最弱の魔法戦闘師、最強に至る

捌素人

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最弱の魔法戦闘師、修業する

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「はぁ、はぁ……死にそう」
『おいおいおい。そんなんで、へばってるとかよぉ……やっぱ雑魚だな』

言ってろ!もっかいやってやらぁ!

~~~~

まずは一日目だな。日が暮れてきたな。

『帰るのか?』

いや……ぶっちゃけな話、飯食ってる時間も惜しいし、何よりも動きづらくなるだろ?

眠くもなるしなぁ……。限界を超えるぐらいやらねぇと、守れるもんも守れねぇだろ?

『でも、五日後に本領発揮出来なきゃ意味ねぇだろ?』

無力の境域。知ってるか、本能。

『知らね。それもカムイの記憶か?』

あぁ。まぁ、いつの間にか知ってたから断言はできないが、本能が知らないのであれば、その可能性が高いだろう。

『んで。その無力の境域ってどんなものなんだ?』

簡単に言えば、人間が限界を突破して得た力の事だ。

この境域ならば……魔力を自在に操れる。

『もっと派手なものだと思ったが……』

なんやかんやで、地味……とまではいかないが、単純な方が強いときもある。

取り敢えずは、この境地を目指す。どのくらい掛かるかは知らないが、やるしかない。

『じゃあ、こんなことでへばってる訳にはいかねぇな』

あぁ。今は全てに全力を尽くすまでだ。

『そうだな。じゃあ、早く今の自分の間合いに慣れろ』

………分かってるよ。それよりも、あれ教えてくれよ。

『あれ……あぁ。お前が明日までに間合いを完璧に把握できたらな』

あれには名前あるのか?

『特にはないが……』

じゃあさ。名前考えながら修業しようぜ。

『なんか変わるのか?』

やっぱり辛いことは続かないだろ?だから、少し意識をずらすんだよ。

『それ、修業の意味あるか?』

大丈夫だよ。間合いは数を重ねるしかない。頭で考えても、実戦では通用しないだろ?

体に刻み込まないとだろう?意識的なものじゃダメなんだ。

『そうか……。そうだな』

本能は何か名前の候補みたいのはないのか?

『名前なんていらねぇと思ってたからなぁ』

そっかぁ……まぁ、名前を言わなくても発動できるし、いらないかもだけど……。

あった方がかっこ良くない?

『そう言うもんなのか?』

俺の感覚ではな。本能は違うのか?

『まぁ、似てるが……お前にはカムイの価値観もあるからな』

あっ……確かに。じゃあ、若干ずれてるのか……。

「おっ…今の感じ良かったな」
『お前、意外と器用だな。喋りながらカタナを振れるんだからよ』

独り言しながら振るのとそこまで差はないだろ?

『喋るのと呟くのでは結構変わるのだが……』
「さてと。で、早速名前付けようぜ?俺、良い名前思い付いた」
『お前が付ける名前は安易なもんばっかだからなぁ……』

空虚埋砲くうきょまいほうなんてどうだ?

『お前が付ける名前にしては良い名前だな。俺様は特にないから良いぞ』

じゃあ、もう少しで間合いを把握できそうだし、教える準備しててくれよ!

『おうよ。それはそうと、もう結構暗いな。前見えてるか?』

無力の境域。物は見るものではない。感じるべきものだってな。

『そもそも無力の境域ってどこが発祥なんだ?』

確か、東洋の方の……拳法とか内功とかを操る人達によって編み出された、らしい。

『スゲェな』

あぁ。魔力を自在に操れるだけじゃねぇみたいだしな。

「『瞬撃』」

魔力の通りも良い。魔法が発動する速さもなかなか良い。

「じゃあ、本能。空虚埋砲の見本、見せてくれよ」
『体を貸せ。本物を見せてやるからよ』

~~~~

「ぶっちゃけ魔力をそこまで消費する必要はない」
(ん?)
「この空虚埋砲は、狙った場所の存在を一時的に消し飛ばすだけだ」
(サラッと凄いこと言ってるな)

魔力操作と魔力の密度。これが大切だ。だから、魔力を濃縮し、少量の魔力を精密に操作する。この時、魔力放出は、限界まで放つ必要がある。

(だから、魔力総量が少ない方が良いわけなのか)

あぁ。それで、この魔法は軌跡にも作用するから、瞬間転移してるように見える。

魔法が狙った場所に向かう過程で人に当たると、その人間も存在が消える。

つまり、その瞬間だけこの世に存在できていないことになる。

(へぇ。さっきよりも詳しく教えてくれるんだな)

これは、イメージも大切だからな。ついでに言うと、この魔法の射程距離は自分の間合いの二倍だ。

(なんでそんな欠陥ばっかりの魔法なんだよな)

そうだな。歳が幼ければ魔力が少ない。その代わりに射程距離が短くなる。

大人であれば魔力の総量は自然と一定以上を越えてしまう。その代わりに射程距離は伸びる。

どれも欠陥ばかりだな。

(あぁ。俺でなければ撃てないわけだ)

あぁ。お前は他の奴らよりも魔力総量が少ないからな。

(ムカつく言い方だな……じゃあ早速ご教授願おうか?)

「仕方がない。代わるぞ」
(待ってましたぁ!実体がないのは慣れないもんでね)

~~~~

「で、どうやるんだ?」
『まずは、魔力放出限界を知ることだな。それができたら次だ』

久々に展解でもするか。魔力消費も少ないからな正確に分かる筈だ。『展開』

「…………五回が限界か」

だいたい、魔力総量の二割程度が限界らしいな。

『お前、前よりも速くなってるな』

そうか?俺には分からねぇが……。

『そもそも、魔力放出限界を知るためには巨大な魔方陣を作るのが一般的だ』

そうなのか?

『あぁ。自分の魔力総量と同じぐらいの魔力を消費する魔方陣を作ることで、魔方陣が何割できたかで判断するんだ』

そうか。魔力放出限界を知るためには、一度に放出しないといけないからな。

『そう。だから、体がその限界を感じたと言うことは、お前の五回は普通の一回と同じぐらいだと言うことだ』

ほぉ。それは凄いんじゃないのか?

『お前、ホントに凄いやつだな』

まぁな。やっぱり、カムイの転生体だからな。


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