異世界転生を知らない幽閉王子は死にたがり。

いちご食べたい人

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転生

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僕とウルスの関係が変わり始めた日の翌日、ついに僕の今後決まるとの知らせが届いた。

多分僕は…
今回も、自分の意見は通らずに自分を押し殺す事になるだろう。

この冤罪で刑罰を受けることは確信している。
僕が起こしていないと言ってもきっと奴らは聞かないからだ。

もしかしたら誰かが…という希望を持つとより絶望感を味わうことも知っているので少しの希望も持ってはいけない。

「はぁ」

今日の朝食で最後かもしれないというのに、今日の朝食も硬いパンと牛乳のみ。

最後くらいもっと豪華な食べ物が食べたかった。

殺人未遂は重罪だ。
僕は殺人未遂という冤罪で死刑になる可能性もあるのだ。


◇ ◇ ◇


最後かもしれない食事を済ませ時を待っていると、ノック音が響き兵士たちが入ってきた。

「これより裁判が始まる。スノードロップは我々が連れて行くので貴様はここで待機していろ。」

「…承知した。」

命令をした兵を横目で見たウルスは渋々承諾しているように感じた。
一緒にいる時間が増えたからか、今はウルスの感情が少しわかるようになっていた。

位の高い僕を呼び捨てですか…
なんて思っていると木製の手錠を外されてより厳重な鉄の手錠をかけられた。

腕につけられた手錠はかなりの重量だった。
あまりの重さとその重さからの腕の痛みに顔を顰める。
すると、それが気に食わなかったのか僕を冷たい目で見る2人の兵は手錠の鎖を強く引きその勢いで転んだ僕をそのまま引きずった。

「あっ、いっ…!!」

「早く来い。本当に愚図な男だ。」

2人の兵は、僕を引きずりながら僕に罵詈雑言を吐いた。

僕は立ち上がることもできず引きずられ、痛みに耐えているとその動きが止まった。

上を見上げると“王の間”の扉前だった。

引きずられ、摩擦であちこちがヒリヒリと熱を持っている。
最も痛みを感じる両肘と両膝は皮膚が削れて血が出ていた。

僕の状態を見た扉番の人はギョッとした顔をしていたが、何事もなかったかのように扉を開いた。

「罪人スノードロップが参りました。」

僕が入ると重々しい扉は大きな音を立てて閉じた。

扉が閉まる大きなその音は、僕に逃げ場所はないと伝えているように感じた。

ーーーーーーーーーーーーー

中盤になってくると話の展開が難しくなってきますね。

誤字・脱字があったらすみません。
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