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★★本編★★元戦闘奴隷なのに、チャイニーズマフィアの香主《跡取り》と原住民族の族長からの寵愛を受けて困っています
5 【恋人の義弟との不感症性行為?】
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5 【恋人の義弟との不感症性行為?】虐められて気づいたけど僕の方が悪役令嬢【令息】だった
▲▲ sachio side ▲▲
連れてこられた場所はこの前僕が拷問されたホテルの地下だった。
ただ拷問された部屋とは別室である。ここの地下なら前回のことがあるので間取りは覚えてる。逃げ出す時の手間が一つでも減って有り難かったが九鬼のいる場所はわからなそうだった。特殊素材で出来た手錠で拘束されている両手を部屋の天井から垂れ下がる鎖に繋がれた。
僕が一番気がかりなのは九鬼であるが、あの写真の感じでは殴られたとかではなく薬や電気などで一時的に気を失っているとみて間違いないだろう。だとすれば時間稼ぎさえすれば彼のことだ、よっぽどのことが無い限りは自分で逃げるだろう。なので、一番知りたいのは動機……だ。
既に姚 丹霞はこの部屋には居らず壁のモニターに豪華なソファーに腰掛けている様が映し出されていた。
『いい格好ですわね。神功さん』
「それはお褒めにいただき光栄です」
『ぐぅぅ!あなたは毎回そうだわ!もう少し慌てなさいよ。今の自分の状況を分かっているのかしら』
「状況は分かってるつもりですが、何故こうなっているのかが分かりませんので慌てても……意味が無いんですよね」
『……くぅ!』
ゆったりと口角を静かに上げてやると慌てふためくように瞳が揺れた。マフィアの娘と言っても所詮その辺の一般人と変わらない様子に少し安心した。この分だと動機なんて高が知れている。
『そんなことは決まっていますわ!私のフィアンセに手を出したのだから』
「それは仕方がありませんね。僕と彼は愛し合ってますから」
『き~~~!!!本当にムカつきますお嬢様だこと!まぁ……いいです。九鬼は返していただきますので代わりの男を用意して差し上げました。ですので、ゆっくり楽しんでくださいね♡』
目の前のモニターで姚 丹霞が高らかに笑っていた。が、既に僕はもう拍子抜けしていた。結局は九鬼に手を出した女を懲らしめたいだけである。それも女性が一番傷付く方法で。出来れば他人に触れられるのは遠慮したいが僕は男なので傷なんてつかない。
「それでは此処でその男の慰み物となればあなたは満足すると言うことですね」
『な!……そ、そうよ!!怖いでしょう?泣き叫んで許しを請うてもよいのですよ?』
「そんなことしても結果は変わりまんよね?それにマフィアの男と分かって付き合ってるんですから、それ相応の覚悟をしていて当たり前なのでは?」
『くぅ!!ホント可愛げのない女ね!』
「何度も申し上げますが褒め言葉にしかきこえません。僕から一つ質問なんですが」
『な、何よ!!』
「僕をイジメ尽くしたらあなたは中国に帰りますよ……ね?」
『あ、当たり前ですわ!か、彼は……九鬼との結婚はまだ先だとお父様から連絡が……そ、そんなことはどうでもいいわっ!さっさとやって!』
成る程。九鬼が何か手を打ったのか。彼女が僕に仕返しをしたら素直に帰ると言うなら時間稼ぎの為暫くはじっとしているのがいいだろう。九鬼も馬鹿では無いので意識を取り戻したら適当に逃げるだろうし、姚 丹霞の感じから危害を加えられる心配は無さそうだ。
両手を頭上で拘束されている僕に男たちが群がっていく、ナイフで肌を傷つけられながらチャイナ風ワンピースが切り刻まれていく途中で失念したいた事を思い出した。
……そういえば僕、女のふりをしていたんだ。
ブラシャーから弾けるように胸が飛び出し、日焼けしていない肌が裂かれて赤い血が滴る。……までは良かったが下着と服がなくなると、
…………萎えてる男性器がボロンと零れ落ちた。
『き、きゃああああああ!?い、いったいどういう事なの!?』
スクリーン越しに姚 丹霞の悲鳴が聞こえた。
さっきも触られたばかりだったし幻術で隠すことを失念していたな。と、思いながら人受けの良い笑みを湛えた。
「言い忘れましたが僕、男なんです。なので九鬼は本当に僕のことはお遊びだと思いますよ?ですから、ご安心して中国に帰ってください」
これで帰ってくれたら儲け物だな、と、思ったがそんな僕の期待を嘲笑うかのうように一人の男が現れた。
「ハハハハッ!流石神功、ホント哥の恋人なだけあるよナァ」
「矢張り、あなたが絡んでましたか。この前そのお兄さんにたっぷりお仕置きされて懲りたかと思ったのですが?」
「アレは痛かったナ。でもそれ以上に忘られなくてヨ。オマエのナカがさァ?」
僕の前に現れたのは端木皓宇。
九鬼の義弟であった。
--yodansha side--
どういう事ですの?
九鬼に男色の気があったとは聞いておりませんでした。いやでも、それくらいで彼を嫌いになったりは……。
『ど、どういう事ですの。皓宇!?そんな事私は……!』
「あ゙~?ウルセェよ、ババア。俺は哥に恋人ができたっつったけど性別は言ってねぇケド」
『ば、ババァ……!?』
「ちゃんと捕まえれたんだしオマエの思い通りにオシオキできっからいいだろ?つまんねぇことで通信繋いでくんなよな」
こちら側のモニター映像を決して、端木皓宇の耳についているイヤフォンマイクにだけに聞こえるように伝えた。一瞬焦ってしまいましたがこれでこっちの様子は見えませんので大丈夫なはず、端木皓宇の返答には眉を寄せる事しかできず。確かに九鬼も神功も捕える事が出来たのでいいことにしようと、私は隣のベッドで寝ている九鬼を一瞥してから部屋にあるあちら側が映るモニターを見つめた。
『あれ?胸あるジャン。また哥も粋な事するなァ』
『残念ながら紛い物で、強度もありませんので無茶は出来ないかと』
『へェ……、ならやってみるかナ。はっ、流石。触り心地完璧だナ』
『……ッ』
『感覚もちゃんとあんのかヨ?』
『ざ、つにすると……』
『優しく触れってことか?冗談は寝てからいえヨっ!』
神功さんの綺麗なお胸を皓宇は握り潰すように掴んで揉んでいた。
まぁ、この際男でも女でもいいわ。私の九鬼に手を出したんだからバツを受けて当然よ。
皓宇が手刀で胸を切り裂く。赤い血が舞って最高の気分になるはずだったのに血はでなかった。代わりにシリコンや脂肪が飛び出して、そのグロテスクな様に私は両手で口を塞いだ。
『……ぐ、……ッ、嗚呼。完全に離脱してしまいましたね。だから雑にするとよく無いと伝えたかったのですが』
『うお!?マジか……哥のやつ適当すぎんダロ……パットまで入ってやがる』
『其れを触り心地完璧だと仰っていたのはあなたですが?』
『……ッ!?んとオマエムカつくな、立場ってもんを』
『一応理解はしてるつもりですが?』
『なら、お望み通りこの前みたいに犯してやるヨ』
ズルリと胸が剥がれましたが偽物の胸を付けていた様子で下には普通の鍛え抜かれた体と男の胸が現れて。今まで何故彼女、いや彼を女だと思っていたのか理解できないほどれっきとした男の体が目の前にあって更に混乱しましたが行為はそのまま続いていきました。
『あ、突っ込む前にコレ、差し入れ。あの女の能力で作った薬だってヨ~。男のニオイに反応するらしいケド?』
『それはそれは。でもそれでしたら女性にしか効かないのでは?』
『かもしれねぇケド。オマエ、嫌いなんだろ注射。嫌がらせで打つにきまってんダロ』
『……本当にそう言うところだけ似てますね。……ッ』
『じゃあ、あらためて愉しませてくれヨ。神功。ってなんだよコレ、塞がれてんじゃんっと、すっげメスの匂いがすっけど?』
『……ッ、……く』
皓宇が首に注射で特製の薬剤を注入すると、私の部下達が神功の足を片方ずつ抱き抱えて大きくM字に開きます。ベリっと布のような物を剥がすと神功は男なのに女性器がありましたがこの際もう驚きません。皓宇が驚かないと言うことは人工的にでも作られたのでしょう。
さぁ、こっからは何度見ても最高です。今までの九鬼の彼女と同じくこの男も快楽の虜になってしまうのです。先ほどの私の薬は媚薬のような効果があるので女はその快楽に溺れ、九鬼以外の男に自ら腰を振って喘ぎ悶えるのです。それは男でも同じはず、其れを起きた九鬼が見れば彼もあの男の本性を知って目を覚ますでしょう。
私が興奮に真っ赤に頬を染めた瞬間、端木皓宇のグロテスクな性器が神功の膣の中に埋まっていって艶かしく溜息が溢れました。
「あー……胸取れちゃってるし。もーボクが突っ込むために濡らしたんだけどナ」
「ひっ!?」
九鬼の声が聞こえて目を覚ましたのかと、微笑みながら振り返ろうとしましたが身を凍らすような殺気に体が萎縮してしまい動くことも声を出すことも出来ませんでした。
そんな私から彼はイヤフォンマイク型通信機を取り上げて自分に装着して、私に向かっていつもの笑みを浮かべました。
「丹霞ちゃん、オハヨ~。タノシソウナコトやってるネ?」
笑っているのに全く笑っていない表情に私は全身が凍って声も出ませんでした。彼はモニターの前に特等席を創り上げると真っ直ぐにモニターを見つめ、私など眼中にないと言わんばかりに完全に視線は神功へと向かって細められていました。
✁✃haoyu side✃✁
相変わらず突っ込んだ神功の造られた女性器のナカは最高だった。そして神功の態度も前回と何も変わりなかった。俺なんか全く眼中になく、感じる素振りも無い。時折眉間に皺は寄るものの視線は俺では無く部屋の中と監視カメラの位置を確認しているようだった。
前回は兄が作ったこの膣は感じられるように出来ていないと思っていたが、実は違った。コイツと兄とのセックスを見せつけられた時は潮吹きもしていたし、喘いでもいた。俺が気持ちいいからこれでも良いんだが、もう一度……神功が喘いでいるところと、想像したらイっちまった。
「く……ッ、は。……やっぱ悦すぎだわ」
「満足しましたか?なら、帰っても良いですかね?」
「はぁ!?まだ、満足してるわけねぇダロ!?」
「それは困りましたね。……性器繋がったんですね」
「あ゙?……んだよ、心配してくれてたのカヨ」
「いいえ。でも、まぁ、半分は僕のせいなので。もう少しうまく立ち回れたら君に抱かれる必要も無かったかもしれませんし」
「んだよ、ソレ!……つーか、前よりイイダロ?俺のチンコ」
「……っ、全くもって。つっかかって逆に苦痛だ。でも、僕に与えたいのは痛みだとしたら理に適ってますよ」
前回、兄の恋人である神功に手を出して、こっ酷くお仕置きされて俺のチンコは斬り落とされてしまった。ただその後直ぐに処置をされて細胞的には切断された側も、陰茎の付け根も生きていたので、ムーニスの特殊能力で縫い合わせてもらった。奴の特殊能力は〝神経〟なのでちゃんと元通りになったが縫い合わせる時は激痛だったし、「縫い糸はそのままししといてやる」と、言われて俺の陰茎には×の字が表から裏まで赤い糸で縫われたままだ。他の女に聞くとこの凸凹がいいと言われるのだが目の前の男は気持ち悪いと微笑った。
前回もそうだがその顔でまた俺は勃起してしまう。大きくなった性器でまた神功の中を楽しもうとした瞬間耳に聞き覚えがある声が響いた。
『やっほー、皓宇♪久しぶりだネ。因みに返事なんてしてみろコロスからナ』
「……ひぃ!」
『なっさけない声も出さないでくれる?左千夫クンに気づかれんダロ?喋んな、表情変えるナ、取り敢えず落ち着こうかァ?』
耳から聞こえたのは間違いなく兄の、九鬼の声だった。
おかしい、ムーニスの計算では眠っている時間がもう少し長かったはず。睡眠薬もプラスして飲ませるように言ったのに姚 丹霞の奴飲ませなかったのか?やばい、神功と一発ヤって逃げる計画が。
『この前お仕置きしてあげたのにこりないねー、皓宇。またお仕置きされたい?』
「ち」『喋んなつってんダロ、またチンコ切り落とされたいのかヨ?』
神功の中で俺のペニスが縮み上がった。そして神功も俺の異変に気付いたのか訝しげに眉を寄せる。
マズイ、このままじゃ、逃げ道が無くなる。呼吸が荒くなりそうな瞬間哥から救いの言葉が落ちた。
『因みにボク今のシチュエーションかなーり気に入ってるんだよネ~。ほら、ボクって寛大だからさぁ。ボクの言う通りにするなら今回は許してあげるケド?』
『……!?勿論、なんでも言ってくれたらヤってやるけど?』
ラッキだー。これはツイテル。コレなら兄の言うことさえ聞けば俺は合法的に神功を犯して良いことになる。
俺は神功に悟られないように姚 丹霞から通信に返事をしているかの口調で返した。
後は兄の指示に従うだけだ。
▲▲ sachio side ▲▲
さっきまで九鬼が性感を高めていてくれた事もあり切れることなく挿入されたペニスは突っかかりがあって違和感があった。どうやら前回切断してしまったペニスを特殊な糸で接合したようだ。ザラザラするのが気持ち悪く、腹の中をただ掻き回されるだけだったので悦がることも無く逆にホッとした。さっさと飽きてくれればと思ったところで皓宇の動きが止まった。どうやら姚 丹霞から何か通信が入ったようだ。
「あのババァから伝言だってヨ。今から俺が飽きるまでにオマエがイかなかったら帰るってよ。で、仮にもしオマエがイったら寝んねしてる哥にイタズラするって……ヨ?」
「……な!?急に……どう言う!?」
「さぁ?女心は俺にもわかんねぇし。これってオマエに拒否権ねぇんじゃね?」
「……ッ」
「おっと、能力ブッパはやめた方がイイぜ?俺がここに居るって事はわかんだろ?」
僕が炎を起こそうとした瞬間そう告げられた。
そう告げられたと言うことは僕の変化を直ぐ様感じ取れるほどの実力者がどこに居ることになる。ブラフなのか本当なのか。確かに皓宇がここに居ると言うことは龍鬼頭《ロングゥイトウ》の内部の反乱組織が一緒にいてもおかしくはない。その組織が許嫁に乗じて?それとも許嫁がグル?何にせよ時間稼ぎがやはり一番得策な気がした。井上さんにもここの位置情報は送ってるのでもうすぐ位置を突き止めてくれるだろう。
「もう一度、条件を」
「んな、堅苦しくなんなヨ。オマエがイったら哥にイタズラする。オマエがイかなかったらババアが帰る。期限は俺が飽きるまで……で、不満なら次の喫茶店のモーニングまでとか?」
「イったとみなされる行為は」
「相変わらず最高だな、オマエ。ここなんもねーからメスイきは詳しくはわかんねぇし。とりあえず射精な。後はオマエがイったと認めた時、足を閉じた時、オレに逆らった時、後オレを妨害するために能力を使った時……だってヨ」
「分かりました。では僕がイったとみなされる行為をしなければ九鬼には指一本触れることが出来ないと言うことでお願いします」
「好。」
僕の瞳が朱く揺れる。そして皓宇を見つめてから、全ての監視カメラを一瞥していった。僕の精神の範囲は広い。九鬼もこのホテルに居るようだし範囲的には問題無い。急展開に頭がついて行かず不用意に契約を結んでしまったが仕方ない。後は僕が耐えるだけ。また腰の打ちつけが始まると思ったが意に反して僕は床に下ろされて拘束も取られてしまった。これはいったい。
「じゃあ、遊ぼっか。神功」
そう言って、ねちゃあっと笑った皓宇は九鬼と似ても似つかない笑顔なのに何故かその背後に九鬼が見えて僕の喉が引き攣った。
▲▲ sachio side ▲▲
連れてこられた場所はこの前僕が拷問されたホテルの地下だった。
ただ拷問された部屋とは別室である。ここの地下なら前回のことがあるので間取りは覚えてる。逃げ出す時の手間が一つでも減って有り難かったが九鬼のいる場所はわからなそうだった。特殊素材で出来た手錠で拘束されている両手を部屋の天井から垂れ下がる鎖に繋がれた。
僕が一番気がかりなのは九鬼であるが、あの写真の感じでは殴られたとかではなく薬や電気などで一時的に気を失っているとみて間違いないだろう。だとすれば時間稼ぎさえすれば彼のことだ、よっぽどのことが無い限りは自分で逃げるだろう。なので、一番知りたいのは動機……だ。
既に姚 丹霞はこの部屋には居らず壁のモニターに豪華なソファーに腰掛けている様が映し出されていた。
『いい格好ですわね。神功さん』
「それはお褒めにいただき光栄です」
『ぐぅぅ!あなたは毎回そうだわ!もう少し慌てなさいよ。今の自分の状況を分かっているのかしら』
「状況は分かってるつもりですが、何故こうなっているのかが分かりませんので慌てても……意味が無いんですよね」
『……くぅ!』
ゆったりと口角を静かに上げてやると慌てふためくように瞳が揺れた。マフィアの娘と言っても所詮その辺の一般人と変わらない様子に少し安心した。この分だと動機なんて高が知れている。
『そんなことは決まっていますわ!私のフィアンセに手を出したのだから』
「それは仕方がありませんね。僕と彼は愛し合ってますから」
『き~~~!!!本当にムカつきますお嬢様だこと!まぁ……いいです。九鬼は返していただきますので代わりの男を用意して差し上げました。ですので、ゆっくり楽しんでくださいね♡』
目の前のモニターで姚 丹霞が高らかに笑っていた。が、既に僕はもう拍子抜けしていた。結局は九鬼に手を出した女を懲らしめたいだけである。それも女性が一番傷付く方法で。出来れば他人に触れられるのは遠慮したいが僕は男なので傷なんてつかない。
「それでは此処でその男の慰み物となればあなたは満足すると言うことですね」
『な!……そ、そうよ!!怖いでしょう?泣き叫んで許しを請うてもよいのですよ?』
「そんなことしても結果は変わりまんよね?それにマフィアの男と分かって付き合ってるんですから、それ相応の覚悟をしていて当たり前なのでは?」
『くぅ!!ホント可愛げのない女ね!』
「何度も申し上げますが褒め言葉にしかきこえません。僕から一つ質問なんですが」
『な、何よ!!』
「僕をイジメ尽くしたらあなたは中国に帰りますよ……ね?」
『あ、当たり前ですわ!か、彼は……九鬼との結婚はまだ先だとお父様から連絡が……そ、そんなことはどうでもいいわっ!さっさとやって!』
成る程。九鬼が何か手を打ったのか。彼女が僕に仕返しをしたら素直に帰ると言うなら時間稼ぎの為暫くはじっとしているのがいいだろう。九鬼も馬鹿では無いので意識を取り戻したら適当に逃げるだろうし、姚 丹霞の感じから危害を加えられる心配は無さそうだ。
両手を頭上で拘束されている僕に男たちが群がっていく、ナイフで肌を傷つけられながらチャイナ風ワンピースが切り刻まれていく途中で失念したいた事を思い出した。
……そういえば僕、女のふりをしていたんだ。
ブラシャーから弾けるように胸が飛び出し、日焼けしていない肌が裂かれて赤い血が滴る。……までは良かったが下着と服がなくなると、
…………萎えてる男性器がボロンと零れ落ちた。
『き、きゃああああああ!?い、いったいどういう事なの!?』
スクリーン越しに姚 丹霞の悲鳴が聞こえた。
さっきも触られたばかりだったし幻術で隠すことを失念していたな。と、思いながら人受けの良い笑みを湛えた。
「言い忘れましたが僕、男なんです。なので九鬼は本当に僕のことはお遊びだと思いますよ?ですから、ご安心して中国に帰ってください」
これで帰ってくれたら儲け物だな、と、思ったがそんな僕の期待を嘲笑うかのうように一人の男が現れた。
「ハハハハッ!流石神功、ホント哥の恋人なだけあるよナァ」
「矢張り、あなたが絡んでましたか。この前そのお兄さんにたっぷりお仕置きされて懲りたかと思ったのですが?」
「アレは痛かったナ。でもそれ以上に忘られなくてヨ。オマエのナカがさァ?」
僕の前に現れたのは端木皓宇。
九鬼の義弟であった。
--yodansha side--
どういう事ですの?
九鬼に男色の気があったとは聞いておりませんでした。いやでも、それくらいで彼を嫌いになったりは……。
『ど、どういう事ですの。皓宇!?そんな事私は……!』
「あ゙~?ウルセェよ、ババア。俺は哥に恋人ができたっつったけど性別は言ってねぇケド」
『ば、ババァ……!?』
「ちゃんと捕まえれたんだしオマエの思い通りにオシオキできっからいいだろ?つまんねぇことで通信繋いでくんなよな」
こちら側のモニター映像を決して、端木皓宇の耳についているイヤフォンマイクにだけに聞こえるように伝えた。一瞬焦ってしまいましたがこれでこっちの様子は見えませんので大丈夫なはず、端木皓宇の返答には眉を寄せる事しかできず。確かに九鬼も神功も捕える事が出来たのでいいことにしようと、私は隣のベッドで寝ている九鬼を一瞥してから部屋にあるあちら側が映るモニターを見つめた。
『あれ?胸あるジャン。また哥も粋な事するなァ』
『残念ながら紛い物で、強度もありませんので無茶は出来ないかと』
『へェ……、ならやってみるかナ。はっ、流石。触り心地完璧だナ』
『……ッ』
『感覚もちゃんとあんのかヨ?』
『ざ、つにすると……』
『優しく触れってことか?冗談は寝てからいえヨっ!』
神功さんの綺麗なお胸を皓宇は握り潰すように掴んで揉んでいた。
まぁ、この際男でも女でもいいわ。私の九鬼に手を出したんだからバツを受けて当然よ。
皓宇が手刀で胸を切り裂く。赤い血が舞って最高の気分になるはずだったのに血はでなかった。代わりにシリコンや脂肪が飛び出して、そのグロテスクな様に私は両手で口を塞いだ。
『……ぐ、……ッ、嗚呼。完全に離脱してしまいましたね。だから雑にするとよく無いと伝えたかったのですが』
『うお!?マジか……哥のやつ適当すぎんダロ……パットまで入ってやがる』
『其れを触り心地完璧だと仰っていたのはあなたですが?』
『……ッ!?んとオマエムカつくな、立場ってもんを』
『一応理解はしてるつもりですが?』
『なら、お望み通りこの前みたいに犯してやるヨ』
ズルリと胸が剥がれましたが偽物の胸を付けていた様子で下には普通の鍛え抜かれた体と男の胸が現れて。今まで何故彼女、いや彼を女だと思っていたのか理解できないほどれっきとした男の体が目の前にあって更に混乱しましたが行為はそのまま続いていきました。
『あ、突っ込む前にコレ、差し入れ。あの女の能力で作った薬だってヨ~。男のニオイに反応するらしいケド?』
『それはそれは。でもそれでしたら女性にしか効かないのでは?』
『かもしれねぇケド。オマエ、嫌いなんだろ注射。嫌がらせで打つにきまってんダロ』
『……本当にそう言うところだけ似てますね。……ッ』
『じゃあ、あらためて愉しませてくれヨ。神功。ってなんだよコレ、塞がれてんじゃんっと、すっげメスの匂いがすっけど?』
『……ッ、……く』
皓宇が首に注射で特製の薬剤を注入すると、私の部下達が神功の足を片方ずつ抱き抱えて大きくM字に開きます。ベリっと布のような物を剥がすと神功は男なのに女性器がありましたがこの際もう驚きません。皓宇が驚かないと言うことは人工的にでも作られたのでしょう。
さぁ、こっからは何度見ても最高です。今までの九鬼の彼女と同じくこの男も快楽の虜になってしまうのです。先ほどの私の薬は媚薬のような効果があるので女はその快楽に溺れ、九鬼以外の男に自ら腰を振って喘ぎ悶えるのです。それは男でも同じはず、其れを起きた九鬼が見れば彼もあの男の本性を知って目を覚ますでしょう。
私が興奮に真っ赤に頬を染めた瞬間、端木皓宇のグロテスクな性器が神功の膣の中に埋まっていって艶かしく溜息が溢れました。
「あー……胸取れちゃってるし。もーボクが突っ込むために濡らしたんだけどナ」
「ひっ!?」
九鬼の声が聞こえて目を覚ましたのかと、微笑みながら振り返ろうとしましたが身を凍らすような殺気に体が萎縮してしまい動くことも声を出すことも出来ませんでした。
そんな私から彼はイヤフォンマイク型通信機を取り上げて自分に装着して、私に向かっていつもの笑みを浮かべました。
「丹霞ちゃん、オハヨ~。タノシソウナコトやってるネ?」
笑っているのに全く笑っていない表情に私は全身が凍って声も出ませんでした。彼はモニターの前に特等席を創り上げると真っ直ぐにモニターを見つめ、私など眼中にないと言わんばかりに完全に視線は神功へと向かって細められていました。
✁✃haoyu side✃✁
相変わらず突っ込んだ神功の造られた女性器のナカは最高だった。そして神功の態度も前回と何も変わりなかった。俺なんか全く眼中になく、感じる素振りも無い。時折眉間に皺は寄るものの視線は俺では無く部屋の中と監視カメラの位置を確認しているようだった。
前回は兄が作ったこの膣は感じられるように出来ていないと思っていたが、実は違った。コイツと兄とのセックスを見せつけられた時は潮吹きもしていたし、喘いでもいた。俺が気持ちいいからこれでも良いんだが、もう一度……神功が喘いでいるところと、想像したらイっちまった。
「く……ッ、は。……やっぱ悦すぎだわ」
「満足しましたか?なら、帰っても良いですかね?」
「はぁ!?まだ、満足してるわけねぇダロ!?」
「それは困りましたね。……性器繋がったんですね」
「あ゙?……んだよ、心配してくれてたのカヨ」
「いいえ。でも、まぁ、半分は僕のせいなので。もう少しうまく立ち回れたら君に抱かれる必要も無かったかもしれませんし」
「んだよ、ソレ!……つーか、前よりイイダロ?俺のチンコ」
「……っ、全くもって。つっかかって逆に苦痛だ。でも、僕に与えたいのは痛みだとしたら理に適ってますよ」
前回、兄の恋人である神功に手を出して、こっ酷くお仕置きされて俺のチンコは斬り落とされてしまった。ただその後直ぐに処置をされて細胞的には切断された側も、陰茎の付け根も生きていたので、ムーニスの特殊能力で縫い合わせてもらった。奴の特殊能力は〝神経〟なのでちゃんと元通りになったが縫い合わせる時は激痛だったし、「縫い糸はそのままししといてやる」と、言われて俺の陰茎には×の字が表から裏まで赤い糸で縫われたままだ。他の女に聞くとこの凸凹がいいと言われるのだが目の前の男は気持ち悪いと微笑った。
前回もそうだがその顔でまた俺は勃起してしまう。大きくなった性器でまた神功の中を楽しもうとした瞬間耳に聞き覚えがある声が響いた。
『やっほー、皓宇♪久しぶりだネ。因みに返事なんてしてみろコロスからナ』
「……ひぃ!」
『なっさけない声も出さないでくれる?左千夫クンに気づかれんダロ?喋んな、表情変えるナ、取り敢えず落ち着こうかァ?』
耳から聞こえたのは間違いなく兄の、九鬼の声だった。
おかしい、ムーニスの計算では眠っている時間がもう少し長かったはず。睡眠薬もプラスして飲ませるように言ったのに姚 丹霞の奴飲ませなかったのか?やばい、神功と一発ヤって逃げる計画が。
『この前お仕置きしてあげたのにこりないねー、皓宇。またお仕置きされたい?』
「ち」『喋んなつってんダロ、またチンコ切り落とされたいのかヨ?』
神功の中で俺のペニスが縮み上がった。そして神功も俺の異変に気付いたのか訝しげに眉を寄せる。
マズイ、このままじゃ、逃げ道が無くなる。呼吸が荒くなりそうな瞬間哥から救いの言葉が落ちた。
『因みにボク今のシチュエーションかなーり気に入ってるんだよネ~。ほら、ボクって寛大だからさぁ。ボクの言う通りにするなら今回は許してあげるケド?』
『……!?勿論、なんでも言ってくれたらヤってやるけど?』
ラッキだー。これはツイテル。コレなら兄の言うことさえ聞けば俺は合法的に神功を犯して良いことになる。
俺は神功に悟られないように姚 丹霞から通信に返事をしているかの口調で返した。
後は兄の指示に従うだけだ。
▲▲ sachio side ▲▲
さっきまで九鬼が性感を高めていてくれた事もあり切れることなく挿入されたペニスは突っかかりがあって違和感があった。どうやら前回切断してしまったペニスを特殊な糸で接合したようだ。ザラザラするのが気持ち悪く、腹の中をただ掻き回されるだけだったので悦がることも無く逆にホッとした。さっさと飽きてくれればと思ったところで皓宇の動きが止まった。どうやら姚 丹霞から何か通信が入ったようだ。
「あのババァから伝言だってヨ。今から俺が飽きるまでにオマエがイかなかったら帰るってよ。で、仮にもしオマエがイったら寝んねしてる哥にイタズラするって……ヨ?」
「……な!?急に……どう言う!?」
「さぁ?女心は俺にもわかんねぇし。これってオマエに拒否権ねぇんじゃね?」
「……ッ」
「おっと、能力ブッパはやめた方がイイぜ?俺がここに居るって事はわかんだろ?」
僕が炎を起こそうとした瞬間そう告げられた。
そう告げられたと言うことは僕の変化を直ぐ様感じ取れるほどの実力者がどこに居ることになる。ブラフなのか本当なのか。確かに皓宇がここに居ると言うことは龍鬼頭《ロングゥイトウ》の内部の反乱組織が一緒にいてもおかしくはない。その組織が許嫁に乗じて?それとも許嫁がグル?何にせよ時間稼ぎがやはり一番得策な気がした。井上さんにもここの位置情報は送ってるのでもうすぐ位置を突き止めてくれるだろう。
「もう一度、条件を」
「んな、堅苦しくなんなヨ。オマエがイったら哥にイタズラする。オマエがイかなかったらババアが帰る。期限は俺が飽きるまで……で、不満なら次の喫茶店のモーニングまでとか?」
「イったとみなされる行為は」
「相変わらず最高だな、オマエ。ここなんもねーからメスイきは詳しくはわかんねぇし。とりあえず射精な。後はオマエがイったと認めた時、足を閉じた時、オレに逆らった時、後オレを妨害するために能力を使った時……だってヨ」
「分かりました。では僕がイったとみなされる行為をしなければ九鬼には指一本触れることが出来ないと言うことでお願いします」
「好。」
僕の瞳が朱く揺れる。そして皓宇を見つめてから、全ての監視カメラを一瞥していった。僕の精神の範囲は広い。九鬼もこのホテルに居るようだし範囲的には問題無い。急展開に頭がついて行かず不用意に契約を結んでしまったが仕方ない。後は僕が耐えるだけ。また腰の打ちつけが始まると思ったが意に反して僕は床に下ろされて拘束も取られてしまった。これはいったい。
「じゃあ、遊ぼっか。神功」
そう言って、ねちゃあっと笑った皓宇は九鬼と似ても似つかない笑顔なのに何故かその背後に九鬼が見えて僕の喉が引き攣った。
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宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
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俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
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。
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