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79 ■ Lunatic 05 ■――Plum――
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※※以下、同時間プラム側。時間がかぶります。※※※
※※同じ時間軸ですので、必要ない方はお手数ですが飛ばしてください※※
――――――――――――――――――
――私は夢を見ていた。
あ、これ『特別な夢』だ。
ってひゃあああ!!
リンデンお兄様とフリージア様が……そういう雰囲気に……いや!?
あああああ! わかってしまった!!!
わかってしまったよ!さっきブラウニーがリンデンお兄様の言ったことが!
ペケだ! 聖女ペケにしろって言ったんだ!!
そうか、測定所が来るまでに聖女じゃなくなってしまえば、実質測定所にはどうにもならない!!
しかし!
私は耳を塞いで目を閉じた。
アカシアー! アカシアー!!
お客様の中にアカシアさんはいらっしゃいますかあああ!
助けてー!! 嫌味10回くらい聞いてあげるから!!!
私を夢から追い出してえー!!!
そんな風に夢の中でバタついていたら、誰かが呼ぶ声がした。
――起きろ!! プラム!
「プラム! 起きろ!!」
「ふぁっ!」
揺り動かされて、私は目を覚ました。
見るとアドルフさんが、そしてギンコが緊迫した表情で私を見ている。
「ブラウニーは、どこだ!? わからないか!?」
アドルフさんが、私の両肩に手を置いて聞いてきた。
「えっ」
見ると横で寝たはずのブラウニーがいない。
あと、リーブス公爵家のサイレンが鳴ってる。
「プラム、『絶対圏』が発動している。先程大きな力を感じたから、悪いが部屋に入らせてもらった」
ギンコに鏡を指さされた。
「本当だ!!」
鏡を見るまでもなく、寝ぼけ眼ながらに指摘されたらすぐ気がついた。
眼裏にはあの場所と文字が浮かぶ。
――視る。
「……あぁ!? ブラウニーが皇太子殿下の寝室にいる!! ってあああ!! ブラウニー! 何やって……」
「皇太子殿下の部屋!? 何があった!?……っ まさか!?」
私はベッドの上で頭を抱えた。
「多分そのまさか……あああ、抜き取っちゃった……」
「アレを!!」
「アレか!!」
「そう、例のアレ!!」
アレって便利。……いや、今はそれはどうでもよくて!
「お、お城でもサイレンが鳴りまくりだよおお……。」
「まじか……」
「でも捕まらないと思う、テレポートしまくってるし……、皇太子殿下の記憶消していった……」
「ぬかりねぇな!! 我が息子ながら小賢しい!」
「しかし……それでブラウニーはアレをどうしたのだ」
ギンコもすっかりアレ仲間!
「ああ、アレね。自分の身体の中にいれちゃった、多分フリージア様のやった通りにやろうとして……でもそうはならなかったよ」
「む、失敗しやがったのか。なら後でフリージア令嬢にやってもらえば……」
「あ…それは…………………ちょっと。」
「む……プラム、気がついていたか……確かにそれは……最早、難しいかもしれないアドルフ氏」
「あ? なんでだよ。観測所が来るまでならやってもらえる可能性あるだろ?」
「……」
「……」
ギンコと私は複雑な顔を見合わせた。
「なんなの!? おまえら!!」
「ブラウニーが……」
「いや、プラムお前が口にする必要はない。アドルフ氏、耳を貸せ」
ギンコがアドルフさんに、囁いた。
恐らく聖女ペケの話を……。
「ブラウニイイイイ!!!」
アドルフさんが頭を抱えて絶叫した。
「おとうさん! しっかりしてー!」
「帰ってきたら殺す……!!」
アドルフさん顔怖!! ブラウニーと同じくらい怖! 珍しい!!
「い、いや、でもペケの件は良いことしたと思うよ!?」
「だが、下手したらリンデン坊っちゃんが罪に問われるぞ?」
「お兄様ならきっと承知の上だよ!きっと!」
「おまえたち、とりあえずリンデン夫婦の事はあとにして、今はブラウニーの事を」
「あ……!?」
私は寝巻きを脱ぎ捨てて着替え始めた。
「どうした、プラムってああああ!! 着替えるなら先に言いなさい!」
「そうだ、プラム! 我々に退出をうながしてから着替えろ!!」
二人が同時に両手で目を塞いだ。
「ごめんね!! それ気にすることできないくらい、急いでるから!!」
「何があったんだよ!?」
顔を手で覆ったままアドルフさんが叫ぶ。
「ブラウニーが王宮から逃げた先にアカシアが!」
「アカシア?」
そういえばギンコにはアカシアの事までは言ってなかったっけ。
「説明は今度で……!危険だと思うの」
「……ちょっと装備整えてくるわ」
「私も、ここの執事殿にこのサイレンは問題ないと伝えてこよう」
二人共走ってでいった。
『絶対圏』発動中なら、心の声って届くかな。
ブラウニー! ブラウニー!
……。
駄目だ、全然こっちを聞いてくれない……。
……じゃあアカシアは?
いや、さっき夢で呼んだけど音沙汰なかった。
二人共、頭に血がのぼってるように見える。
「うあ……」
頭の中で理解できないような戦いが繰り広げられる。
ブラウニー、なんでそんな恐ろしい場所に……。
ブラウニーと『絶対圏』の接続に危うさを感じた。
だめだ、私が接続を保ってあげないと!
いつかアドルフさんとブラウニーと冒険に行きたいと思ってしまっておいた服に着替えた。
うん、パンツスタイルは動きやすいね!
着替えを終えて私はテレポートしてアドルフさんの部屋へ行き、ちょうど準備が終わったアドルフさんの腕を捕まえた。
「アドルフさん、一緒に跳んで。言っとくけど、とても危ない場所だからね」
「オレはおまえらの保護者だ。危なかろうと行く。よろしく頼む」
本当はあんなとんでもなく危ない場所に連れて行きたくないけれど、ブラウニーを叱って説得してくれる人が必要だ。
ひょっとしたら私はアカシアを止めなくちゃいけない事態になるかもしれないし。
……てか、アカシア! なにそれ!
それがあんたの本体なの!?
私は、脳内に広がる大樹を見た……見たこともない樹。ありえない樹。
なのにどこか知っている気がした。
……ひょっとしたら生まれる前とやらで見たことあるのかもしれない。
そして、アドルフさんの腕を掴んだまま、私は固まった。
「アカシアが私の保護者…?」
「ん?どした?」
おそらくブラウニーが視た小さな私とアカシアの映像が私にも伝播してきた。
「……私のほうが懐いてるじゃん……なにそれ」
「プラム、何が視えてるかわからないが、あとにしよう。跳んでくれ、頼む」
「あ、そうだった……そうだね!」
いっきにブラウニーの元へ……跳ぶとアドルフさんが危ないので、安全そうな近場で降ろして、更に私はブラウニーの所へ跳んだ。
「アドルフさん、さすがに危ないからここにいて! 戦闘が収まってからブラウニー叱りにきて!!」
「あ、おい!プラム……!!」
眼裏に浮かぶ。ブラウニーが光の剣で殴られてしまう。あの闇の手に捕まってしまう。あの黒い球体は何?
いやだ、あんな怖い場所。ブラウニーが死んじゃうかもしれない。
ああ……そうか、ごめん、ブラウニー。昼間、『絶対圏』に繋がなくてごめん!
使うべきだった。後でどうなろうと。
ブラウニーと会えなくなったらおしまいだもの……!
涙が溢れる。
「ブラウニー!」
私は両者の間に跳んだ。
二人を止める力を展開しようとして……
「プラム!?」
ブラウニーが私に気がついて叫んだ。
その刹那、ブラウニーの接続が切れる。
それはだめ、持ち直して!
私がブラウニーの接続を保ち直した時――光の剣が私の腹を突き破った。
「あ……」
「プラム!?……っ! プラム!!!」
アカシアの絶叫が聞こえた。……? なんであんたが私の心配を?
その後、剣からふるい落とされるように、ぱっくり開いた黒い口に、放り込まれた。
「モチ!【Fly,Y10toX30】!!」
アドルフさんが球体に飛び込んで、私を抱え込んでくれた。
――けれど、モチの飛んだ勢いも止まらず、そのまま二人共飲み込まれた。
私は両者の間に跳んだ。
二人を止める力を展開しようとして……
「プラム!?」
ブラウニーが私に気がついて叫んだ。
その刹那、ブラウニーの接続が切れる。
それはだめ、持ち直して!
私がブラウニーの接続を保ち直した時――光の剣が私の腹を突き破った。
「あ……」
「プラム!?……っ! プラム!!!」
アカシアの絶叫が聞こえた。……? なんであんたが私の心配を?
その後、剣からふるい落とされるように、ぱっくり開いた黒い口に、放り込まれた。
「モチ!【Fly,Y10toX30】!!」
アドルフさんが球体に飛び込んで、私を抱え込んでくれた。
――けれど、モチの飛んだ勢いも止まらず、そのまま二人共飲み込まれた。
※※同じ時間軸ですので、必要ない方はお手数ですが飛ばしてください※※
――――――――――――――――――
――私は夢を見ていた。
あ、これ『特別な夢』だ。
ってひゃあああ!!
リンデンお兄様とフリージア様が……そういう雰囲気に……いや!?
あああああ! わかってしまった!!!
わかってしまったよ!さっきブラウニーがリンデンお兄様の言ったことが!
ペケだ! 聖女ペケにしろって言ったんだ!!
そうか、測定所が来るまでに聖女じゃなくなってしまえば、実質測定所にはどうにもならない!!
しかし!
私は耳を塞いで目を閉じた。
アカシアー! アカシアー!!
お客様の中にアカシアさんはいらっしゃいますかあああ!
助けてー!! 嫌味10回くらい聞いてあげるから!!!
私を夢から追い出してえー!!!
そんな風に夢の中でバタついていたら、誰かが呼ぶ声がした。
――起きろ!! プラム!
「プラム! 起きろ!!」
「ふぁっ!」
揺り動かされて、私は目を覚ました。
見るとアドルフさんが、そしてギンコが緊迫した表情で私を見ている。
「ブラウニーは、どこだ!? わからないか!?」
アドルフさんが、私の両肩に手を置いて聞いてきた。
「えっ」
見ると横で寝たはずのブラウニーがいない。
あと、リーブス公爵家のサイレンが鳴ってる。
「プラム、『絶対圏』が発動している。先程大きな力を感じたから、悪いが部屋に入らせてもらった」
ギンコに鏡を指さされた。
「本当だ!!」
鏡を見るまでもなく、寝ぼけ眼ながらに指摘されたらすぐ気がついた。
眼裏にはあの場所と文字が浮かぶ。
――視る。
「……あぁ!? ブラウニーが皇太子殿下の寝室にいる!! ってあああ!! ブラウニー! 何やって……」
「皇太子殿下の部屋!? 何があった!?……っ まさか!?」
私はベッドの上で頭を抱えた。
「多分そのまさか……あああ、抜き取っちゃった……」
「アレを!!」
「アレか!!」
「そう、例のアレ!!」
アレって便利。……いや、今はそれはどうでもよくて!
「お、お城でもサイレンが鳴りまくりだよおお……。」
「まじか……」
「でも捕まらないと思う、テレポートしまくってるし……、皇太子殿下の記憶消していった……」
「ぬかりねぇな!! 我が息子ながら小賢しい!」
「しかし……それでブラウニーはアレをどうしたのだ」
ギンコもすっかりアレ仲間!
「ああ、アレね。自分の身体の中にいれちゃった、多分フリージア様のやった通りにやろうとして……でもそうはならなかったよ」
「む、失敗しやがったのか。なら後でフリージア令嬢にやってもらえば……」
「あ…それは…………………ちょっと。」
「む……プラム、気がついていたか……確かにそれは……最早、難しいかもしれないアドルフ氏」
「あ? なんでだよ。観測所が来るまでならやってもらえる可能性あるだろ?」
「……」
「……」
ギンコと私は複雑な顔を見合わせた。
「なんなの!? おまえら!!」
「ブラウニーが……」
「いや、プラムお前が口にする必要はない。アドルフ氏、耳を貸せ」
ギンコがアドルフさんに、囁いた。
恐らく聖女ペケの話を……。
「ブラウニイイイイ!!!」
アドルフさんが頭を抱えて絶叫した。
「おとうさん! しっかりしてー!」
「帰ってきたら殺す……!!」
アドルフさん顔怖!! ブラウニーと同じくらい怖! 珍しい!!
「い、いや、でもペケの件は良いことしたと思うよ!?」
「だが、下手したらリンデン坊っちゃんが罪に問われるぞ?」
「お兄様ならきっと承知の上だよ!きっと!」
「おまえたち、とりあえずリンデン夫婦の事はあとにして、今はブラウニーの事を」
「あ……!?」
私は寝巻きを脱ぎ捨てて着替え始めた。
「どうした、プラムってああああ!! 着替えるなら先に言いなさい!」
「そうだ、プラム! 我々に退出をうながしてから着替えろ!!」
二人が同時に両手で目を塞いだ。
「ごめんね!! それ気にすることできないくらい、急いでるから!!」
「何があったんだよ!?」
顔を手で覆ったままアドルフさんが叫ぶ。
「ブラウニーが王宮から逃げた先にアカシアが!」
「アカシア?」
そういえばギンコにはアカシアの事までは言ってなかったっけ。
「説明は今度で……!危険だと思うの」
「……ちょっと装備整えてくるわ」
「私も、ここの執事殿にこのサイレンは問題ないと伝えてこよう」
二人共走ってでいった。
『絶対圏』発動中なら、心の声って届くかな。
ブラウニー! ブラウニー!
……。
駄目だ、全然こっちを聞いてくれない……。
……じゃあアカシアは?
いや、さっき夢で呼んだけど音沙汰なかった。
二人共、頭に血がのぼってるように見える。
「うあ……」
頭の中で理解できないような戦いが繰り広げられる。
ブラウニー、なんでそんな恐ろしい場所に……。
ブラウニーと『絶対圏』の接続に危うさを感じた。
だめだ、私が接続を保ってあげないと!
いつかアドルフさんとブラウニーと冒険に行きたいと思ってしまっておいた服に着替えた。
うん、パンツスタイルは動きやすいね!
着替えを終えて私はテレポートしてアドルフさんの部屋へ行き、ちょうど準備が終わったアドルフさんの腕を捕まえた。
「アドルフさん、一緒に跳んで。言っとくけど、とても危ない場所だからね」
「オレはおまえらの保護者だ。危なかろうと行く。よろしく頼む」
本当はあんなとんでもなく危ない場所に連れて行きたくないけれど、ブラウニーを叱って説得してくれる人が必要だ。
ひょっとしたら私はアカシアを止めなくちゃいけない事態になるかもしれないし。
……てか、アカシア! なにそれ!
それがあんたの本体なの!?
私は、脳内に広がる大樹を見た……見たこともない樹。ありえない樹。
なのにどこか知っている気がした。
……ひょっとしたら生まれる前とやらで見たことあるのかもしれない。
そして、アドルフさんの腕を掴んだまま、私は固まった。
「アカシアが私の保護者…?」
「ん?どした?」
おそらくブラウニーが視た小さな私とアカシアの映像が私にも伝播してきた。
「……私のほうが懐いてるじゃん……なにそれ」
「プラム、何が視えてるかわからないが、あとにしよう。跳んでくれ、頼む」
「あ、そうだった……そうだね!」
いっきにブラウニーの元へ……跳ぶとアドルフさんが危ないので、安全そうな近場で降ろして、更に私はブラウニーの所へ跳んだ。
「アドルフさん、さすがに危ないからここにいて! 戦闘が収まってからブラウニー叱りにきて!!」
「あ、おい!プラム……!!」
眼裏に浮かぶ。ブラウニーが光の剣で殴られてしまう。あの闇の手に捕まってしまう。あの黒い球体は何?
いやだ、あんな怖い場所。ブラウニーが死んじゃうかもしれない。
ああ……そうか、ごめん、ブラウニー。昼間、『絶対圏』に繋がなくてごめん!
使うべきだった。後でどうなろうと。
ブラウニーと会えなくなったらおしまいだもの……!
涙が溢れる。
「ブラウニー!」
私は両者の間に跳んだ。
二人を止める力を展開しようとして……
「プラム!?」
ブラウニーが私に気がついて叫んだ。
その刹那、ブラウニーの接続が切れる。
それはだめ、持ち直して!
私がブラウニーの接続を保ち直した時――光の剣が私の腹を突き破った。
「あ……」
「プラム!?……っ! プラム!!!」
アカシアの絶叫が聞こえた。……? なんであんたが私の心配を?
その後、剣からふるい落とされるように、ぱっくり開いた黒い口に、放り込まれた。
「モチ!【Fly,Y10toX30】!!」
アドルフさんが球体に飛び込んで、私を抱え込んでくれた。
――けれど、モチの飛んだ勢いも止まらず、そのまま二人共飲み込まれた。
私は両者の間に跳んだ。
二人を止める力を展開しようとして……
「プラム!?」
ブラウニーが私に気がついて叫んだ。
その刹那、ブラウニーの接続が切れる。
それはだめ、持ち直して!
私がブラウニーの接続を保ち直した時――光の剣が私の腹を突き破った。
「あ……」
「プラム!?……っ! プラム!!!」
アカシアの絶叫が聞こえた。……? なんであんたが私の心配を?
その後、剣からふるい落とされるように、ぱっくり開いた黒い口に、放り込まれた。
「モチ!【Fly,Y10toX30】!!」
アドルフさんが球体に飛び込んで、私を抱え込んでくれた。
――けれど、モチの飛んだ勢いも止まらず、そのまま二人共飲み込まれた。
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