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3章 天国からの地獄ルート、罪深ルート、現実は非情ルート
15話 現実は非情ルート 5
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ピロン
「ん?誰からだろうか……?」
「多分、凱君の両親だと思うけど」
「なんで?まぁ、確かめれば良いことさ」
スマホの電源をいれ、メッセージの内容と送り主を確認する。
「あっ、ホントだ。父さんからだ」
「ね?」
「うん」
なになに……。
『今日、早く帰れるから、美紗ちゃん呼んで家に来いよ?親も来るからな?』
「……………」
何このメッセージ。僕、父さんと友達だっけ?違くないかい?接し方が友達のそれなんだが………。
「フレンドリーだよね。凱君のお義父さん」
「フレンドリー過ぎて、もはやノリがフレンドなんだけどね」
「だね」
にこりと笑いながらこちらを見ている美紗。可愛いなぁ……。
「最近思うんだけどさ」
「ん?急にどうしたの?」
「僕のキャラって言うか、イメージ?が崩れているような気がしてさ」
「うーん。そうかなぁ………けど、確かに少し積極的になったよね。好きとか可愛いって言われるようになったよ。頻繁にね。私としては嬉しいけどさ、人が変わったみたいなぁとは思うよ」
「なるほど。まぁ、美紗が嬉しいって言ってるし、良いか」
この至福の時間がずっと続けば良いのに………。
「私さ。実は………」
ピロリン
「ん?美紗の電話、鳴ってるよ?」
「もぅ………間が悪いなぁ」
何か言おうとしていたけど……。電話の後でも聞けるし、良いか。
「お父さん?どうしたの?えっ?もう着くの?分かった」
ん?着く?と言うことは、僕ら以外は揃ったと言うことか?
「凱君。急ご!善は急げだからね」
「あ、うん……」
ここまでして何も無いは無いだろうからね。誰かの誕生日だろうか?もしくは、家族ぐるみの祝い事か?どちらにせよ、僕の該当率は低い………筈だよね?
「やっと、家だぁ」
「お店からだと少し遠かったね」
「うん……もう無理」
「あはは。これからだよ」
「そうかもね」
この光景は神からの試練以来だなぁ。流石に零たちは居ないだろう。でしょ?
「ただいまぁ」
「お邪魔しまーす」
靴を揃えてリビングのドアを開く。すると……
「……………」
大人四人の視線に圧倒されかけた。無言で男性陣は胡座で若干上目遣いしてくるし、女性陣は何が微笑ましいのか分からないが、笑顔だ。逆に怖いね。
「ど、どうも………」
「みんな、どうしたの?怖いよ?」
ちょょい!美紗さん?!それは流石にド直球過ぎませんかねぇ!?大丈夫それ!?
「………すまん」
「「失敬した」」
「ごめんね?」
しっかりと謝る美紗の両親。失敬とか、もう少し反省の色を見せてよ。僕の両親は良くも悪くも気が合うんだよね。
「はぁ。それで?みんな揃ってどうしたの?」
「まぁ、座ってくれ」
「お、おう」
テーブルを挟み、ドア側に僕と美紗が隣同士で座る。ヤバいな。少し心拍数が上がってるな。緊張からかな。
「お前ら、婚約してたのか」
「…………ん?」
まじ分からん。いや、意味は分かるよ。婚約…………。えっ?じゃあ、今日の美紗はこれを知ってたと言うことでしょ?だから、あんな大胆だったのか。
「俺らは嬉しいぜ。なぁ、浜枝?」
「あぁ。美紗にいい人が見つかって良かった……」
「美紗、ついていけてる?」
「この話し、私がしたからかね」
あっそうじゃん。僕以外みんな理解できてるじゃんか。置いてけぼりの凱君。可哀想ったらありゃしないよ。
「凱。良いんだろ?」
「………」
僕は美紗が大好きだ。結婚……も前提するぐらいには好きだね。でも、プロポーズ、したいよね。
「うん。ただ………」
ここで恥ずかしがる必要はない。こんなところでなんてムードも何にもないけど。言わないと、きっと………絶対に後悔するから!
「美紗」
「ん?」
「君を絶対に幸せにする。だから、僕との結婚を考えてはくれませんか?」
「………凱君、プロポーズ、してくれるの?」
「こんな場所でごめん。けど、後悔したくなくてさ」
「そっか。……勿論だよ!私こそよろしくね、凱君!」
「うん!」
これは、良い感じじゃないか?前回と並ぶね。
「お二人さん。俺ら少し退室するから。ごゆっくりな」
「……………」
「あとはお若いお二人に任すとしよう」
「だね」
「…………」
「じゃ」
ばたん。
シーーーーン。
気まずっ!
「凱君。キスしない?」
「………うん。しよっか」
「大人なやつ、しよ?」
「分かったよ。記念にね」
~~~~~~~~~~~~~~~
ふむ。少しミスったかもしれません。まぁ、次回で3章終わる感じです。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
「ん?誰からだろうか……?」
「多分、凱君の両親だと思うけど」
「なんで?まぁ、確かめれば良いことさ」
スマホの電源をいれ、メッセージの内容と送り主を確認する。
「あっ、ホントだ。父さんからだ」
「ね?」
「うん」
なになに……。
『今日、早く帰れるから、美紗ちゃん呼んで家に来いよ?親も来るからな?』
「……………」
何このメッセージ。僕、父さんと友達だっけ?違くないかい?接し方が友達のそれなんだが………。
「フレンドリーだよね。凱君のお義父さん」
「フレンドリー過ぎて、もはやノリがフレンドなんだけどね」
「だね」
にこりと笑いながらこちらを見ている美紗。可愛いなぁ……。
「最近思うんだけどさ」
「ん?急にどうしたの?」
「僕のキャラって言うか、イメージ?が崩れているような気がしてさ」
「うーん。そうかなぁ………けど、確かに少し積極的になったよね。好きとか可愛いって言われるようになったよ。頻繁にね。私としては嬉しいけどさ、人が変わったみたいなぁとは思うよ」
「なるほど。まぁ、美紗が嬉しいって言ってるし、良いか」
この至福の時間がずっと続けば良いのに………。
「私さ。実は………」
ピロリン
「ん?美紗の電話、鳴ってるよ?」
「もぅ………間が悪いなぁ」
何か言おうとしていたけど……。電話の後でも聞けるし、良いか。
「お父さん?どうしたの?えっ?もう着くの?分かった」
ん?着く?と言うことは、僕ら以外は揃ったと言うことか?
「凱君。急ご!善は急げだからね」
「あ、うん……」
ここまでして何も無いは無いだろうからね。誰かの誕生日だろうか?もしくは、家族ぐるみの祝い事か?どちらにせよ、僕の該当率は低い………筈だよね?
「やっと、家だぁ」
「お店からだと少し遠かったね」
「うん……もう無理」
「あはは。これからだよ」
「そうかもね」
この光景は神からの試練以来だなぁ。流石に零たちは居ないだろう。でしょ?
「ただいまぁ」
「お邪魔しまーす」
靴を揃えてリビングのドアを開く。すると……
「……………」
大人四人の視線に圧倒されかけた。無言で男性陣は胡座で若干上目遣いしてくるし、女性陣は何が微笑ましいのか分からないが、笑顔だ。逆に怖いね。
「ど、どうも………」
「みんな、どうしたの?怖いよ?」
ちょょい!美紗さん?!それは流石にド直球過ぎませんかねぇ!?大丈夫それ!?
「………すまん」
「「失敬した」」
「ごめんね?」
しっかりと謝る美紗の両親。失敬とか、もう少し反省の色を見せてよ。僕の両親は良くも悪くも気が合うんだよね。
「はぁ。それで?みんな揃ってどうしたの?」
「まぁ、座ってくれ」
「お、おう」
テーブルを挟み、ドア側に僕と美紗が隣同士で座る。ヤバいな。少し心拍数が上がってるな。緊張からかな。
「お前ら、婚約してたのか」
「…………ん?」
まじ分からん。いや、意味は分かるよ。婚約…………。えっ?じゃあ、今日の美紗はこれを知ってたと言うことでしょ?だから、あんな大胆だったのか。
「俺らは嬉しいぜ。なぁ、浜枝?」
「あぁ。美紗にいい人が見つかって良かった……」
「美紗、ついていけてる?」
「この話し、私がしたからかね」
あっそうじゃん。僕以外みんな理解できてるじゃんか。置いてけぼりの凱君。可哀想ったらありゃしないよ。
「凱。良いんだろ?」
「………」
僕は美紗が大好きだ。結婚……も前提するぐらいには好きだね。でも、プロポーズ、したいよね。
「うん。ただ………」
ここで恥ずかしがる必要はない。こんなところでなんてムードも何にもないけど。言わないと、きっと………絶対に後悔するから!
「美紗」
「ん?」
「君を絶対に幸せにする。だから、僕との結婚を考えてはくれませんか?」
「………凱君、プロポーズ、してくれるの?」
「こんな場所でごめん。けど、後悔したくなくてさ」
「そっか。……勿論だよ!私こそよろしくね、凱君!」
「うん!」
これは、良い感じじゃないか?前回と並ぶね。
「お二人さん。俺ら少し退室するから。ごゆっくりな」
「……………」
「あとはお若いお二人に任すとしよう」
「だね」
「…………」
「じゃ」
ばたん。
シーーーーン。
気まずっ!
「凱君。キスしない?」
「………うん。しよっか」
「大人なやつ、しよ?」
「分かったよ。記念にね」
~~~~~~~~~~~~~~~
ふむ。少しミスったかもしれません。まぁ、次回で3章終わる感じです。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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