21 / 25
転生
18 過去②
しおりを挟む
次に目が覚めた時には窓の外は暗くなっていた。
見慣れた天井が見えて少し安堵したが、あの甘ったるい匂いと家庭教師の歪んだ笑みを思い出し吐き気がした。
「夢、だよね…」
そうつぶやく声は少し枯れており、のどの渇きを訴えていた。
メイドを呼ぼうと体を動かした瞬間自分の格好を見て唖然とした。
昼間に来ていた服はまとっておらず、何も来ていない状態だったからだ。
あれは夢じゃなかった…のかな。
何が起こったわからない恐怖に怯えて動けなくなっていると背中に何か違和感を感じ、触れてみた。
ーぬるっ
「ひっ…なんかついてる? なにっ、これ……。」
膝立ちの状態でいると背中から太ももにぬるぬるとした液体が垂れてきた。恐る恐る匂いを嗅ぐと生臭い嗅いだことのない匂い。
「気持ち悪い…なにこれ、怖いよ……」
その時は何があったのか分からず震えてた。
◇◇◇
どれくらい時間が経ったのだろうか…いつの間にか外は暗くなっていた。
それに気が付いたのは、魔法のランタンの明かりがついた時だった。
その時に気がついた。
あれ、なんで誰も部屋に入ってこないんだろう…
ふとした疑問だった。
脱ぎ散らかされた自分の服を身にまとい、静かに部屋の扉を開けると扉の前には数人のメイドたちが待機していた。
なぜ部屋に入ってこなかったんだろうか。
そんな疑問が頭をよぎったが、そのメイドたちのむける視線の冷たさでその考えは吹き飛んだ。
その目線は今まで向けられたことのなかった軽蔑の視線。
底辺のものを見るような目。
そんな視線を周りから受けたには生まれて初めてだった。
恐怖で足がガクガクと震えているたとき、
ーパリンッ
『ヴッ…今お呼びしてまいりますので!! 失礼致します!!』
扉からものを投げつけるような大きな音と声が聞こえてきた。
それからすぐに父の執務室から来たであろう執事がやってきた。
その執事の頭からは血が出ており、何が起こっているのかわからず眺めていたがその執事たちからの視線も軽蔑するものだった。
それに加え、共にやってきた執事も同じような視線を向けてきたことにショックを受けた。
彼はスノードロップのお世話係だった執事だ、そんな人からも信用されておらず冷たい視線を向けられたのが…とても悲しかった。
「…ご当主様がお呼びです。」
そうスノードロップに報告したのはけがをした執事だった。
「あ、あの…。けが は、だいじょうぶ…?」
動揺してそんな声掛けしかできなかったが、執事からの返事はなかった。
返ってきたのはただ冷たい視線。
黙ってついてこい…
そんなことを言われているようだった。
「ごめんなさい…」
「そんなことはいいです。早く向かわねばまた誰かがけがをしますが…**様はそれをお望みなんですか?」
そんなことを言われ口を紡ぐしかなかった。
何が起きるんだろうか…そんな不安を胸に向かった場所は父の執務室だった。
ーコンコンッ
「**です、失礼致します」
扉からの返事はなかったため、そのまま部屋へ入った。
お辞儀から顔を上げると、そこで僕を待っていたのは激怒したお父様だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
誤字脱字があればすみません。
見慣れた天井が見えて少し安堵したが、あの甘ったるい匂いと家庭教師の歪んだ笑みを思い出し吐き気がした。
「夢、だよね…」
そうつぶやく声は少し枯れており、のどの渇きを訴えていた。
メイドを呼ぼうと体を動かした瞬間自分の格好を見て唖然とした。
昼間に来ていた服はまとっておらず、何も来ていない状態だったからだ。
あれは夢じゃなかった…のかな。
何が起こったわからない恐怖に怯えて動けなくなっていると背中に何か違和感を感じ、触れてみた。
ーぬるっ
「ひっ…なんかついてる? なにっ、これ……。」
膝立ちの状態でいると背中から太ももにぬるぬるとした液体が垂れてきた。恐る恐る匂いを嗅ぐと生臭い嗅いだことのない匂い。
「気持ち悪い…なにこれ、怖いよ……」
その時は何があったのか分からず震えてた。
◇◇◇
どれくらい時間が経ったのだろうか…いつの間にか外は暗くなっていた。
それに気が付いたのは、魔法のランタンの明かりがついた時だった。
その時に気がついた。
あれ、なんで誰も部屋に入ってこないんだろう…
ふとした疑問だった。
脱ぎ散らかされた自分の服を身にまとい、静かに部屋の扉を開けると扉の前には数人のメイドたちが待機していた。
なぜ部屋に入ってこなかったんだろうか。
そんな疑問が頭をよぎったが、そのメイドたちのむける視線の冷たさでその考えは吹き飛んだ。
その目線は今まで向けられたことのなかった軽蔑の視線。
底辺のものを見るような目。
そんな視線を周りから受けたには生まれて初めてだった。
恐怖で足がガクガクと震えているたとき、
ーパリンッ
『ヴッ…今お呼びしてまいりますので!! 失礼致します!!』
扉からものを投げつけるような大きな音と声が聞こえてきた。
それからすぐに父の執務室から来たであろう執事がやってきた。
その執事の頭からは血が出ており、何が起こっているのかわからず眺めていたがその執事たちからの視線も軽蔑するものだった。
それに加え、共にやってきた執事も同じような視線を向けてきたことにショックを受けた。
彼はスノードロップのお世話係だった執事だ、そんな人からも信用されておらず冷たい視線を向けられたのが…とても悲しかった。
「…ご当主様がお呼びです。」
そうスノードロップに報告したのはけがをした執事だった。
「あ、あの…。けが は、だいじょうぶ…?」
動揺してそんな声掛けしかできなかったが、執事からの返事はなかった。
返ってきたのはただ冷たい視線。
黙ってついてこい…
そんなことを言われているようだった。
「ごめんなさい…」
「そんなことはいいです。早く向かわねばまた誰かがけがをしますが…**様はそれをお望みなんですか?」
そんなことを言われ口を紡ぐしかなかった。
何が起きるんだろうか…そんな不安を胸に向かった場所は父の執務室だった。
ーコンコンッ
「**です、失礼致します」
扉からの返事はなかったため、そのまま部屋へ入った。
お辞儀から顔を上げると、そこで僕を待っていたのは激怒したお父様だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
誤字脱字があればすみません。
1
お気に入りに追加
317
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

○○に求婚されたおっさん、逃げる・・
相沢京
BL
小さな町でギルドに所属していた30過ぎのおっさんのオレに王都のギルマスから招集命令が下される。
といっても、何か罪を犯したからとかではなくてオレに会いたい人がいるらしい。そいつは事情があって王都から出れないとか、特に何の用事もなかったオレは承諾して王都へと向かうのだった。
しかし、そこに待ち受けていたのは―――・・

目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。



主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる