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23 ■ Happy Paradise Lost 03 ■
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「オレん家ついて、一息ついたら王都の役所に自ら行こうぜ。向こうから来る前に先手を打って登録しちまおう。正当な手続きを踏んでしまえば、王都の奴らってのは強くでれないとこあるからな」
「なるほど……でもちょっと怖いですね」
私は言った。行きたくないな~…。
「確かにな。でもな、さっきも似たような事言ったが、いつまでも隠れて暮らす訳にはいかないからな、バレるよりかは堂々としてみようぜ」
「はい」
「プラム、お前は髪色にしたってそうだ。王都でもまずいないだろうな。つか、オレ今まで生きてきて見たことないし。珍しくてすぐに話題になるぞ。ずっと髪染めするわけにもいかないだろ?」
う、うん、確かに。
「話題になるっていうか……そういやプラム、おまえすぐに人垣作るよな」
ブラウニーが言った。
「……は? 人垣? 珍しいとか話題でよく聞くがそこまでとは知らなかったぞ」
「……なんかこいつ、やたら人に親切にされたりプレゼントされたりとか不自然に多いんですよ」
そうなんだよね。
髪のせいだけじゃない気がする。
「あ……。まさか。プラムちょっとそこ立て」
アドルフさんが思い当たったように何か計測器のようなものを出した。
こないだの体温計みたいなのとは違うな……。
「あ~~~~」
計測器がピピッとなってアドルフさんが額に手をあてた。
何その反応。
「これ、小型の簡単なパッシブ計測器なんだけどなぁ。あ、パッシブってわかるか? 簡単に言うと何もしてないのに勝手に発動する魔術なんだが」
あ、アイツからは習ってないなそれ。
「えっと……このパターンは……自動回復と自動魅了、か」
「魅了!?」
「他にもありそうだけど、この小型計測器じゃちょっとな。今急いでるし……お前、魅了垂れ流してるぞ……プラム。ようは、魔法で人を魅了して好かれてる事があるって事だ」
がーーーーーーーーん。
え、それ色々アイデンティティに抵触しますよ!?
「え、つまり私は今まで人に好かれてたのは……。ブラウニーが私を好きになってくれたのも?」
魔法のせい?
今まで私は魔法で人を操って、私を好きにさせてた?
ブラウニーも魔法で私が好き?それってなんて酷い話し。罪悪感で目の前が真っ白だ。
「あ、いや、待て、早とちりするな。大体初見の人や、あまり親しくない人にかなり有効ってだけで…印象が悪くないとかそういう魅了だ。あ、でもお前の魅了レベル……いや、容姿も相まって、かなり好かれやすいけれども!」
しどろもどろ! どっちだ!?
「プラム、大丈夫だ。少なくともオレはお前に魔法では魅了されてない!」
ブラウニーが両肩に手をおいて、しっかり私の瞳を見てきた。
「……もしそうだとしても、オレはそれで構わない……!」
うわーん。
そう言ってくれるのは嬉しいけど……やはり人としてルール違反をおかしているのに……ショックもあいまって素直にうん、と言えない。
「お、オレも魅力無効の対策してるから大丈夫だぞ、我が娘よ!」
アドルフさんが、私を娘扱いしてあやそうとしてくれてる……!
なんだこの人、早くも私が喜ぶポイントを掴んできている!
「それにブラウニーは魔法抵抗力が素でかなり高いから、魅了とか幻覚とか……そういう類の魔法にはかかりにくいから、大丈夫だ。安心しろ」
「魔法抵抗力?」
「なんですか、それ、オレ初めて聞きましたけど」
「ああ、いやこんな事なるまえに、ブラウニーをそろそろ魔力値高いダンジョンに連れて行こうかと思ってたんだよ。だから計測してあったんだ。……えっとな、世の中魔力持ちは限られるがな、魔法にかかりにくい人間ってのは、一般の人間の中にもいるって事だ。魔力持ちのほうが当然高いけどな」
アドルフさんは、ひっくひっく泣いてる私の頭を撫でた。
「いつのまに……言ってくださいよ」
「オレも対策だけじゃなくて魔法抵抗力はブラウニーと同じくらい高い。だからブラウニーとオレに関しては少なくとも大丈夫だ」
「……」
少し安心した。
ブラウニーがハンカチで涙を拭いてくれてる。
こういった彼の優しさも実は魅了のせいだった、……なら私はもうここで人生終了でも構わないって思ってしまうもの……。
「しかし……それな、法律違反なんだ。うわ、まじで使者来る前に出てきてよかったな。子供だし本人にもどうしようもないスキルだから……そんなに罪にはならないが、見つかったら少なくとも罪状が決まるまで牢屋行きだ」
「う!?」
「は!?」
「そりゃ、魔法使って人の気持ちを操ってる事になるし、物もらったりまでするわけだから……。大丈夫だ、たしかオレの家に魅了パッシブ遮断するアミュレットの在庫があったはずだ。なくてもそんなに作るの難しくないから作ってやる。……だからそれつけて王都へ行こう。な?」
「はい、お願いします」
ブラウニーが先に返事した。
「はい……」
しょんぼりしている私の手をブラウニーが握った。
「プラム、オレを信じろ、絶対大丈夫だから」
「ブラウニー……」
「おじさんもそこ入れてくれない!? もう家族だよね!?」
私はふふっとなって笑ったが、ブラウニーがなんか無言だった。
「……」
「ブラウニーおまえ……えぇーって顔したな……!?」
ブラウニーが小突かれてる。そして笑った。
……なんだろうこの温かい空間。
教会とはまた違う。
「さてと、森に入ったが……。ちとスピード上げるか。使者がどれだけの性能持ち合わせてるかわからないからな。プラムのパッシブ魅了、持ってきている機材か、もしくは鋭いやつなら感知するかもしれん」
「えええ」
……観測所怖い。
「みっ」
「あ……その子」
アドルフさんが自分の外套のフードから、ブラウニーが持ってたのと同じ白い子を取り出した。
「よーし、いい子だ」
「みっしゃみっしゃ……」
アドルフさんはリンゴを取り出して、その子に食べさせた。
「みっ!」
ブラウニーの白い子も気配を感じたのか飛び出てきた。帽子の中から。
そこに入れてたんだ。
「おう、お前も食うか?ほれ、ブラウニー」
「はい」
ブラウニーはリンゴを受け取って、白い子に食べさせた。
「さて、おまえ。飛んでもらうぞ。おまえもな。【Glider】」
アドルフさんは自分とブラウニーの手のひらにのっているその白い子それぞれに命令するように話しかけた。
「みっ」
「みっ」
「わわっ」
白い子たちはまるで鳥が羽を広げたようなカタチに変化した。
結構大きい… Glider(グライダー)。
「ブラウニー、できるな?」
「まだあんまり自信ないですけどね。プラム、来い」
ブラウニーは私の手をひくと、翼になった白い子の上にのせて座らせた。
「【Glider】……えっと、落ちないように後ろから抱えるから。お前もしっかりまんじゅうに捕まってろよ」
「え、え? 何するの……?」
てか、この子の名前、まんじゅうっていうの!? それはよくないんじゃない!?
「こうするんだよ!プラム!【FLY,Z01.X011,Y0251】」
アドルフさんが、まんじゅう(仮)に立膝たてて座って浮かび上がったかと思うと、
すごいスピードで木々をくぐり抜けるように飛んでいった。
後には木や草から落ちた雪がパラパラと。
「オレ達もいくぞ。【FLY,Z01.X011,Y0251】」
「えっえっ……きゃーーーっ!?」
「みーーーっ」
木がいっぱい迫ってきて、たまに茂みをぶち破ってものすごいスピードで目が回りそう。
日が暮れて、夜の闇と森が私達の姿を覆い隠す頃、私はそのスピードに慣れてきた。
迫りくる木や草が見えなくなったせいもあるかもしれないけど。
飛びっぱなしで、まんじゅうちゃんたち元気だな……。
「プラム」
「ん?」
振り返ると、ブラウニーがキスをした。
なんか最近ブラウニーのほうからのアクションが多い気がする。嬉しい。
「楽しみだな。アドルフさんの家につく頃には新年も終わりかけだろうけど、新しい年に新しい始まりだ。これからも……がんばろうな、一緒に」
「……うん!」
――私は短く返事して、幸せを噛み締めた。
「なるほど……でもちょっと怖いですね」
私は言った。行きたくないな~…。
「確かにな。でもな、さっきも似たような事言ったが、いつまでも隠れて暮らす訳にはいかないからな、バレるよりかは堂々としてみようぜ」
「はい」
「プラム、お前は髪色にしたってそうだ。王都でもまずいないだろうな。つか、オレ今まで生きてきて見たことないし。珍しくてすぐに話題になるぞ。ずっと髪染めするわけにもいかないだろ?」
う、うん、確かに。
「話題になるっていうか……そういやプラム、おまえすぐに人垣作るよな」
ブラウニーが言った。
「……は? 人垣? 珍しいとか話題でよく聞くがそこまでとは知らなかったぞ」
「……なんかこいつ、やたら人に親切にされたりプレゼントされたりとか不自然に多いんですよ」
そうなんだよね。
髪のせいだけじゃない気がする。
「あ……。まさか。プラムちょっとそこ立て」
アドルフさんが思い当たったように何か計測器のようなものを出した。
こないだの体温計みたいなのとは違うな……。
「あ~~~~」
計測器がピピッとなってアドルフさんが額に手をあてた。
何その反応。
「これ、小型の簡単なパッシブ計測器なんだけどなぁ。あ、パッシブってわかるか? 簡単に言うと何もしてないのに勝手に発動する魔術なんだが」
あ、アイツからは習ってないなそれ。
「えっと……このパターンは……自動回復と自動魅了、か」
「魅了!?」
「他にもありそうだけど、この小型計測器じゃちょっとな。今急いでるし……お前、魅了垂れ流してるぞ……プラム。ようは、魔法で人を魅了して好かれてる事があるって事だ」
がーーーーーーーーん。
え、それ色々アイデンティティに抵触しますよ!?
「え、つまり私は今まで人に好かれてたのは……。ブラウニーが私を好きになってくれたのも?」
魔法のせい?
今まで私は魔法で人を操って、私を好きにさせてた?
ブラウニーも魔法で私が好き?それってなんて酷い話し。罪悪感で目の前が真っ白だ。
「あ、いや、待て、早とちりするな。大体初見の人や、あまり親しくない人にかなり有効ってだけで…印象が悪くないとかそういう魅了だ。あ、でもお前の魅了レベル……いや、容姿も相まって、かなり好かれやすいけれども!」
しどろもどろ! どっちだ!?
「プラム、大丈夫だ。少なくともオレはお前に魔法では魅了されてない!」
ブラウニーが両肩に手をおいて、しっかり私の瞳を見てきた。
「……もしそうだとしても、オレはそれで構わない……!」
うわーん。
そう言ってくれるのは嬉しいけど……やはり人としてルール違反をおかしているのに……ショックもあいまって素直にうん、と言えない。
「お、オレも魅力無効の対策してるから大丈夫だぞ、我が娘よ!」
アドルフさんが、私を娘扱いしてあやそうとしてくれてる……!
なんだこの人、早くも私が喜ぶポイントを掴んできている!
「それにブラウニーは魔法抵抗力が素でかなり高いから、魅了とか幻覚とか……そういう類の魔法にはかかりにくいから、大丈夫だ。安心しろ」
「魔法抵抗力?」
「なんですか、それ、オレ初めて聞きましたけど」
「ああ、いやこんな事なるまえに、ブラウニーをそろそろ魔力値高いダンジョンに連れて行こうかと思ってたんだよ。だから計測してあったんだ。……えっとな、世の中魔力持ちは限られるがな、魔法にかかりにくい人間ってのは、一般の人間の中にもいるって事だ。魔力持ちのほうが当然高いけどな」
アドルフさんは、ひっくひっく泣いてる私の頭を撫でた。
「いつのまに……言ってくださいよ」
「オレも対策だけじゃなくて魔法抵抗力はブラウニーと同じくらい高い。だからブラウニーとオレに関しては少なくとも大丈夫だ」
「……」
少し安心した。
ブラウニーがハンカチで涙を拭いてくれてる。
こういった彼の優しさも実は魅了のせいだった、……なら私はもうここで人生終了でも構わないって思ってしまうもの……。
「しかし……それな、法律違反なんだ。うわ、まじで使者来る前に出てきてよかったな。子供だし本人にもどうしようもないスキルだから……そんなに罪にはならないが、見つかったら少なくとも罪状が決まるまで牢屋行きだ」
「う!?」
「は!?」
「そりゃ、魔法使って人の気持ちを操ってる事になるし、物もらったりまでするわけだから……。大丈夫だ、たしかオレの家に魅了パッシブ遮断するアミュレットの在庫があったはずだ。なくてもそんなに作るの難しくないから作ってやる。……だからそれつけて王都へ行こう。な?」
「はい、お願いします」
ブラウニーが先に返事した。
「はい……」
しょんぼりしている私の手をブラウニーが握った。
「プラム、オレを信じろ、絶対大丈夫だから」
「ブラウニー……」
「おじさんもそこ入れてくれない!? もう家族だよね!?」
私はふふっとなって笑ったが、ブラウニーがなんか無言だった。
「……」
「ブラウニーおまえ……えぇーって顔したな……!?」
ブラウニーが小突かれてる。そして笑った。
……なんだろうこの温かい空間。
教会とはまた違う。
「さてと、森に入ったが……。ちとスピード上げるか。使者がどれだけの性能持ち合わせてるかわからないからな。プラムのパッシブ魅了、持ってきている機材か、もしくは鋭いやつなら感知するかもしれん」
「えええ」
……観測所怖い。
「みっ」
「あ……その子」
アドルフさんが自分の外套のフードから、ブラウニーが持ってたのと同じ白い子を取り出した。
「よーし、いい子だ」
「みっしゃみっしゃ……」
アドルフさんはリンゴを取り出して、その子に食べさせた。
「みっ!」
ブラウニーの白い子も気配を感じたのか飛び出てきた。帽子の中から。
そこに入れてたんだ。
「おう、お前も食うか?ほれ、ブラウニー」
「はい」
ブラウニーはリンゴを受け取って、白い子に食べさせた。
「さて、おまえ。飛んでもらうぞ。おまえもな。【Glider】」
アドルフさんは自分とブラウニーの手のひらにのっているその白い子それぞれに命令するように話しかけた。
「みっ」
「みっ」
「わわっ」
白い子たちはまるで鳥が羽を広げたようなカタチに変化した。
結構大きい… Glider(グライダー)。
「ブラウニー、できるな?」
「まだあんまり自信ないですけどね。プラム、来い」
ブラウニーは私の手をひくと、翼になった白い子の上にのせて座らせた。
「【Glider】……えっと、落ちないように後ろから抱えるから。お前もしっかりまんじゅうに捕まってろよ」
「え、え? 何するの……?」
てか、この子の名前、まんじゅうっていうの!? それはよくないんじゃない!?
「こうするんだよ!プラム!【FLY,Z01.X011,Y0251】」
アドルフさんが、まんじゅう(仮)に立膝たてて座って浮かび上がったかと思うと、
すごいスピードで木々をくぐり抜けるように飛んでいった。
後には木や草から落ちた雪がパラパラと。
「オレ達もいくぞ。【FLY,Z01.X011,Y0251】」
「えっえっ……きゃーーーっ!?」
「みーーーっ」
木がいっぱい迫ってきて、たまに茂みをぶち破ってものすごいスピードで目が回りそう。
日が暮れて、夜の闇と森が私達の姿を覆い隠す頃、私はそのスピードに慣れてきた。
迫りくる木や草が見えなくなったせいもあるかもしれないけど。
飛びっぱなしで、まんじゅうちゃんたち元気だな……。
「プラム」
「ん?」
振り返ると、ブラウニーがキスをした。
なんか最近ブラウニーのほうからのアクションが多い気がする。嬉しい。
「楽しみだな。アドルフさんの家につく頃には新年も終わりかけだろうけど、新しい年に新しい始まりだ。これからも……がんばろうな、一緒に」
「……うん!」
――私は短く返事して、幸せを噛み締めた。
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