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過去編(三角関係・攻めが片想いで鬼畜なので注意)

崩れる

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【天夜 巽】


『……もう帰れ…』


その言葉は俺の奥深くに突き刺さり、何かを崩していく。
気付くと俺は那由多を勉強机の上に押し倒していた。
そのままぶつけるように唇を奪う。
暴れる那由多を押さえ付け、何度も何度も唇を吸い上げるようにキスをし。

机に押さえ付けたまま真っ直ぐに相手を見下ろす。

「どうして…どうして…。分かってくれないんだ、那由多。」 


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【千星 那由多】


俺が帰れ、と言った後、勢いよく巽に勉強机へと押し倒される。
殴る気かこいつ!?と思ったと同時に、俺の唇に巽の唇がかぶさってきた。

「…!?」

一瞬の事で理由がわからなかったが、何度も何度も無理矢理キスを落としてくる巽に抵抗しようともがく。
だが、両手は押さえつけられていて、やっぱり俺の力ではこいつには勝てない。


暫くすると巽の唇が離れる。
俺は塞がれて苦しかった息を吸い込んで、肺に酸素を送る。

「はっ…はぁ…っ」

見下ろしてくる巽が、どうしてわかってくれないんだ、と俺に投げかける。
その顔は悲しそうで少し怖く、ゾッと身の毛がよだったのがわかった。
どう返答していいかわからず、両腕に力を入れて巽の手から逃れようとする。

「……離せよ!!!」

とにかく暴れればコイツも諦めてくれるだろうと思い、全身で必死に抵抗する。 


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【天夜 巽】


那由多は俺の言葉に返してくれる事もなく、自分の下で暴れるばかりだった。

俺は間違っていない。
那由多を守るためにはこれしかないのにどうして那由多は分かってくれないんだ。

適うはずもないのに反抗的な那由多が気に食わない。
俺は完全に冷静さを失って、そのまま那由多を机に押し付けるようにして両手で首を締め付ける。


「どうして……どうして……どうして……ッ」


ぐ…ぐ…と指に力を入れると那由多の表情が青ざめていった。 


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【千星 那由多】


必死に抵抗を続けていると、巽の両手が俺の首元へと移動した。
一瞬手を放してくれたのかと思ったが、その首元へ回った手がぐっと力を込められていくのがわかる。

「…!!」 

やばい、何コイツ、首絞めてやがる!!

俺は一瞬にして酸素が脳に回らなくなっていく。
朦朧としていく思考で、巽の目を見て訴えるが我を失っているかのように俺の無言の訴えにはまったく気づかない。

「が…あ……っ」

巽の手を必死で剥がそうと手首を掴んでめり込むくらいに思い切り爪を立てる。

離せ…巽…!!! 


----------------------------------------------------------------------- 


【天夜 巽】


首を絞めても那由多はまだ抵抗する。
その時の俺は、首を絞めているから那由多は抵抗している、と言う考えには至らなかった。

腕にめり込む爪が発する痛みよりも心の方が痛い。
那由多の細い首が折れるのでは無いかと言うほど強く首を絞め上げる。

苦痛に歪む那由多の顔も綺麗で、そして俺は欲情してしまった。


限界を迎えた那由多の指が弱まると首を締め付けていた手を離す。
むせるように呼吸している様すら、自分の興奮が増すだけで、膝から机に乗り上げる。
その膝で両腕に乗り上げ動きを封じ、早急に前をくつろげると、俺はむせている那由多の口の奥深くまでいきり立つペニスを突き入れた。 


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【千星 那由多】


爪を立てても巽は一向に首から手を離そうとしない。
意識がどんどんと薄れだし、巽の腕を掴んでいた手の力が入らなくなる。

も…だめだ……。


意識が飛びそうになった瞬間に、巽は手を離した。

「―――ッ!」

俺は落ちそうになった意識を回復するように息を思い切り吸い込む。
激しくむせ、苦しくなった呼吸を肩で息をして整える。

「っ…はっ…はっ…ゲホッゴホッ…た、つみ…お前……」

涙目で巽を睨みつけるが、その瞬間巽は机の上に足を乗り上げ、俺の両手をその膝で体重をかけてふさぐ。
そして目の前で取り出されたのは、勃起した巽のペニスだった。

呼吸もままならない状態でそれを口へと無理矢理押しこめられ、俺は足で机を蹴るように抵抗した。
巽は容赦なく腰を動かし口の奥に何度も何度もペニスを抜き差しする。
嗚咽を漏らしたいがそれさえもできない。

「んぐっんっんんっ!」

苦しい、苦しい、苦しい!
俺は涙を流しながらどうにかして抵抗しなければと思い、巽のペニスに歯を立てた。 


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【天夜 巽】


気持ちがいい。 那由多の口に含まれたペニスから上がる快楽は格別で今迄女性とセックスしたことはあるがこんなに気持ちがいいのは初めてだ。


「―――――――ッ!!!!!」

不意に感じる顎の動きに慌てて親指と人差し指を咥内に突っ込む、指は切れてしまい那由多の咥内で血を流すが、ペニスは歯形がつくくらいでおさまった。
その痛みに腹を立てた俺は更にえづくところまでペニスを挿入する。


「酷いなぁ…ッ、那由多……は、勃たなくなったら、責任取ってくれる?」


勿論那由多は答えない。
いや答えられない。
俺は、那由多がえづこうと喉を開く隙をついて何度も何度も喉の粘膜にペニスを擦り付ける。
生理的にえづきっぱなしの那由多は口を閉じることもできずだらだらと涎を垂らしている。
その姿すらいとおしい。 

一度、噛まれないように気を付けながら挿入を浅くし、酸素を入れさせてやる。


「さ。もうちょっとだから、頑張ろうね、那由多。」 


そう告げるや否や相手の前髪を握り、鼻に陰毛が当るくらい夢中で腰を振り、その愉悦に浸りながらうっとりと那由多を見下ろした。 


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【千星 那由多】


噛もうとした歯は巽の指で阻止され、噛みついた指から血が流れているのか鉄の味がした。
その後怒りの表情を見せた巽は、俺の喉奥へとペニスを押し込んでくる。

「…むぐっ……うぐっ…」

だめだ、いやだ、苦しい…もう本当にやめてくれ…!
俺はえづきたいのにえづけない苦しさで口内と口元は唾液まみれになっていた。
涙も共に流れ、ありえないくらい惨めな顔になっているはずだ。

暫くすると、巽がペニスの挿入を浅くした。
その瞬間に酸素を取り込み、少しでも息を吸おうと努力する。

だがすぐに前髪を掴まれ、再び巽のペニスが喉奥へと差し込まれる。

「――――んぐぅっ!!」

必死で腰を振る巽の表情はわからない。
頭がくらくらして真っ白になりそうだ。

俺はもう抵抗する力もなかった。

意識が飛びそうになるのを必死で我慢し、相変わらずえづく喉を解放できないまま、唾液が首筋へとだらだらと垂れ落ちる感覚を感じていた。 


何が頑張ろうだよ、ふざけんな。
なんでこんなことするんだよ。
なんで。
なんで。

なんで。 


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【天夜 巽】


那由多の汚れた顔がいとおしくて堪らない。
支配欲が満たされていくと同時に、気持ち良さに耐え切れず俺は腰を震わせた。


ギリギリのところでペニスを引き抜き那由多の顔を精液で汚す。
その様を改めて見るなりとんでもない事をしたと気付き瞳を揺らす。

そして俺は口に手を置き、前を直しながら逃げるようにその場から立ち去る。


「……那由多……ごめん…」 


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【千星 那由多】


ぐちゅぐちゅと俺の口の中で巽のペニスが激しく抜き差しされる。
苦い味が少しずつ口内に広がるのを虚ろな思考で感じていた。


そして、巽が腰を震わせたかと思うと、口の中のペニスがピクンと少し反応し、その瞬間それは口の中から抜き取られ、俺の顔面へと思い切り射精される。 

「――――ッ!!!」

白濁色の濃さそうな大量の精液が俺の顔全体や髪へとぶっかけられる。
俺はそれよりも早く息をしなければ、と射精されたと同時に何度も吐きそうなくらいに咳き込み、息をなんとか整えた。

片目にかかった精液と涙のせいで巽の表情はうっすらとしか見えなかったが、その表情は我に返ったように青ざめていた気がする。
俺は咳き込みながら脱力した状態で、巽に何も声がかけられず、ごめんと言って出ていく巽をそのままの状態で見送った。


巽が階段を駆け降り、玄関の扉が閉まった音が聞こえ、薄れていた意識がどんどんと鮮明になりだす。

なんなんだよ……。
なんでアイツに強制的にこんなことされてんだよ…。

徐々に身体がガクガクと震え、巽に首を絞められた感覚や、口の中に入れられたペニスの感触を思い出す。


「うっ……っひ…ひっぐ……うっ…うぁぁ…」


顔や髪にかかった大量の精液を必死で手でふき取る。
静まり返った部屋に、俺の小さな嗚咽だけが響いていた。 
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