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過去編
左千夫の大冒険裏ルート1
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[chapter:【左千夫の大冒険裏ルート1】]
【神功左千夫】
人間というのは野生生物より大きかったり、知恵や武器といったものがあるから野生生物に勝てる。
しかし、今僕は武器もなければ目の前のカエルよりも小さい。
まさに絶体絶命だ。
僕は川の流れにのまれないように近くの岩に捕まりながら間合いを取った。
取り合えず、食われる前に逃げる。
それしかない。
肝心の目だが、人間相手じゃない為合っているかあっていないか分からない。
自分を煙で目隠しする様な幻術を発動させて僕はそのまま岩に登って逃げようと思った。
「……ッ!!」
しかし、ずば抜けた感知能力でいとも簡単に舌を足に巻き付けられてしまった。
マズイ、食われるのだけは勘弁したい。
【蛙】
俺は蛙だ。
この辺りの水辺に住んでる。
今日も一日変わらぬ日々を過ごしていたのに、突如小さな人形が現れた。
いや、違う。人形ではない、これは小さな人間だ。
俺が大きくなったとかじゃない、こんな小さな人間は初めて見る。
俺は人間が嫌いだ。
奴等の中には俺達を毛嫌いして、捕まえていじめたりする奴もいる。
この間俺の相棒も腹ン中に爆竹を入れられ殺された。
正直人間に対しての鬱憤が溜まっている。
これだけ小さければ、もしかしたら俺は勝てるかもしれない。
俺を見ると、小さな人間は逃げた。
目の前に何故か煙のような物が見えたが、そんなものがあっても俺は獲物は見逃さない。
細長い舌で奴の足を捕まえると、すぐさま自分の口元へと引き寄せる。
良く見れば美しい顔だった。
昔聞いたことがあるな、姫と友達になりたかった蛙が、呪いが解けると立派な王の姿になると。
俺は王なのかもしれない…。
彼の身体を舌で締め上げるようにすると、ぎょろっと大きな瞳を向けた。
人間の身体って、こんなに柔らかくてすべすべしているのだと、初めて知った。
そして、何故かこいつはとても甘い。
「おまえには悪いけど、俺は人間を恨んでる。その鬱憤、今晴らさせてもらうぞ」
言葉が分かるのかはわからないが、そう言い放つと、手で奴の身体を包んでいる服を剥がし始めた。
真っ白い肌がどんどん露出すると、やっと気づいた。
こいつ、男だ。
【神功左千夫】
どうするか、どうしたらいいのか。
ひたすら頭を悩ましていると急にカエルの声が聞こえた。
「人の言葉をしゃべれるのですか?」
それとも、僕がカエルの言葉を聞き取れるのか。
それは分からなかったが取り合えずいってることは分かった。
「ちょっ、…僕は雑食ですから、食べてもそんなに、美味しくは無いと思います…ッ」
人間を恨んでいるらいい。
そうだろう、きっと殆どの動物は人間を恨んでいるだろう。
僕だってカエルくらい食べたことある。
服はマズイと知っているのか僕はいつの間にか暴れて破けた服を少し纏うだけとなってしまった。
両手には舌が巻きついているので足をバタバタさせるだけの自分の惨めさに泣きたくなった。
【蛙】
どうやらこの男は俺の言葉がわかるらしい。
こんな経験は初めてだ。
話し合いをすれば、俺の哀しさや怒りをわかってくれるかも…。
いや、だめだ、相棒の事を忘れたのか、俺!
「お前はうまそうだ、だって甘い味がする…でも俺はおまえは食わない。精々お前を気の済むまで虐めるだけだ」
暴れている男をぎょろりと睨みつけると、縛り上げたまま長い舌の先で身体を舐め回してやる。
顔、首、腰、太腿、足、足の裏……本当にすごく甘い。
なんだか変な気分になってきた。
俺は蛙だ。でも何故かコイツの身体をこうして舐めていると、発情していく気がする…。
破けた服の間から男の股の間の突起が目に入った。
何故かごくりと息を飲んでしまう。
「…これはなんだ?これは弱点か?」
【神功左千夫】
食われはしないと言われたので少しほっとした。
どうやら僕はこれからこのカエルにいじめられるみたいだ。
「こ、…殺さない程度にしてくださいね…」
体中を滑る舌はなんとも言えない感覚だった。
気持ち悪くも有ったし、柔らかくも有ったし。
もともとカエルが嫌いではない為そこまでの嫌悪感は無い、ただ、近くで見ると矢張り迫力はある。
覚悟を決めた僕に対してカエルは質問してきた。
ペニスを指されて落ちた言葉に悩んだが嘘をついても仕方ない。
「そこは生殖器です……が」
カエルの生殖器はどこにあるのかと無駄なことを考えながらはやく飽きてくれないかと肩を落とした。
【蛙】
「生殖器…?」
俺達にそう言ったものはない、でも多分これは子供を作るためにある生殖器官なのはわかった。
……すごく興味がある。
彼を捕まえていた舌を離すと、岩の上に座らせる。
そして、逃げないように前の手で彼の足首を抑え込んだ。
足を開かせると、長い舌を使って生殖器へと舌を伸ばし絡めた。
柔らかいそれを確かめるように揉んだり、擦ったりしてみる。
「ここから精液が出るのか?どうすればいいんだ?興味がある、見たい」
俺はすっかり目の前の人間に興味が沸いている。
鬱憤を晴らすのはその後だ。そうしよう。
【神功左千夫】
岩の上に置かれ、両足を押さえられる。
意外に力があるが当たり前か、彼らはこの足で跳ぶのだから。
しかも、吸盤のようにしっかり足にくっついてしまっている。
「―――ッ、そう言われてもッ、カエルのように発情期があるわけでは、ありませんので…」
他生物にこれほどまで興味を持つなんて、きっとIQが高いカエルなのだろう。
そう言ったもののこの長い舌で触られると勃起してしまいそうだった。
「気持ち良くなれば…射精しますが…」
確かに射精を見せれば時間は稼げる、しかし、その後逃げる隙が見つかるかは分からなかった。
【蛙】
「気持ちよく?」
よくその意味がわからない。
どうすればいいのかと、絡めた舌を動かしてみた。
柔らかい生殖器に粘液が絡みつきてらてらと光っていて綺麗だ。
ここを舌で擦ってやればいいのだろうか。
じっと彼の下半身を見つめながら、上下に音を立てながら擦りあげていると、どんどん硬くなってきた。
精液が溜まって来ている証拠なのだろうか。
「気持ち良くなっているのか?出るか?どうすればいいか教えろ。でないと食べるぞ」
とにかくもっとここは硬く大きくなりそうだ。
先端を舌の先でぐりぐりと弄りながら、生殖器全体を大きく舌で擦ってやった。
【神功左千夫】
自然界にもこんな脅しが存在するのだろうか。
射精しなかったら食うと言われてしまい、僕は一度唇を結んだ。
一瞬のうちに色々考えたがこの前の麗亜での出来事を思い出し肩を落とした。
ああいうことをしているのだからここでカエルに射精射精させるくらいなんとも無いだろうと思い、唇を開いた。
「はい。そのまま擦って頂ける…と…ッ」
勿論両生類の舌にペニスを扱かれたことなどない。
初めての感覚に腰を震わせるとともにペニスが勃起していくのが分かった。
しかし、どうやら僕はただペニスを擦られるだけではイきにくくなっているようだ。
しかたなく、そのまま言葉を続けた。
「その、生殖器の中も……っ、摩っていただければ…」
カエル相手に何を言っているのだろうかとも思ったが取りあえず今は隙ができるのを待つことにした。
【蛙】
どうやら俺の行動は間違っていないらしい。
早く見てみたいという一心で生殖器を擦りあげていたが、これだけでは精子を出すための要素が足りないようだ。
男が言った言葉に、俺は目をぎょろりと動かした。
生殖器の中?
そう言われ、先端をじっと見つめると、そこには小さな小さな穴があった。
ここに何か入れればいいようだ。
調度俺には舌が二つある。
俺の種族にはあまりこう言った奴はいないので、多分俺が特殊なんだろう。
普段は使わないそれを喉奥から出すと、できるだけ細くし言われた通りに小さな穴の中へと侵入させた。
「お前は穴に何かを入れれば気持ちよくなるのか?人間ってみんなそうなのか?」
ぬとぬととした細長い舌をだいぶ奥へと突っ込みながら、上下に抜き差しさせる。
生殖器の外も包みこみながら擦りあげる速度を速めていった。
【神功左千夫】
大きな瞳が動くと見られているということを再認識し、更に複雑な気分に陥る。
出来れば射精する前に逃げてしまいたいが両足を拘束しているカエルの前足は動きそうにない。
「……ッ!?ど……してッ………は、ぅ」
カエルの口の中から出てきた二本目の舌に目を見開いた。
確かカエルは舌は一本しか無かったはず。
始めて味わう感覚に腰がくねる、僕はそのまま体を後ろに倒し両手で顔を覆った。
ぬるついた柔らかい舌は全く痛みなく僕の快楽だけを引き出していった。
「ぅ、ッ……僕が特殊な、…だけ、です……」
性癖等といった言葉を使ってもカエルは分からないだろう。
自分が変わっているのだと自分の口から言うことで更に羞恥を煽られる。
逃げることは敵わなさそうなので早くこの恥ずかしさから逃れるようにと僕はその悦に身を任せることにした。
「ッ……は、ン……そこ、きもち……いい、で……す」
足を押えているカエルの前足に触れるとひんやりして気持ちよかった。
びくびくと体を震わしながらゆっくりと体は絶頂へと向かっていった。
【蛙】
どうやらこの行為は特殊らしい。
昔聞いたことがあるが、そう言う奴は「ヘンタイ」なんだと。
俺達の種族にもたまにこういう行為をする時、変わった事をする奴がいる。
それと一緒だろうか。
「ヘンタイと言うやつか」
ぬちょぬちょと音を立てながら男の生殖器を擦って行く。
小さな穴の中の奥を突いてやるように、細い舌も大きく動かしてやった。
男は気持ち良くなっているのか、さっきとは違った高い声を上げる。
俺の身体の奥もモゾモゾしておかしい。
この気分は発情期に似ている気がする。
ただ、目の前の人間にこんな気分になるとは思わなかった。
前足に手を触れられると妙な感触だった。
それは、目の前の男は人間なのだということを実感させる。
「なんか、俺も変だ。早く出せ。お前の上に乗りたくなってきた」
催促させるように、更に激しく生殖器を擦りあげてやった。
【神功左千夫】
変態と言われるとビクンと肩が揺れる。
まさか、カエルにまで変態と言われるとは思わなかった。
それよりも、暫くこんな純粋な快楽は経験していない。
九鬼とするときも特に麗亜での出来事以降は激しく求められることが多いので久しぶりのゆっくりとした絶頂が全身を擽る。
「……乗る……ッ、は、僕は男ですよ……ん!ぁ、も、出ますッ、―――ッッ!!!」
奥歯を噛みしめる様にして声を殺す。
前足に掛けた両手で軽くカエルの前足を握り締めながら僕は体を震わせた。
「舌、抜いて――ッ!…………んんんっ」
大きく体をのけぞらせながら射精にペニスが大きく脈打った。
【蛙】
舌を抜け、と言われたので急いで小さい穴へと入れていた舌を引き抜いた。
するとそこから白い液体が放出される。
それが自分の顔へとかかると、目をぱちくりとさせた。
「出た…。なんか、すごい。初めて人間の精液を見た。おもしろい」
感情が昂ぶっているのか、身体全体が脈打っている気がした。
生殖器に巻きついていた舌を離すと、自分の顔に飛び散った男の精液を舐め取る。
なんだかこれも甘い。食べ物みたいだ。
頬が少しピンク色になっている男の身体を眺める。
すると、黒いパンツの尻の部分に、何か蓋をしているのが見えた。
まるで大事な物を隠しているようなそれに、また興味が沸く。
そのまま足を抑え込んだまま、舌で器用にその蓋を開けた。
「これは排泄するための穴か?俺達はここから精液が出るが」
そこをつんつんと、まるまった舌先で突いてやった。
【神功左千夫】
射精の開放感に体を預けていると目の前のカエルが貞操帯のベルトを舌で触り始めた。
ハッとし、僕は上体を起こしたが何も出来ない。
ただ僕の足を押さえこんでいるカエルの前足を押すだけだった。
ウエイト差があるのでビクともしなかった。
事細かく僕の事を聞いてくるカエルに喉を鳴らした。
「はい。……カエルと違って別々なので……ッ、も、射精を見せましたよ、帰してくれませんか。」
赤く充血したそこは麗亜から癒えていなかった。
九鬼とセックスをする度痛むのだ。
なので、今も出来れば触られたくなくて僕のアナルの入口を触る舌を拒むようにキュっと締め上げた。
どうやら目の前のカエルは人間への興味が尽きない様子だ。
生憎逃げれそうな手段もない。
【蛙】
尻の穴を突いているとそこがキュっと締まった。
なんだかここに何かを入れてくれと言われているような気がしてならない。
「まだ帰さない。人間の弱点を知らなければ、また俺の仲間が殺されるんだ」
二つの目でギっと目の前の男を睨みつける。
しかも今こいつは尻の穴を怪我しているようだ。
今ここを攻めてやれば、こいつはかなり弱るのではないだろうか。
でも、恨みを晴らすと言うよりも、目の前の男を捕らえて人間の事をもっと教えてもらうのもありだ。
こいつが俺達の味方につくかはわからないけど、なんとなく今この状況を見ていると、言う通りにしてくれる気がする。
…俺は何を考えているんだろうか。
情が沸いている?でも、こいつを逃がしたくない。しかし、殺したいとも思わない。
「……帰さない…」
ぽつりとそう呟くと、男は嫌がってはいるが、無理矢理尻の穴へと舌先を突っ込んだ。
ぬるぬるとした舌は簡単に尻の穴へと入っていく。
変な感触だが、中は気持ち悪くなく少し温かかった。
容赦なく奥へと舌を突っ込みながら、中を探るようにして舌を這いずり回した。
「どうだ、痛いか?俺の言う事を聞くか?」
【神功左千夫】
「……ッ、それは弱肉強食で仕方がないこと……―――ッ!!!」
僕はてっきり帰してくれると思っていた。
しかし、その予想は裏切られカエルは傷付いた僕のアナルへと舌を差し込んできた。
全身が強張る。
ぎょろりとした瞳で睨まれても不思議と怖くなかったが、信じたのに裏切られた気がして少し哀しかった。
相手は人間でもないのに、今、僕は感傷的になっているのだろうか。
「嘘吐き……、もういいです……ッ、飽きるまで遊べばいい。」
こんなことカエルに言ったってどうにもならない。
分かっているのに相手の言葉には返さず、自棄になったようにそう言い放つと僕は両腕で顔を覆う様にして、再び岩の上に倒れた。
アナルの痛みは耐えればそれで済む。
こういうことは昔からよくあることだ。
もし、食べられたのならその時また考えよう。
何よりも目の前のカエルを信用してしまったことを後悔しながら僕は瞼を落とした。
【蛙】
「う、嘘つき…?……」
怒ってしまったのだろうか?
もしかして嫌われてしまった?
彼が言い放った「嘘吐き」という言葉がガンガンと頭に響く。
「……優しくするから……お、怒らないで……終わったら、ちゃんと帰す……」
困ったような視線を向け、容赦なくねじ込んだ舌を優しく中を撫でてやるように動かす。
また気持ちよくしたら機嫌が直るだろうか…。
そう思いながら再び細い舌を生殖器へと絡めて擦ってやった。
尻の中に入った舌も、乱暴にはせず優しく動かしてやる。
目に涙が溜まってくる。
なんだ、なんで俺はこんなにショックを受けてるんだ。
「……こんなこと、気持ち悪い蛙にされて、やっぱり嫌か……?」
思った以上に弱々しい声で、男へと尋ねた。
【神功左千夫】
「…………。」
目の前のカエルには僕が思った以上に感情が伝わったようだ。
そんなに下手に出られると僕がどうしたらいいか分からなくなる。
そっと瞼を開け、腕の間からカエルを見つめる。
泣きそうな表情にも見えるが、カエルのことは良く分からない。
そうしている間に僕の胎内の舌が動き始めた。
「ぁ……ッ、な……に………んッ」
普通なら痛い筈なのに、痛みよりも快楽が増してきている。
ペニスを再び舌で扱かれると完全に熱を持っていった。
「……別に、ッ……カエルを、……お前を、気持ち悪いとは思いません……」
長く息を吐きながら自分の感情だけ伝える。
この行為が嫌かと問われたことには触れなかった。
【蛙】
「き、気持ち悪くないのか?本当か?」
ずいっと身体を男へと寄せる。
気を良くした俺は、更に尻の中の舌も生殖器に絡めた舌も、丁寧に優しく擦りあげてやった。
「俺、お前みたいな奴がいるなら、人間も捨てたもんじゃないなって思ってる…。
でも、相棒は殺されたのも許せない……俺、ユウジュウフダン、ってやつかな…」
気持ち悪くないと言われても、きっと人間と蛙の壁は変わらないんだろう。
俺もいつか死ぬし、もしかしたらこの男と同じ人間に殺されるかもしれない。
この男も大きさが本物の人間ならば、俺なんか一捻りだろう。
それでも、この男に会えた事は嬉しかった。
尻の中の痛んでいる箇所を舌先で舐めてやる。
生殖器に絡めた舌を更に伸ばすと、小さな穴の中にも先端を入れて優しく動かしてやった。
「なぁ、もし、もしも俺が人間だったら、俺はお前の友達になっていたか?」
【神功左千夫】
もともと僕はカエルは嫌いでは無い。
食べたこともあるくらいだから当たり前か。
問いただす様な質問に何度も頷くと、寄ってくる顔の顎の下へと手を伸ばした。
正直、カエルが触られて気持ちいい場所があるのかは分からない。
「―――ッ、ん、ぼ、く、なにも、してません……はっ、しかし、同じ人間と言って、殺されるのは少し、嫌ですね。」
僕はこのカエルに好かれることも、嫌われることもしていない。
それは事実だ。
今日、小さくなった僕がたまたま出会っただけのカエル。
言葉で表してしまうとそんなものだった。
胎内を擦る舌が気持ちいい。
傷が治っていっている、どうやらこのカエルは特殊な能力の持ち主のようだ。
人間でも存在するのだから、カエルに居てもおかしくはない。
「……はっ、ッ、……治療、できるんですねッ……っ、とも、だち?
それはなってみないと、…わからな……んんッ!
……でも、僕でいいなら……構いません……よ」
正直、好いてくれるのは嫌いではないがそんな価値があるとは思っていない。
彼が人間になればもっと素敵な仲間を見つけて僕に等眼中にないんだろうとは思ったがどうしてかそれを口に出来ず頷いた。
段々と意識が快楽に染まると唇が震え、甘い息を長く吐いた。
【蛙】
友達になってくれると言った。
確かに、目の前の男はそう言った。
チリョウができる、という言葉の意味がわからなかったが、それよりも俺は「友達」になれるかもしれないということが嬉しかった。
人間になりたいと、心底願ったのは今が初めてだ。
目の前の男が気持ちよさそうにしている表情を見ながら、嬉しさと歯がゆい気持ちを抑える事ができない。
それを隠すように尻の穴に突っ込んだ舌と生殖器に巻いた舌を、そわそわした感覚で動かし続ける。
「まぁ、俺が人間になれるなんて、そんな話、ないだろうけどな。
でも、いつか…いつかなったら、お前を探しに行きたいから……名前、教えて欲しい。」
男に尋ねた時だった。
「おー、エル~なんだよそいつ?うまそうな餌もってんじゃねーか。独り占めかぁ?」
奥の岩から顔を出したのは、ここ一帯を牛耳っているボスガエルだ。
身体は俺の倍ほどあり、正直俺はこいつが嫌いだった。
獲物は横取りするし、同種族を甚振るからだ。
ボスガエルの後ろに数匹の取り巻きも現れる。
多分、この男を横取りされる。
いや、横取りとかそんな問題じゃない。
せっかくの友達を、こいつらに渡すのだけは嫌だ。
動かしていた舌を止めゆっくりと引き抜くと、男を隠すように移動した。
「こ、これは獲物じゃない…た、ただの人形だ。遊んでただけだ」
【神功左千夫】
「……さちお…ッ、は、じんぐう、さちお…………ふ、……ッ」
僕は偽りの名前しかもたないが、自分を探す手掛かりにはなるだろう物を声に乗せていく。
名前だけにしようかとも思ったが本当に探すつもりなら名字を伝えておいたほうが良いだろうと僕はフルネームを伝えた。
彼が人間になる確率なんて微々たるものだが。
また快楽の波に呑まれそうになった瞬間、違う声が耳に入った。
目の前のカエルは“エル”と言う名前のようだ。
そして、僕が目にしたのは今目の前の彼よりも更に大きなカエル。
取り巻きも居る様だ。
これはますます僕が逃げることが難しくなってきた、と、思ったら目の前のカエルは立てになる様に間に入った。
人形と言われたので出来るだけ体を動かさないようにする。
「どうして……」
分からなかった。
ごく小さな声を僕は落とした。
本当に僕と友達になるつもりだったのだろうか、彼は。
逃げる方がいいのかどうか迷ってしまった、逃げたら目の前のカエルはどうなるのだろうか。
【エル】
「人形だぁ?さっきぺちゃくちゃ喋ってたじゃねーか!」
ボスガエルが足を地面に着くと、水面が揺れる。
怖い、でも、ここで逃げたらこの男…いや、サチオを裏切る事になる。
「しゃ、しゃべってない…!」
「あぁ!?……じゃあ確かめてやんよ!!」
ボスガエルは辺りに響き渡るような鳴き声を放った。
後ろに取り巻いていた蛙がこちらへと向かってくる。
舌を伸ばして相手を薙ぎ払おうとしたが、数が多すぎる。
俺が他の蛙と組み合っている隙に、雑魚蛙たちがサチオの両手足を長い舌で掴み、上へと高く掲げた。
「や……やめろ!!」
サチオの身体が四方八方に引っ張られる様は、見ていて苦痛だった。
大事な友達を、傷つけられるのはもう嫌だ。
ボスガエルがこちらへと飛び降りて来ると、その勢いで俺の腹へと乗っかる。
内臓が破裂してしまいそうな衝撃に、腹の中の液体が吐きだされた。
何度も何度も体重をかけられると、息が苦しくなり視界が乱れる。
「エル、おまえはあっちで遊ばれてな。
……さて……おい、お前、人形じゃねーだろ、人間だろ」
「やめ……サチ、オ……逃げ……」
ボスガエルはサチオの前に立つと、長い舌でサチオの顔を一発殴る。
俺はその場所から、水面へと引きずり降ろされていった。
ごめん、サチオ、サチオ……せっかく友達になれたのに…。
【神功左千夫】
どうやらこれ以上人形のふりをすることは難しい様だ。
四肢は千切れそうに痛いし、殴打された頬は赤くなっていく。
「……人間ですが、それが何か?」
素っ気無い返答を返す。
目の前のカエルには嫌悪感しか浮かばなかった、同じカエルなのにこんなにも差があるのか。
そして、何を言っているか半分位しか分からない。
エルの時はちゃんと分かったのに。
逃げても意味が無いだろうことは分かってる、いや、この状態では逃げることは不可能か。
僕の幻術も出来ることが限られている今、矢張り使うとしたら食われた時か。
それまで我慢しなきゃいけないことが苦痛でしか無かった。
それよりも、池に引き摺られていったエルが気になる。
どうやら彼は本当に僕を逃がしてくれる気だった様だ。
目の前のカエルには視線を向けることなく、僕は川をゆっくりと流れる一枚の葉っぱに視線を合わせた。
【ボスガエル】
「へっ、こんなちっせぇ人間がいるとはな~…こりゃあ俺の知識を試すチャンスってやつか!」
本当に人間だったとは。
こんなちっちぇ人間なんざ見たことねぇが、今ここでこいつと楽しい事をしないってのがおかしいよな。
もちろん性的なお遊びだ。
そう言った知識は相棒から色々と教えてもらっている。
いつか試してみたいと思っていたんだ。
こいつはいい実験体になるぜ。
「よそ見してんじゃねぇよ!そんな余裕これから無くなるぜ?」
雑魚たちが引っ張っていた男の身体を少し下へと降ろす。
「俺達はな、毒ってのを持ってんだ。まずその生意気なお目目を塞いでやんよ!」
雑魚たちに顔を抑えつけさせ、男の身体にゆっくりと近づく。
そして、身体の表面から溢れ出ている毒を舌で掬い、頭の上からぶっかけてやった。
「目ぇつぶったって染みんぜ~?」
ケラケラと笑いながら、その毒を全身に塗り込んで行ってやる。
こういう時は大人しくさせんのが一番だからな。
男の全身がてらてらと光るほどにくまなく塗り込むと、にったりと笑った。
「上と下のお口には後でたっぷり塗り込んでやるよ。死ぬかもしんねーけどな、ガハハ!!」
【神功左千夫】
雑音のように聞こえる目の前のカエルの言葉を聞きながら。
流れる葉っぱへと幻術を掛けていく。
これが、エルの助け船になれば良いのだが。
そうしているうちにカエルと視線が合う位まで体の位置を下ろされた。
何をするのかと思えば、カエル特有の毒を僕の体にぬり始めている。
「――――ッ……!!!?」
多分、毒の耐性は持っている。
しかし、僕は死なないと言うだけで多量に塗られると体が耐えきれないこともある。
瞼が焼ける様な感覚を持つと共に、視界が一気に暗くなる。
イデアアプリを解除していない時の、僕の幻術の発動源は瞳だ。
この瞳を奪われると言うことはまた一歩死に近づいたのと同じだ。
ゴクリと大きく喉を震わせる。
僕の本能が警告を鳴らしている。
それと同時に瞼の裏には九鬼の姿が映った。
こんなときでも僕が求めるのは彼なのかと少し笑ってしまった。
【ボスガエル】
すっかり大人しくなった男の身体を再び吊るしあげると、足を大きく開かせる。
「おめぇーら、男についてるあの突起物で遊んでやれ!」
ペニス、と言っても周りのバカにはわからない。
俺の指示の通りに、雑魚達が舌を伸ばし始める。
ペニスに大量の舌が絡みつく光景は見ていて面白かった。
「間違っても千切るなよ~」
絡みついた舌がペニスを上下に扱き始めた。
物珍しげに雑魚達はそこを弄んでいるようだ。
尿が出る穴にも、細くさせた舌を何本も無理矢理ねじ込んで弄っている。
「舌がすいてる奴は、他の穴にも突っ込んでやれ!尻の穴はおいとけよ!」
そう言うと細長い舌の蛙どもが、男の顔をめがけて舌を伸ばした。
鼻の穴や耳の穴を探る様に舌を侵入させている。
口も無理矢理こじ開けるように、先端で突いているようだった。
たまんねぇなあ、人間をおもちゃにするってのは。
【神功左千夫】
百歩譲っても愛撫とは言い難い舌使いで犯されていく僕のペニス。
尿道を裂かれそうな痛みで手足をばたつかせ体を捻るが止めてくれるはずもない。
苦しい、痛い、そう思っていると顔にまで舌が伸びてきた。
「あ!ぐっ!やめっ、お、ぇ、……ぐ、ぅ、かはっ、…は!!……ぐッ!」
容赦なく入ってくる舌は喉を刺激し、嘔吐感を。
鼻も奥まで入ってくると引き攣る様な痛みが走り涙が零れる。
耳も鼓膜付近まで行くと痛みしか感じない。
不快感、それが体を覆ったその時だった。
「―――――ッ、はぁ………。」
僕の呼吸が乱れていく。
痛い筈なのに、気持ち悪い筈なのに、体が熱を帯び、ペニスが勃起していくのが分かる。
先程僕の体に塗られた毒の中には催淫作用がある物質も含まれていたようだ。
感じたくないのに感じることがこんなに不快だと思ったのは久しぶりかもしれない。
僕は咥内を蠢くカエルの舌に噛み付いてやった。
【ボスガエル】
男の反応が少し変わった。
毒が効いてきているようだが、苦しんでいる様子ではない。
寧ろ気持ち良そうにしている。
これは楽しめそうだ。
ペニスに絡んでいる舌が、激しく上下に動き、尿が通る穴に入った舌もぐちょぐちょと音を立て交互に抜き差しされている。
これは人間ではなく人形だな。
「下に降ろせ」
そう指示を出すと、吊り上げられていた男が岩へと降りてくる。
両手を岩に着かせるようにし、足を曲げさせ、まるで蛙のようなポーズを取らせてやった。
「はっ、これでお前も俺達の仲間入りだな。新入りはまず色々教えてもらわなくちゃなぁ。
お前ら、思いっきり殴ってやれ」
身体に這わせていた舌を引かせると同時に、音が鳴るほどに身体を打たせる。
肉を弾く音が辺りに響き渡り、気分が昂ぶり始めた。
弱いものをいじめるってのは、蛙でも人間でも楽しい。
全身を打っている間も、穴という穴を這いずり回る舌を止めることはなかった。
【神功左千夫】
「ッあ!……ぐ、………ふ、ぅ…ッ!く!……はぁ、ッ!」
体が地面に着くとそのまま寝転んでしまいたいほど手足が震えているが体内の舌がそうもさせてくれない。
体や顔を殴打されると赤く腫れていく。
いつもなら我慢できる声も今は抑えることが出来ない。
視界は全くきかない。
感覚だけが頼りなのにそれも狂い始めている。
叩かれることが気持ちいいと思ってしまった。
「そこ、ッ、触るなッ!!!いたっ!!は、あうっ、ぐッ!!!!!」
尿道が切れる嫌な音がした。
肌も裂け血液が溢れる。
口に入ってくる舌で喋るのもままならない。
しかし、歯を立てたくらいではなんともならなかった。
全身が毒によって麻痺し、自分の思い通りには動かなくなり始める。
四つん這いに近い体勢で僕は嬲られるままに体を震わせた。
駄目だ、もう直ぐ、イってしまう。
【ボスガエル】
:触るな、と言っても雑魚達にその言葉は理解できない。
ただ玩具のように男をこねくり回すだけだ。
「おーし、そのまま続けろ!……じゃあ、俺はここを堪能するか…」
雑魚達のペニスを刺激する動きは止めずに、男の後ろへとのそのそと身体を移動させる。
ヒクついている尻の穴を見つめると、太いイボイボの舌を伸ばした。
たっぷりと毒液を付けると、穴へと無理矢理ねじ込んでやる。
「おらッいくぜ!!」
舌を伸ばすと、そのまま腸壁を上って行く。
その勢いで腹を内側から突くように何度も伸縮させる。
イボイボが中を擽る様にバラバラに動く感覚は、今の男にとって堪らない感覚だろう。
「どうだ!気持ちいいか!!ゲコゲコ鳴いたら手加減してやるよ!!」
【神功左千夫】
「―――――ッ!!!!???」
他のものと異なった舌が僕の胎内へと侵入してくる。
直腸吸収で発汗作用もおかしくなり、汗が全身から噴き出る。
喉も震え、手足も痙攣する。
体の神経を剥きだしにされたように……感じた。
「はぅ……ぐ、……死/ね……ッ!!!」
ゲコゲコなんて鳴く筈もない僕は悪態を吐きながら射精した。
舌の隙間を縫うようにしか精液が零れない為絶頂が長く続き、アナルの舌を締め付けることで舌にあるイボの感触を感じることになる。
「あッ、あーっ!は、……う、ぐ!!!やめッ、だめ……んんんんん!!!!」
柔らかい舌は管のように入ったことのない奥まで侵入してきた。
嘔吐感が込み上げ、何度も胃が痙攣を始めているのが分かる。
喉を開くと更に舌が入り込んでくるし、鼻、耳も凄いことになっているだろう。
無様な自分の姿を想像するだけで死にたくなったがまだこの暴行は終わりそうになかった。
【ボスガエル】
「…強情な男だな!!自分が人間だからって調子にのんなァ!」
鳴いたら俺の下僕にしてやろうと思ったのに。
仕方ない、ここはもっと苦しめてやるしかないだろう。
そのまま舌を伸ばし続け、男の身体の中を這いずり回る。
確か尻の穴は口に繋がっていたはずだ。
狭い隙間も舌を細くすることで通り抜けることができた。
人間の身体の中を堪能しながら、限界まで舌を伸ばし続ける。
「このまま尻から口に貫通させてやるよ!!」
どれぐらい舌を伸ばしただろうか。
やっとの思いで俺の舌は男の喉を突き抜けたようだった。
そのまま開いている口からまだ舌を出すと、男の体勢を仰向けにさせる。
「ガハハ!お前蛙みたいになってんぞ!!」
男の口の中から伸びた俺の舌は、まるで男に長い舌が生えたかのようになっていた。
「おら!鳴くまでずっとこのままだぞ?あぁ!?」
まぁ、声が出るわけないだろうけどな。
【神功左千夫】
「んん゛!!!!あが、ヒィ!!!やめっ、ぐ、ぉああああ゛!―――!!!―――が―――!!」
カエルの毒で感覚が麻痺しているせいか痛みは少ないが、胎内が蠢いているのが分かった。
僕の臓器の中を舌が通っていくのが分かる。
普段開きっぱなしにならない筈の弁が開いてしまうので胃液が別の場所まで流れ炎症を起こした様な痛みを感じる。
普段なら激痛で悶絶するんだろうが、今は毒のせいで意識までは失えなかった。
自分の口から伸び出る舌に必死に噛みつく。
嗚咽感に何度もえづき、仰向けになったまま左右に転がろうとするが全て舌に阻止される。
両手足を必死に貫通している舌へと伸ばすがこうなってしまえばどうやって引き抜いていいかも分からない。
視界が映らない充血した瞳を開き、焦点の定まらない瞳を揺らした。
零れる涙は尽きることが無いが、声も出ず、拷問のような時間に耐えるしかなかった。
「あぐっ、……ぐ、ぐ―――!!!!は、っ、…!!!!」
そのうち酸欠が酷くなり動いていた手足もだらりとしな垂れる。
意識も段々遠のいていき思考が低下してきた。
それでも考えるのはどうやって生き延びるかだった。
助けを呼びたい名前も今は声に出ることは無い。
【ボスガエル】
苦しんでいる様はたまらなかった。
このまま殺してしまってもいいが、弱らすだけ弱らせて、後は相棒にわけてやらなければと両の口端をあげて笑う。
「おっと…死んでもらっちゃ困るぜ?もっと頑張ってもらわねーとな!」
雑魚達に男の気を失わせないために、頬を殴らせる。
ペニスに絡んでいる雑魚の舌を全て押しのけ、伸ばした舌を男のペニスへ絡みつけた。
身体の中で蠢いている舌のイボを動かし、前立腺という男が気持ちいい部分も擦りあげてやる。
その様は、まるで自分の舌で男が自慰をしているように見え、とてつもなく滑稽だった。
「お前蛙になる才能あるんじゃねぇ?!目ひん剥いてひっくり返って、俺達と一緒じゃねぇか!」
ペニスを扱きながら、同時に身体の中の舌もずるずると動かしてやる。
「おらッ!さっさとイかねーとお前マジで死んじまうぞ!!」
【神功左千夫】
「ン゛―――!!!!ンン゛!!!ン!!ンッ!!!!ぐ、く、―――ヒギッ!!!」
もう潰れたような声しか出ない。
意識も遠のくが頬を殴る痛みによって再び意識を引き摺り戻される。
痛いのに気持ちいい。
体の間違えた知覚が気持ち悪い様で気持ち良かった。
ああ、このままでは本当に食べられる前に死んでしまう。
死を感じると同時に男性本能がむき出しになる。
こんな状況でも勃起していたペニスが、僕の口から伸びた舌に擦られた瞬間に体全部が痙攣した。
「―――――――!!!!!!!???」
感じたことのない快楽、そして、心臓の収縮にガクガクと体が震えた。
目の前に幻覚の様なものが見え僕は首を絞められている錯覚に陥る。
自分の首を引っ掻きながら僕は射精した。
【ボスガエル】
もがきながら男は射精した。
その精液を搾り取ってやるように、ペニスを締め上げてやる。
これが快感になってしまうとは、かなり普通の人間とは違うという事がわかる。
吐きだされた精液を珍しげに雑魚達が舐めている時に、聞き慣れた声が響いた。
「待たせましたね…。楽しそうな事をやっているじゃないですか」
俺の相棒の鼠だ。
異種族だがこいつは人間の知識を良く知っていて、俺は色々と教えてもらっている。
鼠の身体は俺の身体と匹敵するぐらいに大きいが、スレンダーだ。
雑魚達がその場から後退すると、鼠はこちらへと寄って来た。
「本当に人間ではないですか…。いい物を見つけましたね。それにしてもなんとみっともない姿か」
鼠はぐったりとしている男を品定めするように自分の顎を擦った。
「おもしろいじゃねぇか、蛙みたいで」
「本当に君は容赦がない。こんな事をしたら死んでしまいますよ、抜いてください」
その言葉に、俺は男の体内に挿入した舌を一気に引き抜いて行く。
もう目の前の男の視界は定まっておらず、抵抗もできない様子だった。
「なんとも綺麗な男だ。屈服させてやりたい……。
まずは私の生殖器を舐めてもらいましょうか。ボスネズミ、フェラは教えましたね?
私の生殖器を噛まないように、彼の口を開いておいてください。」
フェラの知識はあるのでやろうとしていることはわかる。
鼠の指示で、男の身体を持ち上げると四つん這いにさせた。
そして、男の口を雑魚どもに開かせてやる。
【神功左千夫】
「ヒグッ!!!!はっ!!!?……ぁ、げほっ、かはっ…!!」
胎内を滑る様に舌が抜かれると意識が一気に引き戻される。
何も薬が効かない状態で行われればどれほどの激痛なのだろうか。
それは予想できないが、僕は吐血し、岩を血で汚した。
再びうつ伏せにされるが正直もう、顔を上げる体力も無い。
相変わらず見えにくい視界が捉えたのはネズミの姿だった。
ネズミとカエルとは奇妙な組み合わせだと思っていると無理矢理口を開かされていく。
必死に歯を立てるがもう顎にも力が入らない。
そして、目の前に晒された者に僕は目を剥いた。
「ゲホッ……なんの、やめっ、……そんなものッ!!!?」
僕は必死に顔を横に振り、ペニスから顔を遠ざけた。
【鼠】
「ちゃんと抑えてくださいよ」
蛙どもにそう告げると、私は男の前に立つ。
体毛から覗くペニスの皮を剥くと、少し尖った大きなモノが晒された。
「もちろん初めて見ますよね?ほら、咥えなさい」
腰を突き出すと、蛙どもが男の頭を押さえながら口へと私のペニスを運ぶ。
零れんばかりの太いペニスが男の咥内へと侵入すると、蛙どもに動かす様に指示を出す。
蛙どもは加減を知らないので、無理矢理男は私のペニスを口で抜き差しすることになった。
「うん…、いいですね……鼠とはやはり違う…。
ボスガエル、貴方は彼の後ろを慰めてあげなさい。あまり奥まで突っ込まないように」
初めての人間の咥内の感触に身体が震わせる。
ボスガエルはのそのそと男の後ろへと回ると、再びあの太いイボイボの舌をアナルへとねじ込んでいた。
【神功左千夫】
鼻先にネズミの体毛が触れる。
人間とは違う獣臭に嘔吐感が込み上げる。
細長い、しかしネズミの物とは思えないペニスが喉奥まで入ってくると何度も吐き気で喉が上下する。
「おえ、……おっ、あ、く、は……ぐ、やめっ、は、……あ、ぁう!!―――ッ!!!!んんんん!!!は、う、うっ!!」
カエルの舌で傷付いた喉を擦られるのですら今は気持ちが良い。
しかし涙は止まらない。
そして、また胎内に潜り込む舌に体が痙攣しペニスが勃起していく。
もう、感じたくない。
しかし、今は器具のように目の前のネズミに喉を差し出すしかなかった。
【鼠】
「屈辱的、ですか…?こんな汚い鼠のペニスなど舐めて……」
彼の抜き差しされる動きに合わせ、小刻みに腰を振ってやる。
気持ちがよすぎて口の中でビクビクとペニスが震えていた。
顔をこちらに向けさせ、私の顔を良く見せるようにすると、美しいその顔立ちにうっとりしてしまう。
「なんと…美しいんでしょうか、貴方はッ…」
人間でここまで美しい男を見たことはない。
私は元々ある場所の研究施設にいたモルモットだった。
人間の知能を植え付けるために様々な実験をされたが、その研究のお陰で私は知能を得、そしてあの苦しい環境から逃げ出すことができた。
人間を憎んでいる…と言えばそうかもしれないが、今はこの知能がある事に感謝しているので過去の事はあまり思い返さないようにしている。
そしてきっと、目の前の男の美しさに私は惚れてしまったのだろう。
「っ…どうです…?きっと貴方はこのまま助かりません…私の伴侶になれば…助かるかもしれませんよ…?」
返事ができるように口の中の挿入を浅くし、私なりに微笑んでみた。
私が問いかけている間も、ボスガエルの舌は、前に教え込んだ通りにうまく胎内を刺激しているようだった。
毒液まみれで、あのイボに前立腺を擦られるのはさすがに堪らないでしょう。
【神功左千夫】
歯を立てたい。
しかし、咥内にカエルの舌も有る為に上手く事が運ばない。
そして、毒液のせいか僕の思っていることも上手くシナプスを伝わっていかない。
運動神経が鈍り、思った様な動きを起こせないのに、痛みを遮断され、気が狂う様な快楽で体を蝕んで行く。
「はぐっ、ぐ、―――ッ!!?ぅ、ぐ、は、かはっ、あ、ん、ふ、ぁッ、ふ……こと、わり、ま…す。
聡明な、…貴方なら、ゲホッ、ぼくが、頷かない…こ、と…くらいおわかり、で、しょ…ッひっ!ぁ、ぁ、ぁあああぅ!!!」
口の中のペニスが浅くなった。
その時だけ僕は言葉を使うことを許される。
今、前に居るネズミは間違いなく人の言葉を喋っている。
エルのときとは異なる感覚だ、何か、他のものの力が加わり、このネズミは人の言葉を有しているのだろう。
伴侶。
それになって逃げる道を探すのも悪くは無いが、僕は殺される寸前に逃げる道を選ぶことにした。
余り悠長に時間を費やす余裕はない。
それならば、失敗して殺されてしまう方がいいだろう。
もう何度目か分からない絶頂に体を震わせるが精液は零れる程度だった。
僕の体力を根こそぎ奪うセックスに肩で呼吸を繰り返した。
【鼠】
「そう、ですか…残念です…っ」
浅くしていたペニスの挿入を再び深くすると、尖った先で男の喉奥を犯してやる。
強く真っ直ぐな彼がまた私は気に入ってしまった。
ここで死なせてしまうのは惜しいが、彼が首を縦に振らないのであれば仕方がないだろう。
「では…たっぷり気持ちよくなってから、死んでもらいましょうか…っ」
咥内を犯していたペニスを引き抜くと、彼を水際まで移動させるように指示を出す。
もちろんまだボスガエルの舌はアナルに挿入されたままだ。
急な斜面で身体を仰向けにさせ、水面ギリギリまで彼の頭を持っていく。
彼の反り立つペニスを爪先でなぞると、見下ろしながら言葉を落とした。
「身体は正直に反応しているのに…屈しない姿勢、私は大好きです。
苦しさに耐えられなくなったら、いつでも媚びていいですよ、待っていますから」
蛙たちに目配せすると、雑魚共が彼の身体を頭の先から無理矢理水の中へ引きずり込んだ。
下半身は陸にあがったままなので、腰を曲げ起き上がることができれば、息を自分から吸う事ができるだろうが、蛙たちが身体の自由を奪っているためそれはできないだろう。
「苦しみを与えながら、適度に息をできるようにさせてあげてください。では、私はどろどろのアナルを味あわせていただきましょうか…」
彼が水中でもがいている間に、ボスガエルに舌を引き抜かせると、赤く充血したアナルへと視線を落とす。
そこに自分の尖ったペニスを宛がうと、胎内を抉るように一突きしてやった。
彼の勃起したペニスにはボスガエルの舌が絡みつき、イボイボのそれが執拗に扱きあげている。
「すごい…っ、熱くて…クセになりそうだ…っやはり死なすのは……勿体ない…」
ゆっくりと前立腺を刺激してやりながら、水面に上がってくる空気の泡を見ながら彼へと視線を落とした。
【神功左千夫】
「………ぐ、あッ!…なにをッ……!?」
ネズミなのに知識があるとは困るものだ。
このネズミは人間を痛めつける方法を分かっている。
水際まで引きずっていかれた僕の体。
胎内の舌も上へと押してくるため腸壁を奥まで刺激されて悶えた。
そして、次の瞬間、僕の頭部は水中へと引きずり込まれた。
「――――!!!?―――ッ!!…!……あ!!…げほっ、がはッ、あっ、は、あぅ…あ、あっ、も、やめッ!」
かなりの時間水中でもがいた。
もがいても手はカエルの舌に掴まれ、頭もがっちりホールドされている。
はじめは大人しくしていたのだがこのカエル達は僕もカエル同様に長く水中にいられると思っているのか中々水面に上げてくれなかった。
普通の人間なら死んでる、そう思った瞬間に息をすることができた。
頭が真っ白な中顔を上げられても僕の口から出るのは甘い喘ぎだった。
感じたことのない形のペニスが胎内を埋め尽くし、気持ちよくて仕方がなかった。
そうしているうちにまた水中へと引きずり込まれる。
まずい、僕は生きているまま食われると思っていた、このままでは窒息死させられてしまうかもしれない。
酸欠の力みから胎内はネズミのペニスに絡みつくように締め上げる。
僕は息を止めることもままならず水中で大量の泡を吐いた。
【鼠】
「すごく、締め付けて…きますよ……っ」
大きく胎内を擦り上げてやりながら、もがいている彼を見下ろす。
水中にいるので私の言葉は聞こえないだろうが。
先端でごりごりと中を犯していると、勃起したペニスに蛙共の舌が絡み始めた。
馬鹿な奴等も、大体はこの状況で何をしていいのかわかって来たんだろう。
ボスガエルの舌はイボイボを身体中になすりつけるように這っている。
それに合わせて無遠慮に、速く腰を打ちつけて行く。
私も限界がきそうだ。
そうこうしていると、彼の腹の上に蛙が乗り始めた。
メス蛙だとでもおもっているのだろうか。
彼のペニスの先端辺りに自分の総排出口を宛がい、彼が射精するのを待っているようだ。
その光景に笑みを零す。
もう彼は人間だとも思われていないのだろう。
「ほらッ、待って…ますよ……貴方がッ射精するのを、ね…!」
追い打ちをかけるように腰を振り乱すと、彼の胎内で私のペニスがビクビクと震え始めた。
【神功左千夫】
「げほっ、がはっ、ぁ!!あ゛ー!!あッ!もうッ、だめッ!!…―――!!――!――――……!……!!」
水中から上がった瞬間に酸素を取り入れたいのに喘ぐ声のせいでそれもままならない。
手加減のわからないカエルはまた水中に僕を沈めてしまうので意識がだんだん遠くなる。
水中では全身が性感帯になったかのような錯覚がして息を抑えられず水を飲んでしまう。
頭がガンガン打ち付けられたように痛むはずなのに、それがない。
ただ、死への恐怖と、セックスの快楽それだけが体を埋め尽くした。
このまま何もできず死んでしまうのだろうか。
腹部に重みを感じ、中を奥までネズミのペニスに犯されながら、毒液は僕の体に精子を作るように無理な指令を送る。
引っ張りまわしていた両手がだらりと垂れた瞬間、僕のペニスから盛大に精子が飛び散った。
まるでこれが最後でどうにかして子孫を残そうとしているかのように多量に排出され、同時に胎内に痙攣が走り、搾り取るように締め上げていく。
嬌声はすべて水に飲み込まれ、消えていった。
【鼠】
彼が射精した後すぐに、身体に乗っていた蛙も彼の大量に飛び散った精子へと射精した。
蛙は体外受精が主だが、きっと今のこの光景はそれと似たような物なんだろう。
「これで人間と蛙の子が…生まれたら…おもしろいのにねぇ…っ…」
そんなことは絶対にありえないが、こんな美しい男と醜い蛙の子は、どのような姿になるのかも興味が沸いてきてしまう。
限界が近づくペニスを胎内で暴れさせながら、水中で喘ぎ苦しむ彼を見下ろす。
「ああ…、それよりも……貴方と私のこどもを……見て、みたい……っ」
激しく痙攣し締め付けてくる胎内が、私のペニスを捕らえて離さない。
優越感と快感に身を震わせながら、私は彼の胎内へと全ての欲をぶちまけた。
「くっ、あ……あ、あぁ……!」
体験したことのない気持ちよさにペニスと身体が打ち震え、全て胎内へ流し込むように腰をこれでもかと言う程に打ちつける。
しかしこれでまだ終わる気は無い。
彼はまだ死んでいないのだ。
「はっ…はぁ……まだまだ…愛してあげますよ……この身体――――」
蛙共が彼の頭を水面にあげた時だった。
水中から何かが伸びて来ると、私の足を掴む。
「!!??」
そのまま私のペニスは彼のアナルから引き抜かれ、水中へと引きずり込まれる。
手足をばたつかせながらもがいている先に見えたのは、傷ついた蛙だった。
裏切りか?と思った瞬間に、私の足から出た大量の血が、水中を汚していく。
どうやら一本失ってしまったようだ。
痛みを感じるより早く、その傷ついた蛙の声が水中にこだました。
「サチオ……逃げて……!!」
その蛙は私を水中にさらに引きずりこんだ後、水面へと舌を伸ばす。
彼を抑えつけていた蛙も同じように水中へと引きずり込んでいた。
どうやら裏切りなどではない、こいつはこいつの意思で彼を助けようとしているようだった。
【神功左千夫】
腰の辺りに食い込むネズミの爪に違和感を感じる。
呼吸が出来ない。
なのに、気持ち良い。
こんな状態で僕は射精し、胎内も腹部も温かい、それが何か直ぐには分からなかったが再び顔を上げられたときに漸く分かった。
「がはっ!!!げほっ、おぇッ……はぅ、はっ、はっ、ひっ……ぐ、ッ……は。」
大量の水を吐きだすと同時に一気に酸素が体内に入ってくる。
しかし、どうやらまだ終わりでは無い様だ。
長時間水中に居た為瞳が開く様になった。
そうすると初めてネズミの姿が視界に映り、そして、腰の爪の後、体の上のカエル、体液、全ての事柄に僕の体は震えた。
「や……め―――!!!!?」
そう告げた途端体が軽くなる。
そして、目の前からカエルが消え、聞き覚えのある声が聞こえる。
どうやら、彼は上手く逃げれた様だ。
僕は大きなカエルに捕まる前に、葉っぱに幻術を掛け、彼の姿を模した。
そして、そこには逃げてとメッセージを添えた筈なのだが、彼は助けに来てくれたらしい。
「………本当に。おまえは…」
もう、僕にも体力が無い。
後は奥の手に取っていた僕の能力だけ。
水面を見つめると水中へと無数の泡を増やしていく、そうしている間にもカエルが僕へと向かってくる。
水中にこれだけ泡を増やせば彼は逃げれるだろうか。
そして次はこっちだ。
本当は体内で燃やしてやるつもりだったんだが。
そうも言ってられない現状に僕はボスであろう、一番大きなカエルを見つめるとその体に炎を灯した。
“ぎゃーーーーー!!!!”
なんとも言えない醜い絶叫が辺りに響き、周り全体が炎に包まれていく。
僕はその混乱に乗じて、その場から逃げたが思った以上に自分の傷が酷かったようで直ぐに意識が途絶えた。
【エル】
ボスガエルの下僕の蛙たちに意識が遠のくギリギリまで甚振られていたが、サチオのおかげで俺は助かった。
俺を助けてくれたのに、傷つけられているサチオを置いて逃げる訳になんていかなかった。
無数の泡で辺りが見えなくなる。
片足を食べてやった鼠の姿も見えなくなってしまった。
ボスガエルの叫び声が水の外から聞こえる。
きっとサチオだ。
また、会えるだろうか。
もう無理かなあ。
今度会う時は、もうサチオは小さくないのかなあ。
俺の事、覚えててくれるかな……。
そんな事を考えながら、鼠にひっかかれ傷ついてしまった目を閉じ、俺は泡に紛れて水中へと落ちていった。
【神功左千夫】
人間というのは野生生物より大きかったり、知恵や武器といったものがあるから野生生物に勝てる。
しかし、今僕は武器もなければ目の前のカエルよりも小さい。
まさに絶体絶命だ。
僕は川の流れにのまれないように近くの岩に捕まりながら間合いを取った。
取り合えず、食われる前に逃げる。
それしかない。
肝心の目だが、人間相手じゃない為合っているかあっていないか分からない。
自分を煙で目隠しする様な幻術を発動させて僕はそのまま岩に登って逃げようと思った。
「……ッ!!」
しかし、ずば抜けた感知能力でいとも簡単に舌を足に巻き付けられてしまった。
マズイ、食われるのだけは勘弁したい。
【蛙】
俺は蛙だ。
この辺りの水辺に住んでる。
今日も一日変わらぬ日々を過ごしていたのに、突如小さな人形が現れた。
いや、違う。人形ではない、これは小さな人間だ。
俺が大きくなったとかじゃない、こんな小さな人間は初めて見る。
俺は人間が嫌いだ。
奴等の中には俺達を毛嫌いして、捕まえていじめたりする奴もいる。
この間俺の相棒も腹ン中に爆竹を入れられ殺された。
正直人間に対しての鬱憤が溜まっている。
これだけ小さければ、もしかしたら俺は勝てるかもしれない。
俺を見ると、小さな人間は逃げた。
目の前に何故か煙のような物が見えたが、そんなものがあっても俺は獲物は見逃さない。
細長い舌で奴の足を捕まえると、すぐさま自分の口元へと引き寄せる。
良く見れば美しい顔だった。
昔聞いたことがあるな、姫と友達になりたかった蛙が、呪いが解けると立派な王の姿になると。
俺は王なのかもしれない…。
彼の身体を舌で締め上げるようにすると、ぎょろっと大きな瞳を向けた。
人間の身体って、こんなに柔らかくてすべすべしているのだと、初めて知った。
そして、何故かこいつはとても甘い。
「おまえには悪いけど、俺は人間を恨んでる。その鬱憤、今晴らさせてもらうぞ」
言葉が分かるのかはわからないが、そう言い放つと、手で奴の身体を包んでいる服を剥がし始めた。
真っ白い肌がどんどん露出すると、やっと気づいた。
こいつ、男だ。
【神功左千夫】
どうするか、どうしたらいいのか。
ひたすら頭を悩ましていると急にカエルの声が聞こえた。
「人の言葉をしゃべれるのですか?」
それとも、僕がカエルの言葉を聞き取れるのか。
それは分からなかったが取り合えずいってることは分かった。
「ちょっ、…僕は雑食ですから、食べてもそんなに、美味しくは無いと思います…ッ」
人間を恨んでいるらいい。
そうだろう、きっと殆どの動物は人間を恨んでいるだろう。
僕だってカエルくらい食べたことある。
服はマズイと知っているのか僕はいつの間にか暴れて破けた服を少し纏うだけとなってしまった。
両手には舌が巻きついているので足をバタバタさせるだけの自分の惨めさに泣きたくなった。
【蛙】
どうやらこの男は俺の言葉がわかるらしい。
こんな経験は初めてだ。
話し合いをすれば、俺の哀しさや怒りをわかってくれるかも…。
いや、だめだ、相棒の事を忘れたのか、俺!
「お前はうまそうだ、だって甘い味がする…でも俺はおまえは食わない。精々お前を気の済むまで虐めるだけだ」
暴れている男をぎょろりと睨みつけると、縛り上げたまま長い舌の先で身体を舐め回してやる。
顔、首、腰、太腿、足、足の裏……本当にすごく甘い。
なんだか変な気分になってきた。
俺は蛙だ。でも何故かコイツの身体をこうして舐めていると、発情していく気がする…。
破けた服の間から男の股の間の突起が目に入った。
何故かごくりと息を飲んでしまう。
「…これはなんだ?これは弱点か?」
【神功左千夫】
食われはしないと言われたので少しほっとした。
どうやら僕はこれからこのカエルにいじめられるみたいだ。
「こ、…殺さない程度にしてくださいね…」
体中を滑る舌はなんとも言えない感覚だった。
気持ち悪くも有ったし、柔らかくも有ったし。
もともとカエルが嫌いではない為そこまでの嫌悪感は無い、ただ、近くで見ると矢張り迫力はある。
覚悟を決めた僕に対してカエルは質問してきた。
ペニスを指されて落ちた言葉に悩んだが嘘をついても仕方ない。
「そこは生殖器です……が」
カエルの生殖器はどこにあるのかと無駄なことを考えながらはやく飽きてくれないかと肩を落とした。
【蛙】
「生殖器…?」
俺達にそう言ったものはない、でも多分これは子供を作るためにある生殖器官なのはわかった。
……すごく興味がある。
彼を捕まえていた舌を離すと、岩の上に座らせる。
そして、逃げないように前の手で彼の足首を抑え込んだ。
足を開かせると、長い舌を使って生殖器へと舌を伸ばし絡めた。
柔らかいそれを確かめるように揉んだり、擦ったりしてみる。
「ここから精液が出るのか?どうすればいいんだ?興味がある、見たい」
俺はすっかり目の前の人間に興味が沸いている。
鬱憤を晴らすのはその後だ。そうしよう。
【神功左千夫】
岩の上に置かれ、両足を押さえられる。
意外に力があるが当たり前か、彼らはこの足で跳ぶのだから。
しかも、吸盤のようにしっかり足にくっついてしまっている。
「―――ッ、そう言われてもッ、カエルのように発情期があるわけでは、ありませんので…」
他生物にこれほどまで興味を持つなんて、きっとIQが高いカエルなのだろう。
そう言ったもののこの長い舌で触られると勃起してしまいそうだった。
「気持ち良くなれば…射精しますが…」
確かに射精を見せれば時間は稼げる、しかし、その後逃げる隙が見つかるかは分からなかった。
【蛙】
「気持ちよく?」
よくその意味がわからない。
どうすればいいのかと、絡めた舌を動かしてみた。
柔らかい生殖器に粘液が絡みつきてらてらと光っていて綺麗だ。
ここを舌で擦ってやればいいのだろうか。
じっと彼の下半身を見つめながら、上下に音を立てながら擦りあげていると、どんどん硬くなってきた。
精液が溜まって来ている証拠なのだろうか。
「気持ち良くなっているのか?出るか?どうすればいいか教えろ。でないと食べるぞ」
とにかくもっとここは硬く大きくなりそうだ。
先端を舌の先でぐりぐりと弄りながら、生殖器全体を大きく舌で擦ってやった。
【神功左千夫】
自然界にもこんな脅しが存在するのだろうか。
射精しなかったら食うと言われてしまい、僕は一度唇を結んだ。
一瞬のうちに色々考えたがこの前の麗亜での出来事を思い出し肩を落とした。
ああいうことをしているのだからここでカエルに射精射精させるくらいなんとも無いだろうと思い、唇を開いた。
「はい。そのまま擦って頂ける…と…ッ」
勿論両生類の舌にペニスを扱かれたことなどない。
初めての感覚に腰を震わせるとともにペニスが勃起していくのが分かった。
しかし、どうやら僕はただペニスを擦られるだけではイきにくくなっているようだ。
しかたなく、そのまま言葉を続けた。
「その、生殖器の中も……っ、摩っていただければ…」
カエル相手に何を言っているのだろうかとも思ったが取りあえず今は隙ができるのを待つことにした。
【蛙】
どうやら俺の行動は間違っていないらしい。
早く見てみたいという一心で生殖器を擦りあげていたが、これだけでは精子を出すための要素が足りないようだ。
男が言った言葉に、俺は目をぎょろりと動かした。
生殖器の中?
そう言われ、先端をじっと見つめると、そこには小さな小さな穴があった。
ここに何か入れればいいようだ。
調度俺には舌が二つある。
俺の種族にはあまりこう言った奴はいないので、多分俺が特殊なんだろう。
普段は使わないそれを喉奥から出すと、できるだけ細くし言われた通りに小さな穴の中へと侵入させた。
「お前は穴に何かを入れれば気持ちよくなるのか?人間ってみんなそうなのか?」
ぬとぬととした細長い舌をだいぶ奥へと突っ込みながら、上下に抜き差しさせる。
生殖器の外も包みこみながら擦りあげる速度を速めていった。
【神功左千夫】
大きな瞳が動くと見られているということを再認識し、更に複雑な気分に陥る。
出来れば射精する前に逃げてしまいたいが両足を拘束しているカエルの前足は動きそうにない。
「……ッ!?ど……してッ………は、ぅ」
カエルの口の中から出てきた二本目の舌に目を見開いた。
確かカエルは舌は一本しか無かったはず。
始めて味わう感覚に腰がくねる、僕はそのまま体を後ろに倒し両手で顔を覆った。
ぬるついた柔らかい舌は全く痛みなく僕の快楽だけを引き出していった。
「ぅ、ッ……僕が特殊な、…だけ、です……」
性癖等といった言葉を使ってもカエルは分からないだろう。
自分が変わっているのだと自分の口から言うことで更に羞恥を煽られる。
逃げることは敵わなさそうなので早くこの恥ずかしさから逃れるようにと僕はその悦に身を任せることにした。
「ッ……は、ン……そこ、きもち……いい、で……す」
足を押えているカエルの前足に触れるとひんやりして気持ちよかった。
びくびくと体を震わしながらゆっくりと体は絶頂へと向かっていった。
【蛙】
どうやらこの行為は特殊らしい。
昔聞いたことがあるが、そう言う奴は「ヘンタイ」なんだと。
俺達の種族にもたまにこういう行為をする時、変わった事をする奴がいる。
それと一緒だろうか。
「ヘンタイと言うやつか」
ぬちょぬちょと音を立てながら男の生殖器を擦って行く。
小さな穴の中の奥を突いてやるように、細い舌も大きく動かしてやった。
男は気持ち良くなっているのか、さっきとは違った高い声を上げる。
俺の身体の奥もモゾモゾしておかしい。
この気分は発情期に似ている気がする。
ただ、目の前の人間にこんな気分になるとは思わなかった。
前足に手を触れられると妙な感触だった。
それは、目の前の男は人間なのだということを実感させる。
「なんか、俺も変だ。早く出せ。お前の上に乗りたくなってきた」
催促させるように、更に激しく生殖器を擦りあげてやった。
【神功左千夫】
変態と言われるとビクンと肩が揺れる。
まさか、カエルにまで変態と言われるとは思わなかった。
それよりも、暫くこんな純粋な快楽は経験していない。
九鬼とするときも特に麗亜での出来事以降は激しく求められることが多いので久しぶりのゆっくりとした絶頂が全身を擽る。
「……乗る……ッ、は、僕は男ですよ……ん!ぁ、も、出ますッ、―――ッッ!!!」
奥歯を噛みしめる様にして声を殺す。
前足に掛けた両手で軽くカエルの前足を握り締めながら僕は体を震わせた。
「舌、抜いて――ッ!…………んんんっ」
大きく体をのけぞらせながら射精にペニスが大きく脈打った。
【蛙】
舌を抜け、と言われたので急いで小さい穴へと入れていた舌を引き抜いた。
するとそこから白い液体が放出される。
それが自分の顔へとかかると、目をぱちくりとさせた。
「出た…。なんか、すごい。初めて人間の精液を見た。おもしろい」
感情が昂ぶっているのか、身体全体が脈打っている気がした。
生殖器に巻きついていた舌を離すと、自分の顔に飛び散った男の精液を舐め取る。
なんだかこれも甘い。食べ物みたいだ。
頬が少しピンク色になっている男の身体を眺める。
すると、黒いパンツの尻の部分に、何か蓋をしているのが見えた。
まるで大事な物を隠しているようなそれに、また興味が沸く。
そのまま足を抑え込んだまま、舌で器用にその蓋を開けた。
「これは排泄するための穴か?俺達はここから精液が出るが」
そこをつんつんと、まるまった舌先で突いてやった。
【神功左千夫】
射精の開放感に体を預けていると目の前のカエルが貞操帯のベルトを舌で触り始めた。
ハッとし、僕は上体を起こしたが何も出来ない。
ただ僕の足を押さえこんでいるカエルの前足を押すだけだった。
ウエイト差があるのでビクともしなかった。
事細かく僕の事を聞いてくるカエルに喉を鳴らした。
「はい。……カエルと違って別々なので……ッ、も、射精を見せましたよ、帰してくれませんか。」
赤く充血したそこは麗亜から癒えていなかった。
九鬼とセックスをする度痛むのだ。
なので、今も出来れば触られたくなくて僕のアナルの入口を触る舌を拒むようにキュっと締め上げた。
どうやら目の前のカエルは人間への興味が尽きない様子だ。
生憎逃げれそうな手段もない。
【蛙】
尻の穴を突いているとそこがキュっと締まった。
なんだかここに何かを入れてくれと言われているような気がしてならない。
「まだ帰さない。人間の弱点を知らなければ、また俺の仲間が殺されるんだ」
二つの目でギっと目の前の男を睨みつける。
しかも今こいつは尻の穴を怪我しているようだ。
今ここを攻めてやれば、こいつはかなり弱るのではないだろうか。
でも、恨みを晴らすと言うよりも、目の前の男を捕らえて人間の事をもっと教えてもらうのもありだ。
こいつが俺達の味方につくかはわからないけど、なんとなく今この状況を見ていると、言う通りにしてくれる気がする。
…俺は何を考えているんだろうか。
情が沸いている?でも、こいつを逃がしたくない。しかし、殺したいとも思わない。
「……帰さない…」
ぽつりとそう呟くと、男は嫌がってはいるが、無理矢理尻の穴へと舌先を突っ込んだ。
ぬるぬるとした舌は簡単に尻の穴へと入っていく。
変な感触だが、中は気持ち悪くなく少し温かかった。
容赦なく奥へと舌を突っ込みながら、中を探るようにして舌を這いずり回した。
「どうだ、痛いか?俺の言う事を聞くか?」
【神功左千夫】
「……ッ、それは弱肉強食で仕方がないこと……―――ッ!!!」
僕はてっきり帰してくれると思っていた。
しかし、その予想は裏切られカエルは傷付いた僕のアナルへと舌を差し込んできた。
全身が強張る。
ぎょろりとした瞳で睨まれても不思議と怖くなかったが、信じたのに裏切られた気がして少し哀しかった。
相手は人間でもないのに、今、僕は感傷的になっているのだろうか。
「嘘吐き……、もういいです……ッ、飽きるまで遊べばいい。」
こんなことカエルに言ったってどうにもならない。
分かっているのに相手の言葉には返さず、自棄になったようにそう言い放つと僕は両腕で顔を覆う様にして、再び岩の上に倒れた。
アナルの痛みは耐えればそれで済む。
こういうことは昔からよくあることだ。
もし、食べられたのならその時また考えよう。
何よりも目の前のカエルを信用してしまったことを後悔しながら僕は瞼を落とした。
【蛙】
「う、嘘つき…?……」
怒ってしまったのだろうか?
もしかして嫌われてしまった?
彼が言い放った「嘘吐き」という言葉がガンガンと頭に響く。
「……優しくするから……お、怒らないで……終わったら、ちゃんと帰す……」
困ったような視線を向け、容赦なくねじ込んだ舌を優しく中を撫でてやるように動かす。
また気持ちよくしたら機嫌が直るだろうか…。
そう思いながら再び細い舌を生殖器へと絡めて擦ってやった。
尻の中に入った舌も、乱暴にはせず優しく動かしてやる。
目に涙が溜まってくる。
なんだ、なんで俺はこんなにショックを受けてるんだ。
「……こんなこと、気持ち悪い蛙にされて、やっぱり嫌か……?」
思った以上に弱々しい声で、男へと尋ねた。
【神功左千夫】
「…………。」
目の前のカエルには僕が思った以上に感情が伝わったようだ。
そんなに下手に出られると僕がどうしたらいいか分からなくなる。
そっと瞼を開け、腕の間からカエルを見つめる。
泣きそうな表情にも見えるが、カエルのことは良く分からない。
そうしている間に僕の胎内の舌が動き始めた。
「ぁ……ッ、な……に………んッ」
普通なら痛い筈なのに、痛みよりも快楽が増してきている。
ペニスを再び舌で扱かれると完全に熱を持っていった。
「……別に、ッ……カエルを、……お前を、気持ち悪いとは思いません……」
長く息を吐きながら自分の感情だけ伝える。
この行為が嫌かと問われたことには触れなかった。
【蛙】
「き、気持ち悪くないのか?本当か?」
ずいっと身体を男へと寄せる。
気を良くした俺は、更に尻の中の舌も生殖器に絡めた舌も、丁寧に優しく擦りあげてやった。
「俺、お前みたいな奴がいるなら、人間も捨てたもんじゃないなって思ってる…。
でも、相棒は殺されたのも許せない……俺、ユウジュウフダン、ってやつかな…」
気持ち悪くないと言われても、きっと人間と蛙の壁は変わらないんだろう。
俺もいつか死ぬし、もしかしたらこの男と同じ人間に殺されるかもしれない。
この男も大きさが本物の人間ならば、俺なんか一捻りだろう。
それでも、この男に会えた事は嬉しかった。
尻の中の痛んでいる箇所を舌先で舐めてやる。
生殖器に絡めた舌を更に伸ばすと、小さな穴の中にも先端を入れて優しく動かしてやった。
「なぁ、もし、もしも俺が人間だったら、俺はお前の友達になっていたか?」
【神功左千夫】
もともと僕はカエルは嫌いでは無い。
食べたこともあるくらいだから当たり前か。
問いただす様な質問に何度も頷くと、寄ってくる顔の顎の下へと手を伸ばした。
正直、カエルが触られて気持ちいい場所があるのかは分からない。
「―――ッ、ん、ぼ、く、なにも、してません……はっ、しかし、同じ人間と言って、殺されるのは少し、嫌ですね。」
僕はこのカエルに好かれることも、嫌われることもしていない。
それは事実だ。
今日、小さくなった僕がたまたま出会っただけのカエル。
言葉で表してしまうとそんなものだった。
胎内を擦る舌が気持ちいい。
傷が治っていっている、どうやらこのカエルは特殊な能力の持ち主のようだ。
人間でも存在するのだから、カエルに居てもおかしくはない。
「……はっ、ッ、……治療、できるんですねッ……っ、とも、だち?
それはなってみないと、…わからな……んんッ!
……でも、僕でいいなら……構いません……よ」
正直、好いてくれるのは嫌いではないがそんな価値があるとは思っていない。
彼が人間になればもっと素敵な仲間を見つけて僕に等眼中にないんだろうとは思ったがどうしてかそれを口に出来ず頷いた。
段々と意識が快楽に染まると唇が震え、甘い息を長く吐いた。
【蛙】
友達になってくれると言った。
確かに、目の前の男はそう言った。
チリョウができる、という言葉の意味がわからなかったが、それよりも俺は「友達」になれるかもしれないということが嬉しかった。
人間になりたいと、心底願ったのは今が初めてだ。
目の前の男が気持ちよさそうにしている表情を見ながら、嬉しさと歯がゆい気持ちを抑える事ができない。
それを隠すように尻の穴に突っ込んだ舌と生殖器に巻いた舌を、そわそわした感覚で動かし続ける。
「まぁ、俺が人間になれるなんて、そんな話、ないだろうけどな。
でも、いつか…いつかなったら、お前を探しに行きたいから……名前、教えて欲しい。」
男に尋ねた時だった。
「おー、エル~なんだよそいつ?うまそうな餌もってんじゃねーか。独り占めかぁ?」
奥の岩から顔を出したのは、ここ一帯を牛耳っているボスガエルだ。
身体は俺の倍ほどあり、正直俺はこいつが嫌いだった。
獲物は横取りするし、同種族を甚振るからだ。
ボスガエルの後ろに数匹の取り巻きも現れる。
多分、この男を横取りされる。
いや、横取りとかそんな問題じゃない。
せっかくの友達を、こいつらに渡すのだけは嫌だ。
動かしていた舌を止めゆっくりと引き抜くと、男を隠すように移動した。
「こ、これは獲物じゃない…た、ただの人形だ。遊んでただけだ」
【神功左千夫】
「……さちお…ッ、は、じんぐう、さちお…………ふ、……ッ」
僕は偽りの名前しかもたないが、自分を探す手掛かりにはなるだろう物を声に乗せていく。
名前だけにしようかとも思ったが本当に探すつもりなら名字を伝えておいたほうが良いだろうと僕はフルネームを伝えた。
彼が人間になる確率なんて微々たるものだが。
また快楽の波に呑まれそうになった瞬間、違う声が耳に入った。
目の前のカエルは“エル”と言う名前のようだ。
そして、僕が目にしたのは今目の前の彼よりも更に大きなカエル。
取り巻きも居る様だ。
これはますます僕が逃げることが難しくなってきた、と、思ったら目の前のカエルは立てになる様に間に入った。
人形と言われたので出来るだけ体を動かさないようにする。
「どうして……」
分からなかった。
ごく小さな声を僕は落とした。
本当に僕と友達になるつもりだったのだろうか、彼は。
逃げる方がいいのかどうか迷ってしまった、逃げたら目の前のカエルはどうなるのだろうか。
【エル】
「人形だぁ?さっきぺちゃくちゃ喋ってたじゃねーか!」
ボスガエルが足を地面に着くと、水面が揺れる。
怖い、でも、ここで逃げたらこの男…いや、サチオを裏切る事になる。
「しゃ、しゃべってない…!」
「あぁ!?……じゃあ確かめてやんよ!!」
ボスガエルは辺りに響き渡るような鳴き声を放った。
後ろに取り巻いていた蛙がこちらへと向かってくる。
舌を伸ばして相手を薙ぎ払おうとしたが、数が多すぎる。
俺が他の蛙と組み合っている隙に、雑魚蛙たちがサチオの両手足を長い舌で掴み、上へと高く掲げた。
「や……やめろ!!」
サチオの身体が四方八方に引っ張られる様は、見ていて苦痛だった。
大事な友達を、傷つけられるのはもう嫌だ。
ボスガエルがこちらへと飛び降りて来ると、その勢いで俺の腹へと乗っかる。
内臓が破裂してしまいそうな衝撃に、腹の中の液体が吐きだされた。
何度も何度も体重をかけられると、息が苦しくなり視界が乱れる。
「エル、おまえはあっちで遊ばれてな。
……さて……おい、お前、人形じゃねーだろ、人間だろ」
「やめ……サチ、オ……逃げ……」
ボスガエルはサチオの前に立つと、長い舌でサチオの顔を一発殴る。
俺はその場所から、水面へと引きずり降ろされていった。
ごめん、サチオ、サチオ……せっかく友達になれたのに…。
【神功左千夫】
どうやらこれ以上人形のふりをすることは難しい様だ。
四肢は千切れそうに痛いし、殴打された頬は赤くなっていく。
「……人間ですが、それが何か?」
素っ気無い返答を返す。
目の前のカエルには嫌悪感しか浮かばなかった、同じカエルなのにこんなにも差があるのか。
そして、何を言っているか半分位しか分からない。
エルの時はちゃんと分かったのに。
逃げても意味が無いだろうことは分かってる、いや、この状態では逃げることは不可能か。
僕の幻術も出来ることが限られている今、矢張り使うとしたら食われた時か。
それまで我慢しなきゃいけないことが苦痛でしか無かった。
それよりも、池に引き摺られていったエルが気になる。
どうやら彼は本当に僕を逃がしてくれる気だった様だ。
目の前のカエルには視線を向けることなく、僕は川をゆっくりと流れる一枚の葉っぱに視線を合わせた。
【ボスガエル】
「へっ、こんなちっせぇ人間がいるとはな~…こりゃあ俺の知識を試すチャンスってやつか!」
本当に人間だったとは。
こんなちっちぇ人間なんざ見たことねぇが、今ここでこいつと楽しい事をしないってのがおかしいよな。
もちろん性的なお遊びだ。
そう言った知識は相棒から色々と教えてもらっている。
いつか試してみたいと思っていたんだ。
こいつはいい実験体になるぜ。
「よそ見してんじゃねぇよ!そんな余裕これから無くなるぜ?」
雑魚たちが引っ張っていた男の身体を少し下へと降ろす。
「俺達はな、毒ってのを持ってんだ。まずその生意気なお目目を塞いでやんよ!」
雑魚たちに顔を抑えつけさせ、男の身体にゆっくりと近づく。
そして、身体の表面から溢れ出ている毒を舌で掬い、頭の上からぶっかけてやった。
「目ぇつぶったって染みんぜ~?」
ケラケラと笑いながら、その毒を全身に塗り込んで行ってやる。
こういう時は大人しくさせんのが一番だからな。
男の全身がてらてらと光るほどにくまなく塗り込むと、にったりと笑った。
「上と下のお口には後でたっぷり塗り込んでやるよ。死ぬかもしんねーけどな、ガハハ!!」
【神功左千夫】
雑音のように聞こえる目の前のカエルの言葉を聞きながら。
流れる葉っぱへと幻術を掛けていく。
これが、エルの助け船になれば良いのだが。
そうしているうちにカエルと視線が合う位まで体の位置を下ろされた。
何をするのかと思えば、カエル特有の毒を僕の体にぬり始めている。
「――――ッ……!!!?」
多分、毒の耐性は持っている。
しかし、僕は死なないと言うだけで多量に塗られると体が耐えきれないこともある。
瞼が焼ける様な感覚を持つと共に、視界が一気に暗くなる。
イデアアプリを解除していない時の、僕の幻術の発動源は瞳だ。
この瞳を奪われると言うことはまた一歩死に近づいたのと同じだ。
ゴクリと大きく喉を震わせる。
僕の本能が警告を鳴らしている。
それと同時に瞼の裏には九鬼の姿が映った。
こんなときでも僕が求めるのは彼なのかと少し笑ってしまった。
【ボスガエル】
すっかり大人しくなった男の身体を再び吊るしあげると、足を大きく開かせる。
「おめぇーら、男についてるあの突起物で遊んでやれ!」
ペニス、と言っても周りのバカにはわからない。
俺の指示の通りに、雑魚達が舌を伸ばし始める。
ペニスに大量の舌が絡みつく光景は見ていて面白かった。
「間違っても千切るなよ~」
絡みついた舌がペニスを上下に扱き始めた。
物珍しげに雑魚達はそこを弄んでいるようだ。
尿が出る穴にも、細くさせた舌を何本も無理矢理ねじ込んで弄っている。
「舌がすいてる奴は、他の穴にも突っ込んでやれ!尻の穴はおいとけよ!」
そう言うと細長い舌の蛙どもが、男の顔をめがけて舌を伸ばした。
鼻の穴や耳の穴を探る様に舌を侵入させている。
口も無理矢理こじ開けるように、先端で突いているようだった。
たまんねぇなあ、人間をおもちゃにするってのは。
【神功左千夫】
百歩譲っても愛撫とは言い難い舌使いで犯されていく僕のペニス。
尿道を裂かれそうな痛みで手足をばたつかせ体を捻るが止めてくれるはずもない。
苦しい、痛い、そう思っていると顔にまで舌が伸びてきた。
「あ!ぐっ!やめっ、お、ぇ、……ぐ、ぅ、かはっ、…は!!……ぐッ!」
容赦なく入ってくる舌は喉を刺激し、嘔吐感を。
鼻も奥まで入ってくると引き攣る様な痛みが走り涙が零れる。
耳も鼓膜付近まで行くと痛みしか感じない。
不快感、それが体を覆ったその時だった。
「―――――ッ、はぁ………。」
僕の呼吸が乱れていく。
痛い筈なのに、気持ち悪い筈なのに、体が熱を帯び、ペニスが勃起していくのが分かる。
先程僕の体に塗られた毒の中には催淫作用がある物質も含まれていたようだ。
感じたくないのに感じることがこんなに不快だと思ったのは久しぶりかもしれない。
僕は咥内を蠢くカエルの舌に噛み付いてやった。
【ボスガエル】
男の反応が少し変わった。
毒が効いてきているようだが、苦しんでいる様子ではない。
寧ろ気持ち良そうにしている。
これは楽しめそうだ。
ペニスに絡んでいる舌が、激しく上下に動き、尿が通る穴に入った舌もぐちょぐちょと音を立て交互に抜き差しされている。
これは人間ではなく人形だな。
「下に降ろせ」
そう指示を出すと、吊り上げられていた男が岩へと降りてくる。
両手を岩に着かせるようにし、足を曲げさせ、まるで蛙のようなポーズを取らせてやった。
「はっ、これでお前も俺達の仲間入りだな。新入りはまず色々教えてもらわなくちゃなぁ。
お前ら、思いっきり殴ってやれ」
身体に這わせていた舌を引かせると同時に、音が鳴るほどに身体を打たせる。
肉を弾く音が辺りに響き渡り、気分が昂ぶり始めた。
弱いものをいじめるってのは、蛙でも人間でも楽しい。
全身を打っている間も、穴という穴を這いずり回る舌を止めることはなかった。
【神功左千夫】
「ッあ!……ぐ、………ふ、ぅ…ッ!く!……はぁ、ッ!」
体が地面に着くとそのまま寝転んでしまいたいほど手足が震えているが体内の舌がそうもさせてくれない。
体や顔を殴打されると赤く腫れていく。
いつもなら我慢できる声も今は抑えることが出来ない。
視界は全くきかない。
感覚だけが頼りなのにそれも狂い始めている。
叩かれることが気持ちいいと思ってしまった。
「そこ、ッ、触るなッ!!!いたっ!!は、あうっ、ぐッ!!!!!」
尿道が切れる嫌な音がした。
肌も裂け血液が溢れる。
口に入ってくる舌で喋るのもままならない。
しかし、歯を立てたくらいではなんともならなかった。
全身が毒によって麻痺し、自分の思い通りには動かなくなり始める。
四つん這いに近い体勢で僕は嬲られるままに体を震わせた。
駄目だ、もう直ぐ、イってしまう。
【ボスガエル】
:触るな、と言っても雑魚達にその言葉は理解できない。
ただ玩具のように男をこねくり回すだけだ。
「おーし、そのまま続けろ!……じゃあ、俺はここを堪能するか…」
雑魚達のペニスを刺激する動きは止めずに、男の後ろへとのそのそと身体を移動させる。
ヒクついている尻の穴を見つめると、太いイボイボの舌を伸ばした。
たっぷりと毒液を付けると、穴へと無理矢理ねじ込んでやる。
「おらッいくぜ!!」
舌を伸ばすと、そのまま腸壁を上って行く。
その勢いで腹を内側から突くように何度も伸縮させる。
イボイボが中を擽る様にバラバラに動く感覚は、今の男にとって堪らない感覚だろう。
「どうだ!気持ちいいか!!ゲコゲコ鳴いたら手加減してやるよ!!」
【神功左千夫】
「―――――ッ!!!!???」
他のものと異なった舌が僕の胎内へと侵入してくる。
直腸吸収で発汗作用もおかしくなり、汗が全身から噴き出る。
喉も震え、手足も痙攣する。
体の神経を剥きだしにされたように……感じた。
「はぅ……ぐ、……死/ね……ッ!!!」
ゲコゲコなんて鳴く筈もない僕は悪態を吐きながら射精した。
舌の隙間を縫うようにしか精液が零れない為絶頂が長く続き、アナルの舌を締め付けることで舌にあるイボの感触を感じることになる。
「あッ、あーっ!は、……う、ぐ!!!やめッ、だめ……んんんんん!!!!」
柔らかい舌は管のように入ったことのない奥まで侵入してきた。
嘔吐感が込み上げ、何度も胃が痙攣を始めているのが分かる。
喉を開くと更に舌が入り込んでくるし、鼻、耳も凄いことになっているだろう。
無様な自分の姿を想像するだけで死にたくなったがまだこの暴行は終わりそうになかった。
【ボスガエル】
「…強情な男だな!!自分が人間だからって調子にのんなァ!」
鳴いたら俺の下僕にしてやろうと思ったのに。
仕方ない、ここはもっと苦しめてやるしかないだろう。
そのまま舌を伸ばし続け、男の身体の中を這いずり回る。
確か尻の穴は口に繋がっていたはずだ。
狭い隙間も舌を細くすることで通り抜けることができた。
人間の身体の中を堪能しながら、限界まで舌を伸ばし続ける。
「このまま尻から口に貫通させてやるよ!!」
どれぐらい舌を伸ばしただろうか。
やっとの思いで俺の舌は男の喉を突き抜けたようだった。
そのまま開いている口からまだ舌を出すと、男の体勢を仰向けにさせる。
「ガハハ!お前蛙みたいになってんぞ!!」
男の口の中から伸びた俺の舌は、まるで男に長い舌が生えたかのようになっていた。
「おら!鳴くまでずっとこのままだぞ?あぁ!?」
まぁ、声が出るわけないだろうけどな。
【神功左千夫】
「んん゛!!!!あが、ヒィ!!!やめっ、ぐ、ぉああああ゛!―――!!!―――が―――!!」
カエルの毒で感覚が麻痺しているせいか痛みは少ないが、胎内が蠢いているのが分かった。
僕の臓器の中を舌が通っていくのが分かる。
普段開きっぱなしにならない筈の弁が開いてしまうので胃液が別の場所まで流れ炎症を起こした様な痛みを感じる。
普段なら激痛で悶絶するんだろうが、今は毒のせいで意識までは失えなかった。
自分の口から伸び出る舌に必死に噛みつく。
嗚咽感に何度もえづき、仰向けになったまま左右に転がろうとするが全て舌に阻止される。
両手足を必死に貫通している舌へと伸ばすがこうなってしまえばどうやって引き抜いていいかも分からない。
視界が映らない充血した瞳を開き、焦点の定まらない瞳を揺らした。
零れる涙は尽きることが無いが、声も出ず、拷問のような時間に耐えるしかなかった。
「あぐっ、……ぐ、ぐ―――!!!!は、っ、…!!!!」
そのうち酸欠が酷くなり動いていた手足もだらりとしな垂れる。
意識も段々遠のいていき思考が低下してきた。
それでも考えるのはどうやって生き延びるかだった。
助けを呼びたい名前も今は声に出ることは無い。
【ボスガエル】
苦しんでいる様はたまらなかった。
このまま殺してしまってもいいが、弱らすだけ弱らせて、後は相棒にわけてやらなければと両の口端をあげて笑う。
「おっと…死んでもらっちゃ困るぜ?もっと頑張ってもらわねーとな!」
雑魚達に男の気を失わせないために、頬を殴らせる。
ペニスに絡んでいる雑魚の舌を全て押しのけ、伸ばした舌を男のペニスへ絡みつけた。
身体の中で蠢いている舌のイボを動かし、前立腺という男が気持ちいい部分も擦りあげてやる。
その様は、まるで自分の舌で男が自慰をしているように見え、とてつもなく滑稽だった。
「お前蛙になる才能あるんじゃねぇ?!目ひん剥いてひっくり返って、俺達と一緒じゃねぇか!」
ペニスを扱きながら、同時に身体の中の舌もずるずると動かしてやる。
「おらッ!さっさとイかねーとお前マジで死んじまうぞ!!」
【神功左千夫】
「ン゛―――!!!!ンン゛!!!ン!!ンッ!!!!ぐ、く、―――ヒギッ!!!」
もう潰れたような声しか出ない。
意識も遠のくが頬を殴る痛みによって再び意識を引き摺り戻される。
痛いのに気持ちいい。
体の間違えた知覚が気持ち悪い様で気持ち良かった。
ああ、このままでは本当に食べられる前に死んでしまう。
死を感じると同時に男性本能がむき出しになる。
こんな状況でも勃起していたペニスが、僕の口から伸びた舌に擦られた瞬間に体全部が痙攣した。
「―――――――!!!!!!!???」
感じたことのない快楽、そして、心臓の収縮にガクガクと体が震えた。
目の前に幻覚の様なものが見え僕は首を絞められている錯覚に陥る。
自分の首を引っ掻きながら僕は射精した。
【ボスガエル】
もがきながら男は射精した。
その精液を搾り取ってやるように、ペニスを締め上げてやる。
これが快感になってしまうとは、かなり普通の人間とは違うという事がわかる。
吐きだされた精液を珍しげに雑魚達が舐めている時に、聞き慣れた声が響いた。
「待たせましたね…。楽しそうな事をやっているじゃないですか」
俺の相棒の鼠だ。
異種族だがこいつは人間の知識を良く知っていて、俺は色々と教えてもらっている。
鼠の身体は俺の身体と匹敵するぐらいに大きいが、スレンダーだ。
雑魚達がその場から後退すると、鼠はこちらへと寄って来た。
「本当に人間ではないですか…。いい物を見つけましたね。それにしてもなんとみっともない姿か」
鼠はぐったりとしている男を品定めするように自分の顎を擦った。
「おもしろいじゃねぇか、蛙みたいで」
「本当に君は容赦がない。こんな事をしたら死んでしまいますよ、抜いてください」
その言葉に、俺は男の体内に挿入した舌を一気に引き抜いて行く。
もう目の前の男の視界は定まっておらず、抵抗もできない様子だった。
「なんとも綺麗な男だ。屈服させてやりたい……。
まずは私の生殖器を舐めてもらいましょうか。ボスネズミ、フェラは教えましたね?
私の生殖器を噛まないように、彼の口を開いておいてください。」
フェラの知識はあるのでやろうとしていることはわかる。
鼠の指示で、男の身体を持ち上げると四つん這いにさせた。
そして、男の口を雑魚どもに開かせてやる。
【神功左千夫】
「ヒグッ!!!!はっ!!!?……ぁ、げほっ、かはっ…!!」
胎内を滑る様に舌が抜かれると意識が一気に引き戻される。
何も薬が効かない状態で行われればどれほどの激痛なのだろうか。
それは予想できないが、僕は吐血し、岩を血で汚した。
再びうつ伏せにされるが正直もう、顔を上げる体力も無い。
相変わらず見えにくい視界が捉えたのはネズミの姿だった。
ネズミとカエルとは奇妙な組み合わせだと思っていると無理矢理口を開かされていく。
必死に歯を立てるがもう顎にも力が入らない。
そして、目の前に晒された者に僕は目を剥いた。
「ゲホッ……なんの、やめっ、……そんなものッ!!!?」
僕は必死に顔を横に振り、ペニスから顔を遠ざけた。
【鼠】
「ちゃんと抑えてくださいよ」
蛙どもにそう告げると、私は男の前に立つ。
体毛から覗くペニスの皮を剥くと、少し尖った大きなモノが晒された。
「もちろん初めて見ますよね?ほら、咥えなさい」
腰を突き出すと、蛙どもが男の頭を押さえながら口へと私のペニスを運ぶ。
零れんばかりの太いペニスが男の咥内へと侵入すると、蛙どもに動かす様に指示を出す。
蛙どもは加減を知らないので、無理矢理男は私のペニスを口で抜き差しすることになった。
「うん…、いいですね……鼠とはやはり違う…。
ボスガエル、貴方は彼の後ろを慰めてあげなさい。あまり奥まで突っ込まないように」
初めての人間の咥内の感触に身体が震わせる。
ボスガエルはのそのそと男の後ろへと回ると、再びあの太いイボイボの舌をアナルへとねじ込んでいた。
【神功左千夫】
鼻先にネズミの体毛が触れる。
人間とは違う獣臭に嘔吐感が込み上げる。
細長い、しかしネズミの物とは思えないペニスが喉奥まで入ってくると何度も吐き気で喉が上下する。
「おえ、……おっ、あ、く、は……ぐ、やめっ、は、……あ、ぁう!!―――ッ!!!!んんんん!!!は、う、うっ!!」
カエルの舌で傷付いた喉を擦られるのですら今は気持ちが良い。
しかし涙は止まらない。
そして、また胎内に潜り込む舌に体が痙攣しペニスが勃起していく。
もう、感じたくない。
しかし、今は器具のように目の前のネズミに喉を差し出すしかなかった。
【鼠】
「屈辱的、ですか…?こんな汚い鼠のペニスなど舐めて……」
彼の抜き差しされる動きに合わせ、小刻みに腰を振ってやる。
気持ちがよすぎて口の中でビクビクとペニスが震えていた。
顔をこちらに向けさせ、私の顔を良く見せるようにすると、美しいその顔立ちにうっとりしてしまう。
「なんと…美しいんでしょうか、貴方はッ…」
人間でここまで美しい男を見たことはない。
私は元々ある場所の研究施設にいたモルモットだった。
人間の知能を植え付けるために様々な実験をされたが、その研究のお陰で私は知能を得、そしてあの苦しい環境から逃げ出すことができた。
人間を憎んでいる…と言えばそうかもしれないが、今はこの知能がある事に感謝しているので過去の事はあまり思い返さないようにしている。
そしてきっと、目の前の男の美しさに私は惚れてしまったのだろう。
「っ…どうです…?きっと貴方はこのまま助かりません…私の伴侶になれば…助かるかもしれませんよ…?」
返事ができるように口の中の挿入を浅くし、私なりに微笑んでみた。
私が問いかけている間も、ボスガエルの舌は、前に教え込んだ通りにうまく胎内を刺激しているようだった。
毒液まみれで、あのイボに前立腺を擦られるのはさすがに堪らないでしょう。
【神功左千夫】
歯を立てたい。
しかし、咥内にカエルの舌も有る為に上手く事が運ばない。
そして、毒液のせいか僕の思っていることも上手くシナプスを伝わっていかない。
運動神経が鈍り、思った様な動きを起こせないのに、痛みを遮断され、気が狂う様な快楽で体を蝕んで行く。
「はぐっ、ぐ、―――ッ!!?ぅ、ぐ、は、かはっ、あ、ん、ふ、ぁッ、ふ……こと、わり、ま…す。
聡明な、…貴方なら、ゲホッ、ぼくが、頷かない…こ、と…くらいおわかり、で、しょ…ッひっ!ぁ、ぁ、ぁあああぅ!!!」
口の中のペニスが浅くなった。
その時だけ僕は言葉を使うことを許される。
今、前に居るネズミは間違いなく人の言葉を喋っている。
エルのときとは異なる感覚だ、何か、他のものの力が加わり、このネズミは人の言葉を有しているのだろう。
伴侶。
それになって逃げる道を探すのも悪くは無いが、僕は殺される寸前に逃げる道を選ぶことにした。
余り悠長に時間を費やす余裕はない。
それならば、失敗して殺されてしまう方がいいだろう。
もう何度目か分からない絶頂に体を震わせるが精液は零れる程度だった。
僕の体力を根こそぎ奪うセックスに肩で呼吸を繰り返した。
【鼠】
「そう、ですか…残念です…っ」
浅くしていたペニスの挿入を再び深くすると、尖った先で男の喉奥を犯してやる。
強く真っ直ぐな彼がまた私は気に入ってしまった。
ここで死なせてしまうのは惜しいが、彼が首を縦に振らないのであれば仕方がないだろう。
「では…たっぷり気持ちよくなってから、死んでもらいましょうか…っ」
咥内を犯していたペニスを引き抜くと、彼を水際まで移動させるように指示を出す。
もちろんまだボスガエルの舌はアナルに挿入されたままだ。
急な斜面で身体を仰向けにさせ、水面ギリギリまで彼の頭を持っていく。
彼の反り立つペニスを爪先でなぞると、見下ろしながら言葉を落とした。
「身体は正直に反応しているのに…屈しない姿勢、私は大好きです。
苦しさに耐えられなくなったら、いつでも媚びていいですよ、待っていますから」
蛙たちに目配せすると、雑魚共が彼の身体を頭の先から無理矢理水の中へ引きずり込んだ。
下半身は陸にあがったままなので、腰を曲げ起き上がることができれば、息を自分から吸う事ができるだろうが、蛙たちが身体の自由を奪っているためそれはできないだろう。
「苦しみを与えながら、適度に息をできるようにさせてあげてください。では、私はどろどろのアナルを味あわせていただきましょうか…」
彼が水中でもがいている間に、ボスガエルに舌を引き抜かせると、赤く充血したアナルへと視線を落とす。
そこに自分の尖ったペニスを宛がうと、胎内を抉るように一突きしてやった。
彼の勃起したペニスにはボスガエルの舌が絡みつき、イボイボのそれが執拗に扱きあげている。
「すごい…っ、熱くて…クセになりそうだ…っやはり死なすのは……勿体ない…」
ゆっくりと前立腺を刺激してやりながら、水面に上がってくる空気の泡を見ながら彼へと視線を落とした。
【神功左千夫】
「………ぐ、あッ!…なにをッ……!?」
ネズミなのに知識があるとは困るものだ。
このネズミは人間を痛めつける方法を分かっている。
水際まで引きずっていかれた僕の体。
胎内の舌も上へと押してくるため腸壁を奥まで刺激されて悶えた。
そして、次の瞬間、僕の頭部は水中へと引きずり込まれた。
「――――!!!?―――ッ!!…!……あ!!…げほっ、がはッ、あっ、は、あぅ…あ、あっ、も、やめッ!」
かなりの時間水中でもがいた。
もがいても手はカエルの舌に掴まれ、頭もがっちりホールドされている。
はじめは大人しくしていたのだがこのカエル達は僕もカエル同様に長く水中にいられると思っているのか中々水面に上げてくれなかった。
普通の人間なら死んでる、そう思った瞬間に息をすることができた。
頭が真っ白な中顔を上げられても僕の口から出るのは甘い喘ぎだった。
感じたことのない形のペニスが胎内を埋め尽くし、気持ちよくて仕方がなかった。
そうしているうちにまた水中へと引きずり込まれる。
まずい、僕は生きているまま食われると思っていた、このままでは窒息死させられてしまうかもしれない。
酸欠の力みから胎内はネズミのペニスに絡みつくように締め上げる。
僕は息を止めることもままならず水中で大量の泡を吐いた。
【鼠】
「すごく、締め付けて…きますよ……っ」
大きく胎内を擦り上げてやりながら、もがいている彼を見下ろす。
水中にいるので私の言葉は聞こえないだろうが。
先端でごりごりと中を犯していると、勃起したペニスに蛙共の舌が絡み始めた。
馬鹿な奴等も、大体はこの状況で何をしていいのかわかって来たんだろう。
ボスガエルの舌はイボイボを身体中になすりつけるように這っている。
それに合わせて無遠慮に、速く腰を打ちつけて行く。
私も限界がきそうだ。
そうこうしていると、彼の腹の上に蛙が乗り始めた。
メス蛙だとでもおもっているのだろうか。
彼のペニスの先端辺りに自分の総排出口を宛がい、彼が射精するのを待っているようだ。
その光景に笑みを零す。
もう彼は人間だとも思われていないのだろう。
「ほらッ、待って…ますよ……貴方がッ射精するのを、ね…!」
追い打ちをかけるように腰を振り乱すと、彼の胎内で私のペニスがビクビクと震え始めた。
【神功左千夫】
「げほっ、がはっ、ぁ!!あ゛ー!!あッ!もうッ、だめッ!!…―――!!――!――――……!……!!」
水中から上がった瞬間に酸素を取り入れたいのに喘ぐ声のせいでそれもままならない。
手加減のわからないカエルはまた水中に僕を沈めてしまうので意識がだんだん遠くなる。
水中では全身が性感帯になったかのような錯覚がして息を抑えられず水を飲んでしまう。
頭がガンガン打ち付けられたように痛むはずなのに、それがない。
ただ、死への恐怖と、セックスの快楽それだけが体を埋め尽くした。
このまま何もできず死んでしまうのだろうか。
腹部に重みを感じ、中を奥までネズミのペニスに犯されながら、毒液は僕の体に精子を作るように無理な指令を送る。
引っ張りまわしていた両手がだらりと垂れた瞬間、僕のペニスから盛大に精子が飛び散った。
まるでこれが最後でどうにかして子孫を残そうとしているかのように多量に排出され、同時に胎内に痙攣が走り、搾り取るように締め上げていく。
嬌声はすべて水に飲み込まれ、消えていった。
【鼠】
彼が射精した後すぐに、身体に乗っていた蛙も彼の大量に飛び散った精子へと射精した。
蛙は体外受精が主だが、きっと今のこの光景はそれと似たような物なんだろう。
「これで人間と蛙の子が…生まれたら…おもしろいのにねぇ…っ…」
そんなことは絶対にありえないが、こんな美しい男と醜い蛙の子は、どのような姿になるのかも興味が沸いてきてしまう。
限界が近づくペニスを胎内で暴れさせながら、水中で喘ぎ苦しむ彼を見下ろす。
「ああ…、それよりも……貴方と私のこどもを……見て、みたい……っ」
激しく痙攣し締め付けてくる胎内が、私のペニスを捕らえて離さない。
優越感と快感に身を震わせながら、私は彼の胎内へと全ての欲をぶちまけた。
「くっ、あ……あ、あぁ……!」
体験したことのない気持ちよさにペニスと身体が打ち震え、全て胎内へ流し込むように腰をこれでもかと言う程に打ちつける。
しかしこれでまだ終わる気は無い。
彼はまだ死んでいないのだ。
「はっ…はぁ……まだまだ…愛してあげますよ……この身体――――」
蛙共が彼の頭を水面にあげた時だった。
水中から何かが伸びて来ると、私の足を掴む。
「!!??」
そのまま私のペニスは彼のアナルから引き抜かれ、水中へと引きずり込まれる。
手足をばたつかせながらもがいている先に見えたのは、傷ついた蛙だった。
裏切りか?と思った瞬間に、私の足から出た大量の血が、水中を汚していく。
どうやら一本失ってしまったようだ。
痛みを感じるより早く、その傷ついた蛙の声が水中にこだました。
「サチオ……逃げて……!!」
その蛙は私を水中にさらに引きずりこんだ後、水面へと舌を伸ばす。
彼を抑えつけていた蛙も同じように水中へと引きずり込んでいた。
どうやら裏切りなどではない、こいつはこいつの意思で彼を助けようとしているようだった。
【神功左千夫】
腰の辺りに食い込むネズミの爪に違和感を感じる。
呼吸が出来ない。
なのに、気持ち良い。
こんな状態で僕は射精し、胎内も腹部も温かい、それが何か直ぐには分からなかったが再び顔を上げられたときに漸く分かった。
「がはっ!!!げほっ、おぇッ……はぅ、はっ、はっ、ひっ……ぐ、ッ……は。」
大量の水を吐きだすと同時に一気に酸素が体内に入ってくる。
しかし、どうやらまだ終わりでは無い様だ。
長時間水中に居た為瞳が開く様になった。
そうすると初めてネズミの姿が視界に映り、そして、腰の爪の後、体の上のカエル、体液、全ての事柄に僕の体は震えた。
「や……め―――!!!!?」
そう告げた途端体が軽くなる。
そして、目の前からカエルが消え、聞き覚えのある声が聞こえる。
どうやら、彼は上手く逃げれた様だ。
僕は大きなカエルに捕まる前に、葉っぱに幻術を掛け、彼の姿を模した。
そして、そこには逃げてとメッセージを添えた筈なのだが、彼は助けに来てくれたらしい。
「………本当に。おまえは…」
もう、僕にも体力が無い。
後は奥の手に取っていた僕の能力だけ。
水面を見つめると水中へと無数の泡を増やしていく、そうしている間にもカエルが僕へと向かってくる。
水中にこれだけ泡を増やせば彼は逃げれるだろうか。
そして次はこっちだ。
本当は体内で燃やしてやるつもりだったんだが。
そうも言ってられない現状に僕はボスであろう、一番大きなカエルを見つめるとその体に炎を灯した。
“ぎゃーーーーー!!!!”
なんとも言えない醜い絶叫が辺りに響き、周り全体が炎に包まれていく。
僕はその混乱に乗じて、その場から逃げたが思った以上に自分の傷が酷かったようで直ぐに意識が途絶えた。
【エル】
ボスガエルの下僕の蛙たちに意識が遠のくギリギリまで甚振られていたが、サチオのおかげで俺は助かった。
俺を助けてくれたのに、傷つけられているサチオを置いて逃げる訳になんていかなかった。
無数の泡で辺りが見えなくなる。
片足を食べてやった鼠の姿も見えなくなってしまった。
ボスガエルの叫び声が水の外から聞こえる。
きっとサチオだ。
また、会えるだろうか。
もう無理かなあ。
今度会う時は、もうサチオは小さくないのかなあ。
俺の事、覚えててくれるかな……。
そんな事を考えながら、鼠にひっかかれ傷ついてしまった目を閉じ、俺は泡に紛れて水中へと落ちていった。
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