誰かに愛されるなんて、あり得ないと思ってた

まる丸〜

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長い夜

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体格の差が有るから、俺の手もあまり下には届かない。

俺なんかに抱きしめて欲しいなんて……。
あぁ、でも逆の事は今まで何度もあった。

ハロルドのデカい身体と、体温を感じるのはいつでも心地良かった。
貧弱な俺の身体でも、ハロルドは気持ちいいんだろうか。

ぎゅう、とさっきより少し強めに抱きしめてみる。

「れーくん」
ささやきの域を出ない声量で、俺の名前を口にする。 
「ありがとな」
そう言って頬にキスする。

身体を起こしたハロルドは、ふと、思いついたように…。
「れーくん、上に乗ってみる?」
と、聞いてきた。

「うえ?」
なんの事だかわからないでいる俺を、引っ張って起こす。

自分はベッドに寝転がると、仰向けになって下を脱ぐ。
既に、大きくなり始めてるハロルドの陰茎が目に入る。

「またがって」
言われるままに、腰をまたぐ。
「自分で入れた方が痛くねぇと思う」
俺の太ももを撫でながら、ハロルドが言う。

「別に痛くても構わないぞ?」
そう言うと、ハロルドは眉をしかめて俺を見た。

「レイ。セックスには『気持ちいい』だけあれば良いんだよ」

下からハロルドの手が、俺の身体を撫であげる。太ももから腰、そして胸。
親指と人差し指で乳首を挟まれると、ピクンと身体が反応した。

痛くはない。ムズムズするような、なんとも言えない感覚だ。

「いい眺め」
ハロルドは満足そうに、俺を見上げている。
明るい室内で、じっと見られて、なんとなく気恥ずかしさを覚える。

裸なんか、何度も見られてるのに。

「腰、ちょっとずつ下ろしてみな」

ぬるりとした感触が、尻の割れ目の中を移動する。 先端が穴の近くになるように腰を動かす。
この辺かな?という場所で、更に腰を下げてみた。

「あ」
つぷり、と上手く入ったのを感じとれた。


「んぅ……」
全部入った、か?
ハロルドの上に尻を乗せて息をつく。


「気持ちいい所、自分で探せるか?」
乳首をイジりながら、ハロルドが聞いてくる。


俺は、ハロルドのデカい身体の両側に手をつく。手で体重を支えて腰を少し浮かしてみる。

「ん、んっ、あぁ……」

ハロルドのデカいヤツで、内壁がこすれ
る。ウズウズって言うか、ゾワゾワって言うか、ジンジンって言うか。

「ハロルド、なんかこの体勢嫌だ、いつもみたいに……あッ!」

言ってるのに、ハロルドはデカイ手で俺の腰を固定して、下から突き上げ始めた。 

「っおい!」

その手を外そうとしても、チカラが強くてどうにもならない。

「このッ! 馬鹿力ぁっ!!」 
結局、俺は自分の腕の倍くらいある、太い二の腕を握ったまま、されるがままになった。

下からパン!パン!と突かれるたびに身体が跳ねる。

「やっ、あっ!」
ゾクゾクと全身が震える。

「気持ちいいか?」

気持ち、いい?
あ、そうか、これが。

「うっ、んっ、きもちい」 
快感てやつだ。

速さを上げるハロルドの腰の動きに、息を上げながらー

「きもち、い、はあ、あ、ッ」
上擦っていく自分の声。
全身をめぐる快感。

「アァッ‼︎」

その時を迎えて、俺の身体は大きくのけ反った。


ビュルルッと、ハロルドの立派な腹筋の上を精液が汚す。

ふぅふぅ、と息を整える。
まだ、余韻がピリピリと身体に残っている。


ハロルドが上半身を起こして、俺の身体を抱きしめた、かと思うとー


ぐるっと、上下が入れ替わる。


「あっ、え? なんー」
目があったハロルドは、イタズラっぽく笑った。

「いっぱいするんだろ?」





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