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過去編
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【九鬼】
左千夫クンがイった。
胎内がそれと同時に波打つと、ペニスを窮屈に締め付けてくる。
「……ぁ、……はっ……」
胎内のバイブが前立腺を抑えつけてくると、ガクガクと身体が痙攣し、もう絶頂の瞬間はそこまで来ていた。
左千夫クンから零れるいくつもの言葉は、今のボクには精神的に耐えがたいものだ。
抱きしめて、と言われても手は縛られ脱力している今は腕を伸ばすことができない。
まるで彼とボクの関係を現しているようで、笑ってしまいそうになる。
それでも、彼の言葉は素直に嬉しかった。
「……左千夫……ク…ンッ……――――!!」
彼の名前を呼び、果てた。
胎内に放たれる射精の快感は、今日何度目だろうか。
数を重ねても気持ちよく、いつまでも味わっていたい。
彼と繋がっていたい。
「っ……はぁ……はっ……」
脱力感に大げさに息を吐いている間も、左千夫クンはまだ腰を静かに揺らしていた。
ボクの視界を覆う暗闇は、彼のそんな姿を捕らえる事ができない。
「……いいヨ、抱きしめてあげるから……おいで…?」
今のこの状況でこう言うのはおかしいだろう。
ボクは彼を抱きしめられないから。
それでもそう告げずにはいられなかった。
【神功左千夫】
九鬼が僕を呼ぶ。
本当に抱きしめることが出来ないからそう言ってくれるのか。
もし、抱きしめることができる状態ならば彼は抱きしめてくれたのだろうか。
僕は小さく頷く。彼は見ることができないと言うのに言葉を綴る気にはなれなかった。
九鬼のペニスが胎内で果てるのを感じると糸を引きながら玩具とペニスを引き抜く。
時間的にもそろそろラストスパートをかけたいところなんだが、体は重い。
向かいあう様に乗り上げ直すと脱力している九鬼の指を再び片手で絡めるようにして握り直す。
上半身を曲げる様にするとキスをする。
求めてくれるならそのまま口付けを深くしながら彼のアイマスクをずらして行く。
いつものように笑える自信は無かったので、至近距離のまま僕は瞼を落とした。
アイマスクを持ちあげた手を滑らせるようにして濡れた九鬼のペニスを再び扱き上げて行く。
「……ふ………後、……三回………」
体を密着させ、ペニス通しを擦り合わせながら唇の間隙から言葉を落とした。
【九鬼】
視界がクリアになった。
やや霞んだ視界に左千夫クンが映ると、思わず口角があがる。
やはり彼を見て交わすキスやセックスの方がボクは好きだ。
「ん、……やっと見えたー……」
珍しく優しく笑顔を作って見せたが、彼はそれより先に瞼を閉じた。
いつもなら絡む視線を逸らされたのは少し辛い。
彼の手で萎えたペニスが扱かれ始めると、息を吐く。
後三回、さすがに連続はキツい。
左千夫クンから視線を外すと、地面に散らばっている玩具を見つめる。
尿道バイブを見つけた所で、地面に能力を送り込むとベッドの上へところりと載せた。
「左千夫クン、それ」
ベッドに乗った尿道バイブへと視線を移し言葉を続ける。
「ドライもカウントに入るんでしょ?
だったらそれ、おちんちんに挿入して?さっき見れなかった左千夫クンのえっちな姿見せてヨ。
そしたらボクのジュニアも元気になるヨ~」
左千夫クンがイった。
胎内がそれと同時に波打つと、ペニスを窮屈に締め付けてくる。
「……ぁ、……はっ……」
胎内のバイブが前立腺を抑えつけてくると、ガクガクと身体が痙攣し、もう絶頂の瞬間はそこまで来ていた。
左千夫クンから零れるいくつもの言葉は、今のボクには精神的に耐えがたいものだ。
抱きしめて、と言われても手は縛られ脱力している今は腕を伸ばすことができない。
まるで彼とボクの関係を現しているようで、笑ってしまいそうになる。
それでも、彼の言葉は素直に嬉しかった。
「……左千夫……ク…ンッ……――――!!」
彼の名前を呼び、果てた。
胎内に放たれる射精の快感は、今日何度目だろうか。
数を重ねても気持ちよく、いつまでも味わっていたい。
彼と繋がっていたい。
「っ……はぁ……はっ……」
脱力感に大げさに息を吐いている間も、左千夫クンはまだ腰を静かに揺らしていた。
ボクの視界を覆う暗闇は、彼のそんな姿を捕らえる事ができない。
「……いいヨ、抱きしめてあげるから……おいで…?」
今のこの状況でこう言うのはおかしいだろう。
ボクは彼を抱きしめられないから。
それでもそう告げずにはいられなかった。
【神功左千夫】
九鬼が僕を呼ぶ。
本当に抱きしめることが出来ないからそう言ってくれるのか。
もし、抱きしめることができる状態ならば彼は抱きしめてくれたのだろうか。
僕は小さく頷く。彼は見ることができないと言うのに言葉を綴る気にはなれなかった。
九鬼のペニスが胎内で果てるのを感じると糸を引きながら玩具とペニスを引き抜く。
時間的にもそろそろラストスパートをかけたいところなんだが、体は重い。
向かいあう様に乗り上げ直すと脱力している九鬼の指を再び片手で絡めるようにして握り直す。
上半身を曲げる様にするとキスをする。
求めてくれるならそのまま口付けを深くしながら彼のアイマスクをずらして行く。
いつものように笑える自信は無かったので、至近距離のまま僕は瞼を落とした。
アイマスクを持ちあげた手を滑らせるようにして濡れた九鬼のペニスを再び扱き上げて行く。
「……ふ………後、……三回………」
体を密着させ、ペニス通しを擦り合わせながら唇の間隙から言葉を落とした。
【九鬼】
視界がクリアになった。
やや霞んだ視界に左千夫クンが映ると、思わず口角があがる。
やはり彼を見て交わすキスやセックスの方がボクは好きだ。
「ん、……やっと見えたー……」
珍しく優しく笑顔を作って見せたが、彼はそれより先に瞼を閉じた。
いつもなら絡む視線を逸らされたのは少し辛い。
彼の手で萎えたペニスが扱かれ始めると、息を吐く。
後三回、さすがに連続はキツい。
左千夫クンから視線を外すと、地面に散らばっている玩具を見つめる。
尿道バイブを見つけた所で、地面に能力を送り込むとベッドの上へところりと載せた。
「左千夫クン、それ」
ベッドに乗った尿道バイブへと視線を移し言葉を続ける。
「ドライもカウントに入るんでしょ?
だったらそれ、おちんちんに挿入して?さっき見れなかった左千夫クンのえっちな姿見せてヨ。
そしたらボクのジュニアも元気になるヨ~」
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