上 下
229 / 247
第2章1節 魔法学園対抗戦/武術戦

第222話 リーシャの薬草採取

しおりを挟む
<魔法学園対抗戦・武術戦
 十九日目 午後一時 森林区入り口>




「よーし、準備はいいかな」
「いいよー」
「だいじょぶー」


 長袖長ズボンのスウェットに全員が身を包んでいる。数日前の課題で仲間の一人が蜘蛛に噛まれ、そこから極度に恐れるようになったのが理由。


「うあーやっぱり暑いわー……」
「命と暑さとどっちが大事なのよー!?」
「いや、暑すぎても死ぬでしょ……」


 リーシャは額の汗を拭いながら水を飲む。既に水筒の半分が無くなっている。


「にしてもリーシャ、本当に一人で任せちゃって大丈夫?」
「うん、だいじょーぶだいじょーぶ。私に任せちゃってよ」
「本当にどっから湧いてくるのよ、その自信」
「事前に予習を済ませておいたのでー! さあ早く行っちゃいなよ!」
「うん、じゃあ……また後でね!」


 手を振って、班のメンバーは森の先に進んでいく。




「……」


 暫く――といっても数十秒程した後に。


「……行ったな」
「わああっ!?」



 木の後ろに彼が潜んでいたことはわかっていたが、

 それでも生えるように出てきたのを受けて、リーシャは振り向きざまによろめいてしまう。



「む、驚かせてしまったな」
「いえいえいえいえ大丈夫ですよ!?」
「……立てるか? 手は必要か?」
「いえ、立てますよ!?」



 ぴょんと立ち上がって、そこから呼吸を整える。目の前の生徒、カルは平然とした表情を浮かべ続けていた。



「……済まないな。俺の我儘を聞いてもらって」
「そんな、そんな謝らないでくださいよ。わがまま聞いてもらってるのはこっちの方です。先輩……明日試合もあるのに、私の課題に付き合ってもらっちゃって……」
「……」


 返事をせず、カルは目の前の森に視線を向ける。


「行こう。彼女達が帰ってくる前に、採取を終わらせてしまおう」
「はい……私、頑張ります」






 遡ることリネス観光の時まで。エリスに何してたのと突っ込まれた、あの時の出来事。



「……『遥か昔、古の』ー」
「フエンサリルのおひめさま!」
「『海の蒼も大地の緑も露知らぬ……』」
「あとはわかんないのです!」
「この子はもうっ」



 スノウを抱きかかえ、正面に広がる光景を見つめる。


 弧を描いた帽子に腕を隠すデザインのマント。今ではすっかり珍しくなった、吟遊詩人の服装だ。


 すっかり風流な彼が奏でる物語に耳を傾けながら、リーシャは目を閉じる。



「ふんふんふーん……」
「……ん?」

「『さあ、束縛の夜、運命の牢獄……』」
「リイシア!」

「『解放の朝、黎明の大地に……』」
「リイシアったら!」



「……へ?」



 スノウが服の裾をつまんで、振り向かせる。そこにいたのは。



「……あ」
「……」



 いつも吹き抜けから、曲芸体操の練習を見ているあの生徒。

 その時と変わりない学生服に身を包んだ、カルだった。




「……こ、こ……」


「こんな所で会うなんてな」
「こ……こんな……えっ」


「……本当は向こうについてから話すつもりでいたが。ここでもいいだろう」
「な、何を……」


 彼は間合いを詰めて、じっと目を見つめてくる。


「これからは、君の練習を手伝わせてもらう」




「え……」


 河が流れ、ゴンドラが行き交う音だけが、妙に耳に残る。あんなに聞こえていたはずの、雷のような爆音が一切聞こえなくなった。詩人の歌は前奏が終わり、序盤に入ってしまっている。




「今までは君の練習を眺めていただけだったが……今後は指導もできていければいいな、と。そう思った」
「え、待ってください待ってください」
「これからもよろしく――」
「わーっ、待ってぇ!」


 慌てまくって手を振るリーシャ。スノウもきょとんとしてカルを見上げている。


「……あの、正直、こんな所で、突然」
「……」

「まだ、その、心の整理っていうか……」
「……俺もだ。俺も、決意を固めるのに時間がかかってしまったんだ。済まないな」
「え、いや、そんな」



 だからと言って平謝りされる筋合いはない。



「……」
「……」



「……あの」


 指を組んで、目を合わせないように顔を俯いて。


「よかったら、それ以外でも……いいですか」
「……というと」
「えー……対抗戦の課題、です」






 そこから時は流れて現在に至る。


 採取の課題を手伝ってほしいという申し出を、カルは快諾してくれ、それから何回か手伝ってもらっていたのだ。




「……先輩」
「何だ?」
「あの、服装……それで大丈夫ですか?」
「……慣れているからな」
「そう、ですか」



 カルの服装は色褪せた制服。つまり、普段会っている時と何ら変わりない。

 そういえば、彼が制服以外の服を着ている姿を、想像なんてできないなとリーシャはふと思った。



「……それにしても、先輩が対抗戦に来てるなんて思ってもいませんでした」
「……」

「あっ、でも先輩も試合ありますもんね。成績に関わりますからね、そりゃあ来ますよね――」
「……」



「……先輩?」
「……いや、済まない。別のことを考えていた」
「は、はい……」


 地面を踏み締める音が、静謐な森にしっかりと響く。今この場には、自分達以外は誰もいないようだ。




 現在二人が進んでいたのは第六森林区。数ある森林区のうち、一から十までは薬草を主として生態系が構築されている。


 今回の目的は、氷薄荷と呼ばれる薬草で――




「……」
「……わかりますか?」
「ああ。こっちだ」


 霜が張った地面を、すいすい進んでいくカル。


「……ここだ」



 立ち止まった所には、凍り付いた草がいくつも生えていた。



「これが……っ」
「薄荷の亜種だからな。鼻は勿論目にもくるかもしれない」
「だ、大丈夫です。こんな時は……スノウ」
「はいはーい! なのです!」


 呼び声に応じて、スノウが身体から出てくる。


「これはどのようにさいしゆすればいいのです?」
「普通に鎌と手で構わないぞ。いや、君は鎌は握れないか」
「でも魔法があるのでだいじようぶなのでーす!」


 上機嫌で薬草を採取していくスノウ。てきぱきと手際が良く、おかげで二人はその間何もすることがない。




「……リーシャ」
「は、はい?」
「スノウは……随分と個性のある話し方をするな」
「そう……ですね。何か、詰まる音と小さい音がダメみたいで」



「……もしかしたら、私が未熟だからかなあ、なんて」
「……」



 何と言えばいいのかわからなくて、思わず視線を逸らす。


 するとカルの表情が暗くなった。



「……先輩?」
「向こうに何かがいる」
「えっ……」
「俺が様子を見てくるから、ここで待っていろ」


 そう言って、彼は草木を飛び越えて行ってしまった。





「……」
「リイシア! たくさん採れた……あれ? カルせんぱいは?」
「……スノウ」


「採れたやくそう、せんぱいに見てもらつて、はんだんしてほしいのです! でも……」


「スノウ、構えて!!」
「えっ――」





「――ひゃあっ!!!」



 頭上から剣が飛んでくる。



 それはスノウの眼前に落ち、


 彼女は驚いて後ろに転んでしまった。




「……いつからいたのよ」
「それをお教えする道理はありませんわ!」



 周囲の木陰からぞろぞろ人が出てくる。


 それは紛れもなく、カトリーヌとその取り巻きの女子生徒達だった。



「あああっ!! この森は、本当に、足を取られて歩きにくいですわ……!!」


 彼女達の服装もまた、普段通りのロングドレス。百歩譲っても採取に来る服装ではない。

 つまりそれは、採取以外の目的――自分を狙っているということ。


「させるとでも?」
「ぐっ……!!」



 リーシャは腰に下げていた杖を手に取ろうとするが、

 瞬時にフレイアの剣閃がその手を弾き飛ばす。



「あーっはっはっは!! いい気味ですわ!!」
「あなたねえ、最近調子に乗り過ぎなのよ!! 変に護衛とかつけちゃって、貧乏人の癖にっ――!!」
「だからぁ、今日を気に、本当の身分というものを思い出させてあげるわ!!」


 フレイアと他のナイトメア達が、一斉に自分を睨んでくる。


「――!!」
「リイシア――!!」





 それよりもより痛烈な一瞥が、状況を一変させる。



 そこにいたのは、先程離れていったはずの、



「……!! な、ぜ……!!」
「……」


 参上した彼は顔を上げて、カトリーヌ達を一睨する。


「ひっ……!!」
「ち、近寄らないで!! この醜人!! ああ、ああああっ――!!」
「な、なんて醜いんですの――!!」
「バケモノ!! こっちに来るな!!」



 取り巻き達は口々に恐怖を宣い、逃げる者も中にはいた。立ち向かおうとした者もいたが、結局全員逃げていった。


 唯一残ったカトリーヌとフレイア――その目は、決して他人に見せることのないような、真剣なものであった。



「……」



「……カルディアス、殿下」



「噂は本当だったのね……?」



 彼が溜息をついた声だけが、リーシャには聞こえた。

 彼女の視界は一面の吹雪に覆われて、何も見えない。風の音が耳も凍て付かせる。



 吹雪が舞っている――というよりは。

 冷気が彼の命令に従い、覆い隠しているようで――



「……ああ。急いで来たから、のか」


「君がどのような噂を聞いたのかは知らないが……」


「今君が見ている全てが、俺の真実だ」


「言いふらすかどうかは判断に任せよう――」




 それを最後に、カトリーヌとフレイアは何かの力で吹雪から弾き出された。




「きゃあああああああ……!!!」
「うわあああああああ!!!」



 それだけが見えたリーシャは、不思議な感覚を覚えた。

 その光景は、権力者が戯れに集めた玩具を、飽きて放り捨てるように見えたのだ。





 吹雪が止む。先程の静寂が戻ってきても、何も言えなかった。

 ただ自分を守るように立っている、彼の背中を――

 見つめていることしかできなかった。




「……先程から彼女達の気配は感じていた」


 彼の右手が突然顔に触れた。


「だが中々出てこないようだから、わざと君から離れて揺さぶったんだ。危険に晒してしまって――済まない」



 そう言って、振り向いた彼の姿は、


 最初に森に入った時と同じだった。



「え……」


 戸惑いを安心で隠し切れずに、声が出た。


「……」



「スノウ、氷薄荷は採れたか」
「は……はい! なのです!」
「見せてくれ」
「どうぞなのです!」


 茫然とするリーシャを横に、カルはスノウに近付き、かごに入った氷薄荷を一つずつ見つめている。


「……先輩、横で見ててもいいですか」
「構わない」
「……はい」


 一瞬カルの隣にと迷ったが、あえてスノウの隣にしゃがむ。


「……」



 カルとスノウの会話にそっと耳を澄ます。

 その彼の表情は真剣であり、時々温和な感情も感じさせる。



 醜いだなんて、嘘みたい――



「……意味はない」
「え?」
「今ここで隠しても、意味はないんだ。そうだ」



「……明日の試合で、君に見せ付けることになるのだから」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

さようなら、私の初恋。あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。

ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。 彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。 「誰も、お前なんか必要としていない」 最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。 だけどそれも、意味のないことだったのだ。 彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。 なぜ時が戻ったのかは分からない。 それでも、ひとつだけ確かなことがある。 あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。 私は、私の生きたいように生きます。

みそっかすちびっ子転生王女は死にたくない!

沢野 りお
ファンタジー
【書籍化します!】2022年12月下旬にレジーナブックス様から刊行されることになりました! 定番の転生しました、前世アラサー女子です。 前世の記憶が戻ったのは、7歳のとき。 ・・・なんか、病的に痩せていて体力ナシでみすぼらしいんだけど・・・、え?王女なの?これで? どうやら亡くなった母の身分が低かったため、血の繋がった家族からは存在を無視された、みそっかすの王女が私。 しかも、使用人から虐げられていじめられている?お世話も満足にされずに、衰弱死寸前? ええーっ! まだ7歳の体では自立するのも無理だし、ぐぬぬぬ。 しっかーし、奴隷の亜人と手を組んで、こんなクソ王宮や国なんか出て行ってやる! 家出ならぬ、王宮出を企てる間に、なにやら王位継承を巡ってキナ臭い感じが・・・。 えっ?私には関係ないんだから巻き込まないでよ!ちょっと、王族暗殺?継承争い勃発?亜人奴隷解放運動? そんなの知らなーい! みそっかすちびっ子転生王女の私が、城出・出国して、安全な地でチート能力を駆使して、ワハハハハな生活を手に入れる、そんな立身出世のお話でぇーす! え?違う? とりあえず、家族になった亜人たちと、あっちのトラブル、こっちの騒動に巻き込まれながら、旅をしていきます。 R15は保険です。 更新は不定期です。 「みそっかすちびっ子王女の転生冒険ものがたり」を改訂、再up。 2021/8/21 改めて投稿し直しました。

エロフに転生したので異世界を旅するVTuberとして天下を目指します

一色孝太郎
ファンタジー
 女神見習いのミスによって三十を目前にして命を落とした茂手内猛夫は、エルフそっくりの外見を持つ淫魔族の一種エロフの女性リリスとして転生させられてしまった。リリスはエロフとして能力をフル活用して異世界で無双しつつも、年の離れた中高生の弟妹に仕送りをするため、異世界系VTuberとしてデビューを果たした。だが弟妹は世間体を気にした金にがめつい親戚に引き取られていた。果たしてリリスの仕送りは弟妹にきちんと届くのか? そしてリリスは異世界でどんな景色を見るのだろうか? ※本作品にはTS要素、百合要素が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※本作品は他サイトでも同時掲載しております。

まもののおいしゃさん

陰陽@2作品コミカライズと書籍化準備中
ファンタジー
まもののおいしゃさん〜役立たずと追い出されたオッサン冒険者、豊富な魔物の知識を活かし世界で唯一の魔物専門医として娘とのんびりスローライフを楽しんでいるのでもう放っておいてくれませんか〜 長年Sランクパーティー獣の檻に所属していたテイマーのアスガルドは、より深いダンジョンに潜るのに、足手まといと切り捨てられる。 失意の中故郷に戻ると、娘と村の人たちが優しく出迎えてくれたが、村は魔物の被害に苦しんでいた。 貧乏な村には、ギルドに魔物討伐を依頼する金もない。 ──って、いやいや、それ、討伐しなくとも、何とかなるぞ? 魔物と人の共存方法の提案、6次産業の商品を次々と開発し、貧乏だった村は潤っていく。 噂を聞きつけた他の地域からも、どんどん声がかかり、民衆は「魔物を守れ!討伐よりも共存を!」と言い出した。 魔物を狩れなくなった冒険者たちは次々と廃業を余儀なくされ、ついには王宮から声がかかる。 いやいや、娘とのんびり暮らせれば充分なんで、もう放っておいてくれませんか? ※魔物は有名なものより、オリジナルなことが多いです。  一切バトルしませんが、そういうのが  お好きな方に読んでいただけると  嬉しいです。

傷モノ令嬢は冷徹辺境伯に溺愛される

中山紡希
恋愛
父の再婚後、絶世の美女と名高きアイリーンは意地悪な継母と義妹に虐げられる日々を送っていた。 実は、彼女の目元にはある事件をキッカケに痛々しい傷ができてしまった。 それ以来「傷モノ」として扱われ、屋敷に軟禁されて過ごしてきた。 ある日、ひょんなことから仮面舞踏会に参加することに。 目元の傷を隠して参加するアイリーンだが、義妹のソニアによって仮面が剥がされてしまう。 すると、なぜか冷徹辺境伯と呼ばれているエドガーが跪まずき、アイリーンに「結婚してください」と求婚する。 抜群の容姿の良さで社交界で人気のあるエドガーだが、実はある重要な秘密を抱えていて……? 傷モノになったアイリーンが冷徹辺境伯のエドガーに たっぷり愛され甘やかされるお話。 このお話は書き終えていますので、最後までお楽しみ頂けます。 修正をしながら順次更新していきます。 また、この作品は全年齢ですが、私の他の作品はRシーンありのものがあります。 もし御覧頂けた際にはご注意ください。 ※注意※他サイトにも別名義で投稿しています。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

処理中です...