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第2章 myself
第3話 悪夢
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復讐の始まりだ_
「ひなおー!早くこっちにおいでよ!」
遠くで、女の子達が私に手を振っていた。
よく見ると、仲のいいクラスメイトたちだった。その中には、カイちゃんの姿もあった。
私は、カイちゃんたちの所へ行こうと1歩踏み出した。
すると突然、私の足元が崩れ落ちた。
目の前にあった幸せそうな景色が、徐々に自分よりも上に、上がっていく…
「だめ!行かないで!!」
私は、手を伸ばした。でも、届かない…
笑顔で手を振っていたカイちゃんたちは、手を振るのをやめ、私に背を向けていた。
「ねぇ!まって…置いていかないで…!!」
目の周りが熱い…
景色が歪む……
体が闇に溶けていく…
“私…このまま……消えちゃうの?”
「嫌だ…嫌だ嫌だ!!…ひとりに…しないで……」
必死にてをのばし、助けを求めた。
でも、カイちゃんたちの姿は、もう、ずっと前から見えなくなっていた。
_お前はひとりじゃない…私がいる。_
闇の底から声が聞こえた。
「誰…?」
私は、背中を向けたまま、闇に聞いた。
_今日会っただろう?もう忘れたのか?_
声がだんだん近づいてくる。
「ワタシ…?」
_あぁ…そうだよ。_
ワタシが返事をした。
「私…これからどうしたらいいの…?みんなに捨てられて…カイちゃんにも…」
_私がなんとかしてやろうか…?_
耳元で囁かれた。
私がドキッとして後ろを振り返ると、初めて会った時のような…不気味な笑みを浮かべたワタシがいた。
「そんなこと…出来るの…?」
私が聞くと、
_あぁ…簡単だよ。この方法は、もう知っているんじゃないのか…?_
と、ワタシが答えた。
「…排除…したらいいの…?」
_その通り!_
ワタシは、私の右目から流れた涙を親指で拭った。
_簡単だろ?だから、もう泣くな。_
私は、両手で自分の肩を抱いた。
「でも…でも……。みんな…友達だよ??…出来るわけないよ。」
_何を言う。お前を仲間外れにしたヤツらだぞ?_
ワタシは、しばらく考えるような仕草をした。
そして、ポンッと手を叩くと、
_出来ないと言うなら、私が変わろうか?_
と、言った。
「…そんなこと…出来るの?」
私が聞くと、
_私はお前だ。出来ないことなんてない。_
と、答えた。
「あり…がと…。ありがとう…。」
私がそう言って笑顔を向けると、ぎゅっと抱きしめられた。
_お前の笑顔は私が守る…だから……
もう泣くな…ひなお。_
「ひなおー!早くこっちにおいでよ!」
遠くで、女の子達が私に手を振っていた。
よく見ると、仲のいいクラスメイトたちだった。その中には、カイちゃんの姿もあった。
私は、カイちゃんたちの所へ行こうと1歩踏み出した。
すると突然、私の足元が崩れ落ちた。
目の前にあった幸せそうな景色が、徐々に自分よりも上に、上がっていく…
「だめ!行かないで!!」
私は、手を伸ばした。でも、届かない…
笑顔で手を振っていたカイちゃんたちは、手を振るのをやめ、私に背を向けていた。
「ねぇ!まって…置いていかないで…!!」
目の周りが熱い…
景色が歪む……
体が闇に溶けていく…
“私…このまま……消えちゃうの?”
「嫌だ…嫌だ嫌だ!!…ひとりに…しないで……」
必死にてをのばし、助けを求めた。
でも、カイちゃんたちの姿は、もう、ずっと前から見えなくなっていた。
_お前はひとりじゃない…私がいる。_
闇の底から声が聞こえた。
「誰…?」
私は、背中を向けたまま、闇に聞いた。
_今日会っただろう?もう忘れたのか?_
声がだんだん近づいてくる。
「ワタシ…?」
_あぁ…そうだよ。_
ワタシが返事をした。
「私…これからどうしたらいいの…?みんなに捨てられて…カイちゃんにも…」
_私がなんとかしてやろうか…?_
耳元で囁かれた。
私がドキッとして後ろを振り返ると、初めて会った時のような…不気味な笑みを浮かべたワタシがいた。
「そんなこと…出来るの…?」
私が聞くと、
_あぁ…簡単だよ。この方法は、もう知っているんじゃないのか…?_
と、ワタシが答えた。
「…排除…したらいいの…?」
_その通り!_
ワタシは、私の右目から流れた涙を親指で拭った。
_簡単だろ?だから、もう泣くな。_
私は、両手で自分の肩を抱いた。
「でも…でも……。みんな…友達だよ??…出来るわけないよ。」
_何を言う。お前を仲間外れにしたヤツらだぞ?_
ワタシは、しばらく考えるような仕草をした。
そして、ポンッと手を叩くと、
_出来ないと言うなら、私が変わろうか?_
と、言った。
「…そんなこと…出来るの?」
私が聞くと、
_私はお前だ。出来ないことなんてない。_
と、答えた。
「あり…がと…。ありがとう…。」
私がそう言って笑顔を向けると、ぎゅっと抱きしめられた。
_お前の笑顔は私が守る…だから……
もう泣くな…ひなお。_
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