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60 ■ Physical Zamaa 05 ■
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「プラム、起きろ」
ブラウニーの声がした。
あれ、私寝てた……。
そうだ、プライベートルームだ、ここ。
「ブラウニー…」
ブラウニーが膝枕してくれてる。
え……起きたくない。
「……リンデンから聞いた、大変だったな」
「ありがとう、でも、ブラウニーの顔を見たから、もう大丈夫」
そう言うとブラウニーは微笑んで、指先で私の額をツンとしてそのまま、額をかき上げるように頭を撫でてくれた。
あ、なにこの幸せ空間。もう永久にこのままでいちゃいけません?
実は部屋の中には侍女さんいるはずなんだけど、空気読んでくれてるな。いる気配しない。ありがとう。
「でもね……冷静になったら、なんてことしちゃったんだって思ってる」
ブラウニーは私の額にチュッとした後また頭を撫でてくれた。
「そうか。それならしばらく辛いだろうな」
「…それでも謝る気になれないの」
「酷いことにはなったが、今回の相手は謝らなくていい。お前だって先に雑巾入りの水かけられたんだ。
普通の人間だったら、場合によっては病気になるぞ。おまけにひどい罵詈雑言だったらしいじゃないか」
「……」
私は黙って目を伏せた。
「リンデンが言ってた。常識ある貴族なら今日みたいなこと絶対しないってな。ようはその女は馬鹿で常識外れだったってことだ。むしろ貴族としてあるまじき行為だそうだ。お前の教室の奴らは驚愕したとは思うが、悪いのはどっちかっていうのは絶対わかってるはずだ」
私は、ありがと、と言って起き上がろうとしたら、ブラウニーにギュッと抱き寄せられた。
はう。
「……皇太子殿下と会っちまったんだって?」
「う」
思わず顔が怖くなってないか確認してしまった。
「……怒ってねえよ」
頭くしゃくしゃされた。
「その……校則違反したから、放課後、殿下のお手伝いに行かないとといけなくなっちゃった……ごめん。ヒース行けないかも」
「リンデンからもう聞いてる。残念だけど……しょうがないな。でも二週間だけだろ?」
「うん」
嫌な顔したせいで一週間増えたことは黙っておこう……。
「今なにか隠したか?」
「ふぁ!? なんでわかんの!?」
「内緒。はけ」
私ははいた。
「……興味持たれてんな、それは」
ブラウニーサン、なんで私のほっぺた掴んでムニムニしてるんですか。
なんですかそのジト目は。
「なんでよ……」
「まあ濡れ鼠の生徒が授業中に廊下走り抜けたら興味は持つよな……………プッ」
ブラウニーが自分で言った言葉に吹き出した。
顔そむけて口抑えて震えてる。こ、このー。
「ちょっとブラウニーまでー」
「いや、オレでも何だアレはとは思うなって。引き止めはしないが」
「ブラウニーは引き止めてよ!?」
「もちろん、おまえなら引き止める」
額にキスしてごまかした…。……わーい許す。あまあま。
「よしよし。放課後、その手伝い終わるまで、オレ待ってる」
「え、そんな、ブラウニーの時間が、もったいないよ」
ブラウニーが私の手をとって、婚約指輪にキスする。
「二週間だし。放課後にお前と一分も過ごせないのは嫌だ」
「ブラウニー……」
私はじーんとした。
「だから、お前も教室頑張っていけ。な?」
……ブラウニーも私が自分の教室に明日から行きづらいってわかってくれてるんだ。
「うん! ブラウニーが頑張れっていうなら、めちゃくちゃ頑張れるよ!私」
他の人ではこんなに元気でない。
ブラウニーがいるから元気でる。ブラウニーじゃないとこんなに元気でない。大好き。
「そうか、安心した」
ふ、と笑ったブラウニーの顔が一瞬アドルフさんに見えた。
「……」
「どうした?」
「ん、前から思ってたんだけど。ブラウニーとアドルフさんってちょっと……顔似てるよね」
本人たちはどう思っているのか気になる。
「ん? ああ、言われてみればそうかもしれない。レインツリーでも親子に間違えられた事があるぞ」
「あ、そうなんだ」
ブラウニーが少し嬉しそうな顔になった。似てるって言われるの嬉しいんだね。
「さてと、行くか」
「あ、そうか、帰る時間か……。じゃあ、また明日、だね」
「いや? お前も来るんだよ。リンデンが今日遅くなってもいいから、ヒースに寄って帰っていいって言ってくれた」
「……ほんと!?」
「ああ。市場に寄って晩飯買って帰るから、つきあってくれ。ついでにどっかで一緒に昼飯食おう」
「……行く!!」
うわあ! いっしょに買い物とか久しぶりだ!!!
その後、ブラウニーと手をつないで、市場を巡って、カフェでランチして。
少し小高い丘に登って夕日を眺めたりして一緒に過ごした。
あああ、こういうの! こういうのでいいんですよ!!!
しーあーわーせ。
※※※※※※
その後、ヒースへはとても早く着いた。
ブラウニーが風精霊を呼び出してその風にマロが乗るもんだから、ホントにあっという間に着いた。
魔石の心配したら、ヒースで内緒で掘ってるって言われた。
まさかホントにアドルフさんが掘り当てるとはブラウニーも思ってなかったらしい。
ヒース領地ってなにげに恵まれてたんだね。
「娘よ! よく帰った!!!」
ヒースへ帰ると、アドルフさんが両手を広げて、歓迎してくれた。
「お父さんただいまああああ!!!」
私はアドルフさんのその腕の中に飛び込んだ。
「あははは」
「うふふふ」
アドルフさんが私を持ち上げてくるくるした。
「わーい、たかいたかーい☆」
「仲良いなお前ら……」
「「ブラウニー顔怖!」」
「うるさい。いくらアドルフさんでもあまりプラムにベタベタしないでくれる」
「オレは事案を発生させるような男じゃないぞ!? ……そうか、わかったぞ」
「何が?」
アドルフさんは、私を降ろして、ブラウニーに向かって腕を広げた。
「おいで、ブラウニー…だーっ!?」
ブラウニーが思い切りアドルフさんの足を踏んだ。
「ダンスの練習の悪夢を思い出させないでくれる? 気持ち悪いからやめてくれ」
「……悪夢?そんなに難しかったの?」
「……この人は練習相手しつつ、やたら足を踏んでくるんだよ。下手くそ。本人は避ける練習だって言ってたけどな」
「だって女性パートだよ!? 慣れてないんだよ!! オレだって」
「それでよく、婚約式までに仕上がったね。すごく上手だったよ! ブラウニー。アドルフさんもありがとう!」
「そ、そうか…?」
ブラウニーが頬をかく。
「だからブラウニー、ちょっとアドルフさんに辛辣だよ?ちゃんと教えてくれたんだから。感謝しなきゃ」
「プラム、お前なんてよい子なんだ……」
アドルフさんがだ~っと泣いた。
最近師匠と弟子の態度が、この人たち反転してるような気がする。
「……ごめんなさい」
「謝るな、調子狂う。…いいんだよ」
素直に謝った。自分でも思う所あったのね。
アドルフさんはブラウニーの頭をくしゃくしゃした。
……。
私もジャスミンに謝まってキチンと彼女の顔治そうかな……。
その後、買ってきたお惣菜なんかを並べて食事にした。
「み」
「み」
テーブルの隅に、モチマロの専用のお皿ができてる!!!
お皿にチューリップの花模様とか描いてある!
え、可愛い!!!
「ねえ、このお皿どうしたの?」
「オレが作ったぞ」
アドルフさんが言った。
「アドルフさんがこのチューリップも描いたの?可愛いね!」
「それはブラウニーが描いた」
「えっ」
「……っ!!言うなよ!!」
ブラウニーがそっぽ向いた。
「なんで?ブラウニー、すっごい可愛いよ?そういえばブラウニーって絵も上手だったよね」
ふふふ、私の彼氏、マジ有能。
「……」
ブラウニーが小声で何か言った。
「ん? 聞こえないよ」
「……プラムが、こういうの好きだろう……と思って…」
「ブラウニー…」
私を思って描いてくれたの!? 幸せ!
すこし赤面したブラウニーが可愛い。
この子おうちに持って帰っちゃだめですか?
ブラウニーの声がした。
あれ、私寝てた……。
そうだ、プライベートルームだ、ここ。
「ブラウニー…」
ブラウニーが膝枕してくれてる。
え……起きたくない。
「……リンデンから聞いた、大変だったな」
「ありがとう、でも、ブラウニーの顔を見たから、もう大丈夫」
そう言うとブラウニーは微笑んで、指先で私の額をツンとしてそのまま、額をかき上げるように頭を撫でてくれた。
あ、なにこの幸せ空間。もう永久にこのままでいちゃいけません?
実は部屋の中には侍女さんいるはずなんだけど、空気読んでくれてるな。いる気配しない。ありがとう。
「でもね……冷静になったら、なんてことしちゃったんだって思ってる」
ブラウニーは私の額にチュッとした後また頭を撫でてくれた。
「そうか。それならしばらく辛いだろうな」
「…それでも謝る気になれないの」
「酷いことにはなったが、今回の相手は謝らなくていい。お前だって先に雑巾入りの水かけられたんだ。
普通の人間だったら、場合によっては病気になるぞ。おまけにひどい罵詈雑言だったらしいじゃないか」
「……」
私は黙って目を伏せた。
「リンデンが言ってた。常識ある貴族なら今日みたいなこと絶対しないってな。ようはその女は馬鹿で常識外れだったってことだ。むしろ貴族としてあるまじき行為だそうだ。お前の教室の奴らは驚愕したとは思うが、悪いのはどっちかっていうのは絶対わかってるはずだ」
私は、ありがと、と言って起き上がろうとしたら、ブラウニーにギュッと抱き寄せられた。
はう。
「……皇太子殿下と会っちまったんだって?」
「う」
思わず顔が怖くなってないか確認してしまった。
「……怒ってねえよ」
頭くしゃくしゃされた。
「その……校則違反したから、放課後、殿下のお手伝いに行かないとといけなくなっちゃった……ごめん。ヒース行けないかも」
「リンデンからもう聞いてる。残念だけど……しょうがないな。でも二週間だけだろ?」
「うん」
嫌な顔したせいで一週間増えたことは黙っておこう……。
「今なにか隠したか?」
「ふぁ!? なんでわかんの!?」
「内緒。はけ」
私ははいた。
「……興味持たれてんな、それは」
ブラウニーサン、なんで私のほっぺた掴んでムニムニしてるんですか。
なんですかそのジト目は。
「なんでよ……」
「まあ濡れ鼠の生徒が授業中に廊下走り抜けたら興味は持つよな……………プッ」
ブラウニーが自分で言った言葉に吹き出した。
顔そむけて口抑えて震えてる。こ、このー。
「ちょっとブラウニーまでー」
「いや、オレでも何だアレはとは思うなって。引き止めはしないが」
「ブラウニーは引き止めてよ!?」
「もちろん、おまえなら引き止める」
額にキスしてごまかした…。……わーい許す。あまあま。
「よしよし。放課後、その手伝い終わるまで、オレ待ってる」
「え、そんな、ブラウニーの時間が、もったいないよ」
ブラウニーが私の手をとって、婚約指輪にキスする。
「二週間だし。放課後にお前と一分も過ごせないのは嫌だ」
「ブラウニー……」
私はじーんとした。
「だから、お前も教室頑張っていけ。な?」
……ブラウニーも私が自分の教室に明日から行きづらいってわかってくれてるんだ。
「うん! ブラウニーが頑張れっていうなら、めちゃくちゃ頑張れるよ!私」
他の人ではこんなに元気でない。
ブラウニーがいるから元気でる。ブラウニーじゃないとこんなに元気でない。大好き。
「そうか、安心した」
ふ、と笑ったブラウニーの顔が一瞬アドルフさんに見えた。
「……」
「どうした?」
「ん、前から思ってたんだけど。ブラウニーとアドルフさんってちょっと……顔似てるよね」
本人たちはどう思っているのか気になる。
「ん? ああ、言われてみればそうかもしれない。レインツリーでも親子に間違えられた事があるぞ」
「あ、そうなんだ」
ブラウニーが少し嬉しそうな顔になった。似てるって言われるの嬉しいんだね。
「さてと、行くか」
「あ、そうか、帰る時間か……。じゃあ、また明日、だね」
「いや? お前も来るんだよ。リンデンが今日遅くなってもいいから、ヒースに寄って帰っていいって言ってくれた」
「……ほんと!?」
「ああ。市場に寄って晩飯買って帰るから、つきあってくれ。ついでにどっかで一緒に昼飯食おう」
「……行く!!」
うわあ! いっしょに買い物とか久しぶりだ!!!
その後、ブラウニーと手をつないで、市場を巡って、カフェでランチして。
少し小高い丘に登って夕日を眺めたりして一緒に過ごした。
あああ、こういうの! こういうのでいいんですよ!!!
しーあーわーせ。
※※※※※※
その後、ヒースへはとても早く着いた。
ブラウニーが風精霊を呼び出してその風にマロが乗るもんだから、ホントにあっという間に着いた。
魔石の心配したら、ヒースで内緒で掘ってるって言われた。
まさかホントにアドルフさんが掘り当てるとはブラウニーも思ってなかったらしい。
ヒース領地ってなにげに恵まれてたんだね。
「娘よ! よく帰った!!!」
ヒースへ帰ると、アドルフさんが両手を広げて、歓迎してくれた。
「お父さんただいまああああ!!!」
私はアドルフさんのその腕の中に飛び込んだ。
「あははは」
「うふふふ」
アドルフさんが私を持ち上げてくるくるした。
「わーい、たかいたかーい☆」
「仲良いなお前ら……」
「「ブラウニー顔怖!」」
「うるさい。いくらアドルフさんでもあまりプラムにベタベタしないでくれる」
「オレは事案を発生させるような男じゃないぞ!? ……そうか、わかったぞ」
「何が?」
アドルフさんは、私を降ろして、ブラウニーに向かって腕を広げた。
「おいで、ブラウニー…だーっ!?」
ブラウニーが思い切りアドルフさんの足を踏んだ。
「ダンスの練習の悪夢を思い出させないでくれる? 気持ち悪いからやめてくれ」
「……悪夢?そんなに難しかったの?」
「……この人は練習相手しつつ、やたら足を踏んでくるんだよ。下手くそ。本人は避ける練習だって言ってたけどな」
「だって女性パートだよ!? 慣れてないんだよ!! オレだって」
「それでよく、婚約式までに仕上がったね。すごく上手だったよ! ブラウニー。アドルフさんもありがとう!」
「そ、そうか…?」
ブラウニーが頬をかく。
「だからブラウニー、ちょっとアドルフさんに辛辣だよ?ちゃんと教えてくれたんだから。感謝しなきゃ」
「プラム、お前なんてよい子なんだ……」
アドルフさんがだ~っと泣いた。
最近師匠と弟子の態度が、この人たち反転してるような気がする。
「……ごめんなさい」
「謝るな、調子狂う。…いいんだよ」
素直に謝った。自分でも思う所あったのね。
アドルフさんはブラウニーの頭をくしゃくしゃした。
……。
私もジャスミンに謝まってキチンと彼女の顔治そうかな……。
その後、買ってきたお惣菜なんかを並べて食事にした。
「み」
「み」
テーブルの隅に、モチマロの専用のお皿ができてる!!!
お皿にチューリップの花模様とか描いてある!
え、可愛い!!!
「ねえ、このお皿どうしたの?」
「オレが作ったぞ」
アドルフさんが言った。
「アドルフさんがこのチューリップも描いたの?可愛いね!」
「それはブラウニーが描いた」
「えっ」
「……っ!!言うなよ!!」
ブラウニーがそっぽ向いた。
「なんで?ブラウニー、すっごい可愛いよ?そういえばブラウニーって絵も上手だったよね」
ふふふ、私の彼氏、マジ有能。
「……」
ブラウニーが小声で何か言った。
「ん? 聞こえないよ」
「……プラムが、こういうの好きだろう……と思って…」
「ブラウニー…」
私を思って描いてくれたの!? 幸せ!
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