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★★本編★★元戦闘奴隷なのに、チャイニーズマフィアの香主《跡取り》と原住民族の族長からの寵愛を受けて困っています

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▲▲ sachio side ▲▲

不意に意識が戻る。
どうやら、喫茶【シロフクロウ】のカウンターで眠っていたようだ。
今日は僕の誕生日当日だったのでお客様から色々なプレゼントを頂いた。
財界での欲にまみれた貢物〈プレゼント〉とは違い、純粋に僕に向けて渡される好意は擽ったい。
治りが速いので声はなんとか普通に出たし、血も止まったが、全身が傷だらけで正直立っているのも辛かった。
しかし、何というか喫茶【シロフクロウ】で働く時間は僕にとって幸せだったりする。
怪我をしていた事は巽くんや剣成くんにはバレていたと思うが、二人とも追求はして来ないので助かった。
晴生くんが共同スペースに上がる前に「誕生日会は九鬼が戻ってきてからやっからな、決して千星さんがテメェの誕生日を忘れてる訳じゃねぇからな!」と、言っていたのがいつも通りで少し笑ってしまった。
後、数十分もすれば僕の誕生日は終わってしまう。
九鬼の義理の弟である端木 皓宇〈ドゥァンムゥー ハオユー〉は、今日用事があるようで日付が回ってから来いと言われたので幸か不幸か平和な誕生日を過ごせた事に時計の針を見ながら静かに微笑んだ。

そろそろ支度をして皓宇〈ハオユー〉の元へ向かおうと立ち上がると馴染みのある気配を感じた。
そして、次の瞬間閉店後の喫茶【シロフクロウ】の扉が開く。

「ただいま~、珍しいね、─────左千夫くん?どうしたの?」

九鬼だ。
おかしい、いくらなんでも帰ってくるのが早過ぎる。
いつも一日、二日早くなる事はあったがこんなにも早くなる事はあり得ない。
しかも気配をギリギリまで消していたのだろう気付けなかった。
瞬時に逃げ腰になるが、彼は逃してなんてくれない。
幻術も効かない。
体は面倒なので穴開きではなく普通のハイネックにしていて、包帯も巻いたので傷が見えたりはしないが、彼は臭いでわかってしまう。
手の中で何か転がしながらご機嫌に帰ってきた九鬼の表情が一変する。
直ぐ近くまで一気に詰め寄られると顎をすくい上げられそうになったのでその手を反射的にパチンッ…!と、叩いた。

「………………ッ!触るな…」

傷を治されるのは困る。
契約の内容の助けを求めることに抵触してしまう。
嗚呼、でも彼はきっと僕の誕生日に間に合うように帰ってきてくれたんだ。
僕にそんな価値なんて無いのに。
いつも、本当に彼には驚かされる。
好きだ、愛してる………でも、今は、───邪魔だ。

「左千夫…くん?」
「予定より、お早いお帰りで」
「あ、……うん、ギリギリ間に合いそうだったカラ」
「そうですね、わざわざありがとうございます」
「左千夫くん、どうしたの?言いたくないなら言わなくてもいいカラ、手当くらい──」
「結構です」

ピシャリ、と短い言葉で否定する。
すると再び伸ばそうとした手を九鬼は留めた。
後はもう適当な嘘を吐くしかない。
どうにもならなかったら全力で戦って彼を地下にでも閉じ込めるしかない。

「新しい《霊ヤラレ》 解消パートナーが血を好む方なので傷を消されると困ります」
「……え、左千夫くんは…《霊ヤラレ》 には……」
「僕も、なりますよ。貴方と同じ人間なんですから」
「そっか、……そうだよネ~。ボクが居ない間に楽しんでソイツにハマっちゃったトカ?」
「……そうですね、そんな感じです」

かなり苦しい言い訳だが幸いにも九鬼はそれ以上踏み込んで来なかった。
少し考えるように僕から視線を外し、僕の胸元を見つめていた。そして、再度真っ直ぐに僕の瞳を見詰められる。
透き通ったシルバーの瞳に心の奥底まで見抜かれそうで怖かったが、僕が彼の心理を読めないように、彼も僕の心理は読めない。

「…………左千夫くん、もしかして本当に好きな人……できた?」

その言葉に僕は一度大きく目を見開いた。
僕の本当に好きな人は今目の前に居る。
全く何を考えているかわからなくて、何をしたいのかもわからないし、僕の言うことを全く聞かないし、挙げ句の果てにこんな質問を僕にしてくる奴だ。
愛なんて要らないと何度も言っているのに僕を愛してくれる白翼〈バイイー〉 を僕は愛している。

「─────そうですね」

目の前に居る本当に好きな人を見詰めながら僕は困ったように微笑んだ。
その表情を九鬼はどう受け取ったのか分からなかったが少し驚いたように固まってしまったので、逃げるなら今しかない。

「すいません、今日も約束をしているので行きますね。……これは」

彼の横をすり抜けるように歩くと不意に床に転がっている指輪を見付けた。
さっき彼が手の中で転がしていたものが落ちたのだろう。
指輪は指輪でも揺れるチャームが付いたリングだった。

「ソレは、安物ダヨ……露店でたまたま見つけ──」
「なら、捨てておきますね」
「──!?左千夫…く、ん……」
「九鬼……、僕の誕生日に帰ってきてくれてありがとうございました。貴方のピンキーリングは後日お返しします。あ、あと部屋の荷物は捨てていただいて構いませんので…………さようなら」

僕に愛想を尽かした彼を見るのが今は少し辛かったので、振り返る事なく言葉を並べると、僕は喫茶【シロフクロウ】を後にした。
この指輪はきっと僕の為に買ってくれたのだろうと思い込むことで自分を奮い立たせる。
彼の傍を離れても彼から貰ったものを一つくらいなら身につけても罰は当たらないだろうか。
いつもの癖で大切なものとなった指輪を口の中に入れると頬肉に空いている窪みへと舌で押し込んだ。





✁✃haoyu side✃✁

今日は神功を呼ぶのが少し遅くなった。
いつもは着替えてから来やがるのに今日は時間が遅いにも拘らず喫茶店の制服のままだった。
どうせ服はズタズタに切り裂いてやるので何でも構わないがそれよりも神功の表情がいつもより冷たかった。
不敵な微笑みも無く、表情も硬く、冷酷な顔をしたまま殺気立って地下室に入ってきたので、その圧倒的な威圧感に恐怖して早々に両腕を切断した。
切断の痛みに慣れたのか眉一つ動かさずに床に転がる自分の腕を眺めていた。
慣れる…ものなのか?
部下の中には余りの恐怖で腰が抜けた奴すら居る。
少し弱らせてから相手にする事にしたので首輪に鎖を付けて部下たちに引きずり回させた。
相変わらず悲鳴の一つ上げはしないが床は奴の血で赤く染まっていった。
蹴られ、殴られ、首輪に喉を締め上げられ、時折嗚咽は漏らすが全く動じなかった。
そして更に残念な事がある。
哥哥〈グァ グァ〉……九鬼がさっき、日本に帰国した。
なので計画が前倒しになるようで神功を拘束できる時間がもう余り無い。
昨日まではムカつくくらい笑みを浮かべていたのに、今日は逆に表情なくされるがままだった。
引きずり起こされ座っている神功は三つ編みは解け、鼻血も出てるし、痣も蚯蚓腫れも酷い。
両腕も無く、どこもかしこも赤く染まっていたが、それでも俺はコイツを綺麗だと思ってしまった。
なにも写していない瞳を、顎を掴んで無理矢理俺の方へと向ける。

「神功、俺のモノになれヨ」
「……?お断りします」

神功は一瞬俺の言葉の意味が解らないと言うかのように眉を寄せたが、その次にはすぐ否定していた。
俺はバチンと叩くようにしながら顔の右から左へと切り傷を刻んだ。

「なんでだヨ?哥哥〈グァ グァ〉でもオレでも変わんねぇダロ?」
「……だいぶ違うと思いますが」
「はぁ?少なくとも遊んで飽きたら捨てられんだからどっちでも良くねぇカ?」
「……君に遊ばれたく無いんですよ。僕は九鬼の玩具で居たいんです」
「そっか、……そぉだよな、やっぱりアイツのほうが良いんだよな。父亲〈フーチン〉もそうだ…他の奴らもそうだ……なんでアイツなんだよ」

俺は神功の胸元に指を突き刺す。
切れ味のいいナイフのように神功の心臓目掛けて指はゆっくりと進んで行くが、矢張り神功は微動だにせず俺を見つめていた。

「はぁ……やめた。脅しても意味ないしなぁ、アンタ。殺しちまったら俺の負けのようなもんだし…」

あと一歩進んだら死ぬところまで進めても変化がない。
沈めた指を引き抜くと胸から血液が滴り落ちていく。
神功を刺したばかりの温かい指先で俺は自分の舌のピアスを動かした。
残念だけど俺に靡かない奴は必要ない。

目一杯口角を上げて笑った。
やっぱりオモチャは壊す時が愉しい。
それが例え人のものであっても。

「じゃ、また遊ぼっか、神功。
そいや、辛いモン嫌いなんダロ?いっぱい飲ませてやるな」

これは俺が気付いたわけじゃなく、ムーニスからの情報だった。
あの男が言うなら間違いないだろう。
神功を押し倒して顔を覗き込むように乗り出すと、別の部下が頭を抱え口を開かせた。
開いた口に瓶に入った香辛料と刺激物の塊の赤い液体を流し込んでやる。
昨日よりも粘り気を増したものにしたので傷付いた喉に付着して堪らなく辛いだろう。
神功の顔が歪んだ。
口の中に溢れるほど注いで、コポコポと泡立つ液体を眺める。
首をしっかり固定しているので飲み干さないと息は吸えない。
時折、ゴボっと咽るように空気の塊が漏れて液体が体へと伝って行くが気にせず足してやった。
その間に部下が神功のズボンを脱がして下肢を露わにさせていた。
部下がチンコを邪魔だと言わんばかりに腹側に踏みつけると陰嚢の下からピアス付きのクリストリスと膣のような穴が丸見えになる。

「端木さん、スゴイっすねコイツ。クリまであるじゃん」
「兄の奴隷だから好きに遊んでいいぜ」
「へぇ、いいお兄さんをお持ちで~。おい酒もってこいよ!!」

腰を抜かした奴らは使い物にならないが、コイツ等は別だ。
龍鬼頭〈ロングゥイトウ〉でも血の気が多いメンバーを集めたのでたっぷり可愛がってくれるはずだ。
小振りのビール瓶を持ってくると楽しげに笑いながら王冠の部分をピアスに引っ掛けた。
楽しそうな見世物だったので俺は手を止めた。
神功の両腕足が固定され頭も陰部を見せつけるように掴まれていた。

「神功ちゃんにカンパーイ!!」

瓶ビールの王冠部をピアスに引っ掛けたままソイツは思いっきり瓶を引っ張った。

「──────ッ゙!!!!」

ブチッと嫌な音がしたが引き千切れるまでは行かなかったようでクリトリスのピアスの穴が伸び広がって出血していた。
神功が小さく呻く、そしてギュッと眉を寄せた。

「あー、残念。蓋開かなかったジャン」
「…っす。コイツ運良いですね~」

スパンと俺がビール瓶の王冠だけを弾き飛ばす。
ビール瓶を受け取ると入り口を押さえて大きく振ってから尻穴へと突っ込んだ。

「……………………は、…」
「なーんだ、こっちも調教済かよ、ツマンネ~、奥まで入るぜ」

腸壁の奥まで勢い良く注がれるが、アルコールを直腸摂取させてもコイツならこれくらいでは死なないだろうと更に瓶を押し進める。
小振りの瓶だが細い口が終わると尻穴が大きく開かれていく。

「なぁ、神功。今からでも遅くないぜ?俺のもんになるならもうちょっと違う可愛がり方してやっけど?」
「……可愛がる?あの行為がですか?ただ、貴方が満足するまで僕は脚を広げとくだ────ぐ!!」

息も上がって青白い顔をしてるのに口角を上げ俺を見下してきた。
身の程知らずの行いにオレは言葉を最後まで聞くことなく、ガンッ!!と足でビール瓶の底を蹴りつけた。
ブチブチッと尻穴に亀裂が入るが気にせず太い胴体も全部体の中に埋めて、更に神功の口の中に手を突っ込むと喉の近くの切り刻んでやる。

「だっりぃ。声帯だけは避けといてやったから喋れんぜ?ほら、突っ込んでやれよ」

オレがそう告げると別のやつがビール瓶を振って無理矢理喉の奥まで突っ込んで更に傷を抉っていた。
口からも尻からもビールが溢れ、吹き出してすごい有り様なのに神功の瞳は死ななかった。

「ゲホッ、か………は、はぁ……ッ…………は」
「んと、哥哥〈グァ グァ〉の奴隷って一級品だよナァ…すっげぇ、壊しがいあんだよな~」

肌と一緒に服を全部剥ぐ。
哥哥〈グァ グァ〉は直ぐ奴隷を壊すか、手放す。
なのでそれが俺に回って来ることは多い。
哥哥〈グァ グァ〉に尻尾を降っていたやつが次は俺に尻尾を振る、なので懐かせて愉しんでから壊す事にしてるが神功は今迄とは違った。
しかも全く瞳が恐怖にくすまない。
もう普通の傷は麻痺してしまったのか体を裂いても反応すら示さなくなった。
その後にさっき飲ませてやった液体を身体に掛けたら嫌そうな顔はした。
アルコールも回っているのか顔も仄かに赤い。
何故か綺麗だと思ってしまう、今までこんな感情は浮かんだことが無い。
壊して楽しみたいという思いと、俺のものにしたいと言う思いが交差する。
ただ、オレの奴隷にするなら元のきめ細やかな肌に戻す必要がある。
ズタズタのままでは見栄えが悪いからな。

早くギブアップしてくれないかと思いながらオレは更に神功を追い詰める為、赤い液体を喉に塗った。




▲▲ sachio side ▲▲

どうやら相手も時間が無いようで僕への残酷な行為は続いた。
人間はどうしてこうも色々な事を考え付くのかと思う。
僕も人の事は言えないが。
陰核が千切れはしなかったがかなりジュクジュクと痛む。
更に尻穴に埋められたままのビールの瓶の異物感が物凄い。
終わりが見えない暴虐とアルコールの直腸摂取により少しだけメンタルがぐらついた。
九鬼の事もあり少し自暴自棄になっているのでちょうど良かったかもしれない。
もう、自分の体に価値は見出だせない。
耳鳴りも酷い、出血が酷すぎて体温も低い。
最悪過ぎるコンディションを更に皓宇〈ハオユー〉は追い込む。
カプサイシンを多量に含んだ刺激物を更に喉に塗られる。
噛み付いてやりたくて仕方なかったがここは耐えるしかない。
クリトリスにも塗りこまれ、膣の中にも注がれ肌が火傷し爛れてしまって全身が小刻みに震えた。

「あ゙……………くっ、………………ッ゙」
「そういや、指輪返してやるよ」

そう言って懐から取り出したのは九鬼のピンキーリングだった。
こんな行為の途中でこれを返してくれるのは有り難いが、何か条件があるだろう。
そのピンキーリングを、部下が飲み干したビール瓶を切断して中に入れてまた接合していた。
なるほど人間だけじゃなくものでも、切断からの接合は可能なようだ。
そうすると瓶の入口が狭いので瓶の中から出ることは無くなる。

「おい、吊るせ」
「……ぐ………」

皓宇がそう告げると僕の首輪が引っ張られ、無理矢理立たされると天井から伸びる鎖に繋がれる。
更に首輪が喉にめり込む程上に引き揚げられ爪先立ちでなんとかギリギリ息が吸える状態で立たされる。
しかし、それだけでは終わらなかった。

“スパン”と音を立てて片足が斬り落とされて床に転がされると僕は一本足の爪先だけで体を支える事になった。

「オラ、言えよ。僕のオマンコにビール瓶ぶち込んで下さいって」
「僕のオマンコにビール瓶、ぶち込んで下さい」

低俗な言葉だが何ともない相手に言わされても何も思わない。
逆に嫌がるほうが相手を愉しませる。
なので冷たく吐き捨ててやったら案の定殴られた。
ぐっと首輪に力が掛かり喉が絞め上げられる。
バランスを崩すと首吊りのようになってしまうのでグッと耐えた。

「チっ、面白くねぇやつ。ま、いっか、時間短縮出来てヨ!!」
「…………あ゙!!」

ビール瓶の細い方からではなく太い方から膣を破り拡げながら入ってくる。
メキメキと骨が軋む嫌な音を立て膜に亀裂が入る。
アナルにも既に瓶が入っているため瓶同士が擦れて腰から下が砕けそうだった。
九鬼の指輪が僕の胎内には返ってきたが、これでは終わらないだろうと眉を寄せた。

「落としたら返してやれねぇから気をつけろ………よ!」
「そんな契約は……ッぐ…………ぅ゙!!……………は…」

ガツン、と、僕の腹が殴られる。
皓宇だけではなく部下も下腹部を集中的に蹴られ、殴られ、少しでも緩めると膣から瓶が飛び出しそうだった。
みるみるうちに切り刻まれた肌が更に青くなり体内が傷つき床に血溜まりが出来ていった。
身体が揺れ、喉に首に負荷が掛かる。
片足は震えよろけるが踏ん張って立つしかない。
それか負けるか死ぬかだ。

「へぇ、流石ジャン。じゃあ、仕上げ~」

臓器の損傷が激しくてヒューヒューと引き攣った呼吸を繰り返す。
ギリギリまで首を上に引っ張られているので下を向けないが皓宇〈ハオユー〉の部下が僕の膣のビール瓶に何かを押し込んでいる。
鼻に火薬の臭いが掠めた次の瞬間、嫌な予感が的中し導火線に火が点いた。

バンパンパンパンパン─────ッ!!!!
「──────ッ゙ああ!!」

「ハハハハッ!めでたいなぁ、神功!!これでもう使いモンになんねぇな!!哥哥〈グァ グァ〉の作った穴がぐちゃぐちゃだぜ!!!」


爆竹の音が部屋中に響き渡る。
性器の中が焼け、肉が爛れた。
瓶は割れ破片が刺さり、それでも指輪を落としたくないからギュッと締め上げると肉が抉れ、焦げた臭いが充満し。
僕は悲鳴を上げた。
身体に力が入り過ぎてアナルの瓶がズルリと滑り落ち、床でパリンと割れた。
さらに膣に突っ込まれた瓶も口の細い部分だけが落ちて血溜まりに転がったが指輪はなんとかまだ胎内にある事にホッとして息を逃した。

嗚呼、九鬼が作った臓器を壊してしまった。
もう九鬼によっては使われない事は分かっていて、本当にただの穴の筈なのに気が滅入る。
しかし別に僕は女では無いので結局は痛みに耐えるだけだと口角を上げた。





✁✃haoyu side✃✁

神功は指輪を落とさなかった。
悲鳴を上げさせる事は出来たがまた直ぐにだんまりになった。
散々腹を殴ってやったけど時折うめき声を上げるだけだった。
その後もまた爆竹を埋め込んでやり、次は見せつけるように陰毛を燃やし、ペニスを火で炙ってから導火線に火をつける。
性器にはガラス片が更に刺さり、肉が飛び散り激しく出血して太腿や床を汚していたが、当の本人は悲鳴を小刻みには上げるが何も言わなかった。

「あ゙……………ぅ……………は、はぁ、ッ、……………は」
「おい、なんか言うことねぇーのか…よ!!」

オレは拳を振りかぶって顔面を殴ってやった。
避けも逃しもせず、真っ向からオレの拳を顔面で受け止めてコイツは笑った。

「その瓶を僕の胎内に突っ込んで貰えませんか?流石に……ッ、落としそうなので」

部下が飲み終わって転がしているビール瓶を見詰めながら神功が言った言葉を、オレは理解できなかった。
こんな指輪にそんな価値があるのか?
なんでそんな顔が出来るんだ。
コイツの笑顔は哥哥〈グァ グァ〉に向けてのものだとわかってしまった。
カッと、頭に血が上ったオレは瓶を拾うと徐に胎内へと性器を破壊しながら埋めてやった。

「ぐぅ………………!!!」

駄目だ、もう、コイツは絶対オレのものにはならない。
そう悟ったオレは神功の耳に唇を近づけた。
告げるのは九鬼の洗脳計画の手順と計画に携わる者、仕掛ける場所。
あの契約書に記されていた、神功に知らせなければならない必要事項は全て告げる。
そう、もうタイムリミットだった。
あと数時間でコイツを落とせる訳がない。
だから次の手に移る。

神功は一瞬目を見張ったが、オレが落とす情報へと集中する。
その集中を削ぐように膣に突っ込んだビール瓶を上下させてやると、直ぐ横で身悶えながらも俺の小声を逃さないように声を噛み殺した。
集中しても意味が無いのに哥哥〈グァ グァ〉の為に真剣なコイツは可愛いと思えた。
全て告げ終わるとオレは神功の切断され転がっている腕の一つに首輪の解除用の鍵を置いた。

「ま、つーことだから、神功。お前は哥哥〈グァ グァ〉が洗脳されるまで此処で留守番だな」
「………!!どういう事ですか?契約書には」
「ちゃんと守ってるぜ?欠損の禁止だから欠損されてないって定義の腕にその首輪が外せる鍵を渡した。
つーことは、アンタは逃げられる条件を与えたのに自主的にここに居るつーことになるダロ」
「…………ッ!?最初…から、……ハメられてたんですね……」
「ハハハッ、当たり前だろ!マフィアが正攻法で来るかよ!まー、契約書の通り数時間はオレからアンタに触られないから、哥哥〈グァ グァ〉の計画が終わったくらいにまた遊んでやるヨ。うまく行ってたら洗脳された哥哥〈グァ グァ〉も連れて来てやってもいいけど?」

神功が悔しそうに絶望を色濃くして此方を見詰める瞳は堪らなかった。
やっぱりオレはコイツがほしい。
こんなにも一心にオレの事を想うやつが欲しい。
愛でなくてもいいので尽くされてみたいと思った。
哥哥〈グァ グァ〉が壊すよりは長く使ってやる。
ただ、契約書には情報開示後の接近禁止時間が設けられていた為、オレと部下は一度この地下室から出る事にした。
この時間で神功を更に可愛がる準備をしなければならない。





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