異世界転生を知らない幽閉王子は死にたがり。

いちご食べたい人

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転生

17 過去①

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回想~スノドロップ5歳~



そのころはまだ家族との仲も比較的普通だと記憶しているが、比較的とは言っても侯爵家の生まれだったため貴族らしく実力主義でありかなり厳しい教育を受けていた。

貴族は5歳ごろになると学園に入学するためめ、その予習として家庭教師を雇うのが貴族間では常だ。

それはスノードロップも例外ではなかった。
5歳の誕生日を迎え数週間が経過したころ、スノードロップのもとにも家庭教師の先生が雇われた。

家庭教師の名前は憶えていないが、彼の家系は侯爵家と長い付き合いがあり昔からその家系から家庭教師を雇っているらしい。

スノードロップはあまり外出を許されていなかったため、外部との接触は彼が初めてだった。
家庭教師はとても優しい雰囲気・話し方をしておりスノードロップは数週間で彼と仲が良くなった。

しかし、一つだけ嫌だと感じる行為があった。

彼は仲良くなってきてから少しずつボディータッチが増えてきたのだ。
初めはみんなやってることなんだと思っていたが、徐々に触る箇所が腕から腰、腰から太ももなどの下半身をソロソロと撫でてくるようになった。

気持ちが悪い・嫌だと感じていたが、気が弱いスノードロップは何も言えなかった。

そんなことが半年ほど過ぎたころ勉強を頑張ているからと先生がプレゼントをくれた。

それはとても綺麗な白い陶器に入っているお香だった。

彼は「甘い匂いがしてとてもい匂いなんだ」といい、スノードロップそれを渡した。
家族以外の初めてのプレゼントに浮かれていた僕は完全に浮かれていたことを記憶している。


「えっ! 僕にくれるんですか、嬉しいっ!!」

「その香を焚いてみなさい、君の好きな甘い香りなんだ。きっと気にいるはずだよ。 はい、これで火をつけて」

「ありがとうございます!!」


そんな光景をニコニコとみている家庭教師は僕に香を焚かせた。

火をつけたお香からは、薄いピンク色の煙が出てきた。
綺麗だな…そのときはそんなことを思っていた。


しかし、そのお香の煙が部屋を充満した頃には部屋は甘い匂いが充満していた。その匂いは甘ったるく甘いものがだいすきだったスノードロップでさえも幼いながら胸やけをしてしまいそうなほどだった。

この香のどこが好きなのか…声に出して言おうとしたがその口からはか細い声しか出なかった。

「ぇ…ぁ、なぃ……こぇ」

わずかに動く首を向けると、そこには不気味なほどの笑みを浮かべている家庭教師の顔が見えた。

何か変…

体から力が抜け、先生と対面になる形で相手側に倒れ込んだ。
その片手にはお香の陶器が乗せられており、至近距離でその香をかがされた。

瞬間視界がぐにゃりと歪んだ。

『あれ…』

視界が暗転した…



ーーーーーーーーーーーー



大変お待たせいたしました。
話の続きが思いつかず続きが途絶えていました…申し訳ありませんm(__)m

コメントもありがとうございます。
嫌われ→幸せ・溺愛が好きなのでハッピーエンドにできるように頑張ります。
数話ストックを作ったので3日に1話更新していきます。


誤字脱字があればすみません。




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