浪人生が元クラスメイトと異世界転移したら悪魔になりました

みっくす俺!!

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6わ『ピンチ』

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静寂に包まれた森から二人の少年の声だけが響きわたる



俺、佐渡翔
電車に乗ってたら急に女神様ユピアに親友の桃田天希と一緒に異世界『イデアル』に転移させられたわ

今目覚めて天希と話てたら…

俺、完全に悪魔じゃねえか!!

いやわかってたんだよ悪魔だって事は
でもさあ…
いざ悪魔になると…ねぇ

「しっぽと羽だけじゃないよ
頭はもっと大変なことになってるよ」

「頭?
言っとくけどお前も今完全に天使だからな!」

「へ?
ぼくが本当に天使…
うわぁーー」

今頃気付いたのかよ
ま、俺も天希に言われるまで気づかなかったんだけどな

さて、俺の頭もどんなんだろうなっと…


角だ

耳の上当たりからそこそこ立派な角が生えてる

抜けるかな?
引っ張ってみるか

「いた、いたた、抜けねえか」

落ち着きを取り戻した天希も同じようにわっかをいじってる

さらにびびったのが今目にかかってくる髪の毛をみたら色が金から黒に戻ってる事だな
金髪気に入ってたんだけどな
これじゃあ少しだせぇな

「ワタリなんかちょっと幼くなったね
なんか昔に戻った感じがするよ」

うるせえ銀髪野郎

服は転移前に着てたのと同じだな
俺は白いTシャツに黒のパーカーにジーンズ
結構服にはこだわりがあるつもりだ
ただ羽の為に後ろがざっくり開いている
しっぽの為にジーンズも穴が開いてるわ

天希は白いセーターに白いズボン
本当に真っ白だわ
羽は同じ感じ


さて、もう本当にイデアルに来たっぽいし、何すればいいんだろうか

一人だったら頭がおかしくなりそうだが、隣にいつもの親友がいるのがありがたいな

こいつにカッコ悪い姿も見せたくないしな
さっきの叫びもなかった事にしような

とりあえず立ち上がるか

身長は前までと変わってない感じかな
天希が隣に立ってもいつも通りの身長差って感じだし
背が高いとこういうとこでもいい気分になれるんだよな
いいだろ

でもわっかがあるからなこいつ
差が縮んだ感じになっちゃったじゃねえか
ま、俺も角があるから少し伸びてると思うんだけど

ここで、意外と俺が『悪魔』を気に入り出してることに気付いたわ

なんか角ってかっこよくね?

そう、俺はカッコいいものが好きなんだよな

って俺内面も少し子どもっぽくなったかな
あっちにいたときは勉強勉強で最近ひねくれてばっかでなんか楽しんでなかった気がするな

ま、俺のかっこよさにはいつも自信があるけどな

そんなことを考えてニヤニヤする俺を天希が微笑みながら見てくる

「なんだよ」

「別になんでもないよ
ワタリのそんな顔久しぶりに見たなーと思っただけだよ」


そんな平和なやりとりを続けていると突然天希がビクッとする

「うわ
なにこれ
なんか近くに来そうだよ」

こいつスキルで『気配察知』もってたよな

「俺の異世界予習から察するに敵の襲来だな」

タイミング的にもちょうどそんな頃だろ

「なに異世界予習って…
ただ異世界ものの小説にはまってただけじゃん」

もたもたしてるうちに敵が来ちまったじゃねえか!

「ブモォーーーーーー」

ヤバいヤバいすごいスピードでこっちにくる

「うわ、え、あ、どどどうすればいいのーー?」

…隣に分かりやすく焦ってるやつがいると妙に冷静になれる時ってあるよな
岡目八目っていうの?
いや若干違うな
俺も命の危機だし

「ブモォーーーーーーーーー」

「天希クン焦ってないで『確認』を使ってみろよ」

「わわわわあぁぁぁぁーーーーーー」

ダメだ
使いものにならねえ

しゃーなし
俺が殺るか

『ステータスオープン』


名前 佐渡翔
年齢 19
職業 悪魔
状態 正常

レベル 1
体力 250/250
魔力 100/100
俊敏性 100

魔法属性 闇 無
スキル 自己強化 覗き見 偽眼 犠牲 憑依 偽装


そもそもこのステータスって高いのか低いのか聞いてなかったな

弱いんなら大ピンチじゃねえか
ってかどれ使えばいいんだよ!

判断間違えたら即死じゃねえか
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