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第1章 僕の子供が神ってマジですか?
1話 良い一日へ 1
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「はぁ……」
今日は木曜日。僕の中では金曜日。本当に行きたくない。
ベッドから降りて軽く体を伸ばしながら、行きたくないと思い続けた。
「休校になんねぇかなぁ」
と思ったけれど、もう木曜日なのか、と思い始めた。
失礼極まりないが、香菜と付き合っているという事実を今思い出した。
なんだか、いつもよりも足取りが軽い。自分でも現金な奴だと思う。
階段を降りてる途中で母さんの姿があった。
「もう行くの?」
「あっ。起きたの?」
「うん。父さんは?」
いい歳して未だにラブラブな両親。まだ、両親共に三十三歳だ。
両親が二十歳の時に僕が生まれたから、ちょうど二十歳差ということになる。
「お父さんは今日休みよ」
「えっ?そうなの……」
いつも一緒に出掛けてるから、てっきり今日もかと思ってたけど。
「じゃあ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい」
久々に朝ごはんを作らなくても良いかもしれないので、時間に余裕があるかもしれない。
僕は階段を下り終えて、リビングに繋がる廊下を歩いていた。リビングの扉が空いており、そこから音が聞こえる。
多分、父さんがテレビでも見ているのだろう。
僕は半開きの扉に手を掛けてリビングに入った。
すると、ソファに寝そべってる父さんの姿があった。不覚にもだらしないと思った。
僕の存在に気付いたのか、体勢を勢い良く立て直していた。
「お、おおおはよう。今日は早いんだな?!」
「……そう気にしないで」
動揺を隠してきれていない。あのだらしない姿は、父さんも子供に見せられるものでは無いと分かっていたらしい。
「いつも何食べてるか分からなかったから、適当にパンにしたけど、良いか?」
「うん」
逸らしたな…まぁ、問い詰める程でもないし。
けど、僕は朝食は基本的にご飯だけど、面倒な時はパンにジャムをぬって食べてる。
ただ、パンは腹持ちしにくいと思う。
「折角だし、俺の武勇伝聞くか?聞きたいよな?」
いつもとなんら変わっていないようだ。
「また、神と会ったとかそんな感じでしょ?」
父さんは俗に言う厨二病だ。僕でもまだ患っていない。
「ウソだと思ってるんだろ?」
父さんは別に宗教勧誘をしたい訳では無い、はず。
「まぁ、俺もにわかには信じられねぇけど……なんか感覚として残ってんだよ」
父さん曰く、何回も何回も母さんを失ったらしい。でも、母さんはそんな事は身に覚えがないと言っていた。
「信じらねぇとは思うが、話ぐらいは聞いても良いんじゃねぇか?」
「僕そろそろ行くね」
準備は前日にしてあるから、当日やることは、ご飯を食べて、歯を磨く。顔を洗って制服に着替えたらおしまいだ。
父さんの武勇伝は長いから聞いていたら夕方になってしまう。
「じゃあ、行ってきます」
「おう。行ってら」
学校に行くのがこんなにワクワクすることは初めてだ。
僕は、今すぐにもスキップをしてしまいそうな勢いで、家を出た。
それほどまでに、浮き足立っていたのだ。
今日は木曜日。僕の中では金曜日。本当に行きたくない。
ベッドから降りて軽く体を伸ばしながら、行きたくないと思い続けた。
「休校になんねぇかなぁ」
と思ったけれど、もう木曜日なのか、と思い始めた。
失礼極まりないが、香菜と付き合っているという事実を今思い出した。
なんだか、いつもよりも足取りが軽い。自分でも現金な奴だと思う。
階段を降りてる途中で母さんの姿があった。
「もう行くの?」
「あっ。起きたの?」
「うん。父さんは?」
いい歳して未だにラブラブな両親。まだ、両親共に三十三歳だ。
両親が二十歳の時に僕が生まれたから、ちょうど二十歳差ということになる。
「お父さんは今日休みよ」
「えっ?そうなの……」
いつも一緒に出掛けてるから、てっきり今日もかと思ってたけど。
「じゃあ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい」
久々に朝ごはんを作らなくても良いかもしれないので、時間に余裕があるかもしれない。
僕は階段を下り終えて、リビングに繋がる廊下を歩いていた。リビングの扉が空いており、そこから音が聞こえる。
多分、父さんがテレビでも見ているのだろう。
僕は半開きの扉に手を掛けてリビングに入った。
すると、ソファに寝そべってる父さんの姿があった。不覚にもだらしないと思った。
僕の存在に気付いたのか、体勢を勢い良く立て直していた。
「お、おおおはよう。今日は早いんだな?!」
「……そう気にしないで」
動揺を隠してきれていない。あのだらしない姿は、父さんも子供に見せられるものでは無いと分かっていたらしい。
「いつも何食べてるか分からなかったから、適当にパンにしたけど、良いか?」
「うん」
逸らしたな…まぁ、問い詰める程でもないし。
けど、僕は朝食は基本的にご飯だけど、面倒な時はパンにジャムをぬって食べてる。
ただ、パンは腹持ちしにくいと思う。
「折角だし、俺の武勇伝聞くか?聞きたいよな?」
いつもとなんら変わっていないようだ。
「また、神と会ったとかそんな感じでしょ?」
父さんは俗に言う厨二病だ。僕でもまだ患っていない。
「ウソだと思ってるんだろ?」
父さんは別に宗教勧誘をしたい訳では無い、はず。
「まぁ、俺もにわかには信じられねぇけど……なんか感覚として残ってんだよ」
父さん曰く、何回も何回も母さんを失ったらしい。でも、母さんはそんな事は身に覚えがないと言っていた。
「信じらねぇとは思うが、話ぐらいは聞いても良いんじゃねぇか?」
「僕そろそろ行くね」
準備は前日にしてあるから、当日やることは、ご飯を食べて、歯を磨く。顔を洗って制服に着替えたらおしまいだ。
父さんの武勇伝は長いから聞いていたら夕方になってしまう。
「じゃあ、行ってきます」
「おう。行ってら」
学校に行くのがこんなにワクワクすることは初めてだ。
僕は、今すぐにもスキップをしてしまいそうな勢いで、家を出た。
それほどまでに、浮き足立っていたのだ。
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