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後日談 「きみの瞳に恋してる」3★
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「おれの、香りもする? アサギ」
「ああ、愛しい香りだ。ずっとユズハは抑えていたな。母としての矜持か?」
アサギが手際よくユズハの服を剥がしながら聞き返す。ユズハは、分からないけど、とアサギを見上げた。
「スオウのことを考えると、アサギに抱く気持ちとはまた違う愛しさみたいな気持ちになるんだ」
だからかもしれない、とユズハが微笑む。そんなユズハにアサギが複雑な顔で眉を下げた。
「だったら今は少しスオウのことは忘れてくれ。お前の香りで満たされたい」
抑えないでくれ、と真剣な目を向けるアサギがなんだか可愛くて、ユズハは少し笑ってから、いいよ、と頷いた。
「おれも、今はアサギだけで満たされたい」
ユズハがアサギに自分からキスをする。アサギは香りを濃くさせながら、そのキスを深いものにしていった。
頭の真ん中からドロドロに溶けていくように、何も考えられなくなる。
「アサギ……好き」
「俺も愛している」
ばさり、と音を立ててアサギが重い衣装を脱ぎ捨てる。ユズハを見下ろした双眸は、少し獣の気配を感じて、ユズハの肌がぞくぞくと戦慄いた。これから食べられるのだという幸せと少しの恐怖は、ユズハの思考をさらに奪っていった。
ちゅっ、と首筋にキスをされ、ユズハが小さく鳴く。もうそんな刺激だけでも感じてしまうみたいだ。
「肌が熱いな。発情したか」
番に熱い目で見つめられ触れられたら、それだけで嬉しくて、肌も敏感になるし、熱くなる。ユズハは恨めしそうにアサギを見上げた。
「先に煽ったのはアサギだからね」
「違うな、それは。ユズハが先だ」
アサギがユズハの胸に指を滑らせ、その先を軽く摘まむ。指の腹で捏ねるように刺激されただけで、ユズハの肩がびくりと跳ねた。
「あっん、ちが、う……んっ」
「俺は、ユズハの泣き顔にもたまらなく興奮するんだ。だから、ユズハが先に煽ったんだよ」
アサギが胸にキスをする。唇で乳首を食み、舌で愛撫されて、ユズハは悶えるように体をくねらせた。
「きもち、い……もっと、して……」
もう自分から煽ったことでいい。なんでもいいから、もうアサギが欲しくなっていた。完全にヒートに入っていると自分でも気づきながら、それでも本能には逆らえなかった。
「もちろん、全部ユズハのものだ。今日は全部くれてやるから」
アサギがユズハの尻に手を廻し、そのまま後孔へと触れる。もう蜜を零しているそこは、アサギの指を待っていたように引き込んでしまった。その感覚が分かり、恥ずかしいと思うけれどもう止められない。
「あ、んっ……もっと奥、触って」
淫らな水音を鳴らしてアサギの指がユズハの中を出入りする。アサギの長い指が深くに入り、入り口まで戻る途中、ユズハの敏感な一点を撫でていき、びくびくとユズハが震えた。
「ここだろ? もっと触ってやるから」
「やっ、気持ちよすぎて……おかしくなる……」
ただでさえ、もう何も考えられないほどアサギが欲しいのだ。これ以上気持ちよくされたら、本当に訳が分からなくなる。
「いいよ、おかしくなったユズハも好きだ」
アサギが指を止めずにユズハの胸に吸い付く。あちこち同時に刺激されて、ユズハは快楽の波に全部を呑み込まれそうになる。
「だ、め……ちゃんと、アサギ、としてるって、感じたい」
気持ちよくて訳が分からなくなると、誰とセックスをしているのか分からなくなって、時々怖くなる。アサギしか知らないのだから、抱かれるのはアサギだけと分かっているのに、ふと分からなくなる時があるのだ。
「この部屋いっぱいに俺の香りを満たせばいいだろう。ユズハは俺だけのものだ。他の誰にも触らせることはない」
アサギが後孔から指を抜き、代わりに自らの熱をぴたりと付ける。無意識にユズハの入り口は、きゅっとアサギの中心に吸い付くようにうねった。もう、我慢なんかできない。
「アサギ……」
ユズハがアサギを見上げ、まっすぐにその顔を見つめる。アサギの表情が雄になり、口の端を引き上げた。それだけでユズハの肌はわななく。
「俺で狂え、ユズハ」
アサギがユズハの耳元でささやくと、その中心を一気にユズハの中へと埋め込んだ。息も出来ないくらいの刺激に、ユズハが目を見開く。
「――! んっ、お、く……」
いきなり一番奥まで侵されて、ユズハは荒い息を繰り返す。そんなユズハにキスをして頬を撫でたアサギが、ユズハ、とこちらに真剣な目を向けた。
「ああ、愛しい香りだ。ずっとユズハは抑えていたな。母としての矜持か?」
アサギが手際よくユズハの服を剥がしながら聞き返す。ユズハは、分からないけど、とアサギを見上げた。
「スオウのことを考えると、アサギに抱く気持ちとはまた違う愛しさみたいな気持ちになるんだ」
だからかもしれない、とユズハが微笑む。そんなユズハにアサギが複雑な顔で眉を下げた。
「だったら今は少しスオウのことは忘れてくれ。お前の香りで満たされたい」
抑えないでくれ、と真剣な目を向けるアサギがなんだか可愛くて、ユズハは少し笑ってから、いいよ、と頷いた。
「おれも、今はアサギだけで満たされたい」
ユズハがアサギに自分からキスをする。アサギは香りを濃くさせながら、そのキスを深いものにしていった。
頭の真ん中からドロドロに溶けていくように、何も考えられなくなる。
「アサギ……好き」
「俺も愛している」
ばさり、と音を立ててアサギが重い衣装を脱ぎ捨てる。ユズハを見下ろした双眸は、少し獣の気配を感じて、ユズハの肌がぞくぞくと戦慄いた。これから食べられるのだという幸せと少しの恐怖は、ユズハの思考をさらに奪っていった。
ちゅっ、と首筋にキスをされ、ユズハが小さく鳴く。もうそんな刺激だけでも感じてしまうみたいだ。
「肌が熱いな。発情したか」
番に熱い目で見つめられ触れられたら、それだけで嬉しくて、肌も敏感になるし、熱くなる。ユズハは恨めしそうにアサギを見上げた。
「先に煽ったのはアサギだからね」
「違うな、それは。ユズハが先だ」
アサギがユズハの胸に指を滑らせ、その先を軽く摘まむ。指の腹で捏ねるように刺激されただけで、ユズハの肩がびくりと跳ねた。
「あっん、ちが、う……んっ」
「俺は、ユズハの泣き顔にもたまらなく興奮するんだ。だから、ユズハが先に煽ったんだよ」
アサギが胸にキスをする。唇で乳首を食み、舌で愛撫されて、ユズハは悶えるように体をくねらせた。
「きもち、い……もっと、して……」
もう自分から煽ったことでいい。なんでもいいから、もうアサギが欲しくなっていた。完全にヒートに入っていると自分でも気づきながら、それでも本能には逆らえなかった。
「もちろん、全部ユズハのものだ。今日は全部くれてやるから」
アサギがユズハの尻に手を廻し、そのまま後孔へと触れる。もう蜜を零しているそこは、アサギの指を待っていたように引き込んでしまった。その感覚が分かり、恥ずかしいと思うけれどもう止められない。
「あ、んっ……もっと奥、触って」
淫らな水音を鳴らしてアサギの指がユズハの中を出入りする。アサギの長い指が深くに入り、入り口まで戻る途中、ユズハの敏感な一点を撫でていき、びくびくとユズハが震えた。
「ここだろ? もっと触ってやるから」
「やっ、気持ちよすぎて……おかしくなる……」
ただでさえ、もう何も考えられないほどアサギが欲しいのだ。これ以上気持ちよくされたら、本当に訳が分からなくなる。
「いいよ、おかしくなったユズハも好きだ」
アサギが指を止めずにユズハの胸に吸い付く。あちこち同時に刺激されて、ユズハは快楽の波に全部を呑み込まれそうになる。
「だ、め……ちゃんと、アサギ、としてるって、感じたい」
気持ちよくて訳が分からなくなると、誰とセックスをしているのか分からなくなって、時々怖くなる。アサギしか知らないのだから、抱かれるのはアサギだけと分かっているのに、ふと分からなくなる時があるのだ。
「この部屋いっぱいに俺の香りを満たせばいいだろう。ユズハは俺だけのものだ。他の誰にも触らせることはない」
アサギが後孔から指を抜き、代わりに自らの熱をぴたりと付ける。無意識にユズハの入り口は、きゅっとアサギの中心に吸い付くようにうねった。もう、我慢なんかできない。
「アサギ……」
ユズハがアサギを見上げ、まっすぐにその顔を見つめる。アサギの表情が雄になり、口の端を引き上げた。それだけでユズハの肌はわななく。
「俺で狂え、ユズハ」
アサギがユズハの耳元でささやくと、その中心を一気にユズハの中へと埋め込んだ。息も出来ないくらいの刺激に、ユズハが目を見開く。
「――! んっ、お、く……」
いきなり一番奥まで侵されて、ユズハは荒い息を繰り返す。そんなユズハにキスをして頬を撫でたアサギが、ユズハ、とこちらに真剣な目を向けた。
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