愛されたい。

いちご食べたい人

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23 リエル視点

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今日は4つの騎士団で順に行われる年4回森の探索に来ていた。
私は、その騎士団の中の蒼玉の騎士団の1人で隊長をしている。


黒曜の騎士団との大きな仕事を終えて数ヶ月、ろくな休暇も無しに仕事を回されるのは信頼されているから何度ではなく、
国が私達蒼玉の騎士団の人間を人と思っていないからだろう。

蒼玉の騎士団の特徴は、獣人、亜人のみで構成されているということだ。

この国では獣人族や亜人の差別は少ないが完全に無いというわけではない。

この国のトップは私たちの様な人間の紛い物は嫌いらしい。

実力だけで選ばれる黒曜の騎士団にも少なくとも獣人や亜人もいるので私達と同様、気に入られていない。

大仕事を終えて帰って一週間足らずで森の探索に向かわされていた…

冒頭に戻るが、
そんな私達は今碧玉の森への探索の任を受け探索行なっているところだ。

この森の特徴は、中心にある大きな木だ。
その木は精霊樹と呼ばれ精霊に愛されるものしか触れることはできないと言う謎の多い樹木だ。

その木が生えている中心部には不思議と魔物が現れない。
それがこの森の特徴でもある。

しかし、森の端に行けば魔物も多く潜んでいる為その討伐と、周辺の変化を観察するのが今回の任務だ。

ここ5~6年は、同じように探索をしているが何の変化もなく面白みのない探索だった。

しかし、今回は森の様子がおかしかった。

私は混魔族(ミスチ)と呼ばれる亜人なのだが、その中でも珍しいエルフと魔人のハーフなのだ。

そのため精霊に愛され、精霊樹にも触れることを許されるの。

精霊と相容れない魔人の血が流れている私が何故愛されているのかは未だ謎なのだが、特に気にしたことはなかった。

碧玉の森に来た時は、休憩時に私と団員であるエルフ達と共に毎回精霊樹に触れ挨拶をするのが決まりになっている。

普段は微かにしか聞こえない精霊の声だったが、今日は一段と大きな声だった。
また、その声は穏やかではなくいかにも何かが起きているような緊急性を感じさせる声だった。

「一体…何が起きているんだ?!」

「隊長も聞こえましたか!!…いえ、私共も内容までは聞き取ることができませんでした。申し訳ありませんっ……」

間髪入れずに隊員であるエルフが答えたが、やはり何も掴むことが出来なかった。

しかし、森で何かが起きているのは明確だ。

急いで原因を突き止めなければ…

あんなに焦っている精霊達は初めてだった。

「全員位置につけ。これより森の探索を再開するが…今森で何か起こっているようだ、気を引き締めて行くぞ。」

「ハッ!!」

騎士団の大きな声が森に響き渡った。


ーーーーーーーーーーーーーー


リエル団長視点が続きます。

また、小説を読んで不明な点や矛盾している点がありましたら訂正しますのでメッセージ待ってます。

登場人物の特徴なども近々まとめます。
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