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過去編(三角関係・攻めが片想いで鬼畜なので注意)
悲しいキス③
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【千星 那由多】
善がり狂っていると、巽は首に巻きつけていた紐をひっぱった。
息が詰まると同時に自分が何をされていたのかを思い出す。
次はどんな酷い事をされるのかと思い、虚ろな目で巽を見つめた。
その視線の先には巽の汚れた靴先があった。
「靴、舐めて…。綺麗にできたら、那由多も洗ってあげる。」
巽はそんなことを言った。
ぼやけた脳内が絶望に支配されていく。
「むり、…ヒッ、ひぐッ……むりぃ……!!」
言葉でも身体でも抵抗した。
目の前の靴先を力の入らない手で押しやるようにしたが、その次に落とされた言葉に俺は凍りついた。
多分、巽ならやってしまうだろう。
俺を容赦なくここに縛りつけて、何食わぬ顔で心配するんだ。
俺がここで靴を舐める行為をせず、巽の言うように晴生に見つけられてしまったら俺は本当に死んでしまうかもしれない。
もうここまで自分のプライドを落としまくってしまったのなら、舐める以外他なかった。
涙、鼻水、唾液、精子。
いろんな体液でまみれた顔を、差し出された靴へと近づける。
身体は寒さではなく恐怖で震えていた。
やるしかないんだ。それ以外に道はない。
そのまま靴先へと舌先を伸ばし軽く舐め上げた。
ざらりとした砂と泥の感触。
苦いとも言えない、なんとも奇妙な味が喉奥へと広がる。
「ッがは!――おぇえ…ッ」
自分が泥を舐めていると思うと、吐き気が襲った。
飲み込むことはもちろんできない。
しかし、舐めるのをやめることも許されない。
俺は息を荒くしながら涙や鼻水を垂れ流し、差し出された靴を綺麗にするように舐めていった。
-----------------------------------------------------------------------
【天夜 巽】
「凄い顔。やっぱり那由多は立派なメス犬だね。
一生可愛がって上げるから、安心して?」
舌が靴先を這うだけだったが取り合えず、俺の心は満たされたので今日はよしとしてやる。
余り色々し過ぎても那由多も愉しみが無くなるだろうし。
最後に口の中に靴先を押し込むように突っ込んでグリグリと咥内を荒らしてから、俺は靴を引き抜いた。
ぐちゃぐちゃの顔を至近距離で見つめ、クシャリと癖っ毛を撫でてから立ちあがる。
そして、那由多の後ろに回って、まだ挿入されたままの歯ブラシを蹴り上げる。
「良く出来ました。
ほら、落ちないように支えといてあげるから、さっさと歩いて。
そこの、シャワーで洗って上げるから。」
俺は給水場の横にある簡易シャワー室を指差す。
木の囲いが有るだけのそこでは湯が出てシャワーを浴びれるようになっている。
かなり簡易な作りなので主に男が使っていたが。
電動歯ブラシを下から持ち上げる様にして前立腺に当てていると那由多はまたいきそうになっていた。
いや、もしかしたらイったのかもしれないが。
かなりの時間をかけてシャワー室まで来る。
男二人が入るとかなり狭い。
服がぬれると面倒なので俺は脱衣籠に手早く服を脱いで放り込む。
既に立ちあがったペニスが外気に触れて小さく震えた。
那由多の背中をを奥の壁に押し付ける様にすると頭を下げさせた、そして口の前に自分のペニスを持ってくる。
「ほら、ご奉仕。」
そう言ってから俺はシャワーの蛇口を捻った。
冷たい水が那由多の背中に掛った後それがだんだん温かくなってきたのか那由多の表情が緩んだ。
-----------------------------------------------------------------------
【千星 那由多】
巽に一生かわいがってあげる、と言われ心がずしりと重くなった。
いつ、俺はこいつの呪縛から抜け出す事ができるんだろうか。
もう終わってくれるのかと思った途端、靴先を口の中につっこまれ吐き気がさらに込み上げる。
「お、ぐッ…うぐぅ…!」
咥内には泥の味が広がっていた。
引き抜かれると思い切り咽ながら口内の泥をあらかた吐きだした。
頭を撫でられたが、それさえも恐怖に感じてしまう。
従えば従うほど、こいつはもっと酷い事をするんだ。
わかっているのに、どこにも逃げることができない。
「ひぐッ!!」
アナルに刺さっている歯ブラシを蹴り上げられると、悲鳴があがった。
そんな刺激さえも快感になってしまうあたり、もう俺の感覚は完璧におかしくなっていた。
立ち上がることも許されないまま、そのまま簡易シャワー室へと向かわされる。
涎を垂らし、喘ぎながら歩く自分にもう羞恥などなかった。
早くこの汚い身体を洗いたい、終わらせたい。
そればかり考えて気持ちが焦っていった。
ただ、身体は思う様に言う事を聞かない。
ずりずりと這うようにして向かっていると、前立腺を刺激されるように歯ブラシを宛がわれる。
「ひッ…あぐぅっ!!」
辿り着くまでのその道程で俺はまた射精していた。
ペニスが痛いが気持ちいい、けれどまだ何度でも射精したいという気味の悪い欲望にも駆られている自分がいた。
やっとの思いで辿り着いた時は手や膝に血が滲んでいた。
別の部分の激しい痛みでまったくそれに関しての痛覚が感じられない。
無理矢理シャワー室へと押し込められると頭を下げられ跪く体勢になる。
意識は朦朧とし、立っているのもままならなかったので、この方が少し楽だった。
案の定巽は俺の目の前にいきり立ったペニスを向けてくる。
ガチガチに硬くなった赤黒いそれは、ここに来るまでしてきた俺への行為で興奮したんだろう。
変態が…………気持ち悪いんだよ……。
虚ろな目でそれを見つめていると、背中に冷えた刺激が走った。
「――――うッ!!」
シャワーから流れ出る冷めた水に驚いて身体が跳ねたが、それさえ温かく感じるほどに身体は冷えていた。
徐々に温かくなってくると室内に湯気が立ちはじめる。
湯が物凄く心地よかった。
差し出されたままでいる巽のペニスへと口をつけた。
ここまできてしまったら、もうどうでもいい。
ペニスでもなんでも舐めてやる。
少しでも早くこの悲惨な行為を終わらせるために。
舌先を転がしながら先端を舐める。
口の中は砂や泥でざらついていたが、巽は気にならないのだろうか。
浅く咥え込むと、ゆるく口の中で歯が当たらないように抜き挿しする。
不味い……。
こんなに男のペニスって不味いもんなのか。
せめてもと晴生との行為を思い出しながら、目を瞑り深く銜え込んでいった。
-----------------------------------------------------------------------
【天夜 巽】
那由多の口の中は俺の靴に付いていた泥でざらついていた。
これはこれで気持ちいいな、と思いながら、そのまま那由多に任せて置く。
「そう言えば、水飲みに来たんだっけ?」
有る程度シャワーの湯が温まるとシャワーを手に取り、那由多の汚れた顔にかけてやる。
わしゃわしゃと手で無遠慮に洗うと少しはマシな顔になった。
勿論ペニスを咥えさせたままだったので、那由多は死にそうに噎せていたが。
前に体を折り、歯ブラシを引っ張る様に尻を上げさせる。
それから、シャワーのヘッドを抜くとホースのようにする。
「綺麗にしてあげるね。」
にっこりとほほ笑みと、アナルに有る歯ブラシ類を一気に引き抜く。
床にバイブの音が響いて煩かったが、気にしないで置くことにする。
それから、ホースを徐に那由多のアナルに突っ込んだ。
そして、水量を上げ、僕のペニスも文句を言えないように喉奥まで押し込む。
不意に人の気配を感じて周りを見回すが、誰も居ないようだ。
まぁ、見られても問題ないか。
「那由多、僕をイかせるまで抜かないから、頑張ってね。」
ぐちゅぐちゅと那由多の喉奥を犯しながら、那由多のアナルに湯を注いで行く。
見る見るうちに腸壁が圧迫されて言っているようで那由多の顔が歪んで行った。
ああ、直ぐにでもイってしまいそうだ。
僕は射精感にぐっと堪える。
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【千星 那由多】
義務的にペニスを咥えていると、巽から声がかかった。
それと同時に背中にあたっていたシャワーが顔面へとかけられる。
「んぐぅっ!!」
目を瞑り、ペニスを咥えたまま咽返る。
もちろん息はできない。
顔を隠す暇もなく、手で無理矢理顔面を擦るように洗われた。
シャワーの湯がなくなると、湯を拭う様に顔を拭いながら肩で息をし呼吸を整える。
水で流れた汚れは少しだけだった。
まだ俺の顔は涙や鼻水でぐしゃぐしゃなのだろう。
アナルに挿さった歯ブラシを引っ張られ腰を高くあげられる。
また前立腺を刺激されるのかと思ったが、それは無理矢理引っこ抜かれた。
シャワーの音が変わった途端にそれがアナルへと突っ込まれていく。
「ふ、ぐぅぅううう!!!」
強い刺激で腸壁が酷く痛い。
腹を下してしまいそうな勢いのそれは、容赦なく中へと入り込んでくる。
吐き気でペニスを咥えていた口から嗚咽が漏れ、容赦なく咥内もペニスで犯されていく。
「んッぐぅッ…うぅんんん!!」
正直もう吐きそうだった。
口端からは大量に唾液が流れ落ち、水の音とともに卑猥な音が小さな室内に響き渡る。
けれど、巽はイくまで止めないという。
このままだと、俺は本気で窒息死でもしてしまうんじゃないだろうか。
えずきながらも必死でペニスを咥え込んだ。
顎が痛くなるくらいに扱き、頬を窄め吸い上げる。
とにかく早くイッてもらわないともう無理だ。
腸壁を圧迫する水は不快感でしかない。
けれど、この行為に興奮しているのか、ペニスは痛みを持ったまま硬く反り立っていた。
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【天夜 巽】
たまに呼吸をさせてやるためにペニスを浅くする。
そうしないと殺してしまうだろうから。
まるで妊娠してるかのように腹部がでかくなってくるのは見ていて滑稽だ。
ホースでは堰止められない水が内腿を伝って流れていく。
そろそろ那由多の中は限界が近いようだ。
少しだけ湯量を弱め、先端の金具部分で前立腺を擦る様にホースを動かしていく。
「く………っ、……前より、うまくなってるね……なんかムカつく。」
必死になってるからか、それとも日当瀬とこういう行為をしているからか。
従順に行われる口淫はレベルが上がっていた。
まだ、我慢できるくらいでは有ったが。
俺は後ろの扉に凭れる様にして片足を上げ、硬く反り返った那由多のペニスの先端を爪先で揉んで行く。
そろそろ、俺も限界が近い。
「先にイって。……と言うか、イけ。」
ぐっと、ロープを引っ張り呼吸を奪い、喉を窄ませる。
そこにペニスを突きこむと最高に良い締まりをした。
グッと射精感を我慢しながら、那由多の先端を足の指で握り、前立腺にシャワーホースの先端を当て、蛇口をマックスまで捻りきった。
-----------------------------------------------------------------------
【千星 那由多】
上と下の穴を塞がれてしまい、激しい吐き気で気が狂いそうだった。
今の俺の姿は気持ち悪いものになっているだろう。
それでも巽をイカせるのに必死にペニスにしゃぶりついた。
その間に前立腺を刺激されるように擦りあげられると身体は快感で震えた。
フェラがうまくなったと言われても嬉しくもなんともなかった。
寧ろそんなことを言われると余計に罪悪感や嫌悪感が増していく。
眉を顰め貪るようにペニスを扱いていると、自身の先端に刺激を感じた。
「んッぐんん―――ッ!」
正直もう弄って欲しくはなかった。
またこんなことをされてイくのはこりごりだったからだ。
自制の効かなくなっている敏感なペニスは、あれだけ吐きだしてもまだ熱を持ったままだった。
命令口調で「イけ」と言われて背筋に寒気が走る。
巽の顔は見ることができない。
その表情で恐怖に思考が逸れてしまいそうだったから。
首のロープを締め上げられると、息はかなりし辛くなってしまった。
目をひん剥いてガリガリと首元のロープを掻いたが、喉奥へとペニスを突きつけられるともう微かにしか息はできなくなっていた。
ペニスと前立腺の刺激も更に強くなると、苦痛と快感が混ざり合い、声も上げられずに目が泳ぎ、意識を失いそうになる。
けれどそのギリギリの感覚が何故か酷く気持ちよく感じたのも確かだった。
ダメだ。またこんな変態行為でイくのか俺は。
こんな酷い仕打ちをされているのに、身体は言う事を聞いてくれないのか。
巽の事は……もう嫌いだ。大嫌いだ。こんな奴を親友だと思ってる俺がバカだったんだ。
たった一人だと思ってた、大切な親友。
いつもの巽はもうここにはいない。
じゃあどうして、俺は必死で逃げようとしないんだろう。
目を瞑ると痛みや苦しみとは違う涙が頬を伝う。
俺はそれと共に射精していた。
「――――――ッ…!!!」
もう量はだいぶ少なかっただろう。
身体が小刻みに力なく跳ね、そのまま視界が霞んでいく。
-----------------------------------------------------------------------
【天夜 巽】
那由多の体が崩れそうだったので俺は咄嗟に前髪を掴んだ。
足先で触っているペニスがビクビクと震えたのを認識すると、数度喉奥を打ち付け、ペニスを引き摺り出して顔に射精する。
かなり多量に出たそれは気絶した那由多の顔面を酷く汚した。
同時にホースを引き抜くと汚水が噴き出す様に排水溝へと流れて行った。
「はぁ……ッ、……あらら、もうおしまいか…やっぱりもう少し、体力つけないとね。」
もう那由多は聞こえてないだろう。
軽く白眼を向きながら膝をついている。
俺に凭れかかる様にして前髪だけで顔が上に向いている状態だ。
俺は屈みこむとその汚れて愛狂おしい唇にキスをした。
一度し出すと止まらなくて、何度も何度も口付け、薄く開いた口に舌を差し込み咥内を蹂躙する。
勿論反応は帰って来ないが。
「………ン。……ッ、どうやったら、好きになってもらえるか、分からないや」
そう言って笑った俺の笑顔には感情が無かった。
首のロープを外してから気絶している那由多を丁寧に洗ってやる。
そして、人知れずテントに戻ると着衣を整えてやった。
「おやすみ、那由多。」
【千星 那由多】
善がり狂っていると、巽は首に巻きつけていた紐をひっぱった。
息が詰まると同時に自分が何をされていたのかを思い出す。
次はどんな酷い事をされるのかと思い、虚ろな目で巽を見つめた。
その視線の先には巽の汚れた靴先があった。
「靴、舐めて…。綺麗にできたら、那由多も洗ってあげる。」
巽はそんなことを言った。
ぼやけた脳内が絶望に支配されていく。
「むり、…ヒッ、ひぐッ……むりぃ……!!」
言葉でも身体でも抵抗した。
目の前の靴先を力の入らない手で押しやるようにしたが、その次に落とされた言葉に俺は凍りついた。
多分、巽ならやってしまうだろう。
俺を容赦なくここに縛りつけて、何食わぬ顔で心配するんだ。
俺がここで靴を舐める行為をせず、巽の言うように晴生に見つけられてしまったら俺は本当に死んでしまうかもしれない。
もうここまで自分のプライドを落としまくってしまったのなら、舐める以外他なかった。
涙、鼻水、唾液、精子。
いろんな体液でまみれた顔を、差し出された靴へと近づける。
身体は寒さではなく恐怖で震えていた。
やるしかないんだ。それ以外に道はない。
そのまま靴先へと舌先を伸ばし軽く舐め上げた。
ざらりとした砂と泥の感触。
苦いとも言えない、なんとも奇妙な味が喉奥へと広がる。
「ッがは!――おぇえ…ッ」
自分が泥を舐めていると思うと、吐き気が襲った。
飲み込むことはもちろんできない。
しかし、舐めるのをやめることも許されない。
俺は息を荒くしながら涙や鼻水を垂れ流し、差し出された靴を綺麗にするように舐めていった。
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【天夜 巽】
「凄い顔。やっぱり那由多は立派なメス犬だね。
一生可愛がって上げるから、安心して?」
舌が靴先を這うだけだったが取り合えず、俺の心は満たされたので今日はよしとしてやる。
余り色々し過ぎても那由多も愉しみが無くなるだろうし。
最後に口の中に靴先を押し込むように突っ込んでグリグリと咥内を荒らしてから、俺は靴を引き抜いた。
ぐちゃぐちゃの顔を至近距離で見つめ、クシャリと癖っ毛を撫でてから立ちあがる。
そして、那由多の後ろに回って、まだ挿入されたままの歯ブラシを蹴り上げる。
「良く出来ました。
ほら、落ちないように支えといてあげるから、さっさと歩いて。
そこの、シャワーで洗って上げるから。」
俺は給水場の横にある簡易シャワー室を指差す。
木の囲いが有るだけのそこでは湯が出てシャワーを浴びれるようになっている。
かなり簡易な作りなので主に男が使っていたが。
電動歯ブラシを下から持ち上げる様にして前立腺に当てていると那由多はまたいきそうになっていた。
いや、もしかしたらイったのかもしれないが。
かなりの時間をかけてシャワー室まで来る。
男二人が入るとかなり狭い。
服がぬれると面倒なので俺は脱衣籠に手早く服を脱いで放り込む。
既に立ちあがったペニスが外気に触れて小さく震えた。
那由多の背中をを奥の壁に押し付ける様にすると頭を下げさせた、そして口の前に自分のペニスを持ってくる。
「ほら、ご奉仕。」
そう言ってから俺はシャワーの蛇口を捻った。
冷たい水が那由多の背中に掛った後それがだんだん温かくなってきたのか那由多の表情が緩んだ。
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【千星 那由多】
巽に一生かわいがってあげる、と言われ心がずしりと重くなった。
いつ、俺はこいつの呪縛から抜け出す事ができるんだろうか。
もう終わってくれるのかと思った途端、靴先を口の中につっこまれ吐き気がさらに込み上げる。
「お、ぐッ…うぐぅ…!」
咥内には泥の味が広がっていた。
引き抜かれると思い切り咽ながら口内の泥をあらかた吐きだした。
頭を撫でられたが、それさえも恐怖に感じてしまう。
従えば従うほど、こいつはもっと酷い事をするんだ。
わかっているのに、どこにも逃げることができない。
「ひぐッ!!」
アナルに刺さっている歯ブラシを蹴り上げられると、悲鳴があがった。
そんな刺激さえも快感になってしまうあたり、もう俺の感覚は完璧におかしくなっていた。
立ち上がることも許されないまま、そのまま簡易シャワー室へと向かわされる。
涎を垂らし、喘ぎながら歩く自分にもう羞恥などなかった。
早くこの汚い身体を洗いたい、終わらせたい。
そればかり考えて気持ちが焦っていった。
ただ、身体は思う様に言う事を聞かない。
ずりずりと這うようにして向かっていると、前立腺を刺激されるように歯ブラシを宛がわれる。
「ひッ…あぐぅっ!!」
辿り着くまでのその道程で俺はまた射精していた。
ペニスが痛いが気持ちいい、けれどまだ何度でも射精したいという気味の悪い欲望にも駆られている自分がいた。
やっとの思いで辿り着いた時は手や膝に血が滲んでいた。
別の部分の激しい痛みでまったくそれに関しての痛覚が感じられない。
無理矢理シャワー室へと押し込められると頭を下げられ跪く体勢になる。
意識は朦朧とし、立っているのもままならなかったので、この方が少し楽だった。
案の定巽は俺の目の前にいきり立ったペニスを向けてくる。
ガチガチに硬くなった赤黒いそれは、ここに来るまでしてきた俺への行為で興奮したんだろう。
変態が…………気持ち悪いんだよ……。
虚ろな目でそれを見つめていると、背中に冷えた刺激が走った。
「――――うッ!!」
シャワーから流れ出る冷めた水に驚いて身体が跳ねたが、それさえ温かく感じるほどに身体は冷えていた。
徐々に温かくなってくると室内に湯気が立ちはじめる。
湯が物凄く心地よかった。
差し出されたままでいる巽のペニスへと口をつけた。
ここまできてしまったら、もうどうでもいい。
ペニスでもなんでも舐めてやる。
少しでも早くこの悲惨な行為を終わらせるために。
舌先を転がしながら先端を舐める。
口の中は砂や泥でざらついていたが、巽は気にならないのだろうか。
浅く咥え込むと、ゆるく口の中で歯が当たらないように抜き挿しする。
不味い……。
こんなに男のペニスって不味いもんなのか。
せめてもと晴生との行為を思い出しながら、目を瞑り深く銜え込んでいった。
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【天夜 巽】
那由多の口の中は俺の靴に付いていた泥でざらついていた。
これはこれで気持ちいいな、と思いながら、そのまま那由多に任せて置く。
「そう言えば、水飲みに来たんだっけ?」
有る程度シャワーの湯が温まるとシャワーを手に取り、那由多の汚れた顔にかけてやる。
わしゃわしゃと手で無遠慮に洗うと少しはマシな顔になった。
勿論ペニスを咥えさせたままだったので、那由多は死にそうに噎せていたが。
前に体を折り、歯ブラシを引っ張る様に尻を上げさせる。
それから、シャワーのヘッドを抜くとホースのようにする。
「綺麗にしてあげるね。」
にっこりとほほ笑みと、アナルに有る歯ブラシ類を一気に引き抜く。
床にバイブの音が響いて煩かったが、気にしないで置くことにする。
それから、ホースを徐に那由多のアナルに突っ込んだ。
そして、水量を上げ、僕のペニスも文句を言えないように喉奥まで押し込む。
不意に人の気配を感じて周りを見回すが、誰も居ないようだ。
まぁ、見られても問題ないか。
「那由多、僕をイかせるまで抜かないから、頑張ってね。」
ぐちゅぐちゅと那由多の喉奥を犯しながら、那由多のアナルに湯を注いで行く。
見る見るうちに腸壁が圧迫されて言っているようで那由多の顔が歪んで行った。
ああ、直ぐにでもイってしまいそうだ。
僕は射精感にぐっと堪える。
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【千星 那由多】
義務的にペニスを咥えていると、巽から声がかかった。
それと同時に背中にあたっていたシャワーが顔面へとかけられる。
「んぐぅっ!!」
目を瞑り、ペニスを咥えたまま咽返る。
もちろん息はできない。
顔を隠す暇もなく、手で無理矢理顔面を擦るように洗われた。
シャワーの湯がなくなると、湯を拭う様に顔を拭いながら肩で息をし呼吸を整える。
水で流れた汚れは少しだけだった。
まだ俺の顔は涙や鼻水でぐしゃぐしゃなのだろう。
アナルに挿さった歯ブラシを引っ張られ腰を高くあげられる。
また前立腺を刺激されるのかと思ったが、それは無理矢理引っこ抜かれた。
シャワーの音が変わった途端にそれがアナルへと突っ込まれていく。
「ふ、ぐぅぅううう!!!」
強い刺激で腸壁が酷く痛い。
腹を下してしまいそうな勢いのそれは、容赦なく中へと入り込んでくる。
吐き気でペニスを咥えていた口から嗚咽が漏れ、容赦なく咥内もペニスで犯されていく。
「んッぐぅッ…うぅんんん!!」
正直もう吐きそうだった。
口端からは大量に唾液が流れ落ち、水の音とともに卑猥な音が小さな室内に響き渡る。
けれど、巽はイくまで止めないという。
このままだと、俺は本気で窒息死でもしてしまうんじゃないだろうか。
えずきながらも必死でペニスを咥え込んだ。
顎が痛くなるくらいに扱き、頬を窄め吸い上げる。
とにかく早くイッてもらわないともう無理だ。
腸壁を圧迫する水は不快感でしかない。
けれど、この行為に興奮しているのか、ペニスは痛みを持ったまま硬く反り立っていた。
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【天夜 巽】
たまに呼吸をさせてやるためにペニスを浅くする。
そうしないと殺してしまうだろうから。
まるで妊娠してるかのように腹部がでかくなってくるのは見ていて滑稽だ。
ホースでは堰止められない水が内腿を伝って流れていく。
そろそろ那由多の中は限界が近いようだ。
少しだけ湯量を弱め、先端の金具部分で前立腺を擦る様にホースを動かしていく。
「く………っ、……前より、うまくなってるね……なんかムカつく。」
必死になってるからか、それとも日当瀬とこういう行為をしているからか。
従順に行われる口淫はレベルが上がっていた。
まだ、我慢できるくらいでは有ったが。
俺は後ろの扉に凭れる様にして片足を上げ、硬く反り返った那由多のペニスの先端を爪先で揉んで行く。
そろそろ、俺も限界が近い。
「先にイって。……と言うか、イけ。」
ぐっと、ロープを引っ張り呼吸を奪い、喉を窄ませる。
そこにペニスを突きこむと最高に良い締まりをした。
グッと射精感を我慢しながら、那由多の先端を足の指で握り、前立腺にシャワーホースの先端を当て、蛇口をマックスまで捻りきった。
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【千星 那由多】
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今の俺の姿は気持ち悪いものになっているだろう。
それでも巽をイカせるのに必死にペニスにしゃぶりついた。
その間に前立腺を刺激されるように擦りあげられると身体は快感で震えた。
フェラがうまくなったと言われても嬉しくもなんともなかった。
寧ろそんなことを言われると余計に罪悪感や嫌悪感が増していく。
眉を顰め貪るようにペニスを扱いていると、自身の先端に刺激を感じた。
「んッぐんん―――ッ!」
正直もう弄って欲しくはなかった。
またこんなことをされてイくのはこりごりだったからだ。
自制の効かなくなっている敏感なペニスは、あれだけ吐きだしてもまだ熱を持ったままだった。
命令口調で「イけ」と言われて背筋に寒気が走る。
巽の顔は見ることができない。
その表情で恐怖に思考が逸れてしまいそうだったから。
首のロープを締め上げられると、息はかなりし辛くなってしまった。
目をひん剥いてガリガリと首元のロープを掻いたが、喉奥へとペニスを突きつけられるともう微かにしか息はできなくなっていた。
ペニスと前立腺の刺激も更に強くなると、苦痛と快感が混ざり合い、声も上げられずに目が泳ぎ、意識を失いそうになる。
けれどそのギリギリの感覚が何故か酷く気持ちよく感じたのも確かだった。
ダメだ。またこんな変態行為でイくのか俺は。
こんな酷い仕打ちをされているのに、身体は言う事を聞いてくれないのか。
巽の事は……もう嫌いだ。大嫌いだ。こんな奴を親友だと思ってる俺がバカだったんだ。
たった一人だと思ってた、大切な親友。
いつもの巽はもうここにはいない。
じゃあどうして、俺は必死で逃げようとしないんだろう。
目を瞑ると痛みや苦しみとは違う涙が頬を伝う。
俺はそれと共に射精していた。
「――――――ッ…!!!」
もう量はだいぶ少なかっただろう。
身体が小刻みに力なく跳ね、そのまま視界が霞んでいく。
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【天夜 巽】
那由多の体が崩れそうだったので俺は咄嗟に前髪を掴んだ。
足先で触っているペニスがビクビクと震えたのを認識すると、数度喉奥を打ち付け、ペニスを引き摺り出して顔に射精する。
かなり多量に出たそれは気絶した那由多の顔面を酷く汚した。
同時にホースを引き抜くと汚水が噴き出す様に排水溝へと流れて行った。
「はぁ……ッ、……あらら、もうおしまいか…やっぱりもう少し、体力つけないとね。」
もう那由多は聞こえてないだろう。
軽く白眼を向きながら膝をついている。
俺に凭れかかる様にして前髪だけで顔が上に向いている状態だ。
俺は屈みこむとその汚れて愛狂おしい唇にキスをした。
一度し出すと止まらなくて、何度も何度も口付け、薄く開いた口に舌を差し込み咥内を蹂躙する。
勿論反応は帰って来ないが。
「………ン。……ッ、どうやったら、好きになってもらえるか、分からないや」
そう言って笑った俺の笑顔には感情が無かった。
首のロープを外してから気絶している那由多を丁寧に洗ってやる。
そして、人知れずテントに戻ると着衣を整えてやった。
「おやすみ、那由多。」
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ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです!
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久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
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