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過去編(高校生)
幸福な時間③
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【日当瀬 晴生】
千星さんが可愛い。
こんなに可愛いと少しいたずらしたくなる。
俺も男だなっと思い、小さく抜く様な笑みを浮かべてしまった。
上を向かそうと、俺の顔を滑る彼の指が心地よい。
それでも少しの間は上を向くことなく。
小さなピンクの乳首を吸ったり、唇で挟んだりを繰り返す。
満足したところで小さく笑みを浮かべながら上を向いた。
俺の頬も紅潮していることだろう。
「どうしました、キス、して欲しんですか?」
そんな質問を掛けるけど、俺の視界に入った唇に答えを待つ余裕はなく、唇を重ねる。
浅めに何度も啄んで、リップ音を立てる。
親指で先端を捏ねる様にしながら、竿を扱く。
アナルと絶え間なく指をバラバラに動かして、前立腺を擦り上げ、親指で陰嚢を転がした。
指を離さないと言うように締め付けるここにはやく自分のものを入れたくて仕方がない。
射精を導くように、ぐりっと痛くない程度に尿道口を抉った。
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【千星 那由多】
俺の言葉をイタズラに無視するかのように、晴生は乳首を執拗に攻めた。
もちろんアナルの指使いやペニスを扱く手も止まらない。
「んっ、…あっ…は、るき……っ」
少ししてから、晴生は小さく笑いながら俺に問いかける。
その表情と言葉に胸が高鳴ってしまい返答に困っていると、俺が答える前に晴生は唇を重ねてきた。
全部見透かされているんだろうか。
なんだかその行動にさえ腰が疼いてしまい、更に下半身が熱く硬くなっていく。
晴生が愛おしくて仕方なくなり、軽く触れた唇を開き、舌を絡め貪るようにキスを続ける。
「ん、っく…!…んんっ…」
余裕のない息が唇の隙間から漏れる。
攻めたてられるアナルと、ペニスは完全に快感を放つ寸前まで押しやられていった。
唇を一旦離し、晴生の顔を少し引き離す。
「はるッ…アッ…俺っ、イ、イく……ッ」
熱を帯びた視線で見つめ合うと、自然と腸壁が締まっていき、お互いの身体が触れ合った部分が溶けるように熱くなっていった。
晴生はいいですよ、と呟くと、更に前立腺を擦り上げペニスを射精へと導いていく。
「あッ、いあっ!はるきッ!ぃイッ、ク………んんッ―――――――!!!!」
身体を反らし、眉を顰めながら俺は晴生の手の中へと思い切り射精した。
ビクビクとペニスが波打ち、身体全身に射精の快感が響き渡る。
こうやって晴生にイかせてもらうのは何度目になるだろう。
そんなことを考えながら、息を荒げ、晴生の肩にぐったりと項垂れるようにもたれ掛った。
「はっ…はぁッ…きもち、よかった……」
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【日当瀬 晴生】
千星さんが絶大な色気を放ちながら射精した。
なんとか、俺の鼻血も出ないようになったけど、次はちょっと意地悪したい心が芽生えてきて困る。
射精感を長引かせるようにアナルの指を動かし、前立腺を刺激する。
俺の肩に凭れかかってきた千星さんの背中を優しく撫でてから、俺にとってのひと仕事が始まる。
前もここまでは良かったんだ、ここまでは。
俺はハンドクリームと一緒に取りだしたコンドームに手を伸ばす。
今宵一番の難関かもしれない。
アナルの手はそのままにそれを口に挟んで破り、中身を出す。
何度も練習した。
右手でも、左手でも嵌めれるようになった。
あれだけ、練習したんだから大丈夫だ。
そう自分に言い聞かせて、先端にゴムを被せる。
そのまま性器の上を滑らせるように、途中で引っかからないように気をつけながら一気に根元まで引っ張ってきた。
「で、できた―――!できましたよ、千星さん」
一発で成功した喜びに思わず声を上げてから、はっとした。
千星さんも苦笑していたので、はぐらかす様に額へとキスをした。
ムードぶち壊しだ…。
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【千星 那由多】
イった後の脱力感はいつも通りだったが、俺はまだ少し緊張していた。
そう、ここからが今日の本番になるんだろう。
前回のリベンジが待っている。
もたれ掛けていた頭をあげると、晴生はコンドームを取り出していた。
その行為を黙って見つめていると、器用に片手でペニスへと装着しはじめた。
思わず、おお!と声があがりそうになったが、ムードをぶち壊しそうだったのでぐっと堪える。
しかし、次の瞬間それは無駄だったことに気づいた。
「で、できた―――!できましたよ、千星さん」
そう言った晴生の言葉に苦笑してしまう。
結局こいつがムードをぶち壊してしまったからだ。
別に嫌ではない、前回めちゃくちゃ落ち込んでたから、すごい練習してくれたんだろう。
俺のためにしてくれたのかと思うとなんだか胸の奥底がむずかゆくなり、自然と顔がにやけてくる。
はぐらかすように額にキスを落とした晴生が無性にかわいくなってしまい、ぎゅっと身体を抱くと、優しく頭を撫でた。
「……ありがと…」
小さく呟く、それが精一杯の今の俺の言葉だった。
そのまま愛おしさを表現するように、首筋に何度も口づけ、耳を甘噛みしながら、形をなぞる様に舌を這わせた。
手を晴生のペニスへと伸ばすと、コンドームの上から軽く扱いてやる。
これが俺の中に入るのかと思うと、さっき射精したばかりのペニスがすぐに反応を示してしまいそうだった。
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【日当瀬 晴生】
彼はありがとう、と、言った。
ムードをぶち壊した、俺を窘める訳でもなく、励ます訳でもなく、気にしないでと、言う訳でも無く。
ありがとう、と、礼を述べられた。
改めてこの人を尊敬して良かったと思う。
俺はこの人に一生ついていきたい、そう思った。
「ン。…もう、いいですよ……千星さん…」
改めて相手の顔を見つめる。
扱いている手を止めさせそれからフッと抜くように笑みを浮かべた。
アナルの指で中を割り開くように刺激してから、指を引き抜く、それと同時に俺のペニスを宛がい、ゆっくりと挿入していく。
「―――――ッ、……ン。」
初めての挿入に息が漏れた。
ペニスを包み込むような圧迫感に直ぐ射精感が押し寄せる。
それをぐっと、我慢しながら奥まで押し込むと、それだけで達成感が得られた。
今、俺は千星さんと繋がっている。
彼の腰を片手で掴み、もう片手は指を絡めるように繋いだ。
「……やっと、あなたと、繋がれた………。俺は、幸せ者ですね。」
余裕が無い中でも、自然と優しい笑みがこぼれた。
そうさせてしまうのが彼の魅力の一つでもある。
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【千星 那由多】
晴生は俺の手を止めると、ふっと笑みを浮かべる。
ああ、ついにかと、小さな覚悟を決めた。
宛がわれたペニスに一瞬アナルを締めてしまいそうになったが、力を抜き晴生を受け入れていく。
ゆっくりと侵入してくるそれに、小さく息が漏れた。
「…あッ………ぅ…」
やばい、なんか、優しすぎて逆に怖い。
一瞬泣きそうになってしまったのをぐっと堪えると、熱を持ったペニスは奥まで押し込まれて行った。
初めての晴生の感触が腸壁いっぱいに広がり、胸の中に色んな感情が込み上げていった。
どう言い表せばいいのか、とにかく嬉しいのだけれどこの幸せが怖い。
巽との行為の罪悪感が少なからずあることに、軽く唇を噛みしめる。
晴生が指を絡めてきたのでハッとして、俺も同じように指を絡め潤んだ目で彼を見つめた。
「……やっと、あなたと、繋がれた………。俺は、幸せ者ですね。」
その言葉に急に恥ずかしくなり、腸壁がキュッと収縮したのがわかった。
優しい笑みに心臓は高鳴りを止めず、複雑だった感情がひとつに纏まる。
「ん…俺も…すっごい……幸せ…」
語尾の言葉が掠れ、本当に涙腺がヤバくなってしまったので、それを隠すように晴生の唇に優しく触れた。
もう巽の事は考えないでおこう。
今のこの幸せを噛みしめていればいいんだ。
ずるいのかもしれない、もちろん晴生にはとても悪いことをしている。
でも、晴生と繋がれたことが幸福で、泣きそうなほど嬉しい。
そして、俺は、やっぱり晴生が―――――好きだ。
【日当瀬 晴生】
千星さんが可愛い。
こんなに可愛いと少しいたずらしたくなる。
俺も男だなっと思い、小さく抜く様な笑みを浮かべてしまった。
上を向かそうと、俺の顔を滑る彼の指が心地よい。
それでも少しの間は上を向くことなく。
小さなピンクの乳首を吸ったり、唇で挟んだりを繰り返す。
満足したところで小さく笑みを浮かべながら上を向いた。
俺の頬も紅潮していることだろう。
「どうしました、キス、して欲しんですか?」
そんな質問を掛けるけど、俺の視界に入った唇に答えを待つ余裕はなく、唇を重ねる。
浅めに何度も啄んで、リップ音を立てる。
親指で先端を捏ねる様にしながら、竿を扱く。
アナルと絶え間なく指をバラバラに動かして、前立腺を擦り上げ、親指で陰嚢を転がした。
指を離さないと言うように締め付けるここにはやく自分のものを入れたくて仕方がない。
射精を導くように、ぐりっと痛くない程度に尿道口を抉った。
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【千星 那由多】
俺の言葉をイタズラに無視するかのように、晴生は乳首を執拗に攻めた。
もちろんアナルの指使いやペニスを扱く手も止まらない。
「んっ、…あっ…は、るき……っ」
少ししてから、晴生は小さく笑いながら俺に問いかける。
その表情と言葉に胸が高鳴ってしまい返答に困っていると、俺が答える前に晴生は唇を重ねてきた。
全部見透かされているんだろうか。
なんだかその行動にさえ腰が疼いてしまい、更に下半身が熱く硬くなっていく。
晴生が愛おしくて仕方なくなり、軽く触れた唇を開き、舌を絡め貪るようにキスを続ける。
「ん、っく…!…んんっ…」
余裕のない息が唇の隙間から漏れる。
攻めたてられるアナルと、ペニスは完全に快感を放つ寸前まで押しやられていった。
唇を一旦離し、晴生の顔を少し引き離す。
「はるッ…アッ…俺っ、イ、イく……ッ」
熱を帯びた視線で見つめ合うと、自然と腸壁が締まっていき、お互いの身体が触れ合った部分が溶けるように熱くなっていった。
晴生はいいですよ、と呟くと、更に前立腺を擦り上げペニスを射精へと導いていく。
「あッ、いあっ!はるきッ!ぃイッ、ク………んんッ―――――――!!!!」
身体を反らし、眉を顰めながら俺は晴生の手の中へと思い切り射精した。
ビクビクとペニスが波打ち、身体全身に射精の快感が響き渡る。
こうやって晴生にイかせてもらうのは何度目になるだろう。
そんなことを考えながら、息を荒げ、晴生の肩にぐったりと項垂れるようにもたれ掛った。
「はっ…はぁッ…きもち、よかった……」
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【日当瀬 晴生】
千星さんが絶大な色気を放ちながら射精した。
なんとか、俺の鼻血も出ないようになったけど、次はちょっと意地悪したい心が芽生えてきて困る。
射精感を長引かせるようにアナルの指を動かし、前立腺を刺激する。
俺の肩に凭れかかってきた千星さんの背中を優しく撫でてから、俺にとってのひと仕事が始まる。
前もここまでは良かったんだ、ここまでは。
俺はハンドクリームと一緒に取りだしたコンドームに手を伸ばす。
今宵一番の難関かもしれない。
アナルの手はそのままにそれを口に挟んで破り、中身を出す。
何度も練習した。
右手でも、左手でも嵌めれるようになった。
あれだけ、練習したんだから大丈夫だ。
そう自分に言い聞かせて、先端にゴムを被せる。
そのまま性器の上を滑らせるように、途中で引っかからないように気をつけながら一気に根元まで引っ張ってきた。
「で、できた―――!できましたよ、千星さん」
一発で成功した喜びに思わず声を上げてから、はっとした。
千星さんも苦笑していたので、はぐらかす様に額へとキスをした。
ムードぶち壊しだ…。
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【千星 那由多】
イった後の脱力感はいつも通りだったが、俺はまだ少し緊張していた。
そう、ここからが今日の本番になるんだろう。
前回のリベンジが待っている。
もたれ掛けていた頭をあげると、晴生はコンドームを取り出していた。
その行為を黙って見つめていると、器用に片手でペニスへと装着しはじめた。
思わず、おお!と声があがりそうになったが、ムードをぶち壊しそうだったのでぐっと堪える。
しかし、次の瞬間それは無駄だったことに気づいた。
「で、できた―――!できましたよ、千星さん」
そう言った晴生の言葉に苦笑してしまう。
結局こいつがムードをぶち壊してしまったからだ。
別に嫌ではない、前回めちゃくちゃ落ち込んでたから、すごい練習してくれたんだろう。
俺のためにしてくれたのかと思うとなんだか胸の奥底がむずかゆくなり、自然と顔がにやけてくる。
はぐらかすように額にキスを落とした晴生が無性にかわいくなってしまい、ぎゅっと身体を抱くと、優しく頭を撫でた。
「……ありがと…」
小さく呟く、それが精一杯の今の俺の言葉だった。
そのまま愛おしさを表現するように、首筋に何度も口づけ、耳を甘噛みしながら、形をなぞる様に舌を這わせた。
手を晴生のペニスへと伸ばすと、コンドームの上から軽く扱いてやる。
これが俺の中に入るのかと思うと、さっき射精したばかりのペニスがすぐに反応を示してしまいそうだった。
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【日当瀬 晴生】
彼はありがとう、と、言った。
ムードをぶち壊した、俺を窘める訳でもなく、励ます訳でもなく、気にしないでと、言う訳でも無く。
ありがとう、と、礼を述べられた。
改めてこの人を尊敬して良かったと思う。
俺はこの人に一生ついていきたい、そう思った。
「ン。…もう、いいですよ……千星さん…」
改めて相手の顔を見つめる。
扱いている手を止めさせそれからフッと抜くように笑みを浮かべた。
アナルの指で中を割り開くように刺激してから、指を引き抜く、それと同時に俺のペニスを宛がい、ゆっくりと挿入していく。
「―――――ッ、……ン。」
初めての挿入に息が漏れた。
ペニスを包み込むような圧迫感に直ぐ射精感が押し寄せる。
それをぐっと、我慢しながら奥まで押し込むと、それだけで達成感が得られた。
今、俺は千星さんと繋がっている。
彼の腰を片手で掴み、もう片手は指を絡めるように繋いだ。
「……やっと、あなたと、繋がれた………。俺は、幸せ者ですね。」
余裕が無い中でも、自然と優しい笑みがこぼれた。
そうさせてしまうのが彼の魅力の一つでもある。
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【千星 那由多】
晴生は俺の手を止めると、ふっと笑みを浮かべる。
ああ、ついにかと、小さな覚悟を決めた。
宛がわれたペニスに一瞬アナルを締めてしまいそうになったが、力を抜き晴生を受け入れていく。
ゆっくりと侵入してくるそれに、小さく息が漏れた。
「…あッ………ぅ…」
やばい、なんか、優しすぎて逆に怖い。
一瞬泣きそうになってしまったのをぐっと堪えると、熱を持ったペニスは奥まで押し込まれて行った。
初めての晴生の感触が腸壁いっぱいに広がり、胸の中に色んな感情が込み上げていった。
どう言い表せばいいのか、とにかく嬉しいのだけれどこの幸せが怖い。
巽との行為の罪悪感が少なからずあることに、軽く唇を噛みしめる。
晴生が指を絡めてきたのでハッとして、俺も同じように指を絡め潤んだ目で彼を見つめた。
「……やっと、あなたと、繋がれた………。俺は、幸せ者ですね。」
その言葉に急に恥ずかしくなり、腸壁がキュッと収縮したのがわかった。
優しい笑みに心臓は高鳴りを止めず、複雑だった感情がひとつに纏まる。
「ん…俺も…すっごい……幸せ…」
語尾の言葉が掠れ、本当に涙腺がヤバくなってしまったので、それを隠すように晴生の唇に優しく触れた。
もう巽の事は考えないでおこう。
今のこの幸せを噛みしめていればいいんだ。
ずるいのかもしれない、もちろん晴生にはとても悪いことをしている。
でも、晴生と繋がれたことが幸福で、泣きそうなほど嬉しい。
そして、俺は、やっぱり晴生が―――――好きだ。
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