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過去編(高校生)
言えないまま②
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【日当瀬 晴生】
ボソボソと恥ずかしそうに落ちる言葉に俺は小さく苦笑を溢す。
「千星さんが変なら、俺なんてもっと変ですよ。
ほら、千星さん相手にもう、こんなに興奮してる。」
少し恥ずかしかったが、相手の手を自分の既に反応している股間に服越しに触れさせてから笑みを浮かべる。
そうして、身体中にキスを落としながらズボンもずらす。
千星さんの肢体は綺麗だ。
中性的な独特な色気がある。
内腿を手で撫でるようにして足を開かせると間に割り込む、千星さんの熱の中心を片手で掬い上げるように持ち、ゆっくりと扱きあげる。
その間も上体は倒したままで、体を触れあわせ熱を共有していく。
なにか、慣らすものはと、考え思い当たったのは軟膏で、救急箱からそれを取り出す。
「前みたいに力抜いててくださいね。」
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【千星 那由多】
服越しに触れた晴生のペニスは少し膨れて硬くなっていた。
純粋に嬉しかったが、それが余計に恥ずかしかった俺は、言葉を詰まらせて俯いた。
ズボンも下着も脱がされてしまい、少し反応している自分のそれを晒してしまうのは少し緊張してしまったが、
ゆっくりとペニスを扱いてくる晴生の手がくすぐったく気持ちいい。
密着している身体が心地良く、興奮しているはずなのに妙に落ち着いてしまい、熱を持った息が漏れる。
晴生が何かを探しているそぶりを見せ、それを視線で追っていると、救急箱から何かを取り出した。
それは軟膏だった。
昨日の巽との行為が頭をよぎる。
使用されるのは別にかまわなかったが、少し身構えてしまう自分がいた。
力を抜けと言われ我に返り、小さく息を吐いた後、晴生を見つめながら頷く。
晴生は軟膏を指ですくい上げ、俺のアナルへと指を這わせた。
その感触に身体が小さく反応し、目を瞑る。
昨日の行為がバレないだろうかとか、そんな変な不安感に駆られている自分が嫌だった。
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【日当瀬 晴生】
密着していたので、軟膏を手にした瞬間千星さんの体が強張ったのが分かったが緊張しているだけと深くは考えずにそのまま行為を進める。
千星さんが脱いだ姿はぶっちゃけ鼻血ものだったが、この前のこと以降、兄貴が教えてくれたサイトで特訓したからなんとか大丈夫だった。
しかし、やっぱりエロい。
千星さんが俺の指を飲み込んでいく。
軟膏のお陰か意外にすんなりと指を受け入れてくれた。
そのまま、前に見つけた千星さんのイイトコロを二本の指で擦りあげながらぺニスを扱く。
じっと熱を孕んだ瞳で見詰めていると恥ずかしそうだったので、
仕方なく小さく笑んだ後、恥部に顔寄せ、更に刺激を与えるように陰嚢を唇で挟んだり、舌先でつついたりと繰り返す。
「……一度、イきますか?」
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【千星 那由多】
アナルの中に晴生の指が挿入されたのがわかった。
すぐに前立腺を刺激され快感に反応し腰が浮く。
「ンあッ…!」
見つめてくる晴生の目が恥ずかしく、俺は視線を逸らしたまま快感に喘ぐ。
陰嚢を攻められると収縮するようにビクビクと陰嚢からペニス全体が反応し、それと共にどんどん硬く反り立って行くのがわかる。
晴生の行為が脳味噌がとろけそうなくらいに優しく気持ち良かった。
無理矢理ではない、割れ物を触るかのような指先や唇、全てが俺の脳内を満たしていく。
一度イキますか、と聞かれどう答えればいいかわかなかった俺は、唇を噛みしめながら小さく頷いた。
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【日当瀬 晴生】
下から見上げると千星さんは俺の言葉に従順に頷く。
ヤバイ…、ある意味凄く興奮する。
尊敬する人を抱ける俺は幸せだと思う。
しかも、千星さんは普段は全くそんなオーラを見せないのにセックスになるとやたら色っぽい。
俺の興奮もどんどんと募っていき、頷かれるままに前立腺を攻め、ぺニスを上下させる。
腸壁が指へ絡み付くのを感じると根元だけを指で扱き、そのままぺニスの先端をぱくっとくわえる。
苦味が口に広がったけど千星さんのだと思うと甘いような気さえしてきた。
そのまま射精を促すようにジュルッと吸い上げた。
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【千星 那由多】
晴生の前立腺を攻める指が激しくなっていく。
「あッんッ…んぅッ…!!」
快感に従う様に自分の喉から高い声があがり、唾液が口端を伝う。
晴生に扱かれているペニスはガチガチに反り立ち、先端から先走りがあふれ出す。
身体をのけ反らせながら全身に駆け巡る快感に頭が沸騰しそうだった。
晴生が俺のペニスを咥え、一瞬たじろいでしまったがすぐに快感の波に飲み込まれた。
「んッ…はる、きッ…!口、離し…っイきそ…ッ」
このままでは晴生の咥内に精液を吐き出してしまう。
想像すると物凄く恥ずかしくなると同時に余計に興奮してしまい、グッと手の平に爪を立てた。
もうダメだ、限界だ。
しかし晴生は離れる気配はなく、更に射精を促すようにペニスを吸い上げる。
「もッ…無理っ…――――あああッ!!」
俺はそのまま晴生の咥内へと欲望を吐き出してしまった。
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【日当瀬 晴生】
掌に立つ爪、否定の言葉。
全て気を使っているか恥ずかしいのだと解釈し、行為を続ける。
なんたって気持ち良さそうだから、千星さん。
艶やかな矯声と共に千星さんは絶頂へと誘われる。
他人の体液なんて飲んだこと無かったけど、抵抗なく喉を通り、全て吸い上げるように頬を萎ませる。
「――――はっ、ご馳走さまでした。」
何て言っていいか分からなかったのでそう告げる。
蕩けた千星さんの表情に俺も限界を迎えて、アナルの指は緩やかに中を刺激したまま、
夏岡さんが何かあるときに使えと、救急箱の奥に仕込んでくれていたコンドームの箱から一個取り出す。
使うことなんて一生ないと思ってたけど。
歯で挟み、封を切る。
そして、ぺニスに宛がう。
……までは、よかったんだけど。
雁首にゴムが引っ掛かりそれ以上進まない。
AVでは簡単に皆装着してた筈だ。
千星さんのことをそっちのけで俺はアタフタし始めた。
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【千星 那由多】
口の中に放った精液を晴生が全て飲みほし、ご馳走様と言った。
それが物凄く恥ずかしくなり、息を荒げながら真っ赤になった顔を両手で覆う。
緩やかなアナルの刺激に、小刻みに息をしていると、晴生が救急箱から何かを取り出した。
顔を覆った指の隙間からそれを見ていると、どうやらコンドームのようだった。
封を開いたコンドームを反り立った自分のペニスに装着していたが…うまくいっていない。
「……」
慌てている晴生を見かね、アナルへ挿入されている指を引き抜いて、体を起こし晴生と向き合う。
俺自身もコンドームを付けたことはなかったので、少し戸惑いながらその行為を手伝っていく。
「ここ…こうじゃね?」
二人で眉間に皺を寄せながらコンドームの装着を手伝っていると
「あ」
爪が引っ掛かってコンドームが破れた。
二人の間になんとも言えない沈黙が走る。
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【日当瀬 晴生】
うっ。カッコ悪ィ…。
こんなことになるんなら練習しておけば良かった。
俺は今、恥ずかしさで耳まで真っ赤だろう。
見兼ねて千星さんが手伝ってくれた。
が…。
「あ」
見事に破れてしまった。
まだまだ予備は有るのだが装着できる自信がない。
しかも、完全にムードも、崩れてしまった。
「………す、すいません…なんか…、ちゃんと練習しときますんで……」
取り敢えず、俺には謝るしかできなくて、真っ赤な顔で謝った。
ぺニスには破れたゴムが付いたままだ。
それから、ごまかすようにキスを仕掛けた。
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【千星 那由多】
照れている晴生を見て、胸の奥がきゅっと締め付けられる感覚が沸き起こる。
ごまかすようにキスをしてくる晴生に思わず顔がにやついてしまうのを隠すようにキスを返すと、
俺は意を決してコンドームがかぶさったままの晴生のペニスへと手を伸ばした。
晴生が驚いた顔をして唇を離す。
顔は相変わらず真っ赤だ。
「俺だけってのも…ヤだから……」
そう言いながら俺はコンドームを取り除き、晴生のペニスをゆっくりと上下に扱き始めた。
そのままベッドの上で屈む体制になり、顔をペニスへと近づける。
「うまく、できるかわかんないけど」
晴生の返答を待たないままに俺は先端を舌先で舐め、ペニスに歯を立てないよう口に含んだ。
軽くゴムの味と苦い味が奥へと広がり喉を刺激したが、そのまま口と手を交互に上下に動かしていく。
自分の意思でフェラをするのは初めてで…少し恥ずかしい。
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【日当瀬 晴生】
「せ、千星さん?」
まだ、俺の萎えな無いぺニスを触られるとビクッと体が動き、声が震えた。
上下にしごかれるだけでも恥ずかしくて仕方なかったのに更にくわえられてしまうと目を見開く。
「せせせせせ、千星さん!―――っ!!」
ヤバイ、これはすげぇくる!
千星さんの口に俺のが…!俺のが…!
もう少しで切れそうだった鼻の血管をなんとか抑え、そのまま体を任せる。
髪をすくように指を通し、頭を撫でる。
どうやって止めて貰おうかと考えているうちに千星さんの魅力にやられてしまった。
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【千星 那由多】
「んっ…ふ…」
晴生が止めようとしていたようだったが、俺は無心で晴生のペニスにしゃぶりつく。
なんだか無性に興奮してしまう自分がいる。
今俺の頭の上で晴生がこちらを見ているのかと思うと、頭が沸騰しそうだ。
俺は頬を上気させながら、舌先を先端に転がし、緩急を付けて口を窄め吸い上げていく。
下手ながらにも晴生のペニスは固くなっていっているようだ。
正直男のペニスなんて舐めたくないと思っていた俺だったが、晴生には進んでやれたことに自分でも驚いていた。
初めて口に含んだのが、無理矢理突っ込まれた巽のペニスだったことを思い出し、眉間に皺が寄る。
今はこんなこと考えちゃダメだ。
そのまま必死で晴生のペニスを咥内で感じていく。
どうしていいかわからなかったので、右手で竿を扱きつつ、左手の指を陰嚢に這わせた。
にしても…顎が痛い…。
このまま続けて晴生がイってくれるかわからなかったが、俺は唾液まみれになった晴生のペニスをワザといやらしい音を立てながら口の中で必死に扱き続けた。
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【日当瀬 晴生】
「………っ………ン」
思わず声が漏れそうなほど気持ちがいい。
でも、刺激が少しだけ足りないのも事実で。
必死に俺のペニスにしゃぶりつく愛らしい千星さんを見下ろしていると欲求が募っていく。
はぁ、はぁ、と胸で呼吸を始め、もどかしさが限界になったころに俺は千星さんの後頭部に手を添える。
「すいません、少し…だけ」
それだけ言葉をかけると、気を使いながら荒く腰を動かし、喉の奥のほうまで犯し始める。
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【千星 那由多】
「んぐっ!」
少しだけ、と言われ頭に手を置かれたので何をされるかと思うと、晴生は腰を振り始めた。
「んっ…ぐっ…ンンッ」
喉の奥にペニスの先端が当たる感触が辛く、嘔吐感を感じる。
…少しじゃねえし!
これはちょっとキツイ…。
だけど、さすがに止めろとは言えないし……多分俺のフェラが下手だったせいもあるな…。
涙目になりながらされるがままになっていると、晴生のペニスが唾液でぐちょぐちょになっていく。
鼻で荒く息をしながら、ペニスを吸い上げ舌を絡めた。
チラリと晴生の顔へと視線を向けると、目はとろけ、頬はピンク色に染まり、口は少し半開きのなんとも言えない緩んだ表情で、いつもと違う晴生に少し興奮を覚えてしまう。
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【日当瀬 晴生】
自分で動かすと刺激は倍以上になり思わず悩ましげな息を吐く。
表情を窺うと千星さんは涙目だった。
きっと苦しいに違いない。
申し訳なさと、背徳感。
その両方が快楽のスパイスとなり、俺を掻き立てる。
そのまま数度ガツガツと喉奥を穿つとズルリとペニスを引き抜いた。
本当は自分の手の中に吐きだすつもりだったんだけど。
間に合わなくてそのまま、千星さんの顔にぶっかけてしまった。
「っ……ぁ……!……す、すいませんっ」
たっっぷりと千星さんの愛くるしい顔に俺の体液が注がれる。
しばらく見つめてしまった後、俺は我に返り、慌ててティッシュで千星さんの顔を拭っていった。
もう、そのあとは想像通り平謝りの連続だった。
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【千星 那由多】
引き抜かれたペニスから晴生の精液が俺の顔へと大量に飛んだ。
「んんッ!」
生ぬるくべたつく感触が顔中に降り注ぐ。
嫌ではない。寧ろ晴生の体液が自分にかかって少し興奮してしまった自分がいた。
目を瞑ったまま晴生から離れるが、なぜか暫く反応がない。
すこし目を開くと、俺の顔をぼーっと赤らんだ表情で見つめる晴生がうっすらと見えた。
「はうき…?」
俺は顔を軽く上にあげたまま、精液が下に落ちないように名前を呼んだ。
その声で我に返った晴生が慌てて顔をティッシュで拭ってくれる。
顔にかかった精液がある程度拭われた後、晴生はずっと謝り倒していた。
「いや、もういって」
俺は苦笑いを返し、髪についた精液をティッシュで拭う。
本当は、謝らなければならないのは俺の方だ。
言わなきゃならないことが、たくさんあるはずなのに。
「…俺こそ………ごめんな、晴生…」
だけど俺はその「言わなきゃならないこと」を喉の奥へと飲み込み、俯きながら晴生に聞こえるか聞こえないかの声で小さくつぶやいた。
晴生は小首を傾げたようだったが、俺はそれを無視して続ける。
「ありがとう…ちょっと楽になった」
暗い表情を悟られずに笑うと、晴生も照れながら微笑みを返してくれた。
そして、どちらからともなくキスを交わす。
もう少しだけ、もう少しだけこの幸せを。
【日当瀬 晴生】
ボソボソと恥ずかしそうに落ちる言葉に俺は小さく苦笑を溢す。
「千星さんが変なら、俺なんてもっと変ですよ。
ほら、千星さん相手にもう、こんなに興奮してる。」
少し恥ずかしかったが、相手の手を自分の既に反応している股間に服越しに触れさせてから笑みを浮かべる。
そうして、身体中にキスを落としながらズボンもずらす。
千星さんの肢体は綺麗だ。
中性的な独特な色気がある。
内腿を手で撫でるようにして足を開かせると間に割り込む、千星さんの熱の中心を片手で掬い上げるように持ち、ゆっくりと扱きあげる。
その間も上体は倒したままで、体を触れあわせ熱を共有していく。
なにか、慣らすものはと、考え思い当たったのは軟膏で、救急箱からそれを取り出す。
「前みたいに力抜いててくださいね。」
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【千星 那由多】
服越しに触れた晴生のペニスは少し膨れて硬くなっていた。
純粋に嬉しかったが、それが余計に恥ずかしかった俺は、言葉を詰まらせて俯いた。
ズボンも下着も脱がされてしまい、少し反応している自分のそれを晒してしまうのは少し緊張してしまったが、
ゆっくりとペニスを扱いてくる晴生の手がくすぐったく気持ちいい。
密着している身体が心地良く、興奮しているはずなのに妙に落ち着いてしまい、熱を持った息が漏れる。
晴生が何かを探しているそぶりを見せ、それを視線で追っていると、救急箱から何かを取り出した。
それは軟膏だった。
昨日の巽との行為が頭をよぎる。
使用されるのは別にかまわなかったが、少し身構えてしまう自分がいた。
力を抜けと言われ我に返り、小さく息を吐いた後、晴生を見つめながら頷く。
晴生は軟膏を指ですくい上げ、俺のアナルへと指を這わせた。
その感触に身体が小さく反応し、目を瞑る。
昨日の行為がバレないだろうかとか、そんな変な不安感に駆られている自分が嫌だった。
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【日当瀬 晴生】
密着していたので、軟膏を手にした瞬間千星さんの体が強張ったのが分かったが緊張しているだけと深くは考えずにそのまま行為を進める。
千星さんが脱いだ姿はぶっちゃけ鼻血ものだったが、この前のこと以降、兄貴が教えてくれたサイトで特訓したからなんとか大丈夫だった。
しかし、やっぱりエロい。
千星さんが俺の指を飲み込んでいく。
軟膏のお陰か意外にすんなりと指を受け入れてくれた。
そのまま、前に見つけた千星さんのイイトコロを二本の指で擦りあげながらぺニスを扱く。
じっと熱を孕んだ瞳で見詰めていると恥ずかしそうだったので、
仕方なく小さく笑んだ後、恥部に顔寄せ、更に刺激を与えるように陰嚢を唇で挟んだり、舌先でつついたりと繰り返す。
「……一度、イきますか?」
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【千星 那由多】
アナルの中に晴生の指が挿入されたのがわかった。
すぐに前立腺を刺激され快感に反応し腰が浮く。
「ンあッ…!」
見つめてくる晴生の目が恥ずかしく、俺は視線を逸らしたまま快感に喘ぐ。
陰嚢を攻められると収縮するようにビクビクと陰嚢からペニス全体が反応し、それと共にどんどん硬く反り立って行くのがわかる。
晴生の行為が脳味噌がとろけそうなくらいに優しく気持ち良かった。
無理矢理ではない、割れ物を触るかのような指先や唇、全てが俺の脳内を満たしていく。
一度イキますか、と聞かれどう答えればいいかわかなかった俺は、唇を噛みしめながら小さく頷いた。
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【日当瀬 晴生】
下から見上げると千星さんは俺の言葉に従順に頷く。
ヤバイ…、ある意味凄く興奮する。
尊敬する人を抱ける俺は幸せだと思う。
しかも、千星さんは普段は全くそんなオーラを見せないのにセックスになるとやたら色っぽい。
俺の興奮もどんどんと募っていき、頷かれるままに前立腺を攻め、ぺニスを上下させる。
腸壁が指へ絡み付くのを感じると根元だけを指で扱き、そのままぺニスの先端をぱくっとくわえる。
苦味が口に広がったけど千星さんのだと思うと甘いような気さえしてきた。
そのまま射精を促すようにジュルッと吸い上げた。
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【千星 那由多】
晴生の前立腺を攻める指が激しくなっていく。
「あッんッ…んぅッ…!!」
快感に従う様に自分の喉から高い声があがり、唾液が口端を伝う。
晴生に扱かれているペニスはガチガチに反り立ち、先端から先走りがあふれ出す。
身体をのけ反らせながら全身に駆け巡る快感に頭が沸騰しそうだった。
晴生が俺のペニスを咥え、一瞬たじろいでしまったがすぐに快感の波に飲み込まれた。
「んッ…はる、きッ…!口、離し…っイきそ…ッ」
このままでは晴生の咥内に精液を吐き出してしまう。
想像すると物凄く恥ずかしくなると同時に余計に興奮してしまい、グッと手の平に爪を立てた。
もうダメだ、限界だ。
しかし晴生は離れる気配はなく、更に射精を促すようにペニスを吸い上げる。
「もッ…無理っ…――――あああッ!!」
俺はそのまま晴生の咥内へと欲望を吐き出してしまった。
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【日当瀬 晴生】
掌に立つ爪、否定の言葉。
全て気を使っているか恥ずかしいのだと解釈し、行為を続ける。
なんたって気持ち良さそうだから、千星さん。
艶やかな矯声と共に千星さんは絶頂へと誘われる。
他人の体液なんて飲んだこと無かったけど、抵抗なく喉を通り、全て吸い上げるように頬を萎ませる。
「――――はっ、ご馳走さまでした。」
何て言っていいか分からなかったのでそう告げる。
蕩けた千星さんの表情に俺も限界を迎えて、アナルの指は緩やかに中を刺激したまま、
夏岡さんが何かあるときに使えと、救急箱の奥に仕込んでくれていたコンドームの箱から一個取り出す。
使うことなんて一生ないと思ってたけど。
歯で挟み、封を切る。
そして、ぺニスに宛がう。
……までは、よかったんだけど。
雁首にゴムが引っ掛かりそれ以上進まない。
AVでは簡単に皆装着してた筈だ。
千星さんのことをそっちのけで俺はアタフタし始めた。
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【千星 那由多】
口の中に放った精液を晴生が全て飲みほし、ご馳走様と言った。
それが物凄く恥ずかしくなり、息を荒げながら真っ赤になった顔を両手で覆う。
緩やかなアナルの刺激に、小刻みに息をしていると、晴生が救急箱から何かを取り出した。
顔を覆った指の隙間からそれを見ていると、どうやらコンドームのようだった。
封を開いたコンドームを反り立った自分のペニスに装着していたが…うまくいっていない。
「……」
慌てている晴生を見かね、アナルへ挿入されている指を引き抜いて、体を起こし晴生と向き合う。
俺自身もコンドームを付けたことはなかったので、少し戸惑いながらその行為を手伝っていく。
「ここ…こうじゃね?」
二人で眉間に皺を寄せながらコンドームの装着を手伝っていると
「あ」
爪が引っ掛かってコンドームが破れた。
二人の間になんとも言えない沈黙が走る。
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【日当瀬 晴生】
うっ。カッコ悪ィ…。
こんなことになるんなら練習しておけば良かった。
俺は今、恥ずかしさで耳まで真っ赤だろう。
見兼ねて千星さんが手伝ってくれた。
が…。
「あ」
見事に破れてしまった。
まだまだ予備は有るのだが装着できる自信がない。
しかも、完全にムードも、崩れてしまった。
「………す、すいません…なんか…、ちゃんと練習しときますんで……」
取り敢えず、俺には謝るしかできなくて、真っ赤な顔で謝った。
ぺニスには破れたゴムが付いたままだ。
それから、ごまかすようにキスを仕掛けた。
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【千星 那由多】
照れている晴生を見て、胸の奥がきゅっと締め付けられる感覚が沸き起こる。
ごまかすようにキスをしてくる晴生に思わず顔がにやついてしまうのを隠すようにキスを返すと、
俺は意を決してコンドームがかぶさったままの晴生のペニスへと手を伸ばした。
晴生が驚いた顔をして唇を離す。
顔は相変わらず真っ赤だ。
「俺だけってのも…ヤだから……」
そう言いながら俺はコンドームを取り除き、晴生のペニスをゆっくりと上下に扱き始めた。
そのままベッドの上で屈む体制になり、顔をペニスへと近づける。
「うまく、できるかわかんないけど」
晴生の返答を待たないままに俺は先端を舌先で舐め、ペニスに歯を立てないよう口に含んだ。
軽くゴムの味と苦い味が奥へと広がり喉を刺激したが、そのまま口と手を交互に上下に動かしていく。
自分の意思でフェラをするのは初めてで…少し恥ずかしい。
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【日当瀬 晴生】
「せ、千星さん?」
まだ、俺の萎えな無いぺニスを触られるとビクッと体が動き、声が震えた。
上下にしごかれるだけでも恥ずかしくて仕方なかったのに更にくわえられてしまうと目を見開く。
「せせせせせ、千星さん!―――っ!!」
ヤバイ、これはすげぇくる!
千星さんの口に俺のが…!俺のが…!
もう少しで切れそうだった鼻の血管をなんとか抑え、そのまま体を任せる。
髪をすくように指を通し、頭を撫でる。
どうやって止めて貰おうかと考えているうちに千星さんの魅力にやられてしまった。
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【千星 那由多】
「んっ…ふ…」
晴生が止めようとしていたようだったが、俺は無心で晴生のペニスにしゃぶりつく。
なんだか無性に興奮してしまう自分がいる。
今俺の頭の上で晴生がこちらを見ているのかと思うと、頭が沸騰しそうだ。
俺は頬を上気させながら、舌先を先端に転がし、緩急を付けて口を窄め吸い上げていく。
下手ながらにも晴生のペニスは固くなっていっているようだ。
正直男のペニスなんて舐めたくないと思っていた俺だったが、晴生には進んでやれたことに自分でも驚いていた。
初めて口に含んだのが、無理矢理突っ込まれた巽のペニスだったことを思い出し、眉間に皺が寄る。
今はこんなこと考えちゃダメだ。
そのまま必死で晴生のペニスを咥内で感じていく。
どうしていいかわからなかったので、右手で竿を扱きつつ、左手の指を陰嚢に這わせた。
にしても…顎が痛い…。
このまま続けて晴生がイってくれるかわからなかったが、俺は唾液まみれになった晴生のペニスをワザといやらしい音を立てながら口の中で必死に扱き続けた。
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【日当瀬 晴生】
「………っ………ン」
思わず声が漏れそうなほど気持ちがいい。
でも、刺激が少しだけ足りないのも事実で。
必死に俺のペニスにしゃぶりつく愛らしい千星さんを見下ろしていると欲求が募っていく。
はぁ、はぁ、と胸で呼吸を始め、もどかしさが限界になったころに俺は千星さんの後頭部に手を添える。
「すいません、少し…だけ」
それだけ言葉をかけると、気を使いながら荒く腰を動かし、喉の奥のほうまで犯し始める。
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【千星 那由多】
「んぐっ!」
少しだけ、と言われ頭に手を置かれたので何をされるかと思うと、晴生は腰を振り始めた。
「んっ…ぐっ…ンンッ」
喉の奥にペニスの先端が当たる感触が辛く、嘔吐感を感じる。
…少しじゃねえし!
これはちょっとキツイ…。
だけど、さすがに止めろとは言えないし……多分俺のフェラが下手だったせいもあるな…。
涙目になりながらされるがままになっていると、晴生のペニスが唾液でぐちょぐちょになっていく。
鼻で荒く息をしながら、ペニスを吸い上げ舌を絡めた。
チラリと晴生の顔へと視線を向けると、目はとろけ、頬はピンク色に染まり、口は少し半開きのなんとも言えない緩んだ表情で、いつもと違う晴生に少し興奮を覚えてしまう。
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【日当瀬 晴生】
自分で動かすと刺激は倍以上になり思わず悩ましげな息を吐く。
表情を窺うと千星さんは涙目だった。
きっと苦しいに違いない。
申し訳なさと、背徳感。
その両方が快楽のスパイスとなり、俺を掻き立てる。
そのまま数度ガツガツと喉奥を穿つとズルリとペニスを引き抜いた。
本当は自分の手の中に吐きだすつもりだったんだけど。
間に合わなくてそのまま、千星さんの顔にぶっかけてしまった。
「っ……ぁ……!……す、すいませんっ」
たっっぷりと千星さんの愛くるしい顔に俺の体液が注がれる。
しばらく見つめてしまった後、俺は我に返り、慌ててティッシュで千星さんの顔を拭っていった。
もう、そのあとは想像通り平謝りの連続だった。
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【千星 那由多】
引き抜かれたペニスから晴生の精液が俺の顔へと大量に飛んだ。
「んんッ!」
生ぬるくべたつく感触が顔中に降り注ぐ。
嫌ではない。寧ろ晴生の体液が自分にかかって少し興奮してしまった自分がいた。
目を瞑ったまま晴生から離れるが、なぜか暫く反応がない。
すこし目を開くと、俺の顔をぼーっと赤らんだ表情で見つめる晴生がうっすらと見えた。
「はうき…?」
俺は顔を軽く上にあげたまま、精液が下に落ちないように名前を呼んだ。
その声で我に返った晴生が慌てて顔をティッシュで拭ってくれる。
顔にかかった精液がある程度拭われた後、晴生はずっと謝り倒していた。
「いや、もういって」
俺は苦笑いを返し、髪についた精液をティッシュで拭う。
本当は、謝らなければならないのは俺の方だ。
言わなきゃならないことが、たくさんあるはずなのに。
「…俺こそ………ごめんな、晴生…」
だけど俺はその「言わなきゃならないこと」を喉の奥へと飲み込み、俯きながら晴生に聞こえるか聞こえないかの声で小さくつぶやいた。
晴生は小首を傾げたようだったが、俺はそれを無視して続ける。
「ありがとう…ちょっと楽になった」
暗い表情を悟られずに笑うと、晴生も照れながら微笑みを返してくれた。
そして、どちらからともなくキスを交わす。
もう少しだけ、もう少しだけこの幸せを。
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考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】ぎゅって抱っこして
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幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
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