28 / 33
11-2
しおりを挟む
行こう、と言われ伊賀に手を引かれる。匠はそのまま伊賀の後を付いていった。表に止めてある伊賀の車まで来ると、伊賀はハッチバックを開ける。
「ここ、奥に座ってよ」
車の中は広くフラットになっていた。道具をたくさん積み込めるように後部座席を外しているのだろう。今はその道具を現場に持ち込んでいるから、比較的広いスペースになっている。
「あ、はい」
「奥にマット畳んであるはずだから、それ敷いて」
「え、あ、はい」
匠は伊賀に言われるがまま隅に畳まれていたマットを開く。靴を脱いでその上に上がると、伊賀も車に乗り込んだ。そのまま内側からハッチバックのドアを閉める。一瞬にして密室になってしまったことに、匠は驚き、同時に焦っていた。
「……子猫ちゃんってさ、無防備ってよく言われない?」
伊賀がそう言って、匠に近づく。匠はそれに笑って返した。
「そんなことないですよ。昔はちょっと言われたけど、今は大分学びましたし」
冷静を装い匠が言うと、伊賀が笑い出す。
「子猫ちゃんはやっぱり子猫ちゃんだな。それとも、こうなることを予想して言われるがまま車に乗った?」
伊賀はそう言うと匠にぐっと近づいた。匠がその分後ろに下がる。
「そんなわけ……伊賀さんのことを信頼してるんです」
「信頼ねえ……そう言えばオレが何もしないって思ってるんでしょ? そうだね、昨日までのオレならしてないかも。子猫ちゃんのことはちゃんと段階踏んで落とすつもりだったから。でもさ、気に入った子が実は男も大丈夫で、なんなら遊んでるって知ったら、我慢なんか出来ないよ」
そう言われ匠は、違います、と言い返した。
「明彦はホントに友達なんです! 俺にはちゃんと恋人がいます。その人以外には絶対に触れさせないんです」
それが克彦への誓いであり、愛情だ。自分を守ることは、克彦の大事なものを守ること――だから、こんなところで伊賀にいいようにされるわけにはいかない。
「恋人か……他人のものを盗るって、ちょっとドキドキするね」
伊賀はそう言うと、匠の肩に手を置き、そのままマットの上に組み敷いた。匠がそんな伊賀を見上げる。
「……ここで止めてくれたら、何も言いません」
「止められるわけないだろ。そもそもこんなふうに二人きりになって、襲うなって方が変じゃない?」
伊賀はそう言うと、匠のシャツに手を掛けた。それを見て、匠が唇を噛み締める。
「確かに不用心かもしれません。誘ってるって言われたら否定もできない。でも伊賀さんはそんな卑怯なことはしないって思ってたから……伊賀さんは明るくて優しくて素敵な人ですけど、俺は伊賀さんのものにはなりません」
「……はっきり言うね。子猫ちゃんの恋人はオレより好物件なの?」
シャツの裾を掴み引き上げようとする手を押さえ、匠は、はい、と冷静に答えた。本当は震えそうなほど怖い。でも、どうしてもちゃんと答えたかった。
「俺とのことを一夜の出来事にしないで、ちゃんと俺の気持ちが追いつくまで優しく待ってくれて……誰より大切にしてくれる人です。だから俺も大事にしたい」
匠がはっきり言うと、伊賀は匠の手を振り払い、何も言わずにシャツを引っ張り上げた。
「伊賀さんとは、いい仕事仲間になれると思ってたのに……」
匠はそう呟くと、自分が肩から提げていたカバンに手を寄せた。そこにぶら下がっている防犯ブザーに触れると、一気にピンを引っ張った。
「えっ、ちょっ……」
車内にけたたましいサイレンの音が鳴り響く。匠は伊賀がその音に怯んだ隙に車のドアのロックに手を掛けた。すると外側からドアが開く。
「匠!」
「克彦っ!」
ドアを開け、両腕を広げた克彦の胸に匠が飛び込む。克彦はしっかりとその体を受け止めた。それから匠の防犯ブザーのピンを戻して音を止める。
「……どういう、こと……」
車の中で呆然としている伊賀がこちらを見つめる。匠は克彦の腕に抱きしめられたまま、そんな伊賀に向かって口を開いた。
「俺の恋人です。世界一俺の事を好きだって言ってくれる人で、俺も世界一愛してる人です」
匠がはっきりと言うと、克彦が驚いた顔をする。これまでこの関係を隠したがっていたのは匠の方だったから、当然の反応だろう。
「克彦は俺のもので、俺は克彦のものです。だから、伊賀さんに触られるわけにはいかないんです」
匠が言うと、伊賀が、そうなんだ、と呟いて少し笑う。
「匠くん、上司と付き合ってるんだ、しかも男の。公表したら楽しくなりそうだね」
匠は伊賀のその言葉を聞いて、この人もか、と心の中でため息を吐いた。マイノリティを暴露したら、こちらが不利になると考えて脅すようなことを言われるのはこれが初めてではない。
「そうね、公表したら楽しそうね。現場監督に乱暴を働こうとした職人なんて、他で雇ってもらえるかしら?」
後ろからそんな声が聞こえ、匠が克彦の腕を解き、振り返る。
「香月さん」
また人が増えて呆然としていた伊賀に、香月が微笑む。
「辻本くんがここに着いた時から、辻本くんのスマホは通話状態だったのよ、わたしと。あなたと辻本くんの会話、全部録音されてるけど……公表したら楽しくなりそうね」
香月がそう言ってから匠にちらりと視線を向ける。匠はそれに頭を下げた。
「香月さんが、スマホを通話状態にしてから行きなさいって言った時はちょっとびっくりしましたけど……こういうこと、だったんですね」
匠の言葉に伊賀が怪訝な顔をする。
「初めから、オレをハメるつもりだったのか?」
「まさか……さっきも言いましたけど、俺は伊賀さんを信頼してたんです。これは、あくまで保険です」
香月と通話したまま、危なくなったらブザーを鳴らす。それが克彦と香月に言われたことだった。ブザーが鳴らなければ、何事もなく帰るだけだったのだ。
「……まだ作業が残ってるから、帰ってくれないか、監督」
「……はい。あまり無理はしないでください」
お先に失礼します、と伊賀に頭を下げた匠は克彦に肩を抱かれ、その場を離れた。
「ここ、奥に座ってよ」
車の中は広くフラットになっていた。道具をたくさん積み込めるように後部座席を外しているのだろう。今はその道具を現場に持ち込んでいるから、比較的広いスペースになっている。
「あ、はい」
「奥にマット畳んであるはずだから、それ敷いて」
「え、あ、はい」
匠は伊賀に言われるがまま隅に畳まれていたマットを開く。靴を脱いでその上に上がると、伊賀も車に乗り込んだ。そのまま内側からハッチバックのドアを閉める。一瞬にして密室になってしまったことに、匠は驚き、同時に焦っていた。
「……子猫ちゃんってさ、無防備ってよく言われない?」
伊賀がそう言って、匠に近づく。匠はそれに笑って返した。
「そんなことないですよ。昔はちょっと言われたけど、今は大分学びましたし」
冷静を装い匠が言うと、伊賀が笑い出す。
「子猫ちゃんはやっぱり子猫ちゃんだな。それとも、こうなることを予想して言われるがまま車に乗った?」
伊賀はそう言うと匠にぐっと近づいた。匠がその分後ろに下がる。
「そんなわけ……伊賀さんのことを信頼してるんです」
「信頼ねえ……そう言えばオレが何もしないって思ってるんでしょ? そうだね、昨日までのオレならしてないかも。子猫ちゃんのことはちゃんと段階踏んで落とすつもりだったから。でもさ、気に入った子が実は男も大丈夫で、なんなら遊んでるって知ったら、我慢なんか出来ないよ」
そう言われ匠は、違います、と言い返した。
「明彦はホントに友達なんです! 俺にはちゃんと恋人がいます。その人以外には絶対に触れさせないんです」
それが克彦への誓いであり、愛情だ。自分を守ることは、克彦の大事なものを守ること――だから、こんなところで伊賀にいいようにされるわけにはいかない。
「恋人か……他人のものを盗るって、ちょっとドキドキするね」
伊賀はそう言うと、匠の肩に手を置き、そのままマットの上に組み敷いた。匠がそんな伊賀を見上げる。
「……ここで止めてくれたら、何も言いません」
「止められるわけないだろ。そもそもこんなふうに二人きりになって、襲うなって方が変じゃない?」
伊賀はそう言うと、匠のシャツに手を掛けた。それを見て、匠が唇を噛み締める。
「確かに不用心かもしれません。誘ってるって言われたら否定もできない。でも伊賀さんはそんな卑怯なことはしないって思ってたから……伊賀さんは明るくて優しくて素敵な人ですけど、俺は伊賀さんのものにはなりません」
「……はっきり言うね。子猫ちゃんの恋人はオレより好物件なの?」
シャツの裾を掴み引き上げようとする手を押さえ、匠は、はい、と冷静に答えた。本当は震えそうなほど怖い。でも、どうしてもちゃんと答えたかった。
「俺とのことを一夜の出来事にしないで、ちゃんと俺の気持ちが追いつくまで優しく待ってくれて……誰より大切にしてくれる人です。だから俺も大事にしたい」
匠がはっきり言うと、伊賀は匠の手を振り払い、何も言わずにシャツを引っ張り上げた。
「伊賀さんとは、いい仕事仲間になれると思ってたのに……」
匠はそう呟くと、自分が肩から提げていたカバンに手を寄せた。そこにぶら下がっている防犯ブザーに触れると、一気にピンを引っ張った。
「えっ、ちょっ……」
車内にけたたましいサイレンの音が鳴り響く。匠は伊賀がその音に怯んだ隙に車のドアのロックに手を掛けた。すると外側からドアが開く。
「匠!」
「克彦っ!」
ドアを開け、両腕を広げた克彦の胸に匠が飛び込む。克彦はしっかりとその体を受け止めた。それから匠の防犯ブザーのピンを戻して音を止める。
「……どういう、こと……」
車の中で呆然としている伊賀がこちらを見つめる。匠は克彦の腕に抱きしめられたまま、そんな伊賀に向かって口を開いた。
「俺の恋人です。世界一俺の事を好きだって言ってくれる人で、俺も世界一愛してる人です」
匠がはっきりと言うと、克彦が驚いた顔をする。これまでこの関係を隠したがっていたのは匠の方だったから、当然の反応だろう。
「克彦は俺のもので、俺は克彦のものです。だから、伊賀さんに触られるわけにはいかないんです」
匠が言うと、伊賀が、そうなんだ、と呟いて少し笑う。
「匠くん、上司と付き合ってるんだ、しかも男の。公表したら楽しくなりそうだね」
匠は伊賀のその言葉を聞いて、この人もか、と心の中でため息を吐いた。マイノリティを暴露したら、こちらが不利になると考えて脅すようなことを言われるのはこれが初めてではない。
「そうね、公表したら楽しそうね。現場監督に乱暴を働こうとした職人なんて、他で雇ってもらえるかしら?」
後ろからそんな声が聞こえ、匠が克彦の腕を解き、振り返る。
「香月さん」
また人が増えて呆然としていた伊賀に、香月が微笑む。
「辻本くんがここに着いた時から、辻本くんのスマホは通話状態だったのよ、わたしと。あなたと辻本くんの会話、全部録音されてるけど……公表したら楽しくなりそうね」
香月がそう言ってから匠にちらりと視線を向ける。匠はそれに頭を下げた。
「香月さんが、スマホを通話状態にしてから行きなさいって言った時はちょっとびっくりしましたけど……こういうこと、だったんですね」
匠の言葉に伊賀が怪訝な顔をする。
「初めから、オレをハメるつもりだったのか?」
「まさか……さっきも言いましたけど、俺は伊賀さんを信頼してたんです。これは、あくまで保険です」
香月と通話したまま、危なくなったらブザーを鳴らす。それが克彦と香月に言われたことだった。ブザーが鳴らなければ、何事もなく帰るだけだったのだ。
「……まだ作業が残ってるから、帰ってくれないか、監督」
「……はい。あまり無理はしないでください」
お先に失礼します、と伊賀に頭を下げた匠は克彦に肩を抱かれ、その場を離れた。
8
あなたにおすすめの小説
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~
柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】
人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。
その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。
完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。
ところがある日。
篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。
「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」
一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。
いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。
合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)
世界で一番優しいKNEELをあなたに
珈琲きの子
BL
グレアの圧力の中セーフワードも使えない状態で体を弄ばれる。初めてパートナー契約したDomから卑劣な洗礼を受け、ダイナミクス恐怖症になったSubの一希は、自分のダイナミクスを隠し、Usualとして生きていた。
Usualとして恋をして、Usualとして恋人と愛し合う。
抑制剤を服用しながらだったが、Usualである恋人の省吾と過ごす時間は何物にも代えがたいものだった。
しかし、ある日ある男から「久しぶりに会わないか」と電話がかかってくる。その男は一希の初めてのパートナーでありSubとしての喜びを教えた男だった。
※Dom/Subユニバース独自設定有り
※やんわりモブレ有り
※Usual✕Sub
※ダイナミクスの変異あり
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
死ぬほど嫌いな上司と付き合いました
三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。
皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。
涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥
上司×部下BL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる