21 / 45
21 この人たち狂ってる!
しおりを挟む
かつてサキュバスが人間を拷問、陵辱するために使ったとされる地下の一室。
もう陵辱されたくない。
長い時間かけて嬲られてきた一六歳の肢体。
木炭の熱がすぐには冷めないように、少女の体内にこもった熱はなかなかひこうとしない。
ちょっと触れられただけで再燃しかねない危うさを抱えている。
敏感なところに触れられでもしたら――。
意識を保てる自信がない。
また淫らな姿をこいつらに。
そんなのイヤだ。
いまさらだが、アダンを好きになった自分自身を呪う。
両手、両足の金具を外されたアスミは、全裸で男二人の前に立たされていた。
ホビに中出しされた二回分の白濁液が、太ももの内側をつうッと流れ落ちていく。
首輪はホビと繋がったままだ。
「それじゃあアスミちゃん。つぎはこれを着てみようか?」
「もう十分満足したでしょ! そんなことよりはやく解放してください!」
「アスミちゃあん。隊長に歯向かったら……だめだろ!」
ホビが鎖をぐいっと手前に引っ張る。
「あっ!」
バランスを失い、前に倒れそうになるアスミをアダンの太い腕が抱きとめる。
鋼のような胸板に少女の顔が押し付けられる。
「これは俺からのプレゼント。俺のこと大好きなんでしょ? 受け取ってよ」
「もう、あなたのことなんてどうでもいいです!」
「じゃあ、こうしようか。これ着たら解放してあげる」
「いりません! はなして!」
「しかたないな……」
アダンは少女から離れると綺麗に折り畳まれた服を床に投げ捨て、かわりに床に落ちていたアスミの服を拾い上げ、ナイフを取り出した。
「なにをする気?」
アスミの言うことに耳を貸さず、アダンはチュニックとホットパンツをナイフで切り裂いた。
「あ~あ。着るものなくなっちゃった……」
「ああっ! ……ひどい――」
「どうせボロボロだったし、いらないっしょ? それよりこっち着なよ?」
「その服はお父さんとお母さんから、わたしが冒険者になったお祝いにもらった、大切なものだったのに……」
「そんなの、また買ってもらえば? それよりこっち着て見せてよ? それともブラパンだけで砦の中を歩きたいのかな? 俺はそれでも構わないけど、他の男どもに見つかったら大変だよ?」
もっと強ければ――。
他に選択肢はない。
観念してアスミは服を手に取って広げてみた。
「これは……いったい何を考えているのですか!」
驚愕するアスミ。
「へえ。アスミちゃん知ってるんだ。その服がなんなのか」
「知ってるもなにもこれは、わたしの出身地であるハイランド大公国第二公女エメラルダさまのために作られたといわれる騎士服です。そのような高貴な方の服を着るなんて許されません」
「ちょ~っと違うんだよなぁ。いいかい? こいつはレプリカ。俺が特注で作ってもらったやつ。だから安心して着ちゃってよ」
「いやです! レプリカとか関係ない! あなたがやろうとしていることは、エメラルダさまを愚弄するものです!」
「アスミちゃんさあ、無駄な抵抗止めにしない? あそこの磔台で肉便器デビューする?」
「……あなたは勇者なんかじゃない……卑怯者です」
「あ?」
アダンの顔つきが険しくなるや、そのオーラにアスミは圧倒される。
思わず涙ぐんで、ヘナヘナと床にへたりこんだ。
「ごめんなさい……着ます……」
アダンはいつもの温和な顔つきに戻って、
「そうそう。じゃあまだ着るの待ってね」
それから入り口に向かって叫んだ。
「おーいみんな。待たせたなあ! 入っていいぞー!」
――ッ!
部屋の入り口からぞろぞろと半裸の男たちが入ってくる。
上半身裸でトランクスしかはいていない。
誰も彼も見覚えがあった。一緒に戦ってきた遊撃隊のメンバーだ。
信じられない。
あの兵士はアスミが斬られそうになったとき、必死に守ってくれた。
異国からこの戦いに参加したというあの冒険者とは、お互いの冒険について夜どおし語り合って失敗談に笑った。
みんな頼れる仲間だと疑いもなく信じていた。
「隊長、待ちくびれましたよー! 今回はデザート食い放題なしかと思いましたよ」
「ごめんごめん。まあ待たせた分、期待していいよ」
おー、と男たちが期待の声をあげる。
「デルトラは?」
「デルトラさん、こういうの興味ないみたいで今日も来ないそうです」
「あいつ、女好きなくせに、昔っからマジメというか、こういうのは楽しまないんだよね」
「すみません隊長。それなんですが、デルトラさんから隊長にこれだけは伝えておけと言われました」
「なんて?」
「壊れる女を見るのがそんなに楽しいか? と」
「また小言いただきました。まあ、あいつなりに俺のこと心配してるっていうことだよな。んじゃ、ま、こう伝えておいて」
一呼吸おいてアダンは親指を立ててみせた。
「サイコーっ!」
(なんなの……信じられない。この人たちみんな狂ってる――! わたしはこんな人たちといままでいっしょに……)
もう陵辱されたくない。
長い時間かけて嬲られてきた一六歳の肢体。
木炭の熱がすぐには冷めないように、少女の体内にこもった熱はなかなかひこうとしない。
ちょっと触れられただけで再燃しかねない危うさを抱えている。
敏感なところに触れられでもしたら――。
意識を保てる自信がない。
また淫らな姿をこいつらに。
そんなのイヤだ。
いまさらだが、アダンを好きになった自分自身を呪う。
両手、両足の金具を外されたアスミは、全裸で男二人の前に立たされていた。
ホビに中出しされた二回分の白濁液が、太ももの内側をつうッと流れ落ちていく。
首輪はホビと繋がったままだ。
「それじゃあアスミちゃん。つぎはこれを着てみようか?」
「もう十分満足したでしょ! そんなことよりはやく解放してください!」
「アスミちゃあん。隊長に歯向かったら……だめだろ!」
ホビが鎖をぐいっと手前に引っ張る。
「あっ!」
バランスを失い、前に倒れそうになるアスミをアダンの太い腕が抱きとめる。
鋼のような胸板に少女の顔が押し付けられる。
「これは俺からのプレゼント。俺のこと大好きなんでしょ? 受け取ってよ」
「もう、あなたのことなんてどうでもいいです!」
「じゃあ、こうしようか。これ着たら解放してあげる」
「いりません! はなして!」
「しかたないな……」
アダンは少女から離れると綺麗に折り畳まれた服を床に投げ捨て、かわりに床に落ちていたアスミの服を拾い上げ、ナイフを取り出した。
「なにをする気?」
アスミの言うことに耳を貸さず、アダンはチュニックとホットパンツをナイフで切り裂いた。
「あ~あ。着るものなくなっちゃった……」
「ああっ! ……ひどい――」
「どうせボロボロだったし、いらないっしょ? それよりこっち着なよ?」
「その服はお父さんとお母さんから、わたしが冒険者になったお祝いにもらった、大切なものだったのに……」
「そんなの、また買ってもらえば? それよりこっち着て見せてよ? それともブラパンだけで砦の中を歩きたいのかな? 俺はそれでも構わないけど、他の男どもに見つかったら大変だよ?」
もっと強ければ――。
他に選択肢はない。
観念してアスミは服を手に取って広げてみた。
「これは……いったい何を考えているのですか!」
驚愕するアスミ。
「へえ。アスミちゃん知ってるんだ。その服がなんなのか」
「知ってるもなにもこれは、わたしの出身地であるハイランド大公国第二公女エメラルダさまのために作られたといわれる騎士服です。そのような高貴な方の服を着るなんて許されません」
「ちょ~っと違うんだよなぁ。いいかい? こいつはレプリカ。俺が特注で作ってもらったやつ。だから安心して着ちゃってよ」
「いやです! レプリカとか関係ない! あなたがやろうとしていることは、エメラルダさまを愚弄するものです!」
「アスミちゃんさあ、無駄な抵抗止めにしない? あそこの磔台で肉便器デビューする?」
「……あなたは勇者なんかじゃない……卑怯者です」
「あ?」
アダンの顔つきが険しくなるや、そのオーラにアスミは圧倒される。
思わず涙ぐんで、ヘナヘナと床にへたりこんだ。
「ごめんなさい……着ます……」
アダンはいつもの温和な顔つきに戻って、
「そうそう。じゃあまだ着るの待ってね」
それから入り口に向かって叫んだ。
「おーいみんな。待たせたなあ! 入っていいぞー!」
――ッ!
部屋の入り口からぞろぞろと半裸の男たちが入ってくる。
上半身裸でトランクスしかはいていない。
誰も彼も見覚えがあった。一緒に戦ってきた遊撃隊のメンバーだ。
信じられない。
あの兵士はアスミが斬られそうになったとき、必死に守ってくれた。
異国からこの戦いに参加したというあの冒険者とは、お互いの冒険について夜どおし語り合って失敗談に笑った。
みんな頼れる仲間だと疑いもなく信じていた。
「隊長、待ちくびれましたよー! 今回はデザート食い放題なしかと思いましたよ」
「ごめんごめん。まあ待たせた分、期待していいよ」
おー、と男たちが期待の声をあげる。
「デルトラは?」
「デルトラさん、こういうの興味ないみたいで今日も来ないそうです」
「あいつ、女好きなくせに、昔っからマジメというか、こういうのは楽しまないんだよね」
「すみません隊長。それなんですが、デルトラさんから隊長にこれだけは伝えておけと言われました」
「なんて?」
「壊れる女を見るのがそんなに楽しいか? と」
「また小言いただきました。まあ、あいつなりに俺のこと心配してるっていうことだよな。んじゃ、ま、こう伝えておいて」
一呼吸おいてアダンは親指を立ててみせた。
「サイコーっ!」
(なんなの……信じられない。この人たちみんな狂ってる――! わたしはこんな人たちといままでいっしょに……)
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
逆転世界でヘイトを溜めて犯されよう!〜貞操逆転世界で犯されたいリメイク版〜
腹筋パンダ(出張)
恋愛
早乙女隼人(さおとめはやと)は女に犯されたい願望を持つMな高校2年生。めちゃくちゃイケメンだが童貞だ。あほな事故で貞操が逆転した世界に迷い混んでしまう。貞操が逆転した世界だと分かった彼は思う。「夢の逆輪姦…いや輪姦して貰えるのでは?」と。
この世界で犯されるのは簡単だ。さてどのようにして女の子に犯されよう…
メインはノクターンノベルズで投稿しています‼️
*/寝取られは嫌いなので絶対にありません(断言)
私が好きだった(この作品を書いていた)作家さんが突然投稿をやめてしまわれたので、後を引き継ぐ形で投稿しております。
土曜日と日曜日の投稿でやっていきます。
よろしくお願いします!
是非ブクマと評価お願いします‼️
Twitterもやってますのでぜひそちらも覗いてみてください‼︎
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話
白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。
世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。
その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。
裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。
だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。
そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!!
感想大歓迎です!
※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。
【R18】騎士たちの監視対象になりました
ぴぃ
恋愛
異世界トリップしたヒロインが騎士や執事や貴族に愛されるお話。
*R18は告知無しです。
*複数プレイ有り。
*逆ハー
*倫理感緩めです。
*作者の都合の良いように作っています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる