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ep2◆街祭り
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「街祭りにいくぞ!」
婚約してからは、彼のスケジュールに合わせて動く日々が始まった。
しかし、彼はたまに突拍子だった。
「勉強中です」
「お勉強が終わっておりません」
専属教師と私に諭される殿下。
「いーやーだ! 勉強は飽きた! 行くといったら行く」
ガッ、と私の手を容赦なく掴んで連れて行こうとする。
「痛いです、殿下。おやめください」
私は容赦なく、ペッ! と殿下の手の甲を叩く。
「いたっ! おまえ、オレは王子だぞ!?」
「私は王族と同等の地位の聖女ですが、何か?」
「く……!」
「勉強を早く終わらせれば、街祭りへは行けます。ほら、あと少しではないですか」
「そのあと少しが嫌だ!」
「……そうやってごねている間に時間は喪失していくのですが」
「がーっ!」
やれやれ、一苦労。
とりあえず、勉強時間はなんとか終了した。
専属教師と目で合図し、互いをねぎらう。
こんな態度なのにもかかわらず、たまに出されるテストは全て完璧に答えるので優秀ではあるのだが。
それとも優秀すぎて授業が退屈なのかしら。
一息ついてから街祭りへ、と思っていたら。
「おまえ、着飾ってこい!!!」
「なんですって……?」
いきなりやってきた侍女に連行され、神殿支給の服を脱がされ、水色のタータンチェック柄のワンピースを着せられ、髪にはやはり水色の花飾りをつけられた。
ついでに花籠まで持たされる。
花籠をもつ意味はなんなのでしょう。
私を着替えさせながら、侍女は申し訳ありません神様……! とつぶやいていた。
とりあえずその懺悔を受け止めた私は、神よ、彼女の罪を許したまえ、と祈っておいた。が。
これは彼女の罪ではない。
エリオット殿下に苦情申し上げる。
「私は聖女ですので、このような装いは」
「オレの婚約者でもある! それにふさわしい格好もすべきだ!」
その耳は、飾りでしょうか。
通じない。
「この花籠は手にする必要はあるのでしょうか」
「アクセサリーだ。馬子にも衣装だな! 少しは見られるじゃないか!」
心外だった。
たとえ粗末な支給服を着用していようとも、私はよくお美しい聖女さま、と言われてきたから。
それに清貧を心がける聖女は、着飾ることなどまずない。
身嗜み以上に自分の容姿を気にしたことがなかった私であるというのに、生まれて初めてイラっとした。
殿下にとっては、私は着飾らなければ見窄らしい容姿ということですかね?
「お……。少しムッとした顔したな?」
エリオット殿下がニヤっとした。
……しまった。少し表情が崩れた。
私は気を引き締めた。
「恐縮です。しかしこの服は頂けません。聖女にはふさわしくありませんので」
「つまんねーやつだな! ほんと! 城においとくか、神殿に持って帰るなら寄付でもなんでもしろよ! それはいいから、早く行くぞ! 祭りが終わる!」
「ああ、寄付して良いのでしたら――」
言い終えないうちに連れ出される。
隠密の護衛を何人か連れて、私達は街へ出かけた。
「……」
私は歩きながら、着せられたワンピースを時折眺めた。
実は……嬉しい。
普段から神殿に訪れる女性や少女たちが着ている服が、少々羨ましい時があったのだ。
祭りの参加も初めてだ。
いや、神殿の仕事としての参加はあった。
バザーを行ったり、祭りの最中に体調を崩した人を介抱したり。
つまり、遊ぶのは初めてだ。
「お! 当たったぞ!」
パチンコで景品を狙う店で遊ばれる殿下が、うさぎのぬいぐるみを、棚からパチンコで弾き飛ばした。
「器用ですね。おめでとうございます」
「おう! お前もやれ!」
「……では、失礼して」
全弾外れました。
「あひゃひゃひゃ!!! へったくそ!!」
「(イラッ)……どうやら私には難しいようです」
「……怒っていいんだぞー?」
煽る表情で顔を覗き込まれる。
平常心。平常心。
「つまんねえやつ。ほら!」
花籠にエリオット殿下がお取りになったウサギのヌイグルミを突っ込まれる。
「それは貴方が獲得されたものでしょう」
「白くて青い瞳だ。お前がもってると姉妹のようだ。おまえが持っておけ。だいたいオレは男だ。ぬいぐるみなど必要ない!!」
私はしばらく悩んだあと、お礼を伝えた。
「このようなヌイグルミ一つくらいならば、自室にも置くことはできます。ありがとうございます、殿下」
「おう!」
……気持ちが少し高揚する。
こんな、可愛らしい私物は初めて……だ。
その後も、殿下は大きな桶に入った魚や、魔法で包まれた景品を水から釣り上げる遊び、輪投げ、屋台で売っている焼きもろこしなどを食され祭りを堪能されていた。
お前もやれ! と私も遊ばせて頂いた。
こ、こんな遊びをして……聖女として神様はお怒りにならないでしょうか、と不安になりつつも、以前から憧れもあったので、正直楽しい。
街を歩きまわっていると、人形屋の前を通った。
店の前のワゴンに売れ残りの人形たちが詰まっている。
この子たちも可愛いな……こっそり真似して作ってベッドの下に隠して愛でようかしら、と眺めていたところ。
「そんなにこの金毛のウサギのヌイグルミがほしいのか! 買ってやろう!」
「いえ、違います殿下……」
しかも見ていたのはそのヌイグルミではありません、殿下。
言葉をいい終わる前に、店主に支払いし、金毛のうさぎヌイグルミを私のカゴに無造作に突っ込む。
「先に獲った白兎も一匹じゃさびしいだろ。セットにしとけ」
なるほど。
殿下がそうしたかった訳ですね。
このヌイグルミたちは然程(さほど)大きいものでもない。
まあ、これくらいなら。
それに、本当にセット品のように見えてきた。作りが良く似ている。
……?
手が焼ける方だと思っているのに、気がつけば、私が面倒を見られている気がしてきた。変な感じ。
その変な感じに首をかしげているところに、
「踊ろうぜ!」
「え……」
踊りなど……どうすればいいのでしょう。と固まっていたら、やはり強引に腕をひっぱられ、踊らされる。
踊ったことないのに、リードされて、自然に身体が動く。
「別に舞踏会のダンスってわけじゃないから、適当に身体動かしてりゃいいんだよ」
「……」
私はあっけに取られた。
殿下は、身体が弱くて、歴代の王子に比べて勉強もあまり十分にできていないはず。
街まつりのチープなものとはいえ、よく踊れているのがわかる。
「へったくそー」
そう言いながら、私を踊らせる。
「殿下はお上手ですね」
流石に褒めた。
「おう! オレはなんだってできる!」
踊りながら、浄化と回復魔法を流した。
追加で頑健も。
この身体でさえなければ、彼は……かなり優秀な王になったのでは、と少し切ない思いが胸をよぎった。
しかし、私にはわかる。
こうしている間にも彼の身体は病気に蝕まれているのが。
こうやって、私が彼の体調を整えることで、彼がこんな風にずっと笑っていられるといいのに、とその日の私は思った。
婚約してからは、彼のスケジュールに合わせて動く日々が始まった。
しかし、彼はたまに突拍子だった。
「勉強中です」
「お勉強が終わっておりません」
専属教師と私に諭される殿下。
「いーやーだ! 勉強は飽きた! 行くといったら行く」
ガッ、と私の手を容赦なく掴んで連れて行こうとする。
「痛いです、殿下。おやめください」
私は容赦なく、ペッ! と殿下の手の甲を叩く。
「いたっ! おまえ、オレは王子だぞ!?」
「私は王族と同等の地位の聖女ですが、何か?」
「く……!」
「勉強を早く終わらせれば、街祭りへは行けます。ほら、あと少しではないですか」
「そのあと少しが嫌だ!」
「……そうやってごねている間に時間は喪失していくのですが」
「がーっ!」
やれやれ、一苦労。
とりあえず、勉強時間はなんとか終了した。
専属教師と目で合図し、互いをねぎらう。
こんな態度なのにもかかわらず、たまに出されるテストは全て完璧に答えるので優秀ではあるのだが。
それとも優秀すぎて授業が退屈なのかしら。
一息ついてから街祭りへ、と思っていたら。
「おまえ、着飾ってこい!!!」
「なんですって……?」
いきなりやってきた侍女に連行され、神殿支給の服を脱がされ、水色のタータンチェック柄のワンピースを着せられ、髪にはやはり水色の花飾りをつけられた。
ついでに花籠まで持たされる。
花籠をもつ意味はなんなのでしょう。
私を着替えさせながら、侍女は申し訳ありません神様……! とつぶやいていた。
とりあえずその懺悔を受け止めた私は、神よ、彼女の罪を許したまえ、と祈っておいた。が。
これは彼女の罪ではない。
エリオット殿下に苦情申し上げる。
「私は聖女ですので、このような装いは」
「オレの婚約者でもある! それにふさわしい格好もすべきだ!」
その耳は、飾りでしょうか。
通じない。
「この花籠は手にする必要はあるのでしょうか」
「アクセサリーだ。馬子にも衣装だな! 少しは見られるじゃないか!」
心外だった。
たとえ粗末な支給服を着用していようとも、私はよくお美しい聖女さま、と言われてきたから。
それに清貧を心がける聖女は、着飾ることなどまずない。
身嗜み以上に自分の容姿を気にしたことがなかった私であるというのに、生まれて初めてイラっとした。
殿下にとっては、私は着飾らなければ見窄らしい容姿ということですかね?
「お……。少しムッとした顔したな?」
エリオット殿下がニヤっとした。
……しまった。少し表情が崩れた。
私は気を引き締めた。
「恐縮です。しかしこの服は頂けません。聖女にはふさわしくありませんので」
「つまんねーやつだな! ほんと! 城においとくか、神殿に持って帰るなら寄付でもなんでもしろよ! それはいいから、早く行くぞ! 祭りが終わる!」
「ああ、寄付して良いのでしたら――」
言い終えないうちに連れ出される。
隠密の護衛を何人か連れて、私達は街へ出かけた。
「……」
私は歩きながら、着せられたワンピースを時折眺めた。
実は……嬉しい。
普段から神殿に訪れる女性や少女たちが着ている服が、少々羨ましい時があったのだ。
祭りの参加も初めてだ。
いや、神殿の仕事としての参加はあった。
バザーを行ったり、祭りの最中に体調を崩した人を介抱したり。
つまり、遊ぶのは初めてだ。
「お! 当たったぞ!」
パチンコで景品を狙う店で遊ばれる殿下が、うさぎのぬいぐるみを、棚からパチンコで弾き飛ばした。
「器用ですね。おめでとうございます」
「おう! お前もやれ!」
「……では、失礼して」
全弾外れました。
「あひゃひゃひゃ!!! へったくそ!!」
「(イラッ)……どうやら私には難しいようです」
「……怒っていいんだぞー?」
煽る表情で顔を覗き込まれる。
平常心。平常心。
「つまんねえやつ。ほら!」
花籠にエリオット殿下がお取りになったウサギのヌイグルミを突っ込まれる。
「それは貴方が獲得されたものでしょう」
「白くて青い瞳だ。お前がもってると姉妹のようだ。おまえが持っておけ。だいたいオレは男だ。ぬいぐるみなど必要ない!!」
私はしばらく悩んだあと、お礼を伝えた。
「このようなヌイグルミ一つくらいならば、自室にも置くことはできます。ありがとうございます、殿下」
「おう!」
……気持ちが少し高揚する。
こんな、可愛らしい私物は初めて……だ。
その後も、殿下は大きな桶に入った魚や、魔法で包まれた景品を水から釣り上げる遊び、輪投げ、屋台で売っている焼きもろこしなどを食され祭りを堪能されていた。
お前もやれ! と私も遊ばせて頂いた。
こ、こんな遊びをして……聖女として神様はお怒りにならないでしょうか、と不安になりつつも、以前から憧れもあったので、正直楽しい。
街を歩きまわっていると、人形屋の前を通った。
店の前のワゴンに売れ残りの人形たちが詰まっている。
この子たちも可愛いな……こっそり真似して作ってベッドの下に隠して愛でようかしら、と眺めていたところ。
「そんなにこの金毛のウサギのヌイグルミがほしいのか! 買ってやろう!」
「いえ、違います殿下……」
しかも見ていたのはそのヌイグルミではありません、殿下。
言葉をいい終わる前に、店主に支払いし、金毛のうさぎヌイグルミを私のカゴに無造作に突っ込む。
「先に獲った白兎も一匹じゃさびしいだろ。セットにしとけ」
なるほど。
殿下がそうしたかった訳ですね。
このヌイグルミたちは然程(さほど)大きいものでもない。
まあ、これくらいなら。
それに、本当にセット品のように見えてきた。作りが良く似ている。
……?
手が焼ける方だと思っているのに、気がつけば、私が面倒を見られている気がしてきた。変な感じ。
その変な感じに首をかしげているところに、
「踊ろうぜ!」
「え……」
踊りなど……どうすればいいのでしょう。と固まっていたら、やはり強引に腕をひっぱられ、踊らされる。
踊ったことないのに、リードされて、自然に身体が動く。
「別に舞踏会のダンスってわけじゃないから、適当に身体動かしてりゃいいんだよ」
「……」
私はあっけに取られた。
殿下は、身体が弱くて、歴代の王子に比べて勉強もあまり十分にできていないはず。
街まつりのチープなものとはいえ、よく踊れているのがわかる。
「へったくそー」
そう言いながら、私を踊らせる。
「殿下はお上手ですね」
流石に褒めた。
「おう! オレはなんだってできる!」
踊りながら、浄化と回復魔法を流した。
追加で頑健も。
この身体でさえなければ、彼は……かなり優秀な王になったのでは、と少し切ない思いが胸をよぎった。
しかし、私にはわかる。
こうしている間にも彼の身体は病気に蝕まれているのが。
こうやって、私が彼の体調を整えることで、彼がこんな風にずっと笑っていられるといいのに、とその日の私は思った。
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