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第三章 愛と勇気の大冒険
第23話 女の嘘は、許すのが男だ! って誰かが言ってた
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メルクとエストの戦いを見たリッチ。
「フフフ! これで一勝一敗ですね……残り時間はあと30分ってとこですか。ユーキさん! そろそろ苦しくなって来たんじゃないですか? 結婚していただけるなら、すぐ楽にしてあげますよ?」
「絶対! やだー!!」
リッチの言葉を聞いて、パティが心配する。
「ユーキ! 苦しいの? 大丈夫?」
「だ~いじょ~ぶ~!」
「ゴメンね! もうちょっとだけ我慢しててね!」
「う~ん! パティ、ふぁいとぉ~!」
そんなやり取りをしていると、エストが転移され帰って来る。
「調子はどうだい? ビスト兄さん!」
「やあエスト! そっちは勝ったようだね」
「うん、正直かなり危なかったけどね」
「こっちも結構手間取ってるんだ」
「手伝うよ、兄さん」
「そういえば、そっちはもう帰って来たのに、何で先に勝ったアイ君がまだ帰って来ないのよ!!」
リッチに対して文句を言うパティ。
「アイ君? ああ、あの団長さんの事ですか? 彼ならほら……」
そう言って、アイバーンが戦っていた場所の映像が、再びモニターに映し出される。
「今、四天王の部下達を相手に戦っていますよ」
「なんですってー!! ちょっと、どういう事よ? 4対4の戦いじゃなかったの?」
「はて? 僕は4人対4人なんて、一言も言ってませんが? 僕は四天王達とあなたたちって言ったんですよ!」
「こんのぉ! ああ、そういう事言うのね……分かったわ、あんた! 楽しい死に方を考えておきなさい!」
「終わった? じゃあそろそろ僕達の相手をしてよ」
「メル君の次は君の番だよ? パティちゃん」
「フンッ! あたしをあんな、軟弱優柔不断男と一緒にしないでくれる?」
「ハクシュッ!! 何だか悪口を言われてる気がしますー」
「ところであんた達!」
「ん?」
「何だい?」
「同じ顔が揃ったのなら、消えなさいよ!!」
「いや、ババ抜きじゃないんだから」
ー セラVSノーム ー
「いつまで逃げるつもりですか?」
「当たったら痛いんだからぁ、逃げるのは当たり前ですぅ!」
「でもこのままだと時間切れでユーキさんが死んでしまいますよ?」
「分からないのはぁ、そこなんですぅ」
「何がですか?」
「あのオーナーはぁ、ユウちゃんと結婚したいんですよねぇ?」
「そうですよ」
「なら何でぇ、結婚したい相手に死の呪いなんてかけるんですかぁ?」
「あの方はちょっと変わってましてね……自分の物にならないのなら、殺してしまえって考える人なんですよ」
「頭のネジが飛んでますぅ」
「フフ、私もそう思います」
「何であなた達はぁ、そんな飛んでる人の元で働いてるんですかぁ? 何か弱みでも握られてるんですかぁ?」
「何でと言われましても……ただ大金を貰えるから、ですかね」
「はあ……単にお金の為ですかぁ……何かもっと事情があるのかと思ってましたぁ……ガッカリですぅ」
「何とでも言いなさい! あなた達を倒せば、しばらく遊んで暮らせるだけのお金が貰えるのよ! こんな楽な仕事は他に無いわ!!」
「楽な仕事?」
急にセラの雰囲気が変わる。
「あなた如きが私を倒せると思ってるの?」
目を見開いて睨むセラに、ゾクッとなるノーム。
「な、何よ! いくら凄んだって、魔法が使えないんじゃ何も出来ないでしょ!?」
「ホントにそう思ってる?」
「ど、どういう意味かしら?」
「私が何の対策もしないで乗り込んで来たと思ってる?」
セラの言葉に迷い始めるノーム。
(どういう事? 彼女もあらかじめ自分自身に魔封じの結界を張ってるの? い、いや、それなら何で魔法を使わないの? 使えないと思わせて、私を油断させる為? いや、元々私は油断なんかしていない。なら考えられるのは時間稼ぎ……そうよ! ハッタリを仕掛けて私を動揺させて、仲間が助けに来るのを待ってるんだわ!)
「フフ! なるほどね! お仲間が助けに来るのを待ってる訳ですね! でも残念ながら、この場所はそう簡単には見つかりません!」
「はあ……残念なのはこっちよ。あなたはもっと頭のキレる人だと思ってたのに、そんな浅はかな結論に行き着くなんて」
「そ、その手には乗りません! 仲間が来る前にあなたを倒します!」
魔法弾を連射するノーム。
だが避けずに腕で払い落とすセラ。
「なっ!?」
「あなたの力はこんなもんですか?」
再び動揺するノーム。
(素手で払い落とした? そんなバカな!? 本当に魔法が使える? じゃないと素手で魔法弾を受けて平気でいられる筈が……)
驚くノームがセラの不自然な動きに気付く。
(足を引きずってる? そ、そうよ! 今まで生身で魔法弾を受け続けて来たんだもの、ダメージが無い筈は無い……それはつまり治癒魔法が使えない証拠!)
「フフ! あなたもとんだ役者ですね」
「どういう意味?」
「やはりあなたは魔法が使えない! そしてあなたの目的はやはり時間稼ぎ! そうはさせない! 私の最大の一撃を持って、あなたを倒します!!」
「やめておきなさい! 後悔する事になるわよ!」
「もうあなたの言葉は届きません! くらいなさい!!」
「サイレンスダークネス!!」
巨大な闇の塊が、ノームの頭上に現れる。
「この大きさなら、受ける事もかわす事も出来ません!! 覚悟しなさい!!」
セラに向かって飛んで行く球体。
「ンフフー、これを待ってたんですぅ」
「え?」
ニヤリと笑い、魔装具を具現化させるセラ。
「バカな!! 魔法が使える筈は!!」
「ところが使えるんですねぇ……魔装!! マジックホール!!」
魔装したセラの背中の羽が数本飛んで行き、空中に魔方陣を描く。
その魔方陣に、ノームの放った闇魔法が吸い込まれて行く。
「そんな……私の最大の魔法が……い、いや! それよりも、どうして魔法が使えるんですか!?」
「結界や呪い等の特殊能力型の魔法は、術者のレベルが相手のレベルを上回っていないと発動しません。当然知ってますよね?」
「勿論それは知ってます……だからレベル5の私がレベル3のあなたに結界を……ま、まさか!?」
「そ! 答えは簡単! 私のレベルがあなたより上って事です……調査不足でしたね」
「じゃ、じゃああなたの本当のレベルは?」
「私はレベル7です! だから何人といえど、私に特殊能力型の魔法をかけるのは不可能なのです!!」
「そ、そんなー!!」
「アクセラレーション!!」
空中の魔方陣が回転を始める。
「じゃ、じゃあ何で魔法が使えないフリをしてたんですか?」
「んん? 私はレベルは7でも治癒魔法専門だから、攻撃魔法は一つも持ってないんですよ。だからあなたが一撃で決まる様な大技を出すのを待ってたのに、細かい技をちょこちょこちょこちょこ出して来るもんだから、色々お芝居をしてみたんですよ」
「まんまと乗せられたという訳ですか」
「だから後悔するって言ったでしょ?」
「リフレクション!!」
魔方陣より先程吸収した闇魔法が、更に威力を増して飛んで行き、ノームに直撃する。
「キャアアアア!!」
直撃を受けて、倒れ込むノーム。
「この……ペテン師……」
細目に戻っているセラ。
「ブゥー!! 私はペテン師じゃないですぅ! ちょっぴり嘘つきなだけですぅ!」
ー セラVSノーム ー
セラの勝利。
「フフフ! これで一勝一敗ですね……残り時間はあと30分ってとこですか。ユーキさん! そろそろ苦しくなって来たんじゃないですか? 結婚していただけるなら、すぐ楽にしてあげますよ?」
「絶対! やだー!!」
リッチの言葉を聞いて、パティが心配する。
「ユーキ! 苦しいの? 大丈夫?」
「だ~いじょ~ぶ~!」
「ゴメンね! もうちょっとだけ我慢しててね!」
「う~ん! パティ、ふぁいとぉ~!」
そんなやり取りをしていると、エストが転移され帰って来る。
「調子はどうだい? ビスト兄さん!」
「やあエスト! そっちは勝ったようだね」
「うん、正直かなり危なかったけどね」
「こっちも結構手間取ってるんだ」
「手伝うよ、兄さん」
「そういえば、そっちはもう帰って来たのに、何で先に勝ったアイ君がまだ帰って来ないのよ!!」
リッチに対して文句を言うパティ。
「アイ君? ああ、あの団長さんの事ですか? 彼ならほら……」
そう言って、アイバーンが戦っていた場所の映像が、再びモニターに映し出される。
「今、四天王の部下達を相手に戦っていますよ」
「なんですってー!! ちょっと、どういう事よ? 4対4の戦いじゃなかったの?」
「はて? 僕は4人対4人なんて、一言も言ってませんが? 僕は四天王達とあなたたちって言ったんですよ!」
「こんのぉ! ああ、そういう事言うのね……分かったわ、あんた! 楽しい死に方を考えておきなさい!」
「終わった? じゃあそろそろ僕達の相手をしてよ」
「メル君の次は君の番だよ? パティちゃん」
「フンッ! あたしをあんな、軟弱優柔不断男と一緒にしないでくれる?」
「ハクシュッ!! 何だか悪口を言われてる気がしますー」
「ところであんた達!」
「ん?」
「何だい?」
「同じ顔が揃ったのなら、消えなさいよ!!」
「いや、ババ抜きじゃないんだから」
ー セラVSノーム ー
「いつまで逃げるつもりですか?」
「当たったら痛いんだからぁ、逃げるのは当たり前ですぅ!」
「でもこのままだと時間切れでユーキさんが死んでしまいますよ?」
「分からないのはぁ、そこなんですぅ」
「何がですか?」
「あのオーナーはぁ、ユウちゃんと結婚したいんですよねぇ?」
「そうですよ」
「なら何でぇ、結婚したい相手に死の呪いなんてかけるんですかぁ?」
「あの方はちょっと変わってましてね……自分の物にならないのなら、殺してしまえって考える人なんですよ」
「頭のネジが飛んでますぅ」
「フフ、私もそう思います」
「何であなた達はぁ、そんな飛んでる人の元で働いてるんですかぁ? 何か弱みでも握られてるんですかぁ?」
「何でと言われましても……ただ大金を貰えるから、ですかね」
「はあ……単にお金の為ですかぁ……何かもっと事情があるのかと思ってましたぁ……ガッカリですぅ」
「何とでも言いなさい! あなた達を倒せば、しばらく遊んで暮らせるだけのお金が貰えるのよ! こんな楽な仕事は他に無いわ!!」
「楽な仕事?」
急にセラの雰囲気が変わる。
「あなた如きが私を倒せると思ってるの?」
目を見開いて睨むセラに、ゾクッとなるノーム。
「な、何よ! いくら凄んだって、魔法が使えないんじゃ何も出来ないでしょ!?」
「ホントにそう思ってる?」
「ど、どういう意味かしら?」
「私が何の対策もしないで乗り込んで来たと思ってる?」
セラの言葉に迷い始めるノーム。
(どういう事? 彼女もあらかじめ自分自身に魔封じの結界を張ってるの? い、いや、それなら何で魔法を使わないの? 使えないと思わせて、私を油断させる為? いや、元々私は油断なんかしていない。なら考えられるのは時間稼ぎ……そうよ! ハッタリを仕掛けて私を動揺させて、仲間が助けに来るのを待ってるんだわ!)
「フフ! なるほどね! お仲間が助けに来るのを待ってる訳ですね! でも残念ながら、この場所はそう簡単には見つかりません!」
「はあ……残念なのはこっちよ。あなたはもっと頭のキレる人だと思ってたのに、そんな浅はかな結論に行き着くなんて」
「そ、その手には乗りません! 仲間が来る前にあなたを倒します!」
魔法弾を連射するノーム。
だが避けずに腕で払い落とすセラ。
「なっ!?」
「あなたの力はこんなもんですか?」
再び動揺するノーム。
(素手で払い落とした? そんなバカな!? 本当に魔法が使える? じゃないと素手で魔法弾を受けて平気でいられる筈が……)
驚くノームがセラの不自然な動きに気付く。
(足を引きずってる? そ、そうよ! 今まで生身で魔法弾を受け続けて来たんだもの、ダメージが無い筈は無い……それはつまり治癒魔法が使えない証拠!)
「フフ! あなたもとんだ役者ですね」
「どういう意味?」
「やはりあなたは魔法が使えない! そしてあなたの目的はやはり時間稼ぎ! そうはさせない! 私の最大の一撃を持って、あなたを倒します!!」
「やめておきなさい! 後悔する事になるわよ!」
「もうあなたの言葉は届きません! くらいなさい!!」
「サイレンスダークネス!!」
巨大な闇の塊が、ノームの頭上に現れる。
「この大きさなら、受ける事もかわす事も出来ません!! 覚悟しなさい!!」
セラに向かって飛んで行く球体。
「ンフフー、これを待ってたんですぅ」
「え?」
ニヤリと笑い、魔装具を具現化させるセラ。
「バカな!! 魔法が使える筈は!!」
「ところが使えるんですねぇ……魔装!! マジックホール!!」
魔装したセラの背中の羽が数本飛んで行き、空中に魔方陣を描く。
その魔方陣に、ノームの放った闇魔法が吸い込まれて行く。
「そんな……私の最大の魔法が……い、いや! それよりも、どうして魔法が使えるんですか!?」
「結界や呪い等の特殊能力型の魔法は、術者のレベルが相手のレベルを上回っていないと発動しません。当然知ってますよね?」
「勿論それは知ってます……だからレベル5の私がレベル3のあなたに結界を……ま、まさか!?」
「そ! 答えは簡単! 私のレベルがあなたより上って事です……調査不足でしたね」
「じゃ、じゃああなたの本当のレベルは?」
「私はレベル7です! だから何人といえど、私に特殊能力型の魔法をかけるのは不可能なのです!!」
「そ、そんなー!!」
「アクセラレーション!!」
空中の魔方陣が回転を始める。
「じゃ、じゃあ何で魔法が使えないフリをしてたんですか?」
「んん? 私はレベルは7でも治癒魔法専門だから、攻撃魔法は一つも持ってないんですよ。だからあなたが一撃で決まる様な大技を出すのを待ってたのに、細かい技をちょこちょこちょこちょこ出して来るもんだから、色々お芝居をしてみたんですよ」
「まんまと乗せられたという訳ですか」
「だから後悔するって言ったでしょ?」
「リフレクション!!」
魔方陣より先程吸収した闇魔法が、更に威力を増して飛んで行き、ノームに直撃する。
「キャアアアア!!」
直撃を受けて、倒れ込むノーム。
「この……ペテン師……」
細目に戻っているセラ。
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セラの勝利。
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