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第1話 ヨシュア、夢を見る。
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――シュア――ヨシュアよ……、聞こえておるか。ヨシュアよ?
「う、うぅ~~ん……? だれぇ~……?」
何処かから声が聞こえる。この声は、ママじゃない人の声だ。
けど、ここってママが言ってたけど誰も来れないはずなのに、どうしてだろう?
首を傾げながら、僕は目をゆっくりと開ける。
「…………え? えぇ?!」
僕は驚いた。
何故なら、僕の瞳に映るのは見慣れた家の屋根ではなく、青く雲ひとつ無い綺麗な空だったからだ。
え、え? どういうこと? どういうことなの?!
「ママッ!? これって、いったい……え?」
ママなら何でも知っていて何でも答えてくれるはず。そう思いながら僕はシーツを跳ね除け起き上がる。
……が、起き上がり周囲を見回すと、僕は何処だか分からない原っぱの中央にベッドごと居た。
近くにママの甘くて落ち着く匂いが無い。
「マ、ママァ……、どこぉ?」
ここに居るのは自分だけ。そう理解すると、僕の目から涙が溢れ出し……クスンクスンと泣き出していた。
そんな泣いている僕へと何処かから声が掛けられた。
――ヨシュア、泣いておる場合では無いぞ、ヨシュアよ……。
「えっ――だ、誰っ!?」
周りを見回しても、声をかけてきた人物は居ない。
多分、声からして女の子だろうけど……周りに居るのは僕だけだ……。
だから僕はママが昔言ってた言葉を思い出した。
「ま、まさか……、この声って――」
――そう、ワシこそか――
「お、おばけぇぇ~~~~~~!!? マ、ママァァ~~~~~~!!」
――って、オバケじゃないわい! ワシは神じゃ、ゴッドじゃ、ぜんちぜんのーぷりちーごっどじゃ!!
何だかおばけが良くわからないことを言ってるけど、ママが言ってた。
『聞こえないのはオバケだから、悲鳴を上げたら良いのよぉ。間違っても返事なんてしちゃったら連れて行かれちゃうわぁ』
その言葉を信じて、僕は悲鳴を上げてオバケの声を聞かないようにする。
だって、ママがおばけって言ったらおばけなんだから!
――ああくそぅ! あやつ、余計なことを吹き込みおったな、こやつにぃ!!
――お告げを告げるために来ただけじゃと言うのに、針の一本も通さないほどの緻密な結界を張るわ、勇者のはずの息子は超絶マザコンになっておるわ、ワシに対するイジメかぁ!?
――もういい、だったら、もうこっちが勝手に済ませるのじゃ!
――ヨシュアよ、お主は勇者じゃ! 今日このときを持って勇者なのじゃ! 勇者ったら勇者なのじゃあ~~~~!!
何だかオバケがぎゃんぎゃんと叫んでいるけれど、怖い物は怖い。見えない物はオバケなんだから本当に怖い。
うぅ、ママ。ママのおっぱいに顔を埋めて怖いオバケが立ち去るのを待ちたいよぉ!
優しいママ、微笑んでくれるママ、ああ……ママ、ママ、ママァ!
――……本当にこやつが勇者で良いのか?
――ま、まあ、下界に下りれば女を知るはずじゃから別に問題は無いじゃろう!
――というわけで、力を授けるのじゃ! はああああ~~~~~~っ!!
呆れている様な声が聞こえた気がした瞬間、もしかしてオバケじゃないのかなって僕はようやく思い始めた。
……けれど、声を掛けるよりも先に光が僕へと降り注いだ。
「う、うわあああああ~~~~~~っっ!?」
その眩しさに目を覆った僕だったけれど、降り注いだ光は温かく……まるでママに抱かれているかのようだった。
そして、その光に身を委ねていったところで、目覚まし代わりである鳥の鳴き声で僕は目が覚めた。
「う、うぅ~~ん……? だれぇ~……?」
何処かから声が聞こえる。この声は、ママじゃない人の声だ。
けど、ここってママが言ってたけど誰も来れないはずなのに、どうしてだろう?
首を傾げながら、僕は目をゆっくりと開ける。
「…………え? えぇ?!」
僕は驚いた。
何故なら、僕の瞳に映るのは見慣れた家の屋根ではなく、青く雲ひとつ無い綺麗な空だったからだ。
え、え? どういうこと? どういうことなの?!
「ママッ!? これって、いったい……え?」
ママなら何でも知っていて何でも答えてくれるはず。そう思いながら僕はシーツを跳ね除け起き上がる。
……が、起き上がり周囲を見回すと、僕は何処だか分からない原っぱの中央にベッドごと居た。
近くにママの甘くて落ち着く匂いが無い。
「マ、ママァ……、どこぉ?」
ここに居るのは自分だけ。そう理解すると、僕の目から涙が溢れ出し……クスンクスンと泣き出していた。
そんな泣いている僕へと何処かから声が掛けられた。
――ヨシュア、泣いておる場合では無いぞ、ヨシュアよ……。
「えっ――だ、誰っ!?」
周りを見回しても、声をかけてきた人物は居ない。
多分、声からして女の子だろうけど……周りに居るのは僕だけだ……。
だから僕はママが昔言ってた言葉を思い出した。
「ま、まさか……、この声って――」
――そう、ワシこそか――
「お、おばけぇぇ~~~~~~!!? マ、ママァァ~~~~~~!!」
――って、オバケじゃないわい! ワシは神じゃ、ゴッドじゃ、ぜんちぜんのーぷりちーごっどじゃ!!
何だかおばけが良くわからないことを言ってるけど、ママが言ってた。
『聞こえないのはオバケだから、悲鳴を上げたら良いのよぉ。間違っても返事なんてしちゃったら連れて行かれちゃうわぁ』
その言葉を信じて、僕は悲鳴を上げてオバケの声を聞かないようにする。
だって、ママがおばけって言ったらおばけなんだから!
――ああくそぅ! あやつ、余計なことを吹き込みおったな、こやつにぃ!!
――お告げを告げるために来ただけじゃと言うのに、針の一本も通さないほどの緻密な結界を張るわ、勇者のはずの息子は超絶マザコンになっておるわ、ワシに対するイジメかぁ!?
――もういい、だったら、もうこっちが勝手に済ませるのじゃ!
――ヨシュアよ、お主は勇者じゃ! 今日このときを持って勇者なのじゃ! 勇者ったら勇者なのじゃあ~~~~!!
何だかオバケがぎゃんぎゃんと叫んでいるけれど、怖い物は怖い。見えない物はオバケなんだから本当に怖い。
うぅ、ママ。ママのおっぱいに顔を埋めて怖いオバケが立ち去るのを待ちたいよぉ!
優しいママ、微笑んでくれるママ、ああ……ママ、ママ、ママァ!
――……本当にこやつが勇者で良いのか?
――ま、まあ、下界に下りれば女を知るはずじゃから別に問題は無いじゃろう!
――というわけで、力を授けるのじゃ! はああああ~~~~~~っ!!
呆れている様な声が聞こえた気がした瞬間、もしかしてオバケじゃないのかなって僕はようやく思い始めた。
……けれど、声を掛けるよりも先に光が僕へと降り注いだ。
「う、うわあああああ~~~~~~っっ!?」
その眩しさに目を覆った僕だったけれど、降り注いだ光は温かく……まるでママに抱かれているかのようだった。
そして、その光に身を委ねていったところで、目覚まし代わりである鳥の鳴き声で僕は目が覚めた。
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