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令和6年最新話★★★
133 恋人ごっこ
しおりを挟む左千夫クンの体温を感じながら眠った次の日。
意識が覚醒する頃には既に横に温もりは無かった。
まー、ずっと朝まで一緒に居てくれるとは思ってない。でも初日くらい居てくれてもいいのにー。と、寝ながらも余計な事を考えていたら起きたくなってきてまた微睡み始めたとき左千夫クンの声が聞こえて、小さく体を揺すられる。
「九鬼。九鬼」
「んー……、なに……」
「おはようございます。早くしないと大学に遅れますよ」
「げっ。忘れてた。今日は出席取るやつだった……って……っん」
慌ててガバッと起きたら、調度左千夫クンが目の前に居て、慌てたボクの表情を見てクスッと笑われるなり……唇を奪われた。
ちゅっと、リップ音を立てて直ぐに離れていく美麗なボクの恋人に思考は完全に停止して、口元を手で覆った。
「朝ご飯出来てますよ」
そう言って左千夫くんはベッドルームから出ていった。
控えめに言っても最高すぎる。無理矢理同棲に持ち込んで良かった。
左千夫クンは着替え終わっていたので慌てて朝の身支度をしてダイニングテーブルに向かった。テーブルには和食の朝食がボクの分だけ用意されていて、左千夫クンは向かいの席で紅茶を飲んでいた。全ての事が新鮮過ぎる。感情の情報量が多すぎる。浮き立つ気持ちが抑えれそうにない。
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