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★★本編★★元戦闘奴隷なのに、チャイニーズマフィアの香主《跡取り》と原住民族の族長からの寵愛を受けて困っています
【6-2】飛んで愛して僕らいこうよ(絶倫.暴力.性器ピアス.鬼畜.溺愛)
しおりを挟む【あなたのタマシイいただきます!】
https://www.alphapolis.co.jp/novel/26142536/832586468/episode/5215776
【帰ってきた男とバカンスの蝶】のその後のお話
※単話としても読めます。
----------------以下本編------------------
【飛んで愛して僕らいこうよ】
▽▽ KUKi side ▽▽
部屋に戻った瞬間左千夫くんの携帯が鳴り響いた。
どうやら左千夫くんのお兄さんの神功十輝央〈じんぐう ときお〉、トッキーから電話が掛かってきたようだ。
久々に二人きりになれたというのに左千夫くんは携帯電話に拉致されてしまった。
トッキーとの会話を聞かれたくないのか違う部屋に行ってしまったため、仕方なくボクは先に風呂に入ることにした。
ボクってナンテ健気なやつなんだろう。
ボクが風呂から上がって直ぐに電話が終わった左千夫くんが戻ってくる。
腕を掴むと自然と彼の双眸が眇められ、小さく溜息を吐かれてしまった。
「僕もシャワーを浴びたいので、少しだけ待っててください。」
別に何も言ってない…。
エッチしたいなんて、一言も言ってないけど。
そんなに顔に出てたのかナ。
これでも左千夫くんを手懐けるのはかなり苦労した。
一緒に住む事を承諾してもらうまでは割と…スムーズ?だったが、問題は一緒に暮らし始めてからだ。
はじめは左千夫くんは僕に合わせてくれていたようで、服もちゃんと来て、三食一緒に食べて、一緒に寝て、たまーにセックスして、そして、ある周期で地下の彼専用の個室に逃げ込まれていた。
地下の左千夫くんの部屋への行き方はボクにもわからないので、かな───り寂しかったが、プライベートの時間も欲しいのだろうと我慢した。
しかし、そうでは無かったと打ち砕かれる日が来る。
調度2泊3日で会合に行かないといけなかった予定が1泊2日になり一目散に喫茶【シロフクロウ】の最上階のボクの部屋に戻った時、それは発覚した。
左千夫くんを驚かすために気配を消していたからだろう、彼はボクの帰宅に気づくことなく、シャワーを浴びてびちゃびちゃの体のまま、バスローブだけ引っ掛けた裸と言ってもいい姿で床に座ってパソコンを開き、ナマの人参を咥えていた。
…………あのときの衝撃は今でも忘れられない。
どうやら左千夫くんは僕に気を使っていたらしく、そのために地下に潜る日を作っていたらしい。
ボクとしては一緒にいる時間が永ければ永いほどいいので地下に潜るくらいならキミの好きにしてといったら…裸族と生活を共にすることになった。
部屋を散らかしたりとかはしないんだけど、効率的な事しかしない。
服は基本着ない、風呂からびちゃびちゃで出てくる、床に座る。
正直目のやり場には困らないけど、チンコの置き場には困る。
でも、今日みたいな今からセックスします!って日は左千夫くんはちゃんと体を拭いて髪も乾かして出てくる。
ほら、今だってドライヤーの音が聞こえてる。
冷蔵庫を確認するとボクがシェフに頼んで作り置きしてもらっていた料理も手がつけられていなかった。
左千夫くんはボクが居ないと本当に何も食べない。
いや、食べないは語弊がある、野菜を齧ったりはする。
もう出てくるであろう左千夫くんを待つために、ボクはソファーへと腰掛け、普段使わない頭を悩ませた。
▲▲ sachio side ▲▲
1ヶ月も溜め込ませたのだから当たり前なのだが、九鬼の《霊ヤラレ》 がやばい。
嫌でも視界に入ってくる自己主張の塊に自分の乾きを自覚させられる。
シャワーを浴びると体を拭く。
九鬼は濡れたままで出ても気にしなくはなったが、これからベッドに入るのが分かっているときは髪を乾かす。
一人の時に朝行うような流れで、髪を乾かし結っていく。
終わるとバスローブを肩に掛けて脱衣所から出る。
ヒラヒラとバスローブの裾を靡かせ視線で九鬼を探していると、ソファーに彼の影を見つけた。
「左千夫くん、コッチおいで」
いつもならスルーする誘いの言葉に耳を傾けるとそのまま彼の元へと歩いていく。
自分が彼の届く距離になると、腰を掴まれ膝の上に乗るようにと誘導される。
「あ~、久々の左千夫くん。シアワセ~」
彼に跨るようにソファーに膝立ちになると、九鬼が顔を腹部の辺りに埋めていく。
柔らかくもないそこに擦り寄られると自然に瞳を眇めてしまうが、したいようにさせておく。
不意に視線だけが上がり結った三つ編みを結んでいる紐を九鬼が指で転がす。
「今から乱れるのに、髪結んできたの?紐もちゃんと使ってくれてるんだ。」
「乾かしたので、癖で………」
「左千夫くん、ボクが居ない間地下に居たの?ここ使ってって言ってるのに、しかもご飯殆ど食べてないし!」
「ここは貴方が居ないと僕には広すぎます。……それよりも九鬼、するんでしょ?」
「も~、左千夫くんのエッチぃー。そんなトコも好きだヨ」
「僕も、愛していますよ。」
クツクツと喉を踊らすような笑い声がお互いから漏れる。
小言が始まりそうだったので話題を逸し、バスローブの隙間から内腿に手を這わすようにして九鬼のボクサーパンツ越しに内腿の付け根あたりを弄る。
挑発的な笑みを浮かべたまま相手を見下ろし、九鬼のバスローブを脱がすようにと手を滑らすと、気づいた彼が自分で脱いでしまう。
僕の肩に掛かっていたバスローブも床に落とすと、腹に顔を埋めていた九鬼と視線が合った。
腰を抱く腕が緩んだので床に下り、ソファーに座った彼の足の間へと入り込む。
「バキバキですね…」
「うん、ヤバイ、めちゃくちゃムラムラする。
あ、左千夫くんも見てー、ピアス格好いいでしょ!
──これで、左千夫くんのイイトコいっぱい突いてあげるネ」
ボクサーパンツをコレでもかと持ち上げていられる性器が目の前に来る。
那由多くんが見せつけられていた目の前のペニスを、今度は僕にひけらかすよう様に九鬼は自分で下着を下ろしていく。
邪魔にならないように少し体を後ろにすると、眼前にイカツイピアスをした血管が浮き出ている他者にとってはグロテスクと言う表現が合うだろう性器がお披露目された。
ピアスホールはダイトーと、言われる場所でペニスの表面側に雁首から亀頭の敏感な部分に左右対称に二つ開けられている。
グロテスクという感情を抱かず似合っていると思ってしまうあたり僕はかなりの末期だろう。
九鬼の愉しそうな声に自然と此方も笑みを湛える。
裏筋側からペニスを支え、先端の鈴口を舌先で擽る。
「誰に開けてもらったんですか?」
「ジブンで開けたに、…っ決まってるデショ?一ヶ月も我慢しなきゃなんないから、暇つぶしだヨ。
左千夫くんがそうやって、舐めてくれるトコ想像しながら開けたから、勃起させないの苦労した~」
自分で自分のペニスにピアスをするという狂気じみた行為に少し肩を竦めるが、九鬼だと考えると許容範囲だろう。
お望み通りとは行かず、態とピアスホールを避けるように周りに舌を這わせていく。
亀頭の先端にキスをするように吸い上げ、根本に指を絡め擦り上げた。
「………ッ、も、左千夫くんのイケず…」
「……ココ、好きでしょ?」
竿の部分を上から持ち上げるように掴むと顔を上げ九鬼を見つめながら唇を裏筋に這わせていく、陰嚢の近くまで滑らせてからゆっくりと唇を開き、相手を見据えたまま舌を見せつけるようにして根本から先端へ舐りあげていく。
勿論ピアス部分はまだお預けだ。
「ちょ……んと、いい度胸してるよネ、ガンガン犯してあげたいとこなんだけど、トびそ、だから、一回イきたい…ッ。」
九鬼は《霊ヤラレ》 になるとムラムラしないが勃起する。
しかも《霊》への耐性は全く無く《食霊》 する度に直ぐに《霊ヤラレ》 になる。
そこで、もう一つ困ったことがある。
九鬼は《食霊》すると、《霊ヤラレ》 になり、 直ぐに発散させないとセックス中に“トぶ”。
ただのケダモノと化し、九鬼の気が済むまで腰を打ち付けられるので此方としてもそれは避けたい。
九鬼も記憶が無くなるので“トぶ”のは避けたいようで、最近は無茶なセックスはしていない。
九鬼が強請るように僕の頬に手を添え、もう片方は性器を掴んでいる僕の手ごと掴むと、ペニスの先端を僕の唇へと押し付けてくる。
「仕方ないですね…」
薄っすらと笑みを湛えると薄く口を開き先端を口腔へと含む、舌の裏側にペニスを導き、押しつぶすようにし敏感な先端を愛撫する。
そのまま更に口の奥へ来るように誘導すると、舌裏の筋張った部分を擦り付けるようにして、左右に空いているピアスの珠の部分を押したり横に動かしたりし始める。
堪らなそうに僕を見下ろす九鬼に自分も高揚していくのが分かった。
▽▽ KUKi side ▽▽
あーもぉー、出来ることなら、左千夫くんの後頭部を掴んでガンガン喉奥を犯したい。
ただ、ソレをすると間違いなく“トぶ”。
“トんで”も気持ちよかったらいいんだけど、ボクは記憶を無くしてしまう。
気付いたら精液ドロドロの気絶した左千夫くんを抱きしめて眠っているんだ。
歯型やら、爪痕やら、初めの方は殴った跡もあったので、なんだかとっても勿体無い気持ちになった。
絶対アンアン喘ぎ狂っただろう左千夫くんのこと何一つも覚えてないという事実に!!
元々ボクは毎日でもセックスをしたい派なんだけど、左千夫くんはそうでは無い。
その結果ボクがセックス中に毎回“トぶ”というサイクルに陥ってしまったので、《食霊》を始めてからは結構頻繁にセックスさせてくれるようになっていた。
でも、ちょっとでも油断するとトんでしまうので、優しく丁寧に左千夫くんを抱いた。
実家に呼び戻されていて高校生活後半は殆ど会えなかったし、セックスだって簡単なものしかできなかった。
ずっと、そんな単調なセックスが続き、初めの頃はこんな普通のセックスで彼が満足するのかとも考えたが、ちゃんと甘い声で啼いてくれている。
されるがママって言うのは正直性に合わないんだけど、美味しそうにボクのチンコをしゃぶってくれている様は堪らなく腰に来る。
舌の裏側に誘われた性器を更にその筋に押し付けるように軽く腰を揺らす。
舌裏で潰されるように押されてから更に奥、喉の方へと導かれた。
親指で左千夫くんの頬を撫でる。
口腔はとても温かくて、舌裏から舌の上へとペニスを転がされ、長く引き攣る息を漏らす。
裏筋を舌と唇で擦りあげるようにしながら左千夫くんが頭を前後させ始める。
ジュポジュポと艶めかしい音をさせ、ビアスまでも唇でこすりあげられるとボクの体は震えた。
「ッぅ…!顔にかけたいとこだけど、…一ヶ月ぶりだから、飲ん、で…ッ?」
左千夫くんが動かす顔の動きを観察し、一番喉の奥まで入るタイミングで腰を打ち付け、後頭部を押さえながら1ヶ月ぶりの射精に体を震わせた。
左千夫くんは僕から視線を離さない。
収まりきらないペニスは喉奥まで侵入しているので、かなり苦しいと思うのだが妖艶な表情のまま大きく喉を上下させる。
そのまま余韻に浸るように数度腰を打ち付けてから全く力を失わないペニスを左千夫くんの口から引き抜いた。
「はっ……ッ、ご馳走様でした…っ、と、九鬼…?」
「ん?ベッド行こ?」
左千夫くんの腕を引っ張り、腰を抱き寄せるとそのままお姫様抱っこしてベッドまで運ぶ。
先に彼をベッドへと下ろすと、サイドの机からコンドームを取り出しピアスの上からかぶせるようにして付けていくと同時に左千夫くんの足の間に割って入り陰嚢を掌で刺激しながら彼のアナルへと指先を添わせた。
「いきなりピアスでグリグリしても芸がないから、ゴム付けとくネ……て、左千夫くん、ここ、お風呂でならしてきた?」
「……はい。面倒でしょ?」
「もー、左千夫くんはホントわかってないなぁ。一ヶ月ぶりの、左千夫くんのお尻の穴、愉しみにしてたのにー!……それとも一人で弄って遊んでた?」
「残念ながら、僕は自慰に後ろは使いません。」
「うん、知ってるヨ」
従順にはなったが、彼はこんなやり取りで頬を染めてくれたりはしない、不思議そうにボクを見つめるだけだ。
アナルに触れた指先にヌルっとした液体が触れた。
左千夫くんは自分で中を解してきてくれたらしい。
本当だったらすべてボクがやってあげたかったことだが、昔だったら絶対ありえない行為に体に熱が宿るのがわかる。
めちゃくちゃ興奮しそうなのを耐えて左千夫くんに覆い被さっていく。
左千夫くんのネックレスについているリングは僕が左の小指につけているものとお揃いだ。龍鬼頭〈ロングゥイトウ〉の継承者であるボクとその伴侶に渡すリングだ。
小さい頃奴隷市場で彼に出会ったとき、彼に一目惚れしたボクは彼に継承者の証であるリングを無理矢理手渡した。
その時は彼を飼う事はできなかったのだけれど、またこうして会うことができた。
そして、彼は奴隷という身分でありながらこのリングを隠し持ち、僕の元へと返してくれた。
久々に出会った当初は僕のことをすっかり忘れていたが、今はもう思い出したようだ。
そして、彼が大切に隠し持っていたリングは今、ボクの左の小指に嵌っている。
左千夫くんがネックレスに付けているリングはちゃんと告げてはいないが、伴侶に捧げるものだ。
左千夫くんは賢いので気づいていると思う。
だから、決して貰ってくれたわけではない。
「預かっておきます」と、しか言ってくれないんだ。
左千夫くんの首にかかっているリングに口づけし、ゆっくりと性器の先端で後孔の入口を弄った。
「左千夫くん、一ヶ月も会えなくて寂しかった?」
「いいえ、…別に。」
そうだ、彼はこういう奴だ。
ボクの前で恥じらいなく服を脱ぐし、ヤキモチを焼いたりもしない。
きっとボクが女を抱いてきたって飄々としているのだろう。
いつも通りの返答に唇を尖らせようとした瞬間、彼が左手を掬いボクの小指のリングに口づけした。
「ああ、でも、貴方の傍にいられないのは不安でした。」
静かに笑みを湛えながら告げた左千夫くんにはいつもの様な挑発的な様子は無くて、この言葉は真に受けていいものか分からないのに、自分の心が一気に彼に侵食されてしまった。
昔は絶対に言ってくれなかった言葉に心が不意をつかれる。
乱れた心境を隠すように腰をグラインドさせ、ボクの性器を左千夫くんの中に捩じ込んだ。
「──────ッ、く、きっ、」
馴らしたと言っても最低限しか開かれていないアナルはボクのペニスには狭く、無理矢理押し拡げながら根本付近まで挿入する。
左千夫くんの体が一際大きくはね、ボクの左手を握りしめた。
その表情は隠しているが苦悶の翳りが見える。
無理矢理開かれる躰は辛いのだろう、慣らしてくれていたので裂けはしなかったようだがバキバキのボクの肉棒はかなり暴力的だと思う。
ねっとりと絡みついてくる腸壁に持っていかれないように腹筋に力を入れながら奥へ奥へと左千夫くんが好きなところを重点的に擦りながら侵入していく。
「左千夫、くん、っ…きもち、いいの?」
一頻り内部に馴染ませるように抜き差しさせると、また中の絡み具合が変わってきた。
内腿が縋るようにボクの体を挟み込む。
喘ぎ声を我慢するように、顔を背けている左千夫くんが視線だけ此方に流して小さく一度だけ頷く。
それだけでこんなに歓喜してしまえるのだから、ボクはホントウに左千夫くん馬鹿だと思う。
単調に中を穿っていた腰の動きを変え、前立腺を狙うように突き上げると左千夫くんの体が大きく撓った。
「よいしょっ、と、左千夫くんが可愛すぎて、もちそうにナイ…ッ、責任取ってよ…ネ」
キュゥゥと絡みついてくる襞を感じで熱を逃がすように大きく息を吐く。
左千夫くんの結ばれた唇を開きたくて、握りしめられている左手を一度解くと、左千夫くんの左脚を肩に掛けてからまた彼の右手の指を絡めるようにして繋ぐ。
ゴム越しでなかったら既に持っていかれていただろう左千夫くん中を弄りながら、痴態を見下ろす。
少し眉間に皺を寄せ、頬を上気させ、引き攣りそうな呼吸を長く吐くことで快楽を逃している事がうかがい知れる。
左千夫くんはボクの視線に気づいたようで、顎を少し上げたまま視線だけで見詰めてくる。
「九鬼………ッ………幾らでも、責任は、もち、ますよ…ッ───んっ!」
艶やかに微笑みながら落とされた言葉は先程とは違って挑発の色合いを含んでおり、ボクの打ち付けに合わせるように左千夫くんは腰を揺すってくる。
過ぎた締め付けに片目をギュッと瞑るようにして耐えてから、少し前傾姿勢になって肉の音を響かせるようにして腰を打ち付けた。
「イくよ…ッ、まだまだ、終わんないから、覚悟しといて…ネ?………ッ」
「─────────ッ!!」
激しく抜き差しを繰り返し、左千夫くんの中のゴムの中で白い液体を吐き出す。
左千夫くんも声なく達したようで、自分の腹に濃い白濁液をぶち撒けていた。
まだまだ、性器は痛いくらいに勃起したままだが、射精後の気怠さに少し意識を奪われ、腹に出してしまった濃い精液を勿体無いなと思いつつ指で辿る。
不意に左千夫くんが起き上がって来ようとしたので、肩に担いでいた脚を外してやる。
一緒に繋いでいた手も離したのでボクの首に両手を巻きつかせるようにして左千夫くんが抱きついてきた。
「おかえりなさい、白翼〈バイイー〉……会いたかった。」
左千夫くんが身内しかしらないボクの本当の名前を呼ぶ。
耳元に流れ込む艷やかで掠れた声、跳ねる呼吸、甘い香りがする相手。
あ、コレ、駄目なやつだ、と、思った瞬間には既に遅く、ボクは“トんだ”。
これは絶対左千夫くんが悪いと思う。
▲▲ sachio side ▲▲
久々のセックスと1ヶ月ぶりの射精に、熱と一緒に想いも吐き出したくて彼に言葉を綴った。
九鬼の性器は大きいし《霊ヤラレ》 で更にバキバキになっているので、初めこそ受け入れるのは辛いが、ゆっくりと中を開かれていく感覚に快楽しか感じず、正直最初は戸惑った。
が、気持ちいいこととして受け入れる事にするとなんとか自分を保つ事ができるようにはなった。
セックスとはそういうものだと。
耳元で気持ちを吐露する。
どうせいつかは離れていくと分かっているので僕は相手の邪魔にならないだろう言葉は伝える事にしている。
何があっても僕からは離れる事は無いのだから。
僕の背中を撫でるように手が回ってくる。
九鬼は一度腰を引き、僕をうつ伏せの状態へと回転させる。
正直こっちの体勢のほうが声を殺しやすいし、彼の表情で煽られることもないので素直にうつ伏せになる。
ここが間違いだった。
ゴリっと、肩が嫌な音を立てる。
慌てて後ろに視線を遣るが彼の表情を見るよりも速くもう片方の肩も折り曲げられるようにして抜かれてしまう。
マズい、九鬼がトランス状態へ入っていると知覚すると、同時に背後から僕のアナルにペニスが割り入ってくる。
「─────ンンッ」
背中からベッドに押さえつけられ、尻だけ少しあげた間抜けな格好のまま強引に中を荒らしてくる攻めに自然と眉が寄る。
九鬼が、“トぶ”と先ず僕の自由を奪ってくる。
いつもは大体彼の能力で拘束されるのだが、今日は肩を抜かれてしまった、片方だけならまだしも両方抜かれてしまうとこの体勢では如何することも出来ない。
ただ、別にトランス状態へと入ったからと言ってめちゃくちゃにされる訳ではない。多少挿入は荒いけれど九鬼が気が済むまでジッとしていれば何事もなく終わることは何度か体を重ねていくうちに分かった。
変に逃げたり否定の言葉を向けると暴力が返ってくる。
なので、九鬼が満足するまで体を差し出せばそれで終わる。
無論、そこまで付き合うのは此方も限界までイくので、僕も満身創痍で意識を失うし、後ろの穴の感覚が無くなるまで酷使されるのだが。
「………………ッ、……………………ん、ん。」
無遠慮に抜き差しされるペニスを余り深く咥え過ぎないように不自由な体勢の中で腰を逃がす。
此処からは長期戦だ、なるべくイかないにこしたことはない。
そんな事を考えていると九鬼の躰が震える。
どうやらまた射精したようだが、トランスに入ってるときはこの継ぎ目の休憩がない。
普通はイった後直ぐは痛かったり気持ち良すぎて動けなくなりそうなものだが、そこはもう、九鬼だからとしか言いようがない。
続いて行われる抽挿にいくら腰を逃しているとは言え、堪らず僕も射精した。
シーツと腹に挟まれたまま白濁液を飛ばしたため生温かい精液に肌が粟立つ。
必死に声を殺し、歯を食いしばる、が九鬼の性器ピアスが奥の壁を穿ったれた瞬間、小さく声を漏らしてしまう。
「……………………ァっ、…………!っ、ん……!……!」
トランス状態に入っても九鬼は僕の感じている場所を見逃さない。
声を上げてしまえば角度を付けて、僕が感じ切るようになるまで同じトコロを亀頭の裏で擦りあげてくる、途中震えたので多分彼は射精している。
今で、4回目、…後10回、いや、20回位イけば解放してくれるだろう。
イイトコロを擦られて湧き起こる射精感に躰を萎縮させる事でグッと耐えて、熱を逃がすようになるべく息を吐く。
でも、このトランス状態の彼とのセックスも悪くはない。
『左千夫くん、左千夫っ、くん、あいしてる、あ、いして、はっ、る、離さない、離さないからッ』
そんな情熱的な、余裕のない言葉を九鬼は壊れた機械のようにエンドレスに繰り返す。
もちろん小さく呟くような声だが快楽に呑み込まれるまでは僕の耳にはそれは届く。
まるで永遠に愛してもらえるような錯覚に浸ってしまって僕も小さく躰を震わせた、その腸壁に搾り取られるように九鬼も体液を放つ。
後、19回……。
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
おかしい、もう既に3時間くらい経ってそうだ。
いつもならもう、僕を抱きしめて眠っている。
どう考えたって彼は30回以上イっている。
「ぁ!─────ヒッ、く、きッ、ァァッ!ぁっ!!」
九鬼に中を嬲られ過ぎて既に体全体が性感帯だ。
また、背中に歯を立てられて躰は震えるがもう精液は滴るほどにしか出ない。
セックスが止まらない、背中も噛まれまくられてもうどこを犯されているか分からなくなってきた。
汗がじっとりと体を包み、呼吸は弾み、髪は完全に解けては居ないが三つ編みが緩くなってきている。
腹の下のシーツがビショビショで冷たさすら感じる。
相変わらず九鬼は僕の名前をずっと呼んでいる。
その健気な姿に浮かされるのだが、はっきり言って感じすぎて辛い。
もう、胎内でコンドームも破れてしまったのだろう、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が部屋中に響きわたる。
「ん────ッ、あ、あ、あ、…っ、あ!」
ペニスのピアスが腸壁の背中側を突き始めて自然と抑えつけられている体が撓る。
もう、腰の感覚が無くて巧く彼の性器を逃がせない。
止めて、と、口にしたいがソレはタブーである。
殴られる事が分かっているからだ。
塞がらなくなった口からは耳を塞ぎたくなるような掠れた声が漏れる。
また、九鬼が震えた後、ペニスが抜け落ちた気がしてやっと終わったのかと安堵したような視線を肩越しに彼に向けた。
すこし乱暴に仰向けに転がされると、グッと両足を肩に担ぎ上げられた。
まだ終わっていないと分かり、双眸を眇めた瞬間に最奥まで穿たれた。
「────────ッあああああっ!!」
悲鳴のような矯声が漏れる。
体を二つに割かれるかのような衝動に僕は大きく体を痙攣させる。
残滓まで履きが出すようにペニスは震えるが勿論止まってくれるわけもなくピストン運動が始まる。
声を引き攣らせ、躰を痙攣させ九鬼のペニスを締め上げるがもう限界だ。
どうしても腕を動かそうとして肩に激痛が走る。
ソレすらも快楽に置換されていき大きく躰を震わした。
もう、空っぽのペニスは震えるだけで僕は目元を赤く染める。
「ンンッ、ンーっ!ひぅっ!!……………ぁ!ぁ!」
過ぎた快楽は残酷だ。
しかも九鬼は前立腺をピアスで抉るように角度をつけてピストン運動をし始めた。
流石にゴリゴリと硬いもので擦られる初めての感覚に首を振り。
「も、無理、……やめッ───────ッ!!」
否定の言葉を放った瞬間、ゴツっと鈍い音が頬から響いた。
しまったと思ったときには遅く、鋭い眼光をした九鬼が何かブツブツを言いながら、僕を殴る。
咥内に広がる鉄の味にグッと奥歯を噛みしめる。
呼吸が引き攣る、勿論快楽も止むことがなく腰を打ち付けられて背中が撓る。
前立腺を九鬼の性器のピアスの二つの玉がなぞる様に思いっきりこすり上げてくる。
無理矢理引き起こされる射精感に思考がショートしそうだ。
『どうして、…どうして、受け入れてくれないの?ッ……受け入れてくれないなら、キミを殺し…て、ボクも、死ぬ…、キミはボクだけのものだよ…ボクも……』
何とか耳が拾った声に全身が慄いた。
狂気じみた言葉に静かに彼を見上げると捨てられた仔犬みたいな表情に僕の思考は固まった。
次の瞬間、彼の指が僕の首を締め上げた。
「────ぐ!───ぅ、…!………!…!!」
息ができない、手も動かない。
締めると言うよりも圧し折るに近い力で締め付けられていくと血流を塞がれる。
このまま本当に死ぬかもしれない。
こんな状態でも九鬼が腰の動きを止めないから僕は快楽を感じてしまう。
気持ちいい、愛してる、死にたくない、彼のものになりたい。
酸欠の中色々な思いが交錯して脳が焼けるような快楽に身を焦がす。
彼になら殺されても別に良いのだが、その後に彼が死ぬのは困る。
薄れる意識の中で、僕は最後の賭けにでた。
此方を見詰めてくる今にも泣き出しそうな視線に自分の瞳を絡めてゆっくりと笑みを湛える。
そして、『あ い し て い ま す よ 』と、唇を動かした。
九鬼の首を締める手が一瞬緩む。
その瞬間を逃さず、腹筋を勢い良く使って。
僕は彼に頭突きを繰り出した。
ゴツン!!!!
「──────っだぁ!!も、左千夫くん、なにする…て、あれ?」
嗚呼、もう色々最悪だ。
どうやらトランス状態はとけたようだった。
こんな戻り方もあるのかと、余韻に浸る間もなく僕はベッドへと沈み盛大に咽る。
ゲホゲホと何度も咽せ、酸素を吸いながら体中に血液を巡らせる。
「ゲホッ、…ハッ…ッおかえりなさい…九鬼?」
間抜けな顔をしている相手を下からだが見下すように笑みを浮かべ、先程と同じような言葉を放ってやる。
九鬼は状況が飲み込めず視線をキョロキョロとさせている。
散々なセックスだったが九鬼の色んな表情がみれたので良しとしよう。
呼吸を整えながら中に残っている九鬼自身を締め上げて僕は最後にまた軽くイった。
End
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※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
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