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過去編(高校生)
赤ずきん②
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【日当瀬 晴生】
オオカミが急に俺に飛びかかってきた。
慌てて彼を呼ぶが、彼は謝罪しながら俺の首筋を舐めるばかりだった。
本当にお腹が空いているんだな、と、思った俺はなんだか、相手が可愛く思えてしまった。
「俺は日当瀬晴生って言います。貴方はなんて言うんですか?」
首にうずまる顔を頬に手をくべることで引き上げる。
そしてその口にチュっと触れるだけのキスを送る。
これだけで、彼の空腹は収まらないと分かっていたが、今は無性にそうしたかった。
「すいません。俺、今、オオカミさんの好きそうなもの、持ってなくて。
おつかいが終わったら持ってきますね?」
ゆったりと笑みを湛えると彼のふさふさの髪を撫でてやる。
獣の耳もゆっくりと擦る様に撫で、俺はキスを繰り返した。
震える体を落ち着かせるようにと背中を何度も撫でた。
-----------------------------------------------------------------------
【千星 那由多】
赤頭巾は俺の行為を怖がりも拒否もしなかった。
自分から離れなければならないのに、首筋を舐めるだけでも人間の味が口内へと広がった。
もちろん空腹は満たされるわけがなかったが。
ふいに顔を引き上げられると、彼は自分の名前を言った後、俺の名前を聞く。
翠瞳がじっと俺の目を見つめ、その視線に少し目を逸らしてから自分の名前を告げた。
「お、俺の名前は…ナユタ」
照れながらそう言うと彼、ハルキは俺の唇へとキスを落とした。
驚いて身体がビクリと跳ねたが、嫌じゃなかった。
寧ろ、柔らかい唇は肌を舐めるよりも食欲をそそり、それと同時にすごく気持ちがよく初めての感覚が身体中を駆け巡った。
ハルキは優しく俺に声をかける。
人間がこんな俺に優しくしてくれる事に少し泣きそうになりながら、繰り返されるキスを受け入れる。
おいしい。
人間とのキスってこんなにおいしいモノなんだ。
肉を食らうのと同等なくらい、脳内や心が満たされていく。
俺は夢中でハルキの唇を貪った。
始めは唇を啄むだけだったが、舌が彼の舌に触れると、そのまま中を味わう様に絡めとった。
自然と食欲ではなく、性欲の本能が下半身へと熱を持ち宿りだしていた。
-----------------------------------------------------------------------
【日当瀬 晴生】
なんかすっげぇエロい。
こんなの初めてだ。
性欲ってのは俺に取って余り重要じゃないものなんだけど、今はそれが前へと出てきてる。
「ナユタさん?……ン。ナユタさんとのキス……気持ちいいです。」
自然と深まった口付け、その分那由多さんに密着することとなり、反応した那由多さんの下半身が俺に触れた。
「ふっ…ナユタさんの……大きくなってますよ?
食べるものは無いですが…こっちくらいなら。」
そう告げると俺はナユタさんのズボンのような毛皮に手を突っ込む。
既に熱を持ち始めている性器を上下に扱きながら、空いた手は飽くなき手つきで耳を撫でる。
ふわふわした毛の感触が溜まらず気持ちいい。
勿論、唇もずっと繋がったままだ。
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【千星 那由多】
「ん…ッ……俺も…」
気持ちイイ。
腹が減っているからだろうか。
人間の味に混ざって快感が押し寄せてくる。
そのまま貪るようにキスを続けていると、膨れた下半身がハルキへと触れてしまった。
さすがに身を引こうかと思った瞬間、ハルキはズボンの中へと手を突っ込んできた。
「んぅッ…!」
触れられたペニスは固く勃起し、ハルキの冷たい手に身体が跳ねた。
上下に優しく扱かれながら耳を触られると、唇を重ねている隙間から声が漏れる。
「んぁっ!…耳ッ…、ダメ、
ペニスを扱いている手も気持ちよかったが、耳を触られるとくすぐったい様な気持ちいい様な妙な気分になり、身体が小刻みに震えた。
耳は触られる度にビクビクと動き、尻尾は快感で垂れ下がっている。
オオカミとして情けない姿を人間に見せてしまっていたが、そんなこともうどうでもよかった。
次第に息が荒くなっていき、頬は熱くなっていく。
俺も何かしてあげなければと、ハルキの下半身へと手を伸ばし、服の上からペニスを擦るように触った。
-----------------------------------------------------------------------
【日当瀬 晴生】
「耳、気持ちいいんですね。」
オオカミのナユタさんの性感帯がここにも有るみたいだ。
ナユタさんのペニスをズボンから引きずり出し、反応し始めた俺のものを触るナユタさんの手に握らせた。
そして、俺は服越しに腰を揺らして擦りつける。
「自分でシてください。俺はこっち、触ってますから。」
俺の性器も下着の中でパンパンに膨れて辛かったが構わず、腰を揺らしてナユタさんのものに擦りつける。
そして両耳を先っぽを引っ張ったり、根元を擽ったりといろんな刺激を与えていってやる。
長かったキスを銀糸を伝わせながら外すと、はむっと耳を唇で咥えて引っ張る。
耳の他にも気持ちいい所があるかと探すようにふさふさの尻尾を手に取り軽く引っ張ってみた。
-----------------------------------------------------------------------
【千星 那由多】
ハルキに自分のモノを触るようにと促されると、俺は少し恥ずかしかったが言われるがままに自分のペニスを扱き始める。
間近にあるハルキの顔も余裕がなさそうな表情だったが、そんな表情を見ていると少し興奮してしまった。
その間もハルキに耳を弄られ、身体は過剰に反応していた。
それと共にペニスもガチガチに硬くなっていく。
俺はセックスをしたことがなかったので、耳が性感帯になっていることは今まで知らなかった。
ましてや自分でする時だってこんな快感味わったことがなかった。
気持ちよすぎて甘い息が何度も漏れる。
「っは………ぅんッ……」
咥内を味わいながらハルキが耳を弄る快感に身を任せていると、唇を離された。
もっと貪っていたかったな、と思った瞬間に、耳を咥えられ尻尾を引っ張られた。
「ひあぁっ!!!」
塞がれていた唇がなくなったため、自分の喘ぎが思った以上に辺りに響いた。
ピンピンと尻尾を引っ張られる度に、気持ち良すぎて頭が真っ白になっていく。
口端から唾液が垂れると、緩んだ顔でハルキを見つめた。
「あっ……きもち、いッ………おかし、くなりそ…!」
息が荒くなり、扱いているペニスの手が自然と早くなっていった。
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【日当瀬 晴生】
「はっ……っ。尻尾も気持ち良さそうですね…。」
俺の愛撫に如実に反応を示してくれる様は純粋に嬉しかった。
しかし、目の前で乱れるオオカミのナユタさんは兎に角エロい。
自慰もまともにしない俺には刺激が強すぎる。 きっと俺の顔もナユタさんと同じように真っ赤だろう。
自分で自分のペニスを扱く姿は凄く卑猥で、早く満足させてあげないとこっちの身が持たない。
「ちょっと、尻、上げて下さい。」
ナユタさんの後ろの木に押し付けるようにして、尻を少しだけ上げさせる。
その隙間から、尻尾を通す。
ナユタさんからしたら尾をケツの下に引くような感じになるから気持ち悪いかもしれないが、
一緒に刺激してあげるのにはこれが一番だ。
そのまま、尻尾とナユタさんのペニスを絡め、ナユタさんの手ごと一緒に激しく擦り上げてやる。
そして、俺も獣になったかのように、ナユタさんの耳を舐めたり、唇で引っ張ったりを繰り返し、絶頂へと誘ってやる。
「ン。…好きなだけ、おかしく…なってください。」
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【千星 那由多】
「なに、す…っ?」
後ろの木へ押し付けられる形になると、尻のしたから尻尾を通された。
息を荒くしながらその行動を見ていると、ハルキは尻尾とペニスを絡ませ、俺の手と一緒に扱き始めた。
「!?―――ひぅっ!!」
ペニス、尻尾、耳、全ての性感帯が同時に刺激され、快感が身体中を駆け巡る。
こんなに気持ちいい行為は初めてだった。
俺は本能のままに声を荒げ、気持ち良すぎて目尻に涙がたまってくる。
ペニスの先から先走りがあふれ出し、手や尻尾に纏わりつく。
ハルキが耳を刺激すると共に、彼の吐息や声がこそばゆく身体が痙攣するように何度もビクついた。
「あっ、ハ、ルきぃ……も、無理……ぃッ…!!」
ペニスは欲望を放つように下半身に全ての熱が集まった。
扱いていない手を彼の背中へと回し、服をぎゅっと握りしめ、小刻みに喘ぐ。
「…イッ…イク、…出………っあああぁ――――!!!」
全てを解き放つように手の中や尻尾に思い切り射精した。
身体が反りながら何度か大きく痙攣し、溜まっていた涙が一筋流れた。
あまりの快感と興奮で多量に飛び出た白濁色の体液は、俺の腹やハルキの赤い服にも付着してしまう。
力なく握ったペニスは射精後も暫く脈打っていた。
「……ッあ、はっ…はぁ……ぅう…」
俺はそのままハルキの肩へ項垂れ呼吸を整えると、ぼんやりしていた脳内が今の状況に追いついてきた。
途端に自分の顔が熱くなっていく。
こんな姿を人間に見せるなんて、は、恥ずかしすぎる…!!
-----------------------------------------------------------------------
【日当瀬 晴生】
ぅ………。
オオカミナユタさんの絶頂は俺にはエロ過ぎた。
服の中で股間が痛いほど持ち上がっているのが分かる。
しかも、鼻血がでそうで俺は自分の口元から鼻に掛けてを押さえた。
「す…すいません!ちょっと調子に乗りました。」
そう告げながら、そそくさとナユタさんから零れた体液をパンの上に掛けていた付近で拭っていく。
俺の前でイってしまったからか、恥ずかしそうなナユタさんを俺はこれ以上見てられず。
綺麗に出来るだけすると、早々とナユタさんに背中を向ける。
「あ、あの!俺もうちょっと、薬草摘んでからいきますんで…!抜け道ありがとうございました!!」
居たたまれない俺は早口でそう告げてしまう。
それから、集中できないまま、雑草やら薬草やらを纏めて毟っていく。
-----------------------------------------------------------------------
【千星 那由多】
身体を拭いてもらう行為に何も言葉を返すことができず、俺は恥ずかしさで黙り込んでいた。
そのまま彼がこちらへ背を向けると、少し寂しくなってしまう。
また会えるかな、なんて言葉が喉を通りかけたが、彼の兄を助けられなかったことを思い出した。
友達になったって、仲間にバレて食べられるかもしれない。
もう、彼とは二度と会わない方がいい。
それが、彼にとっても俺にとっても幸せだと思う。
俺は射精で脱力した身体を立ち上げると、木の横に映えていた一輪の花を千切り、俺がいた場所へとそっと置いていく。
彼への最後の贈り物、のつもりだった。
引き止められてしまう心を無理に抑えつけ、そのまま何も言わずにその場所を後にすると、抜け道を歩いていく。
段々と冷静になった頭が空腹を感じ出すと、また腹の音がが大きく鳴った。
あの行為で余計に腹が減ってしまったみたいだ。
何か食べ物を見つけなければと、とぼとぼと力なく彷徨っていると、おいしそうな匂いが漂ってきた。
「…?」
その匂いを辿って行くと、一軒の小さな家を見つける。
こんな森の中に家なんてあったのかと、周りに誰もいないのを確認して窓から家の中をこっそりと覗いた。
そこには美味しそうな人間が作った料理が並べられていて、オオカミの俺でも思わず涎を垂らしてしまうぐらいだった。
腹の虫が余計に酷くなり、うっとりとした目でその光景を眺めていた。
【日当瀬 晴生】
オオカミが急に俺に飛びかかってきた。
慌てて彼を呼ぶが、彼は謝罪しながら俺の首筋を舐めるばかりだった。
本当にお腹が空いているんだな、と、思った俺はなんだか、相手が可愛く思えてしまった。
「俺は日当瀬晴生って言います。貴方はなんて言うんですか?」
首にうずまる顔を頬に手をくべることで引き上げる。
そしてその口にチュっと触れるだけのキスを送る。
これだけで、彼の空腹は収まらないと分かっていたが、今は無性にそうしたかった。
「すいません。俺、今、オオカミさんの好きそうなもの、持ってなくて。
おつかいが終わったら持ってきますね?」
ゆったりと笑みを湛えると彼のふさふさの髪を撫でてやる。
獣の耳もゆっくりと擦る様に撫で、俺はキスを繰り返した。
震える体を落ち着かせるようにと背中を何度も撫でた。
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【千星 那由多】
赤頭巾は俺の行為を怖がりも拒否もしなかった。
自分から離れなければならないのに、首筋を舐めるだけでも人間の味が口内へと広がった。
もちろん空腹は満たされるわけがなかったが。
ふいに顔を引き上げられると、彼は自分の名前を言った後、俺の名前を聞く。
翠瞳がじっと俺の目を見つめ、その視線に少し目を逸らしてから自分の名前を告げた。
「お、俺の名前は…ナユタ」
照れながらそう言うと彼、ハルキは俺の唇へとキスを落とした。
驚いて身体がビクリと跳ねたが、嫌じゃなかった。
寧ろ、柔らかい唇は肌を舐めるよりも食欲をそそり、それと同時にすごく気持ちがよく初めての感覚が身体中を駆け巡った。
ハルキは優しく俺に声をかける。
人間がこんな俺に優しくしてくれる事に少し泣きそうになりながら、繰り返されるキスを受け入れる。
おいしい。
人間とのキスってこんなにおいしいモノなんだ。
肉を食らうのと同等なくらい、脳内や心が満たされていく。
俺は夢中でハルキの唇を貪った。
始めは唇を啄むだけだったが、舌が彼の舌に触れると、そのまま中を味わう様に絡めとった。
自然と食欲ではなく、性欲の本能が下半身へと熱を持ち宿りだしていた。
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【日当瀬 晴生】
なんかすっげぇエロい。
こんなの初めてだ。
性欲ってのは俺に取って余り重要じゃないものなんだけど、今はそれが前へと出てきてる。
「ナユタさん?……ン。ナユタさんとのキス……気持ちいいです。」
自然と深まった口付け、その分那由多さんに密着することとなり、反応した那由多さんの下半身が俺に触れた。
「ふっ…ナユタさんの……大きくなってますよ?
食べるものは無いですが…こっちくらいなら。」
そう告げると俺はナユタさんのズボンのような毛皮に手を突っ込む。
既に熱を持ち始めている性器を上下に扱きながら、空いた手は飽くなき手つきで耳を撫でる。
ふわふわした毛の感触が溜まらず気持ちいい。
勿論、唇もずっと繋がったままだ。
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【千星 那由多】
「ん…ッ……俺も…」
気持ちイイ。
腹が減っているからだろうか。
人間の味に混ざって快感が押し寄せてくる。
そのまま貪るようにキスを続けていると、膨れた下半身がハルキへと触れてしまった。
さすがに身を引こうかと思った瞬間、ハルキはズボンの中へと手を突っ込んできた。
「んぅッ…!」
触れられたペニスは固く勃起し、ハルキの冷たい手に身体が跳ねた。
上下に優しく扱かれながら耳を触られると、唇を重ねている隙間から声が漏れる。
「んぁっ!…耳ッ…、ダメ、
ペニスを扱いている手も気持ちよかったが、耳を触られるとくすぐったい様な気持ちいい様な妙な気分になり、身体が小刻みに震えた。
耳は触られる度にビクビクと動き、尻尾は快感で垂れ下がっている。
オオカミとして情けない姿を人間に見せてしまっていたが、そんなこともうどうでもよかった。
次第に息が荒くなっていき、頬は熱くなっていく。
俺も何かしてあげなければと、ハルキの下半身へと手を伸ばし、服の上からペニスを擦るように触った。
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【日当瀬 晴生】
「耳、気持ちいいんですね。」
オオカミのナユタさんの性感帯がここにも有るみたいだ。
ナユタさんのペニスをズボンから引きずり出し、反応し始めた俺のものを触るナユタさんの手に握らせた。
そして、俺は服越しに腰を揺らして擦りつける。
「自分でシてください。俺はこっち、触ってますから。」
俺の性器も下着の中でパンパンに膨れて辛かったが構わず、腰を揺らしてナユタさんのものに擦りつける。
そして両耳を先っぽを引っ張ったり、根元を擽ったりといろんな刺激を与えていってやる。
長かったキスを銀糸を伝わせながら外すと、はむっと耳を唇で咥えて引っ張る。
耳の他にも気持ちいい所があるかと探すようにふさふさの尻尾を手に取り軽く引っ張ってみた。
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【千星 那由多】
ハルキに自分のモノを触るようにと促されると、俺は少し恥ずかしかったが言われるがままに自分のペニスを扱き始める。
間近にあるハルキの顔も余裕がなさそうな表情だったが、そんな表情を見ていると少し興奮してしまった。
その間もハルキに耳を弄られ、身体は過剰に反応していた。
それと共にペニスもガチガチに硬くなっていく。
俺はセックスをしたことがなかったので、耳が性感帯になっていることは今まで知らなかった。
ましてや自分でする時だってこんな快感味わったことがなかった。
気持ちよすぎて甘い息が何度も漏れる。
「っは………ぅんッ……」
咥内を味わいながらハルキが耳を弄る快感に身を任せていると、唇を離された。
もっと貪っていたかったな、と思った瞬間に、耳を咥えられ尻尾を引っ張られた。
「ひあぁっ!!!」
塞がれていた唇がなくなったため、自分の喘ぎが思った以上に辺りに響いた。
ピンピンと尻尾を引っ張られる度に、気持ち良すぎて頭が真っ白になっていく。
口端から唾液が垂れると、緩んだ顔でハルキを見つめた。
「あっ……きもち、いッ………おかし、くなりそ…!」
息が荒くなり、扱いているペニスの手が自然と早くなっていった。
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【日当瀬 晴生】
「はっ……っ。尻尾も気持ち良さそうですね…。」
俺の愛撫に如実に反応を示してくれる様は純粋に嬉しかった。
しかし、目の前で乱れるオオカミのナユタさんは兎に角エロい。
自慰もまともにしない俺には刺激が強すぎる。 きっと俺の顔もナユタさんと同じように真っ赤だろう。
自分で自分のペニスを扱く姿は凄く卑猥で、早く満足させてあげないとこっちの身が持たない。
「ちょっと、尻、上げて下さい。」
ナユタさんの後ろの木に押し付けるようにして、尻を少しだけ上げさせる。
その隙間から、尻尾を通す。
ナユタさんからしたら尾をケツの下に引くような感じになるから気持ち悪いかもしれないが、
一緒に刺激してあげるのにはこれが一番だ。
そのまま、尻尾とナユタさんのペニスを絡め、ナユタさんの手ごと一緒に激しく擦り上げてやる。
そして、俺も獣になったかのように、ナユタさんの耳を舐めたり、唇で引っ張ったりを繰り返し、絶頂へと誘ってやる。
「ン。…好きなだけ、おかしく…なってください。」
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【千星 那由多】
「なに、す…っ?」
後ろの木へ押し付けられる形になると、尻のしたから尻尾を通された。
息を荒くしながらその行動を見ていると、ハルキは尻尾とペニスを絡ませ、俺の手と一緒に扱き始めた。
「!?―――ひぅっ!!」
ペニス、尻尾、耳、全ての性感帯が同時に刺激され、快感が身体中を駆け巡る。
こんなに気持ちいい行為は初めてだった。
俺は本能のままに声を荒げ、気持ち良すぎて目尻に涙がたまってくる。
ペニスの先から先走りがあふれ出し、手や尻尾に纏わりつく。
ハルキが耳を刺激すると共に、彼の吐息や声がこそばゆく身体が痙攣するように何度もビクついた。
「あっ、ハ、ルきぃ……も、無理……ぃッ…!!」
ペニスは欲望を放つように下半身に全ての熱が集まった。
扱いていない手を彼の背中へと回し、服をぎゅっと握りしめ、小刻みに喘ぐ。
「…イッ…イク、…出………っあああぁ――――!!!」
全てを解き放つように手の中や尻尾に思い切り射精した。
身体が反りながら何度か大きく痙攣し、溜まっていた涙が一筋流れた。
あまりの快感と興奮で多量に飛び出た白濁色の体液は、俺の腹やハルキの赤い服にも付着してしまう。
力なく握ったペニスは射精後も暫く脈打っていた。
「……ッあ、はっ…はぁ……ぅう…」
俺はそのままハルキの肩へ項垂れ呼吸を整えると、ぼんやりしていた脳内が今の状況に追いついてきた。
途端に自分の顔が熱くなっていく。
こんな姿を人間に見せるなんて、は、恥ずかしすぎる…!!
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【日当瀬 晴生】
ぅ………。
オオカミナユタさんの絶頂は俺にはエロ過ぎた。
服の中で股間が痛いほど持ち上がっているのが分かる。
しかも、鼻血がでそうで俺は自分の口元から鼻に掛けてを押さえた。
「す…すいません!ちょっと調子に乗りました。」
そう告げながら、そそくさとナユタさんから零れた体液をパンの上に掛けていた付近で拭っていく。
俺の前でイってしまったからか、恥ずかしそうなナユタさんを俺はこれ以上見てられず。
綺麗に出来るだけすると、早々とナユタさんに背中を向ける。
「あ、あの!俺もうちょっと、薬草摘んでからいきますんで…!抜け道ありがとうございました!!」
居たたまれない俺は早口でそう告げてしまう。
それから、集中できないまま、雑草やら薬草やらを纏めて毟っていく。
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【千星 那由多】
身体を拭いてもらう行為に何も言葉を返すことができず、俺は恥ずかしさで黙り込んでいた。
そのまま彼がこちらへ背を向けると、少し寂しくなってしまう。
また会えるかな、なんて言葉が喉を通りかけたが、彼の兄を助けられなかったことを思い出した。
友達になったって、仲間にバレて食べられるかもしれない。
もう、彼とは二度と会わない方がいい。
それが、彼にとっても俺にとっても幸せだと思う。
俺は射精で脱力した身体を立ち上げると、木の横に映えていた一輪の花を千切り、俺がいた場所へとそっと置いていく。
彼への最後の贈り物、のつもりだった。
引き止められてしまう心を無理に抑えつけ、そのまま何も言わずにその場所を後にすると、抜け道を歩いていく。
段々と冷静になった頭が空腹を感じ出すと、また腹の音がが大きく鳴った。
あの行為で余計に腹が減ってしまったみたいだ。
何か食べ物を見つけなければと、とぼとぼと力なく彷徨っていると、おいしそうな匂いが漂ってきた。
「…?」
その匂いを辿って行くと、一軒の小さな家を見つける。
こんな森の中に家なんてあったのかと、周りに誰もいないのを確認して窓から家の中をこっそりと覗いた。
そこには美味しそうな人間が作った料理が並べられていて、オオカミの俺でも思わず涎を垂らしてしまうぐらいだった。
腹の虫が余計に酷くなり、うっとりとした目でその光景を眺めていた。
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