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第1章
友達なだけじゃない
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メイリスを食事に誘うことに成功したゲイルは、計画の手応えに喜び、意気込んでいた。
「埋め合わせはいらない」と言われていたので断られるかも知れないと危惧していたのだ。
誘いに応じてくれたということは、セルゲイの言っていた通り嫌われてはいないのだろう。
一先ず安心はしたが、油断はできなかった。
どうにかしてメイリスの機嫌を取りたいが、ここまで拗れたことがないので何をどうすれば良いのかわからない。
二人の関係は傍から見れば何も変わっていないが、彼女の機微に敏感な彼は確実に何かおかしなことが起きていると直感的に感じていた。
このまま違和感を放置するのは気になるし、してはいけない気がする。
そんな危機感もあって今まで二人で行ったことのないお店に連れて行ったのだが、全く思うようにいかなかった。
まず店に来た時点でメイリスは不機嫌だった。
他の女性を連れてきた時のように「素敵なお店ね」と喜んでくれるかと思ったのに、そうではなかったことにヒヤリとする。
「お酒はしばらく控えるって言ってなかった?」
胡乱な目を向けられて、ゲイルは内心慌てた。
まさかそこを指摘されるとは思っていなかった。
有言不実行な男だと思われたかも知れない。
「今日は俺じゃなくて、お前が飲むんだよ」
その言葉は本当で、メイリスに酒を飲ませて少し気を緩ませてからじっくり話をしようと思っていた。
彼女が酒に強いことは知っていたが、ある程度飲めば愛嬌が出てくることは経験済みだった。
メイリスはゲイルが酒を飲むつもりがないとわかっても何故か浮かない表情のままだった。
失敗したかと不安になったが、話をしていると今までどおりでほっとする。
ゲイルは気を取り直し、今回の目的の一つである"ブレインとの交際疑惑"を明らかにしようとした。
しかしそこで思わぬ邪魔が入った。
ゲイルが就職した頃に1年半付き合って別れた、元彼女のニアが声をかけてきたのだ。
「ゲイルったらあれから一度も連絡くれなかったんだからね!追いかけてくれるかなーってちょっとは期待してたのに」
「気持ちがなくなったのに引き留めたって仕方ないだろ」
ニアの自分本位な言い分に、ゲイルは呆れ返っていた。
彼は何もしなかったわけではなかった。
一方的に連絡を絶たれた後、共通の友達や彼女の友達に事情を聞くうちに二股をかけられていたことがわかり、気持ちが冷めたのだ。
意外としつこい彼女をどうやって追い払おうかと考えていると、メイリスが突然帰ると言い出した。
慌てて「一緒に帰る」と言ったが、彼女は相手にしなかった。
「あとはお二人で楽しんで」
さり気なく伝票の上に紙幣を置き、微笑むメイリスはゲイルから見てもかっこよかった。
こんな時なのに一瞬意識を持っていかれてしまい、ニアの感嘆の声で我に返る。
「なにあれ…スマートすぎ!彼女かっこよすぎない?!それでスタイルもいいとか、卑怯すぎる!ほんとにあの子、ゲイルの友達?!」
「友達だよ。今日はあいつに大事な話があったんだけど…仕方ないから俺も帰るよ」
ゲイルは多少話を盛ってわざとらしく溜息を吐いた。
するとニアも多少は罪悪感が湧いたのか、気落ちしたようにゲイルを見上げた。
「なんか…ごめん。もしかして告白するつもりだった?」
「いや、そんなんじゃないけど…」
「そうなの?大事な話って言うから告白するんだと思った。あ、もしかしてあの子もう彼氏いるの?あんなに美人なら大抵の男は放って置かないか。ねえ、ゲイルは今彼女いる?私ともう一回やり直す気ない?」
「彼女はいないけどやり直す気はない。浮気者は嫌いなんだ」
ゲイルは平静を装い、ニアの誘いをすげなく断って立ち上がった。
「あんなに美人なら男は放っておかない」という彼女の言葉を耳にした時、理由もわからず肝が冷えた。
同性にも魅力的に映るのだから、同じように魅力を感じたブレインのような男がこれからも現れる可能性はおおいにある。
頭ではわかっていたつもりでも、ゲイルはメイリスの恋愛事情をどこか楽観的な気持ちで捉えていた。
彼女は恋愛に興味がないと言っていたので今まで深く考えたことはなかったが、いつまでも興味がないとは限らない。
年齢的にも結婚を考え始める頃合いだ。
もしかしたら本当にブレインと交際を始めたのかも知れない。
それが嘘だったとしても、いずれ誰かと交際してゲイルの元を離れていくだろう。
猛烈に焦燥感を覚えたゲイルは、急いで会計を済ませてメイリスを追いかけた。
追いつけなければ二度と彼女に会えなくなるような気がした。
自宅に帰るのなら転移魔法陣を利用するだろうと見込んだゲイルは、近場のステーションに向かう途中でメイリスを見つけた。
赤信号で立ち止まっている彼女に必死の思いで腕を伸ばして、捕まえた。
「…っとにお前は…話の途中で帰るなよ」
「あら、そうだった?それより彼女はどうしたの?お互いに積もる話があったんじゃない?」
とぼけたようなメイリスの態度に違和感を覚える。
ニアが現れる直前、ゲイルは確かに「聞きたいことがある」と言って、彼女も意識を向けてくれていた。
それなのに覚えていないふりをして、わざと話を逸らしている。
この前のことを怒っているのかと尋ねても、怒っていないと言う。
誰よりも彼女を理解しているという自負があったゲイルは、メイリスの思考が読めないことに苛立った。
「じゃあなんでこの前から俺を避けるんだよ!」
声を荒げてみても、彼女は動じない。
二人の温度差が浮き彫りになった気がして、ゲイルは本当に彼女を失うかも知れない恐怖でいっぱいになった。
それと同時に、この感情が友達に対するものだけではないことをはっきりと自覚した。
ニアに告白するつもりかと聞かれた時は否定したが、手遅れになる前にこの想いを伝えようと彼は決めた。
半ば強引に自宅に連れてきたゲイルは、密かにメイリスの反応を試し始めた。
家に来るまでにずっと手を繋いできたが、彼女は強く拒否しなかった。
ならば着替えはどうかと、いつもの調子で服を脱いで反応を伺うと、彼女は頬を染めて視線を逸らした。
初めて目にする女友達の女性らしい恥じらいに、彼の胸は興奮と期待に湧いた。
メイリスが自分を男性として意識していると気が付き、気持ちが俄然上向きになる。
赤くなった頬を隠そうと一生懸命酒を飲む姿も可愛くて、何度も頬が緩みそうになった。
目をとろんとさせながら水を飲み下す彼女と一緒に、ゲイルもこっそり喉を鳴らした。
彼女が好きだと認めてしまうと、声も表情も仕草も、すべてが可愛く映ってしまう。
酔って眠たそうにしている姿に我慢がきかなくなって、つい頭を撫でてしまった。
ゲイルはその後のメイリスの反応を予想した。
先程と同じく恥じらうか、大人しく撫でさせてくれるか。
そのどちらかだろうと思っていたのだが、予想に反して彼女はものすごく怒ってしまった。
「女たらし」
メイリスはそう言って、ゲイルに非難の目を向けてきた。
今までいったいどんな男だと思われてきたのだろう。
傷ついて反論すると、その後なぜか下世話な話になってしまった。
今までにメイリスとこんな話をしたことがなく、動揺しているうちに経験人数を暴露させられ、なんでこんな話をしているんだと内心疑問に思った時だった。
「4人も経験があれば十分女たらしよ。私はしたことないもの」
メイリスが拗ねたように爆弾発言をした。
ゲイルは眉間に力を入れて、動揺を誤魔化すように頭を掻いた。
その時彼の心は歓喜の嵐で荒れ狂っていた。
これで気がかりだったブレインとの交際疑惑は消滅した。
メイリスに彼氏がいたことがないのはわかっていたが、まだ誰にも触れられたことがないなんて嬉しすぎる。
しかしその後で聞かされた話は衝撃的だった。
あの夜、酔った勢いで同意もなしにメイリスの体をまさぐり、最低な言葉で彼女に性交を迫ったらしい。
次々と明かされていく真実にゲイルは目眩を覚えた。
話を聞いた限りでは最後まではいかなかったようだが、彼女のファーストキスを奪ったことは確かだった。
それなのに全く記憶がない。
何故忘れてしまったのかと、ゲイルは悔しさに頭を抱えたくなった。
その時メイリスがどんな顔でよがっていたのか、胸のさわり心地はどうだったのか、唇はどのくらい柔らかかったのかと、妄想が止まらない。
そうしているうちにゲイルはまたメイリスを怒らせた。
「嫌ならいいのよ」
嫌じゃないとすぐに言えればよかったのだが、彼女の機嫌を損ねた理由がわからなくて戸惑ってしまった。
呆然としている間に彼女はいなくなり、玄関のドアが開く音でハッと我に返った。
このまま行かせたら絶対に、一生後悔する。
ゲイルは必死に床を蹴った。
「埋め合わせはいらない」と言われていたので断られるかも知れないと危惧していたのだ。
誘いに応じてくれたということは、セルゲイの言っていた通り嫌われてはいないのだろう。
一先ず安心はしたが、油断はできなかった。
どうにかしてメイリスの機嫌を取りたいが、ここまで拗れたことがないので何をどうすれば良いのかわからない。
二人の関係は傍から見れば何も変わっていないが、彼女の機微に敏感な彼は確実に何かおかしなことが起きていると直感的に感じていた。
このまま違和感を放置するのは気になるし、してはいけない気がする。
そんな危機感もあって今まで二人で行ったことのないお店に連れて行ったのだが、全く思うようにいかなかった。
まず店に来た時点でメイリスは不機嫌だった。
他の女性を連れてきた時のように「素敵なお店ね」と喜んでくれるかと思ったのに、そうではなかったことにヒヤリとする。
「お酒はしばらく控えるって言ってなかった?」
胡乱な目を向けられて、ゲイルは内心慌てた。
まさかそこを指摘されるとは思っていなかった。
有言不実行な男だと思われたかも知れない。
「今日は俺じゃなくて、お前が飲むんだよ」
その言葉は本当で、メイリスに酒を飲ませて少し気を緩ませてからじっくり話をしようと思っていた。
彼女が酒に強いことは知っていたが、ある程度飲めば愛嬌が出てくることは経験済みだった。
メイリスはゲイルが酒を飲むつもりがないとわかっても何故か浮かない表情のままだった。
失敗したかと不安になったが、話をしていると今までどおりでほっとする。
ゲイルは気を取り直し、今回の目的の一つである"ブレインとの交際疑惑"を明らかにしようとした。
しかしそこで思わぬ邪魔が入った。
ゲイルが就職した頃に1年半付き合って別れた、元彼女のニアが声をかけてきたのだ。
「ゲイルったらあれから一度も連絡くれなかったんだからね!追いかけてくれるかなーってちょっとは期待してたのに」
「気持ちがなくなったのに引き留めたって仕方ないだろ」
ニアの自分本位な言い分に、ゲイルは呆れ返っていた。
彼は何もしなかったわけではなかった。
一方的に連絡を絶たれた後、共通の友達や彼女の友達に事情を聞くうちに二股をかけられていたことがわかり、気持ちが冷めたのだ。
意外としつこい彼女をどうやって追い払おうかと考えていると、メイリスが突然帰ると言い出した。
慌てて「一緒に帰る」と言ったが、彼女は相手にしなかった。
「あとはお二人で楽しんで」
さり気なく伝票の上に紙幣を置き、微笑むメイリスはゲイルから見てもかっこよかった。
こんな時なのに一瞬意識を持っていかれてしまい、ニアの感嘆の声で我に返る。
「なにあれ…スマートすぎ!彼女かっこよすぎない?!それでスタイルもいいとか、卑怯すぎる!ほんとにあの子、ゲイルの友達?!」
「友達だよ。今日はあいつに大事な話があったんだけど…仕方ないから俺も帰るよ」
ゲイルは多少話を盛ってわざとらしく溜息を吐いた。
するとニアも多少は罪悪感が湧いたのか、気落ちしたようにゲイルを見上げた。
「なんか…ごめん。もしかして告白するつもりだった?」
「いや、そんなんじゃないけど…」
「そうなの?大事な話って言うから告白するんだと思った。あ、もしかしてあの子もう彼氏いるの?あんなに美人なら大抵の男は放って置かないか。ねえ、ゲイルは今彼女いる?私ともう一回やり直す気ない?」
「彼女はいないけどやり直す気はない。浮気者は嫌いなんだ」
ゲイルは平静を装い、ニアの誘いをすげなく断って立ち上がった。
「あんなに美人なら男は放っておかない」という彼女の言葉を耳にした時、理由もわからず肝が冷えた。
同性にも魅力的に映るのだから、同じように魅力を感じたブレインのような男がこれからも現れる可能性はおおいにある。
頭ではわかっていたつもりでも、ゲイルはメイリスの恋愛事情をどこか楽観的な気持ちで捉えていた。
彼女は恋愛に興味がないと言っていたので今まで深く考えたことはなかったが、いつまでも興味がないとは限らない。
年齢的にも結婚を考え始める頃合いだ。
もしかしたら本当にブレインと交際を始めたのかも知れない。
それが嘘だったとしても、いずれ誰かと交際してゲイルの元を離れていくだろう。
猛烈に焦燥感を覚えたゲイルは、急いで会計を済ませてメイリスを追いかけた。
追いつけなければ二度と彼女に会えなくなるような気がした。
自宅に帰るのなら転移魔法陣を利用するだろうと見込んだゲイルは、近場のステーションに向かう途中でメイリスを見つけた。
赤信号で立ち止まっている彼女に必死の思いで腕を伸ばして、捕まえた。
「…っとにお前は…話の途中で帰るなよ」
「あら、そうだった?それより彼女はどうしたの?お互いに積もる話があったんじゃない?」
とぼけたようなメイリスの態度に違和感を覚える。
ニアが現れる直前、ゲイルは確かに「聞きたいことがある」と言って、彼女も意識を向けてくれていた。
それなのに覚えていないふりをして、わざと話を逸らしている。
この前のことを怒っているのかと尋ねても、怒っていないと言う。
誰よりも彼女を理解しているという自負があったゲイルは、メイリスの思考が読めないことに苛立った。
「じゃあなんでこの前から俺を避けるんだよ!」
声を荒げてみても、彼女は動じない。
二人の温度差が浮き彫りになった気がして、ゲイルは本当に彼女を失うかも知れない恐怖でいっぱいになった。
それと同時に、この感情が友達に対するものだけではないことをはっきりと自覚した。
ニアに告白するつもりかと聞かれた時は否定したが、手遅れになる前にこの想いを伝えようと彼は決めた。
半ば強引に自宅に連れてきたゲイルは、密かにメイリスの反応を試し始めた。
家に来るまでにずっと手を繋いできたが、彼女は強く拒否しなかった。
ならば着替えはどうかと、いつもの調子で服を脱いで反応を伺うと、彼女は頬を染めて視線を逸らした。
初めて目にする女友達の女性らしい恥じらいに、彼の胸は興奮と期待に湧いた。
メイリスが自分を男性として意識していると気が付き、気持ちが俄然上向きになる。
赤くなった頬を隠そうと一生懸命酒を飲む姿も可愛くて、何度も頬が緩みそうになった。
目をとろんとさせながら水を飲み下す彼女と一緒に、ゲイルもこっそり喉を鳴らした。
彼女が好きだと認めてしまうと、声も表情も仕草も、すべてが可愛く映ってしまう。
酔って眠たそうにしている姿に我慢がきかなくなって、つい頭を撫でてしまった。
ゲイルはその後のメイリスの反応を予想した。
先程と同じく恥じらうか、大人しく撫でさせてくれるか。
そのどちらかだろうと思っていたのだが、予想に反して彼女はものすごく怒ってしまった。
「女たらし」
メイリスはそう言って、ゲイルに非難の目を向けてきた。
今までいったいどんな男だと思われてきたのだろう。
傷ついて反論すると、その後なぜか下世話な話になってしまった。
今までにメイリスとこんな話をしたことがなく、動揺しているうちに経験人数を暴露させられ、なんでこんな話をしているんだと内心疑問に思った時だった。
「4人も経験があれば十分女たらしよ。私はしたことないもの」
メイリスが拗ねたように爆弾発言をした。
ゲイルは眉間に力を入れて、動揺を誤魔化すように頭を掻いた。
その時彼の心は歓喜の嵐で荒れ狂っていた。
これで気がかりだったブレインとの交際疑惑は消滅した。
メイリスに彼氏がいたことがないのはわかっていたが、まだ誰にも触れられたことがないなんて嬉しすぎる。
しかしその後で聞かされた話は衝撃的だった。
あの夜、酔った勢いで同意もなしにメイリスの体をまさぐり、最低な言葉で彼女に性交を迫ったらしい。
次々と明かされていく真実にゲイルは目眩を覚えた。
話を聞いた限りでは最後まではいかなかったようだが、彼女のファーストキスを奪ったことは確かだった。
それなのに全く記憶がない。
何故忘れてしまったのかと、ゲイルは悔しさに頭を抱えたくなった。
その時メイリスがどんな顔でよがっていたのか、胸のさわり心地はどうだったのか、唇はどのくらい柔らかかったのかと、妄想が止まらない。
そうしているうちにゲイルはまたメイリスを怒らせた。
「嫌ならいいのよ」
嫌じゃないとすぐに言えればよかったのだが、彼女の機嫌を損ねた理由がわからなくて戸惑ってしまった。
呆然としている間に彼女はいなくなり、玄関のドアが開く音でハッと我に返った。
このまま行かせたら絶対に、一生後悔する。
ゲイルは必死に床を蹴った。
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