16 / 31
14
しおりを挟む
あの散歩から2週間が経った。
2週間の間に起こったこと…
まず、僕は翌日に熱を出した。
怪我が治ってばかりで免疫力が低下していたようだ。
僕のせいでアンさんが怒られちゃって…アンさんには本当に迷惑をかけてしまった。
僕のせいだと言ったが、アンさんも自分がもっと気をつけていればと僕に謝ってくれた。
全部僕のせいなのに、本当に申し訳なかった…。
そして2つ目は、騎士団の方が部屋を覗きにくるようになった。
僕がアクィラさんに発見された時から少し期間が経っていた。やはり季節は夏だったようで、今は真夏だ。
昼間は暑いので、部屋を涼しくするために部屋の窓と扉を開けている。
その扉から黒曜の騎士団の方や他の騎士団の方が僕を覗きにくるようになった。
コソコソと話をしているようだ。そんなに僕変なことしてたかな、それとも…騎士団の宿舎に僕みたいな子供がいるのがおかしいからかな。
理由はわからないが、僕は騎士達の鑑賞対象になっているのは確かだった。
僕がここに来た時はあまり人は来なかったのに…
アクィラさんが来なくなった代わりに他の騎士達が集まってきるようになった。
鑑賞対象を見るような視線は、あまり気持ちの良いものではない。
眠っている時も、食事をしている時も誰かしら僕を見ているのだ。僕の部屋に誰かがいる時はその人が注意してくれるのだが、居なくなった瞬間また扉に張り付いて僕を見ている。
知らない人より…アクィラさんに会いたいな。
回復魔法で治療をした日から僕はアクィラさんに会っていない。
……治療のためとはいえ、好きでもない男を抱いたんだ。
顔も見たくないんだろうな。
きちんと謝ることもできていない。
助けてもらったのに、お礼も謝罪もしていない。僕はなんて失礼なやつなんだろう。
アクィラさんに会う口実ができたらな。謝って話を聞くだけ…それだけでもいいから。
アンさんやポールさんも優しく介抱してくれたけど…心臓がキュッとなるような感覚はアクィラさんだけだった。
“使えないやつだと気付いたからかな…”
そうだ。
迷惑をかけっぱなしで、身体も弱くなった僕が役に立てることを考えよう。
役に立てるようになったら、アクィラさんも僕を見てくれるかな?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
視点変更のため、区切りのいいところまでにしました。短くなってしまい、すみません…
2週間の間に起こったこと…
まず、僕は翌日に熱を出した。
怪我が治ってばかりで免疫力が低下していたようだ。
僕のせいでアンさんが怒られちゃって…アンさんには本当に迷惑をかけてしまった。
僕のせいだと言ったが、アンさんも自分がもっと気をつけていればと僕に謝ってくれた。
全部僕のせいなのに、本当に申し訳なかった…。
そして2つ目は、騎士団の方が部屋を覗きにくるようになった。
僕がアクィラさんに発見された時から少し期間が経っていた。やはり季節は夏だったようで、今は真夏だ。
昼間は暑いので、部屋を涼しくするために部屋の窓と扉を開けている。
その扉から黒曜の騎士団の方や他の騎士団の方が僕を覗きにくるようになった。
コソコソと話をしているようだ。そんなに僕変なことしてたかな、それとも…騎士団の宿舎に僕みたいな子供がいるのがおかしいからかな。
理由はわからないが、僕は騎士達の鑑賞対象になっているのは確かだった。
僕がここに来た時はあまり人は来なかったのに…
アクィラさんが来なくなった代わりに他の騎士達が集まってきるようになった。
鑑賞対象を見るような視線は、あまり気持ちの良いものではない。
眠っている時も、食事をしている時も誰かしら僕を見ているのだ。僕の部屋に誰かがいる時はその人が注意してくれるのだが、居なくなった瞬間また扉に張り付いて僕を見ている。
知らない人より…アクィラさんに会いたいな。
回復魔法で治療をした日から僕はアクィラさんに会っていない。
……治療のためとはいえ、好きでもない男を抱いたんだ。
顔も見たくないんだろうな。
きちんと謝ることもできていない。
助けてもらったのに、お礼も謝罪もしていない。僕はなんて失礼なやつなんだろう。
アクィラさんに会う口実ができたらな。謝って話を聞くだけ…それだけでもいいから。
アンさんやポールさんも優しく介抱してくれたけど…心臓がキュッとなるような感覚はアクィラさんだけだった。
“使えないやつだと気付いたからかな…”
そうだ。
迷惑をかけっぱなしで、身体も弱くなった僕が役に立てることを考えよう。
役に立てるようになったら、アクィラさんも僕を見てくれるかな?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
視点変更のため、区切りのいいところまでにしました。短くなってしまい、すみません…
0
お気に入りに追加
223
あなたにおすすめの小説

被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。
かとらり。
BL
セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。
オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。
それは……重度の被虐趣味だ。
虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。
だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?
そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。
ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…





いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる