ふぇてぃしずむ!!

白薔薇爺や

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第2ふぇち 乳首 その1

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「雄大、私もう我慢できない。今日でお別れよ」


「待ってくれ。俺のどこが悪かったのか教えてくれないか」


「だってあんた、エッチのときに乳首ばっか攻めてくるんだもん。
きもいのよ。」



 関根雄大が彼女に振られるのは今回で5回目のことだった。
 そしてその原因はおそらく彼にも分かっていた。
 
 彼は自他ともに認める、偏執なまでの乳首フェチだったのだ。
 歴代の彼女たちは彼の異常な乳首に対する情熱を受け止めきることが
できなかったのである。

 雄大はその異常な性癖がなければ、超優良物件であるということは
付言しておかなければならない。

 ホワイト大企業のIT会社に勤める彼の年収は軽々と1000万を超えていたし
爽やかで清潔感に溢れるスポーツマンのような容姿をしていた。
 体型についても細身ながらジムで鍛えた端正な肉体である。

 並の女性であれば彼に惚れない道理はなかったのである。
 そのため女が途切れたことはなかったが、いつも乳首に執着しすぎるあまり
始めは寛容的だった彼女たちも、最後は堪忍袋の緒が切れてしまう始末であった。


 ――仕方ないじゃないか。俺をこんなにも乳首好きにさせたのは
そもそもあいつのせいなのに。


 そう、彼の乳首愛は幼少期にまで遡る。


 幼稚園の同じ組に、佐藤薫という女の子がいた。
 日本人離れした茶色がかった髪に、愛くるしい容姿をあわせもった彼女は
天使といっても過言ではなかった。
 雄大は彼女と仲が良く、頻繁に2人きりで遊んでいたものだった。

 ある日のことである。雄大と薫、その他6,7人の友人たちで
かくれんぼをしようということになった。

 雄大が物置小屋の中で跳び箱の陰に隠れようとすると
薫も彼を追ってついてきたのである。


「俺のところ来るなよ」


「雄大君と一緒がいいの。ダメ?」


 こんなかわいい顔でおねだりされて嫌だといえる奴はいないだろう。


「わかったよ。だけど静かにな」


 2人は暫く黙って辛抱強く自分たちが発見されるのを待っていたのだが
いつになっても誰も来なかった。
 しまいには閉園を告げるチャイムまでもが鳴りだしたが、人っ子1人
やって来る気配もない。


「ねえ。雄大君。誰も来ないよ。怖いよ」


「泣くなよ。とりあえずここから出ようぜ」


 だんだんとあたりも暗くなり、物置小屋の中にいると気味が悪くなってきた。
 雄大は物置小屋のドアの前まで歩いていくと、取っ手を回し扉を開こうとした。


「開かない。なんでだよ」


 そういえば、一昨日先生が言っていたことを思い出した。物置小屋のドアは
調子が悪いから、中に入らないようにと。
 雄大は上の空でいて、ちゃんと話を聞いていなかったのだ。


「出られないの?」


 薫は今にも泣きそうな顔を必死にこらえて言った。


「そうみたいだな。オイ、泣くなよ。俺だって怖いんだから。
待ってたらそのうち母さんが探しに来てくれるって」


「そっか。そうだよね。うんうん。待ってよう」


 恐怖がいくらか和らいだ2人は、しばらくものも言わずじっと待っていたが
唐突に薫が奇妙なことを言い出した。


「雄大君、乳首、ちょっと触ってみてくれない?」


「は!? 何言ってんだよこんなときに」


「女のヒトとお父さんがベットの上で変なことしてるの見ちゃったんだ。
お父さんが女のヒトの乳首をいじって、ペロペロしてた。
そしたら女のヒトが『気持ちいい』って言ってたんだ。
それで気になっちゃって」


 幼少期にありがちな性の目覚めである。むろん薫はそうした行為が
性的な行為であるとはっきりと認識していたわけではない。純粋な好奇心から
このようなおねだりをするに至ったのである。

 薫の潤んだ瞳に懇願されてしまっては、拒絶できなかった。
 それに雄大は戸惑いつつも、うっすらと薫への好意を自覚していたため
 拒否する道理もなかった。

 雄大はそっと、人差し指で薫の乳首の位置を服の上から触れた。


「ん。なんかじんわりとする。ちょっと気持ちいいかも。あ、服が邪魔だったね。
ごめんごめん」


 半裸になった薫の、ぷっくりとしたピンク色の乳首が露わになった。
 雄大は小さなお饅頭のようなその乳首を、優しく指でつんつんした。


「ぁああん。 あれ、なんか変な声が出ちゃった」


 今度は乳頭を少し強めにキュッとつまむと、薫の乳首は
コリコリと弾力を増していくように思われた。


「なあ。舐めてもいいかな」


 雄大はなんとなくこれ以上進んではいけないと思っていながらも
薫の淡い真珠のような乳首に吸い付きたいという欲求が抑えられなかった。


「うん。いいよ」


 ちゅぱちゅぱ。はじめは唇の先で軽く接吻をする程度であったが
そのたびに薫が気持ちよさそうな声で喘ぐのに呼応するように
じゅるじゅると激しい音を立てて雄大は一心不乱となって
薫の乳首にむしゃぶりついた。


「あああああん。あああ。変な気持ちになっちゃうよ。
頭がおかしくなったみたい。こんなに気持ちいの初めてだ」


 とそのときだった。ガラガラッと物置小屋のドアが音を立てて開いた。


「薫ちゃん、ここにいるの? 雄大君もいるかしら」


 薫と雄大の母親が2人を探しにやってきたようだった。
 慌てて身だしなみを整えた2人は、母親たちの元へと駆け出していった。


「じゃあね。雄大君。またボクと今日の遊びしようね」


 それっきり、薫と雄大が再び遊ぶことはなかった。
 次の日、父親の仕事の都合で薫が引っ越したという話を聞かされたのである。


 雄大は薫のことを忘れたことなど一度たりともなかった。
 彼女とした幼少期の遊戯が、彼の乳首に対する偏愛の始まりだったのだ。
 
 くそっ。昔の女を忘れられねえなんて情けない。それも幼稚園のころの。
 我ながらアホみたいだ。

 彼女に振られた雄大は、そのままの足で気分転換に
身体を動かそうとジムへ向かった。
 彼の通っているジムはいわゆるパーソナルジムで、専任のインストラクターが
ワンツーマンで指導を行う形式であるが、あいにく今日はいつもの講師が
不在なようだった。


「宜しければ、僕が今日は指導しますよ」


 雄大が帰り支度をしようか自主トレをしようか迷っているところに
サラサラな茶髪の美青年が声を掛けてきた。
 名札には、柊と書かれている。最近入社してきた社員だろうか
年も雄大と同年代のように見えた。


「いや。今日は遠慮しておきます。いつもの方がいらっしゃらないようですし」


「田中さんの指導を受けている方ですよね? 大丈夫ですよ。
僕も彼の生徒だったんですけど、教わってくうちにこの仕事に興味が沸いて
インストラクターになったので。彼の教え方は十分把握してるつもりです」


 汗をかいて憂さを晴らしたかった雄大は、青年の提案を了承して
彼から指導を受けることにした。
 着替えを済ませ、個別ルームへと入室すると
先ほどとは打って変わった雰囲気の青年を見出した。


「それじゃあ、今日は乳首を責めてみましょうか。ねえ、雄大君?」












 


 


 

 


 
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