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最弱の魔法戦闘師、最終試験に辿り着く
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「どぉすっかなぁ……」
あの後、フルボッコにされた……。
やはり、技術もさることながら、『見切り』とかの使い方も全然ダメだった……。
どうせ、単純な技術ならばこれ以降の試験でも出来るだろうしな……。
いまは、『見切り』の使い方を知らないとな………。
「よしっ………もっかいだ!」
一回一回目標を立てるか……。
まずはどうするべきか……。
うん、戦闘中の神武の解除と発現の速さを上げるか……。
今でも充分だけど、戦闘となるとまだ遅く感じる。
「戦術は……」
神武を投げる!これを繰り返す!
あとは任意の場所に神武を発現させられればなおのこと良い。
「さぁ、賢者!はじめようぜ!」
「む?わかった」
あいつ……寝てやがった。俺がこんなにも悩んでるってのに……。
何が鍛えるだよ!このデタラメな人形に任せてるだけじゃねぇか。
まぁ、この方が俺的には充実してるからな。
「神武発現!」
思い切り人形に投げ付けてやった。
「だよなぁ……」
まぁ、当てることが目的じゃないからな。しかし、この後の立ち回りが重要だ。
「………解除」
なんだろうか……すこし違和感があったな……?気のせいか?
「来る!神武発現」
くぅ……!!弾かれそうだ。
「解除」
俺の武器を横から殴っていたから、その対象が消えたことにより、人形の体勢が崩れた。
「神武発現!」
この機会を逃すわけがない!
手を人形の方へ向け、神武を発現した。
「はっ?」
………あの体勢から避けるとか人間離れしすぎだろ……。
まぁ、こいつは人じゃねぇんだがな……。
けど、あんな動きができるとか、卑怯だ。
「はがっ!」
また、これかよ!
「はぁ……」
また腹に蹴りを入れられた……。さっきからズキズキしてやがる……。
まぁ、神武発現の速さ以外も『見切り』の技についても修行しないとだからな……。
~~~~
「はぁ………もう現段階で俺に出来ることはないか……」
目標を決めてからどのくらい経ったのだろうか?
ひたすらにやり続けたためか、時間の感覚がおかしなことになってる。
まぁ、この空間のせいかもしれないが。
さっき、『見切り』の技を色々試したが、これ以上は無理そうだな。
刀身合のように一定の条件を要するものがあるからな。
「さて……今の俺ならば、さすがにこいつには勝てるだろ」
さて、神武発現は最近も練習していたし、前よりも速くなったのは確かだろうが……。
それが実戦でどの程度通用するかはわからん。
「賢者、たのむ」
「またやるのか?そろそろ我も飽きてきたぞ?」
「最近ずっとそれしか言わねぇな」
「お前さんに同じものをずっと見せられたのだ。少しは期待しても良かろう」
「あぁ……取り敢えず、この第一段階は合格させてもらうぜ」
「………だと良いが」
賢者が人形に魔力を込め始めた。
賢者の魔力操作と魔力循環速度を考慮すると、魔力が人形に完全に込められるまで、約二秒程度だろうか?
「では、はじめ」
やる気なしかよ。まぁ、最近は慣れはじめたがな。
「じゃあ、やってみっかな」
意味の無い技を覚えた。
俺の居合いの中ならばどこからでも神武を発現できる技だ。
だが、この技は使い方次第で強力だ………多分な。
神…………
「やっぱ、速くなったな」
今では神武発現を脳裏で思い浮かべただけで神武が出てくるようになった。
「じゃ、新技といこう」
神武を発現して、その神武を足場に空を移動する技。
「実戦ははじめてなんだ。お手柔らかに頼むぞ?」
俺は右足に体重を乗せ、右前に姿勢を低くして、構えた。そして、右前へと移動した。
そのあと、刹那をも凌ぐ速さで神武の発現と解除を行い、人形との距離を詰めた。
一秒にも満たない間に何十メートルもあった距離を詰めた。
俺は人形の居合いのなかに飛び込んだと同時に姿勢を低くし、神武で足を切り落とした。
そのあと、距離を取ろうとする人形に対して、背後を取り、上半身と下半身をキレイに分断した。
「ん?意外と余裕だな」
実際に、神武の発現と解除しか使っていないのに……。
今まで追い付けなかった人形の速さに対して、背後に回り、切り付ける時間が俺にはあった。
つまり、俺と人形とでは相当に速さの差があったのだろう。
「これで第一試験は合格だろ?」
「………………」
えっ?何をそんなに驚いてんの?
「流石は……の………だな………しかし、これは予想以上だ」
なんか言ってるが聞き取れんな。
まぁ、気にするだけ無駄だろう。
「なぁ……合格で良いんだろ?」
「あ、あぁ………」
次の試験はなんなんだろうな。
「次の試験は?」
「……お前さんが望むのであれば最終試験も受けられるぞ」
「うぅん………」
最終試験は多分、制限がない人形との本気の勝負だろ?
それも良いが、今の俺では勝てる見込みが無さそうだしな……。
まずは、三……いや、第四段階で修行するか。
魔法に対する立ち回りも必要になるだろうからな。
「四段階が良い。頼めるか?」
「ん?良いのか?」
「あぁ。俺では勝てる自信がないんだ」
「そうか……わかった」
「どの程度強いんだ?」
やっぱり、強さによっては五段階……いや、最終試験を受けるのも悪くはない。
「全魔法関連の行使。全力の二分の一だ」
「!!!」
いいねぇ。それならば魔法の立ち回りもできる。
それに、ベースがカインドならば、相当実戦に近い修行になるのではないだろうか。
「じゃ、頼む」
俺の『見切り』が反応しない。魔眼も反応しない。
完全に俺の実力だけで戦えるみたいだ。
さっきは、新技を試しただけだったが、今回は全力で潰しにいく。
でないと、俺が負ける。
けど、実戦において瞬殺なんてそうできるものではない。
故に、俺は回避や相手の居合いに入る方法とか、有効な攻撃を探るとしよう。
「魔法による、遠、中距離。魔法剣士や魔法戦闘師による近距離か……隙がないな」
まるで、魔法行師者の伝説であるカムイのようだな。
そう言えば、この賢者はカムイの弟子とか言ってたな。
じゃあ、俺もカムイの弟子か?
そりゃあ光栄だな。
「では、はじめ!」
「……!!」
今までとは違う!先手を譲る気はないようだな!
「くっ……!!」
初手から斧を使うかよ!
「はっ?!」
後方から炎を纏った矢が翔んできてやがる。
「どうすっかな……」
この体勢からだと避けるのは難しいか……。
刀身合が使えたらな……。
見切りによる微調整ができたら……。
だめだ!また、見切りに頼るのか?それじゃ、今までと全く変わらないじゃないか!
見切りが使えないなら、それを自分の力で現実にするべきだ。
「たしか………こうか!」
体を外に逃がしながら切先を下にして、避けた。
刀身合は刀身同士を合わせる必要がある。
俺の場合は、合わせてある刀身に対して回避などを行うわけではなく、交差してある刀身に対して体を逃がしながら避ける……退避するに近いか。
「このまま距離を………」
よし!取り敢えずは避けられた。
だが、どうしたものか。魔法剣士はこんな感じなのか?
だとしたら一番強いのって魔法剣士じゃね?
戦いづらいし、魔法の多重発動なんてされたら本当にヤバイ。
「一気に畳み掛けるしかないか」
神武発現の速さは俺の方が速い。
斧は近距離だと振りづらいだろうし、俺が相手の居合いにさえ入れれば……。
「っ………!!!」
俺とまではいかぬとも、前の俺よりも少し速い!
「これじゃ近寄れないか……」
今度は剣か………これじゃあ、相手の居合いに入れないか。いや………良い方法があるじゃねぇか。
前に思い切り踏み切り、神武の発現と解除を繰り返し、距離を詰めた。
相手の居合いに入り初撃を受けないように、姿勢を低くした。
「この角度で俺を攻撃するか……」
俺は神武を一瞬発現し、攻撃を受け止めた。人形の力を受け止めるものが無くなったため、体勢が崩れた。
しかし、すぐに次の攻撃の予備動作をしていた。どんだけ、化け物なんだかな……。
その後神武を解除し、攻撃を避けるため上に飛び、攻撃を回避し、神武を発現して振り下ろした。
勿論、この攻撃が防がれることは予想内。
神武を解除して、俺の体を支えていた唯一の箇所が無くなったため、勢いよく下へと落ちる。
逆に、踏ん張っていた人形が剣で勢いよく空を切った。
その体勢ではどんなに足掻いても俺の追撃は回避できない。
しかし、こいつは準備周到だ。
この瞬間にも周りには魔方陣が出ている。多分、相討ちでも狙ってるのだろう。
「俺がそんなヘマをするとでも?」
人形の胴を切った後、柄を手放し、左側に向かってカタナが飛んでいった。
この時点で、既に魔法は俺の方に向かっている。
俺は、解除時の速さを緩め、発現時の速さを上げた。
神武が俺の手元にある時、まだ、俺が投げた、もう一つの神武は存在していた。
もう少しで消えるだろうが、関係ない。
俺の見切りが使えないのは、こいつの能力の一つと考えて良いだろう。
そう考えたとき、魔法は残ったとしても、術者自体は居ないから、その制限はなくなる。
故に、刀身合が可能になる!
「『刀身合』」
右側の火炎球を全て破壊した。しかし、後方からも火炎球が飛んできていた。
「本気で潰す気かよ………」
準備良すぎだろ……。
まぁ、これだけ距離があれば、普通に回避できるだろう。
術者である人形も居ないから、追尾はできないだろうし。
「よっと……」
横に軽くずれただけで回避することができた。
「まぁ……強かったかな」
「……………」
まぁ、無傷だし合格だろうな。
「合格で良いよな?」
「あ、あぁ……」
あとは最終試験だけだな。
あの後、フルボッコにされた……。
やはり、技術もさることながら、『見切り』とかの使い方も全然ダメだった……。
どうせ、単純な技術ならばこれ以降の試験でも出来るだろうしな……。
いまは、『見切り』の使い方を知らないとな………。
「よしっ………もっかいだ!」
一回一回目標を立てるか……。
まずはどうするべきか……。
うん、戦闘中の神武の解除と発現の速さを上げるか……。
今でも充分だけど、戦闘となるとまだ遅く感じる。
「戦術は……」
神武を投げる!これを繰り返す!
あとは任意の場所に神武を発現させられればなおのこと良い。
「さぁ、賢者!はじめようぜ!」
「む?わかった」
あいつ……寝てやがった。俺がこんなにも悩んでるってのに……。
何が鍛えるだよ!このデタラメな人形に任せてるだけじゃねぇか。
まぁ、この方が俺的には充実してるからな。
「神武発現!」
思い切り人形に投げ付けてやった。
「だよなぁ……」
まぁ、当てることが目的じゃないからな。しかし、この後の立ち回りが重要だ。
「………解除」
なんだろうか……すこし違和感があったな……?気のせいか?
「来る!神武発現」
くぅ……!!弾かれそうだ。
「解除」
俺の武器を横から殴っていたから、その対象が消えたことにより、人形の体勢が崩れた。
「神武発現!」
この機会を逃すわけがない!
手を人形の方へ向け、神武を発現した。
「はっ?」
………あの体勢から避けるとか人間離れしすぎだろ……。
まぁ、こいつは人じゃねぇんだがな……。
けど、あんな動きができるとか、卑怯だ。
「はがっ!」
また、これかよ!
「はぁ……」
また腹に蹴りを入れられた……。さっきからズキズキしてやがる……。
まぁ、神武発現の速さ以外も『見切り』の技についても修行しないとだからな……。
~~~~
「はぁ………もう現段階で俺に出来ることはないか……」
目標を決めてからどのくらい経ったのだろうか?
ひたすらにやり続けたためか、時間の感覚がおかしなことになってる。
まぁ、この空間のせいかもしれないが。
さっき、『見切り』の技を色々試したが、これ以上は無理そうだな。
刀身合のように一定の条件を要するものがあるからな。
「さて……今の俺ならば、さすがにこいつには勝てるだろ」
さて、神武発現は最近も練習していたし、前よりも速くなったのは確かだろうが……。
それが実戦でどの程度通用するかはわからん。
「賢者、たのむ」
「またやるのか?そろそろ我も飽きてきたぞ?」
「最近ずっとそれしか言わねぇな」
「お前さんに同じものをずっと見せられたのだ。少しは期待しても良かろう」
「あぁ……取り敢えず、この第一段階は合格させてもらうぜ」
「………だと良いが」
賢者が人形に魔力を込め始めた。
賢者の魔力操作と魔力循環速度を考慮すると、魔力が人形に完全に込められるまで、約二秒程度だろうか?
「では、はじめ」
やる気なしかよ。まぁ、最近は慣れはじめたがな。
「じゃあ、やってみっかな」
意味の無い技を覚えた。
俺の居合いの中ならばどこからでも神武を発現できる技だ。
だが、この技は使い方次第で強力だ………多分な。
神…………
「やっぱ、速くなったな」
今では神武発現を脳裏で思い浮かべただけで神武が出てくるようになった。
「じゃ、新技といこう」
神武を発現して、その神武を足場に空を移動する技。
「実戦ははじめてなんだ。お手柔らかに頼むぞ?」
俺は右足に体重を乗せ、右前に姿勢を低くして、構えた。そして、右前へと移動した。
そのあと、刹那をも凌ぐ速さで神武の発現と解除を行い、人形との距離を詰めた。
一秒にも満たない間に何十メートルもあった距離を詰めた。
俺は人形の居合いのなかに飛び込んだと同時に姿勢を低くし、神武で足を切り落とした。
そのあと、距離を取ろうとする人形に対して、背後を取り、上半身と下半身をキレイに分断した。
「ん?意外と余裕だな」
実際に、神武の発現と解除しか使っていないのに……。
今まで追い付けなかった人形の速さに対して、背後に回り、切り付ける時間が俺にはあった。
つまり、俺と人形とでは相当に速さの差があったのだろう。
「これで第一試験は合格だろ?」
「………………」
えっ?何をそんなに驚いてんの?
「流石は……の………だな………しかし、これは予想以上だ」
なんか言ってるが聞き取れんな。
まぁ、気にするだけ無駄だろう。
「なぁ……合格で良いんだろ?」
「あ、あぁ………」
次の試験はなんなんだろうな。
「次の試験は?」
「……お前さんが望むのであれば最終試験も受けられるぞ」
「うぅん………」
最終試験は多分、制限がない人形との本気の勝負だろ?
それも良いが、今の俺では勝てる見込みが無さそうだしな……。
まずは、三……いや、第四段階で修行するか。
魔法に対する立ち回りも必要になるだろうからな。
「四段階が良い。頼めるか?」
「ん?良いのか?」
「あぁ。俺では勝てる自信がないんだ」
「そうか……わかった」
「どの程度強いんだ?」
やっぱり、強さによっては五段階……いや、最終試験を受けるのも悪くはない。
「全魔法関連の行使。全力の二分の一だ」
「!!!」
いいねぇ。それならば魔法の立ち回りもできる。
それに、ベースがカインドならば、相当実戦に近い修行になるのではないだろうか。
「じゃ、頼む」
俺の『見切り』が反応しない。魔眼も反応しない。
完全に俺の実力だけで戦えるみたいだ。
さっきは、新技を試しただけだったが、今回は全力で潰しにいく。
でないと、俺が負ける。
けど、実戦において瞬殺なんてそうできるものではない。
故に、俺は回避や相手の居合いに入る方法とか、有効な攻撃を探るとしよう。
「魔法による、遠、中距離。魔法剣士や魔法戦闘師による近距離か……隙がないな」
まるで、魔法行師者の伝説であるカムイのようだな。
そう言えば、この賢者はカムイの弟子とか言ってたな。
じゃあ、俺もカムイの弟子か?
そりゃあ光栄だな。
「では、はじめ!」
「……!!」
今までとは違う!先手を譲る気はないようだな!
「くっ……!!」
初手から斧を使うかよ!
「はっ?!」
後方から炎を纏った矢が翔んできてやがる。
「どうすっかな……」
この体勢からだと避けるのは難しいか……。
刀身合が使えたらな……。
見切りによる微調整ができたら……。
だめだ!また、見切りに頼るのか?それじゃ、今までと全く変わらないじゃないか!
見切りが使えないなら、それを自分の力で現実にするべきだ。
「たしか………こうか!」
体を外に逃がしながら切先を下にして、避けた。
刀身合は刀身同士を合わせる必要がある。
俺の場合は、合わせてある刀身に対して回避などを行うわけではなく、交差してある刀身に対して体を逃がしながら避ける……退避するに近いか。
「このまま距離を………」
よし!取り敢えずは避けられた。
だが、どうしたものか。魔法剣士はこんな感じなのか?
だとしたら一番強いのって魔法剣士じゃね?
戦いづらいし、魔法の多重発動なんてされたら本当にヤバイ。
「一気に畳み掛けるしかないか」
神武発現の速さは俺の方が速い。
斧は近距離だと振りづらいだろうし、俺が相手の居合いにさえ入れれば……。
「っ………!!!」
俺とまではいかぬとも、前の俺よりも少し速い!
「これじゃ近寄れないか……」
今度は剣か………これじゃあ、相手の居合いに入れないか。いや………良い方法があるじゃねぇか。
前に思い切り踏み切り、神武の発現と解除を繰り返し、距離を詰めた。
相手の居合いに入り初撃を受けないように、姿勢を低くした。
「この角度で俺を攻撃するか……」
俺は神武を一瞬発現し、攻撃を受け止めた。人形の力を受け止めるものが無くなったため、体勢が崩れた。
しかし、すぐに次の攻撃の予備動作をしていた。どんだけ、化け物なんだかな……。
その後神武を解除し、攻撃を避けるため上に飛び、攻撃を回避し、神武を発現して振り下ろした。
勿論、この攻撃が防がれることは予想内。
神武を解除して、俺の体を支えていた唯一の箇所が無くなったため、勢いよく下へと落ちる。
逆に、踏ん張っていた人形が剣で勢いよく空を切った。
その体勢ではどんなに足掻いても俺の追撃は回避できない。
しかし、こいつは準備周到だ。
この瞬間にも周りには魔方陣が出ている。多分、相討ちでも狙ってるのだろう。
「俺がそんなヘマをするとでも?」
人形の胴を切った後、柄を手放し、左側に向かってカタナが飛んでいった。
この時点で、既に魔法は俺の方に向かっている。
俺は、解除時の速さを緩め、発現時の速さを上げた。
神武が俺の手元にある時、まだ、俺が投げた、もう一つの神武は存在していた。
もう少しで消えるだろうが、関係ない。
俺の見切りが使えないのは、こいつの能力の一つと考えて良いだろう。
そう考えたとき、魔法は残ったとしても、術者自体は居ないから、その制限はなくなる。
故に、刀身合が可能になる!
「『刀身合』」
右側の火炎球を全て破壊した。しかし、後方からも火炎球が飛んできていた。
「本気で潰す気かよ………」
準備良すぎだろ……。
まぁ、これだけ距離があれば、普通に回避できるだろう。
術者である人形も居ないから、追尾はできないだろうし。
「よっと……」
横に軽くずれただけで回避することができた。
「まぁ……強かったかな」
「……………」
まぁ、無傷だし合格だろうな。
「合格で良いよな?」
「あ、あぁ……」
あとは最終試験だけだな。
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