
「うん」
「晃は歩夢にはドキドキだけって言ってたよな」
「うん」
「俺は安心感なんだろ?」
「うん」
「それってさ、歩夢は小さい時からずっとお前のそばにいるからそれこそ家族で、その家族みたいな存在が最近恋人になったら、そりゃあドキドキするわな。今までなかった感情なんだから。安心感っていう土台の上にあるんだよ、それ。だからさドキドキで間違ってねえよな」
「あ…」
そうか、そうだったんだ。
俺と歩夢は逆だったんだ。
広夢くんに感じてる安心感は今までの歩夢と同じ家族みたいな安心感で、歩夢は一つ加わったんだ。
そうか…
「なに、にやにや笑ってんだよ」
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「あーあ、俺お前らの背中しか押してなくない?俺かわいそうすぎる」
「ホテル行く?」
わざと言ってみる。
「行くかあ!歩夢怒らせてみるか!」
「怒られるどころか殺されるよ」
「晃に誘われたって言っても歩夢信じねえだろうな。『兄貴が誘ったんだろ!』って濡れ衣着せられるのが目に見える。俺かわいそう」
「うん、絶対信じないね」
2人で爆笑した。
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