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過去編(三角関係・攻めが片想いで鬼畜なので注意)

墜落②

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【千星 那由多】


「だからって…こんな…っいッ」

容赦なくペニスを扱く行為と、傷口に消毒液をかける行為のどちらに反応をしていいのかわからない。
だが、確実になんだか気持ちいいような痛いような、そんな感情が入り混じって息があがる。 

ぎゅっと目を瞑ると、余計にその感覚がクリアになり、俺のペニスは徐々に反り立って行くのがわかった。 

…変態だ……。 


消毒液がかかった傷口を脱脂綿で拭いてもらっている間も、肌に触れるそれがこそばゆくて気持ちいい。
ペニス以外も敏感になってきているのか、身体が微かに反応して震える。

「…ッはぁ…はっ…」

顔はすっかり火照って熱い。
俺は霞む目を細く開き巽の顔を見た。
相変わらずなんだか楽しそうだったが、表情には少し余裕がないように見える。 

早く終われ!と、そればかり考えていたはずだったのに、少しずつ快感に飲み込まれて行っている自分がみっともなかった。 


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【天夜 巽】


消毒を終えると、今度は手に取った軟膏を塗り広げていく。
那由多は感じていることをはじているようだ。
そこもまた、可愛らしいんだけど。

紅潮する顔をみつめながら傷口に丁寧に薬を塗る、序でにぺニスにもぐちゅぐちゅと、卑猥な音を立てながら薬を塗り広げてしまう。 


それからその指をアナルへと挿入させていく。


「そう言えば、ここ、怪我しなかったの?
あんなに沢山大きいのいれられたら痛かったでしょ?
薬塗っといてあげるね。」 


俺は勿論那由多の言うことを聞くつもりは無かったので、何かと文句をつけながらアナルへと軟膏を塗りつける体を装い、容赦なく前立腺を刺激する。 

勿論、ぺニスを手で擦りあげたまま一気に快楽へと落とし込んでやる。 


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【千星 那由多】


軟膏のぬるぬるとした感触が気持ちいい。
傷口に触れる指と、そのまま軟膏を広げて扱かれるペニスへの刺激がまた俺の快感を大きくさせる。 

「んッ…ぅ…」

俺は自分の手に爪を食い込ませながら、巽に触れられるごとに反応する快感をどうにかして押しこめようとしていた。 


その時、巽の指がアナルの付近へと触れたのがわかった。

「!!!」

起き上がろうとしたがそのまま指をアナルへと思い切り挿入され、身体が強張る。


「巽!ケツはダメだって言ったじゃ…ッ…!」


アナルへと挿入された指は、気持ちいい部分を容赦なく刺激してくる。
それでなくてもこいつにはあの時これでイカされてる。
ペニスを扱く手も止まることなく動き、情けないことにかなり限界に来ていた。 

「あッ…んっや…めっ…!!」

手を伸ばして止めようとするが、身体が快感に反応してしまってビクつく。

「ッ…あッあッ…!!」

シーツを掴んで唇を噛みしめる。もう、ダメだ…!


「んんんッ―――!!!」


俺はアナルの中が締まる感覚を感じながら、体をのけ反らせ思い切り射精した。
自分の精液が胸元にかかる。 


「はッ…はぁっ…はぁっ…」 


いつも以上に酷い脱力感だ。
自分の顔を両手で覆いながら、荒くなった呼吸を整える。
あの時巽達に犯された光景が少し蘇ってきて、目頭が熱くなるのがわかった。


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【天夜 巽】


「治療してるだけだよ?…本当にエロいね那由多は。」


那由多の感じるところを擦りあげてぺニスを扱きあげるだけで、那由多は簡単にイってしまった。
その姿が妖艶過ぎて、本当は本気で嫌がるようなら途中でやめようと思っていた考えもどこかに消えてしまった。 


「さ、もうちょっと、ちゃんと手当てしようね、那由多」 


那由多が脱力している間にまた、たっぷりと軟膏を指に絡め。
少し傷にさわるかもしれないが那由多の膝裏を持ち、頭につくくらいに押し上げる。
所謂まんぐりがえし、ならぬちんぐりかえしの体勢に持ち込み、相手の両手を自分の膝で押さえる。 

那由多の真っ赤な恥部が丸見えで俺は更に興奮を隠せなくなった。

「凄い、丸見えだよ。俺のくわえたそうにヒクヒクしてる。あ、でもいれちゃだめなんだっけ?」

親指でわざと尻の孔を割り開くようにして息を吹き掛ける。
暫く羞恥を煽るようにアナル付近を指で刺激してから、 イきたてで収縮するアナルに容赦なく指を二本埋め容赦なく中をかき混ぜ拡げていく。 


「俺の挿れたくなったら、手当て終わりにしてあげるから。」 


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【千星 那由多】


両足を無理な体勢に持ち込まれた俺は、脱力している脳内が一気に覚醒する。

「いっ…!なにしてんだよ…!!」

一気に両手までも塞がれてしまい、抵抗できる術もなくただ声を上げるしかなかった。
巽は俺のアナルを弄び出し、恥ずかしさと空しさが一気に押し上げてくる。
だけど何故だか自分の射精して小さくなったペニスが少しずつ反応していくのを感じた。
せめてもの抵抗と、首を振りながらやめろと言い続けたが、巽の顔は興奮一色で俺の言葉を聞く気もない。 

ヒクつくアナルへと指が侵入するのがわかった。
かなり敏感になっていたせいで顔を歪ませながら甲高い声を上げる。 

「んああッ!!」

容赦なく中を刺激されていき軽い痛みと快感が一気に押し寄せ、眉間に皺を寄せながらよがることしかできない。 

挿れたくなったら手当を終わりにしてあげる、という巽の言葉に、自分の中でよくわからない感情が起きているのがわかった。
巽のペニスが自分の中へと挿入されるのを想像して、ペニスが更に硬く反り上がっていく。
挿れて欲しくない、だけど、なんだこれ、おかしい嫌だ、こんなの嫌なのに。


俺は唾液が流れる口をつぐんだが、巽の指が腸内を犯していく快感にすぐにまた口が緩む。
脳内がぼんやりとし、もう自分が何を考えているかもわからなくなっていく。
結果、自分は巽の言葉に従う言葉を漏らしていた。


「…たつ、み…挿れ…て…んんッ!
挿れてっいいからッ…早く…終わらせ……っ!」


声にならない声で巽に訴えかける。
堪えていた涙が流れるのがわかった。
早く終わればいい、とかそういう気持ちももちろんあったが、それよりもこれ以上の快感を続けていたくなっている自分がどこかにいたのは確かだった。 


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【天夜 巽】


「うん、分かった。」


勿論俺が言うように仕向けた。
でも、那由多の口から同意の言葉を聞けるのは嬉しかった。

とろとろになった、アナルから指を引き抜くと両足首を持ち、体勢はそのままできつい角度にぺニスを挿入していく。
自然と前立腺を押し上げるようにぺニスは反り返り、那由多はにもはっきりと結合部を見せつけながら抜き挿しを繰り返していく。 


「見て、那由多。那由多のお尻が離さないって絡み付いてくる」 


締まりの良いアナルから自分の浅黒いぺニスが抜き差しされるさまは卑猥で、欲情に唾を飲み込みながら腰の動きを激しくしていくなか相手の腕を解放してやる。 


「早く終わりたいなら自分でしごいて?」 


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【千星 那由多】


体勢はキツイままで、巽はペニスをアナルへと挿入させていく。
反り立ったそれは前立腺を刺激し、思わず声があがる。

「ひっ…あッ……!!」

巽はそのまま腰を振り、涙を流しながら眉をしかめる俺にその行為を見せつけた。
自分のアナルに巽のペニスが抜き挿しされる光景が目の前に広がる。
見たくはなかったが、その様と巽の言葉が俺を興奮させ、自分のペニスは完全に勃起していた。 

「イッんッ…んッ…」

突かれる度に声が自然とあがり、口を塞ぎたいが両手を抑え込まれていて塞ぐことができない。
暫く目を瞑り顔をそむけていると、巽は俺の腕を解放した。 


早く終わりたいなら扱け、と言われ、さっさとこの状況を変えたかった俺は、少し考えたが、すぐにペニスを掴み上下へとゆっくり扱きだす。
自分で扱くのは久々だったが、自分でも引くくらいにペニスはガチガチになっていた。
巽の上気した表情と息を荒げている様子が視界に映り、俺は怖くなって再び目を閉じた。 


早く、早く終わってくれ――― 


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【天夜 巽】


「……ぁあ、ホントにしちゃうんだ?…那由多は本当に嫌なことはしないから、やっぱり好きなんだね、エッチ。」 


足の先までは無理だがこの体勢は那由多の全てが見える。
苦痛と快楽を織り交ぜた真っ赤な表情。
朱に染まった妖艶な肢体。
ぐちゅぐちゅに熔けた結合部。

また、那由多の先走りが那由多自身の顔を汚していくのも卑猥だ。


「…泣かないで那由多、お前を変態にしたのは俺のせいだから、これからもちゃんと面倒見てあげるから」 


ぺニスを挿入されながら自慰に耽る那由多。更に感じさせるように腰をぐるりと回し中を刺激してやる。
段々抑えが効かなくなってきた俺はガンガンと腰を打ち付け始めた。
そして浮わついた声で更に羞恥を煽る。


「ハッ…、那由多…かわいい…。顔真っ赤で、…自分のチンコしごくの見せ付ける…淫乱……、ふっ、目開けてよ?」 


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【千星 那由多】


「やっぱり好きなんだね、エッチ」という言葉に顔が赤くなるのがわかった。

嫌い、ではない…んだと思う。
でもこんな風にやっぱり巽とヤるのは、罪悪感の様なものがあった。
だがそれも全て快感でかき消されていく。

目を瞑っているせいか、巽の声やアナルの中で腸壁を抉る熱や卑猥な音、肌と肌の触れ合いがやけに研ぎ澄まされる。 


なんで、こんなに気持ちいい、んだろうか。
おかしい、おかしいおかしいおかしい。


面倒を見てあげるから、なんて言うな。
自分自身でも、もう巽から逃げることなんてできなくなっていると感じているのに。
心どころか、身体までもが堕ちて行ってしまいそうだ。 

巽のペニスが最奥を突きあげ、更に扱いているペニスも限界に達しようとしているのがわかる。
早く、イきたい。
それは、ただ終わらせたいだけなのか?快楽のせいなのか? 


巽の淫乱と言う言葉に身体が更に熱くなり、アナルが自然と締まる。

「違っう…違う……んぅッ!」

自分でペニスまで扱いておいて、今更そんなこと言っても説得力の欠片もない。
今の俺は紛れもなく快楽に溺れていく獣のように淫乱だった。 

薄く目を開き、巽の顔を見る。
相変わらず笑顔だが、犯された時のように理性がぶっとんでいる表情だった。
それを見て更に身体が疼き、硬く反り立ったペニスの熱を解放したくてたまらなくなる。 


「んっ…あッ…んもっ……イッ…きたいぃ……」


俺は快感やペニスの先走りでぐしゃぐしゃになったゆるい顔で巽に訴えた。 


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【天夜 巽】


「違わない。…大丈夫、面倒みるだけ。
俺に惚れて欲しい、…なんて、…言わないから」


小さく口角と眉が歪む。
那由多の熱に汚れた顔が堪らない。
俺にだけ、とも思うけど。
この関係が続けられるなら、那由多が俺を思っていなくても構わなかった。
体だけでも手に入れられるならそれで良い。


自分ではそれが本心だと思っているのに表情は歪む。
後は快楽に堕ちた那由多を貪る事に集中した。 


「ン………、イって?……はっ………ぅ」


両足を肩にかけるようにして、那由多が壊れそうなほど腰を打ち付け、那由多の手の上に自分の手を重ねて内肉を抉る。
射精前の締め付けを感じると、最後の最後まで我慢して中を荒らしてからぺニスを引き抜き、那由多の顔に精液をぶっかける。
朱に染まった那由多の顔を自分の体液が汚すさまは想像以上にエロかつた。 


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【千星 那由多】


巽に「俺に惚れて欲しいなんて言わないから」と言われ、一瞬我に返る。

巽は俺が好きなの…か?
こんな無理矢理なことまでして、俺のことが好きなのか?


俺は……?


少し歪んだ巽の表情が俺の目に焼き付く。
けれどそんな気持ちもすぐに快感に飲み込まれた。
巽の腰の打ち付けが激しさを増していき、アナルの内壁を犯していく。
叫び声にも似た喘ぎ声をあげるのも気にならないぐらい頭の中が真っ白になっていった。 


「たッつみッ!イッ…イ、クッ!!あッあッんああッ―――!!」


自分の声と共に射精へと気持ちが高揚していき、そのまま声にならない掠れた声をあげ、俺は自分の手の中へと大量の精液を吐き出した。 


巽は中で出さずにギリギリでアナルからペニスを抜き取り、俺の顔へと勢いよく精液をぶっかける。
顔にかかったそれは生暖かく、目元や青い髪までも白濁色に染めた。

巽に重ねられた手の中で自分のペニスがビクビクと痙攣し、身体は痛みが戻ってきたのか重だるくなってくる。
そのままぐったりと顔を歪めたまま荒い息を繰り返した。


……終わった……。 


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【天夜 巽】


那由多が、俺の名前を叫びなからイくのは快楽以外のなにものでもなかった。


流石の俺も怪我が酷いためポタポタと汗が那由多に落ちる。
無理にしていた体勢をとき那由多をベッドに寝かせた。


「いっばいでたね。」

那由多の手に吐き出された体液を舐める。
那由多が驚いたような表情を見せたので見せ付けるようにして全部なめてやった。 


「ん。ごちそうさま。これかれよろしくね、那由多」 



そう告げながら俺は笑った。
本心から。 
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