最弱の魔法戦闘師、最強に至る

捌素人

文字の大きさ
41 / 50

最弱の魔法戦闘師、修業する

しおりを挟む
「はぁ、はぁ……死にそう」
『おいおいおい。そんなんで、へばってるとかよぉ……やっぱ雑魚だな』

言ってろ!もっかいやってやらぁ!

~~~~

まずは一日目だな。日が暮れてきたな。

『帰るのか?』

いや……ぶっちゃけな話、飯食ってる時間も惜しいし、何よりも動きづらくなるだろ?

眠くもなるしなぁ……。限界を超えるぐらいやらねぇと、守れるもんも守れねぇだろ?

『でも、五日後に本領発揮出来なきゃ意味ねぇだろ?』

無力の境域。知ってるか、本能。

『知らね。それもカムイの記憶か?』

あぁ。まぁ、いつの間にか知ってたから断言はできないが、本能が知らないのであれば、その可能性が高いだろう。

『んで。その無力の境域ってどんなものなんだ?』

簡単に言えば、人間が限界を突破して得た力の事だ。

この境域ならば……魔力を自在に操れる。

『もっと派手なものだと思ったが……』

なんやかんやで、地味……とまではいかないが、単純な方が強いときもある。

取り敢えずは、この境地を目指す。どのくらい掛かるかは知らないが、やるしかない。

『じゃあ、こんなことでへばってる訳にはいかねぇな』

あぁ。今は全てに全力を尽くすまでだ。

『そうだな。じゃあ、早く今の自分の間合いに慣れろ』

………分かってるよ。それよりも、あれ教えてくれよ。

『あれ……あぁ。お前が明日までに間合いを完璧に把握できたらな』

あれには名前あるのか?

『特にはないが……』

じゃあさ。名前考えながら修業しようぜ。

『なんか変わるのか?』

やっぱり辛いことは続かないだろ?だから、少し意識をずらすんだよ。

『それ、修業の意味あるか?』

大丈夫だよ。間合いは数を重ねるしかない。頭で考えても、実戦では通用しないだろ?

体に刻み込まないとだろう?意識的なものじゃダメなんだ。

『そうか……。そうだな』

本能は何か名前の候補みたいのはないのか?

『名前なんていらねぇと思ってたからなぁ』

そっかぁ……まぁ、名前を言わなくても発動できるし、いらないかもだけど……。

あった方がかっこ良くない?

『そう言うもんなのか?』

俺の感覚ではな。本能は違うのか?

『まぁ、似てるが……お前にはカムイの価値観もあるからな』

あっ……確かに。じゃあ、若干ずれてるのか……。

「おっ…今の感じ良かったな」
『お前、意外と器用だな。喋りながらカタナを振れるんだからよ』

独り言しながら振るのとそこまで差はないだろ?

『喋るのと呟くのでは結構変わるのだが……』
「さてと。で、早速名前付けようぜ?俺、良い名前思い付いた」
『お前が付ける名前は安易なもんばっかだからなぁ……』

空虚埋砲くうきょまいほうなんてどうだ?

『お前が付ける名前にしては良い名前だな。俺様は特にないから良いぞ』

じゃあ、もう少しで間合いを把握できそうだし、教える準備しててくれよ!

『おうよ。それはそうと、もう結構暗いな。前見えてるか?』

無力の境域。物は見るものではない。感じるべきものだってな。

『そもそも無力の境域ってどこが発祥なんだ?』

確か、東洋の方の……拳法とか内功とかを操る人達によって編み出された、らしい。

『スゲェな』

あぁ。魔力を自在に操れるだけじゃねぇみたいだしな。

「『瞬撃』」

魔力の通りも良い。魔法が発動する速さもなかなか良い。

「じゃあ、本能。空虚埋砲の見本、見せてくれよ」
『体を貸せ。本物を見せてやるからよ』

~~~~

「ぶっちゃけ魔力をそこまで消費する必要はない」
(ん?)
「この空虚埋砲は、狙った場所の存在を一時的に消し飛ばすだけだ」
(サラッと凄いこと言ってるな)

魔力操作と魔力の密度。これが大切だ。だから、魔力を濃縮し、少量の魔力を精密に操作する。この時、魔力放出は、限界まで放つ必要がある。

(だから、魔力総量が少ない方が良いわけなのか)

あぁ。それで、この魔法は軌跡にも作用するから、瞬間転移してるように見える。

魔法が狙った場所に向かう過程で人に当たると、その人間も存在が消える。

つまり、その瞬間だけこの世に存在できていないことになる。

(へぇ。さっきよりも詳しく教えてくれるんだな)

これは、イメージも大切だからな。ついでに言うと、この魔法の射程距離は自分の間合いの二倍だ。

(なんでそんな欠陥ばっかりの魔法なんだよな)

そうだな。歳が幼ければ魔力が少ない。その代わりに射程距離が短くなる。

大人であれば魔力の総量は自然と一定以上を越えてしまう。その代わりに射程距離は伸びる。

どれも欠陥ばかりだな。

(あぁ。俺でなければ撃てないわけだ)

あぁ。お前は他の奴らよりも魔力総量が少ないからな。

(ムカつく言い方だな……じゃあ早速ご教授願おうか?)

「仕方がない。代わるぞ」
(待ってましたぁ!実体がないのは慣れないもんでね)

~~~~

「で、どうやるんだ?」
『まずは、魔力放出限界を知ることだな。それができたら次だ』

久々に展解でもするか。魔力消費も少ないからな正確に分かる筈だ。『展開』

「…………五回が限界か」

だいたい、魔力総量の二割程度が限界らしいな。

『お前、前よりも速くなってるな』

そうか?俺には分からねぇが……。

『そもそも、魔力放出限界を知るためには巨大な魔方陣を作るのが一般的だ』

そうなのか?

『あぁ。自分の魔力総量と同じぐらいの魔力を消費する魔方陣を作ることで、魔方陣が何割できたかで判断するんだ』

そうか。魔力放出限界を知るためには、一度に放出しないといけないからな。

『そう。だから、体がその限界を感じたと言うことは、お前の五回は普通の一回と同じぐらいだと言うことだ』

ほぉ。それは凄いんじゃないのか?

『お前、ホントに凄いやつだな』

まぁな。やっぱり、カムイの転生体だからな。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

処理中です...