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7章 文化祭
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そう言った後「あ、二回も告白とか、いい加減うざいですかね」と篤樹はすぐに誤魔化すような笑みを浮かべた。
「逆にごめん。二回も言わせて」
葵は珍しく篤樹から目をそらさない。恐らく今日は、最初からこの話をするつもりだったのだろう。
「私、どうしても自信が無くて。それで今までずっとあっちゃんと向き合うことから逃げてて……」
ホント情けないよね、と葵は泣き笑いのような顔を浮かべた。
「だってあっちゃんはカッコいいし、なんでもよくできるし、私なんかに釣り合うわけないんだもん。それでも親しくしてくれるのは私が先輩だから、洋輔のお姉さんだから。それだから勘違いしちゃわないようにずっと気持ちを引き締めてて……」
「え……じゃあ、あの弟扱いは全部意識してやっていたってことですか?」
「うん。でもあっちゃんは好きって何度も言ってくれてさ。だからもう勘違いでは済まされないって気付いたんだけど、それでもやっぱり私なんかじゃ、って尻込みしてしまって……あぁだって、私の方が年上なのにこんな情けないんじゃあっちゃんに申し訳ないし」
どうやら、年下はダメ、というのは年上の自分があまりにしっかりしていないからダメだということだったらしい。
「そんなの全然気にしないでいいですよ。先輩にしっかりしてるところとか、最初から期待してませんから」
「そ、そこまでハッキリ言わなくてもいいじゃん?!」
「だって先輩がいい具合にボケてくれないと、俺の出番がなくなりますし」
たった二年の歳の差で、この人は何をごちゃごちゃと気負っていたのだか。
篤樹は苦笑を浮かべつつ、大きな息を吐きだした。
「なんだ……じゃあ、結構前から両想いだったんじゃないですか、俺たち」
気持ちが通じて嬉しい気持ちと、ふられたと思い込んで凹んだあの時の気持ちを返してほしいという恨みとが入り交じり「それならそれと早く言ってくれたら良かったのに」と繰り言が口を突いて出ることになった。
「でもさ、もしかしたらあっちゃんの気持ちも変わっちゃってるかもしれないじゃん。私の方から断ったのに、今更本当は私も好きでしたとか言うのも、なんかおかしくない? 結局どっちなんだよってあっちゃんが怒り出す可能性もあるし……」
「なんでそんなとこでネガティブ全開させちゃうんですかねぇ」
まさか彼女の自信のなさがここまで響いてくるとは思わなかった。
「いやだから、私も何とかしようとは思ってたんだよ。それだから瀬川くんに、その……気持ちをちょっと後押ししてくれるお薬も頼んだくらいで……」
「え?! あの惚れ薬、葵先輩の依頼だったんですか?!」
篤樹が驚くと、葵の方も「何であっちゃんが知ってるのよ?!」と素っ頓狂な声を上げていた。
「いやだって、瀬川先輩が夏休みの活動の日に作ってたのを見てたんで。一体誰が惚れ薬なんて頼むんだろうとは思ってたんですけど……」
彼があの時広げていた実験器具が脳裏に蘇ってくる。確かテーブルの上にはクエン酸の瓶なんかが出ていて、それと鼻腔を強く刺激する清涼感のある匂いが……。
「そっか、あの夜に使ってたんだ」
思い出した。兄のところへ泊った夜、葵に押し付けられた唇から漂ってきた匂いの中にも同じものが混ざっていたのだ。あれこそが葵の飲んだ惚れ薬……いや、材料から考えるに、単なる薄荷《はっか》水だったのかもしれない。
「じゃあ、あの夜、先輩は俺に告白するために薬を飲んで……あれ? となると、もしかしてお酒飲んでたのも、わざとだった……?」
「だ、だって、瀬川くんが、薬の効き目を上げるためには一緒にお酒を飲んだらいいって言うから」
さすが不良高校生。陰気な顔して何を勧めてくれたんだか。
きっと『この薬を飲んでキスでもすれば間違いなく相手はオチる、酒が入れば更に良し』とでも言って唆したのだろう。
葵は夕飯の支度をする際に、冷蔵庫の中に入っていたスクリュードライバーの存在を既に確認していたのだ。そして気付かずに飲んだフリができるように、部屋の中も暗くして……。
「……葵先輩って意外と策士ですね」
そんな工作をしてまで告白しようと企んでいた。それなのに上手くいかなかったものだからやたらと凹んでしまって……。
……ホント困った人だな、この人。
もはや呆れるしかないが、これだけの面倒を起こすところがむしろ可愛く思えてしまうのだから、一番困った奴は篤樹自身なのかもしれない。
「えーっと……それじゃあこれからは正式にお付き合いするってことでいいんですかね」
篤樹が話をまとめにかかると、彼女も遠慮がちにこくんと頷いた。
「うん……よろしくお願いします」
「こちらこそ」
お互い急にぎこちなくなってしまった。この空気……なんとなく気恥ずかしくて耐えられない。
二人で顔を見合わせ困惑した笑いを浮かべていたら、突然ノックの音が響いた。そして入ってきたのは、なんと葵のお母さんだったから目が飛び出るほどに驚く。
「お母さんどうしたの?! 生徒以外はもう帰ったはずじゃ……」
「鍵を渡したくて改めて入れてもらったのよ。急に仕事が入っちゃって、今から行かなきゃいけなくなったのに、あっちゃんも洋輔も、今日は家の鍵持ってないでしょ」
お母さんは葵にキーホルダーのついた鍵を手渡しながら、今の状況を説明した。
「本当は洋輔にでも渡そうと思ったんだけど、なんだか大きな体の先輩に引きずられて、男同士でフオークダンスなんてさせられてたから声をかけられなくてね」
それじゃあね、と慌ただしく出て行こうとするのを、葵は大きな声を上げて呼び止めた。
「お母さん!!」
振り返った母に向かって、葵は釣り上げられたばかりの魚のように口をぱくぱくと無駄に開閉させた。
「あの……あのね、今朝はちゃんと紹介できなかったんだけど……私、この伊藤くんと付き合うことになって……」
「でしょうね」
お母さんは娘の決死の報告に対し、あっさり頷いた。
「え……?」
「だって、今朝もそんな雰囲気だったから。あぁ伊藤くん、うちの娘のこと、これからもよろしくね。それと、さっきの発表も二人の息が合っててとっても良かったわよ。まぁ、贅沢言えばあっちゃん自身がもう少し喋ってくれたらな、とは思ったけど」
じゃあ急ぐから、と言ってお母さんはそのままスリッパの音を響かせて去ってしまった。
「……サバサバしたお母さんですね」
残された二人はしばらく声も出せなかったが、篤樹はとりあえず心に浮かんだ感想を述べてみた。
「やっぱり、先輩はあれを無理して真似しなくていいと思いますよ」
「そだね。そうかもしれない」
葵も肩をすくめて笑ってしまっている。
「先輩は先輩のままがいいです」
「ありがと、あっちゃん」
葵は篤樹を見上げ、にっこり笑ってくれた。
「逆にごめん。二回も言わせて」
葵は珍しく篤樹から目をそらさない。恐らく今日は、最初からこの話をするつもりだったのだろう。
「私、どうしても自信が無くて。それで今までずっとあっちゃんと向き合うことから逃げてて……」
ホント情けないよね、と葵は泣き笑いのような顔を浮かべた。
「だってあっちゃんはカッコいいし、なんでもよくできるし、私なんかに釣り合うわけないんだもん。それでも親しくしてくれるのは私が先輩だから、洋輔のお姉さんだから。それだから勘違いしちゃわないようにずっと気持ちを引き締めてて……」
「え……じゃあ、あの弟扱いは全部意識してやっていたってことですか?」
「うん。でもあっちゃんは好きって何度も言ってくれてさ。だからもう勘違いでは済まされないって気付いたんだけど、それでもやっぱり私なんかじゃ、って尻込みしてしまって……あぁだって、私の方が年上なのにこんな情けないんじゃあっちゃんに申し訳ないし」
どうやら、年下はダメ、というのは年上の自分があまりにしっかりしていないからダメだということだったらしい。
「そんなの全然気にしないでいいですよ。先輩にしっかりしてるところとか、最初から期待してませんから」
「そ、そこまでハッキリ言わなくてもいいじゃん?!」
「だって先輩がいい具合にボケてくれないと、俺の出番がなくなりますし」
たった二年の歳の差で、この人は何をごちゃごちゃと気負っていたのだか。
篤樹は苦笑を浮かべつつ、大きな息を吐きだした。
「なんだ……じゃあ、結構前から両想いだったんじゃないですか、俺たち」
気持ちが通じて嬉しい気持ちと、ふられたと思い込んで凹んだあの時の気持ちを返してほしいという恨みとが入り交じり「それならそれと早く言ってくれたら良かったのに」と繰り言が口を突いて出ることになった。
「でもさ、もしかしたらあっちゃんの気持ちも変わっちゃってるかもしれないじゃん。私の方から断ったのに、今更本当は私も好きでしたとか言うのも、なんかおかしくない? 結局どっちなんだよってあっちゃんが怒り出す可能性もあるし……」
「なんでそんなとこでネガティブ全開させちゃうんですかねぇ」
まさか彼女の自信のなさがここまで響いてくるとは思わなかった。
「いやだから、私も何とかしようとは思ってたんだよ。それだから瀬川くんに、その……気持ちをちょっと後押ししてくれるお薬も頼んだくらいで……」
「え?! あの惚れ薬、葵先輩の依頼だったんですか?!」
篤樹が驚くと、葵の方も「何であっちゃんが知ってるのよ?!」と素っ頓狂な声を上げていた。
「いやだって、瀬川先輩が夏休みの活動の日に作ってたのを見てたんで。一体誰が惚れ薬なんて頼むんだろうとは思ってたんですけど……」
彼があの時広げていた実験器具が脳裏に蘇ってくる。確かテーブルの上にはクエン酸の瓶なんかが出ていて、それと鼻腔を強く刺激する清涼感のある匂いが……。
「そっか、あの夜に使ってたんだ」
思い出した。兄のところへ泊った夜、葵に押し付けられた唇から漂ってきた匂いの中にも同じものが混ざっていたのだ。あれこそが葵の飲んだ惚れ薬……いや、材料から考えるに、単なる薄荷《はっか》水だったのかもしれない。
「じゃあ、あの夜、先輩は俺に告白するために薬を飲んで……あれ? となると、もしかしてお酒飲んでたのも、わざとだった……?」
「だ、だって、瀬川くんが、薬の効き目を上げるためには一緒にお酒を飲んだらいいって言うから」
さすが不良高校生。陰気な顔して何を勧めてくれたんだか。
きっと『この薬を飲んでキスでもすれば間違いなく相手はオチる、酒が入れば更に良し』とでも言って唆したのだろう。
葵は夕飯の支度をする際に、冷蔵庫の中に入っていたスクリュードライバーの存在を既に確認していたのだ。そして気付かずに飲んだフリができるように、部屋の中も暗くして……。
「……葵先輩って意外と策士ですね」
そんな工作をしてまで告白しようと企んでいた。それなのに上手くいかなかったものだからやたらと凹んでしまって……。
……ホント困った人だな、この人。
もはや呆れるしかないが、これだけの面倒を起こすところがむしろ可愛く思えてしまうのだから、一番困った奴は篤樹自身なのかもしれない。
「えーっと……それじゃあこれからは正式にお付き合いするってことでいいんですかね」
篤樹が話をまとめにかかると、彼女も遠慮がちにこくんと頷いた。
「うん……よろしくお願いします」
「こちらこそ」
お互い急にぎこちなくなってしまった。この空気……なんとなく気恥ずかしくて耐えられない。
二人で顔を見合わせ困惑した笑いを浮かべていたら、突然ノックの音が響いた。そして入ってきたのは、なんと葵のお母さんだったから目が飛び出るほどに驚く。
「お母さんどうしたの?! 生徒以外はもう帰ったはずじゃ……」
「鍵を渡したくて改めて入れてもらったのよ。急に仕事が入っちゃって、今から行かなきゃいけなくなったのに、あっちゃんも洋輔も、今日は家の鍵持ってないでしょ」
お母さんは葵にキーホルダーのついた鍵を手渡しながら、今の状況を説明した。
「本当は洋輔にでも渡そうと思ったんだけど、なんだか大きな体の先輩に引きずられて、男同士でフオークダンスなんてさせられてたから声をかけられなくてね」
それじゃあね、と慌ただしく出て行こうとするのを、葵は大きな声を上げて呼び止めた。
「お母さん!!」
振り返った母に向かって、葵は釣り上げられたばかりの魚のように口をぱくぱくと無駄に開閉させた。
「あの……あのね、今朝はちゃんと紹介できなかったんだけど……私、この伊藤くんと付き合うことになって……」
「でしょうね」
お母さんは娘の決死の報告に対し、あっさり頷いた。
「え……?」
「だって、今朝もそんな雰囲気だったから。あぁ伊藤くん、うちの娘のこと、これからもよろしくね。それと、さっきの発表も二人の息が合っててとっても良かったわよ。まぁ、贅沢言えばあっちゃん自身がもう少し喋ってくれたらな、とは思ったけど」
じゃあ急ぐから、と言ってお母さんはそのままスリッパの音を響かせて去ってしまった。
「……サバサバしたお母さんですね」
残された二人はしばらく声も出せなかったが、篤樹はとりあえず心に浮かんだ感想を述べてみた。
「やっぱり、先輩はあれを無理して真似しなくていいと思いますよ」
「そだね。そうかもしれない」
葵も肩をすくめて笑ってしまっている。
「先輩は先輩のままがいいです」
「ありがと、あっちゃん」
葵は篤樹を見上げ、にっこり笑ってくれた。
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