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5章 最悪の詰め合わせルート

6話 最悪の詰め合わせルート 6

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ズキズキ
「くっ…………」
自然と顔が歪む。なんでこんなに痛いんだよ。
「今から四階…………八個の階段を昇るのか………」
一階降りるだけであれだろ?
「殺す気か?おいおいおい………勘弁しろよ………」
はぁ………最悪過ぎんだろ………。

「はぁ、はぁ………」
ズキズキ
「やっと………三階か………」
あと、もう少しだ………!!
「いくぜ!」


「もぅ……駄目だぁ……」
地下二階。死にそう。
ズキズキ
たったったった。
誰か来る!くそ、どうすれば……。
「ドアがあるぞ」
あのぐらいならギリギリ間に合う。
ガラッ
「ふぅ…………」
なんとか、隠れられた………今思えば隠れる必要もないと思ったけれど。
「凱くん速すぎでしょ」
「だね」
この声は、あの二人か。隠れて正解だったな。
「にしても、ここはどんな部屋なんだ?………………!!!!!」
う、嘘だろ………。冗談だよな……。
ドサッ
「うっ………うぅ……」
なんで、なんでなんでなんで!!
「うぅ……あのクソジジィ……!絶対ぜってぇ赦さねぇ」
半殺しじゃあ生ぬるかったか!
「オレの両親を殺したこと……死して詫びろよ」
アドレナリンが分泌してるのがわかる。痛みが少し和らぐ。
「楽しみにしてろよ、クソジジィが」
こんくらいの痛みなら、身体が自由に動く。

「よぉ、クソジジィ」
「!!!!!」
「何をそんなに驚いてんだ?」
「ま、まだやると言うのか?」
「何、虚勢張ってんだ?」
「くっ…………何のようだ」
「オレの両親を殺ったのは、お前か?」
「嘘をつくとどうなる」
「死ね」
「わ、わかった!は、話すから」
「しょうがねぇなぁ……嘘ついたら、関節折るからな?」
「…………」
「で?お前が殺ったのか?」
「あ、あぁ……そうだ」
「最後に、何て言ってた?」
「息子には手を出すな、と」
「ふぅん。で、約束を破ったと」
とんだクズだな。まぁ、オレが言えることではないか。
「まぁ、ちゃんと話したし、半殺しで赦してやるよ」
「な!話が違うぞ!」
「抵抗してみろよ。無理だろ?お前もオレの両親にやったんだろ?なのに、お前は何も罰がないなんて、不平等だろう?殺されないだけ、よかったと思えよ。まぁ、死んだ方が良いと思えるぐらいにしてやるよ。まずは、左の薬指からな」
ゴギ
「う、ウガガァァァァアアア」
「うっせ。黙ってろ」


「じゃあな………」
この調子なら、家まで持つか?いや、流石にヤバイだろ。病院ぐらいは行っておくか。いや、もっと良い方法があるじゃないか。神界に行けば良いんじゃねぇか。本当は嫌だけど、背に腹はかえられぬってやつだ。
クロノス、クロノス、クロノス、クロノス、クロノス。

『やぁ、久し振りだね』
「あぁ、神」

~~~~~~~~~~~~~~~
これにて、5章完結です!エピローグも含めるとあと2章ほどになりました。合計してもあと五話あるかどうかという感じです。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。

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