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3章 天国からの地獄ルート、罪深ルート、現実は非情ルート
6話 罪深ルート 1
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『珍しいね。君からこっちに来るとは………あんな美味しい場面から来るとは、予想外だね』
「気分を害されたんだよ。はぁ、まあ後悔はないよ」
『今までで一番優しい終わり方だったんじゃない?』
「そうだねぇ………僕からこっちに来れるくらいには余裕があったわけだから」
ん?いつもはどうやってきていたんだ?
『少し負担があってやりたくないんだけど、他の神様と力を合わせて短い間だけ、こっちに魂だけを呼んでいるんだよ。今回は自分から来たから体もあるし、時間無制限さ』
そう言えば、感覚がいつもよりもしっかりとしている。
『ね?』
「そうみたいだね」
『それで、もう一回行くというのは、勿論………』
「そうだね。もう一度やろうかな」
『良かったよ。神様たちもね、少しずつ人への見方が変わったし、神様自体の考え方も変わったんだよ』
「そうなの?」
『そうさ。全部君のお陰だよ。ありがと』
「そんな。僕の方こそありがとうだよ。美紗とまた付き合うことができる機会をもらったのだから」
『そっか』
「うん。じゃあ、もう行こうかな」
『そう?いってらっしゃい』
「うん。行ってくるよ」
真っ白な空間。神様と僕だけの空間。他に存在するものなんて無かった。何度も見たこの空間は、少しだけど僕に意味をくれた。そんな気がする。
視界が光に包まれ目を閉じると、そこは………
「ベッド、か」
僕は自分のスマートフォンで時間を見た。自分の部屋にも時計が欲しいものだ。
スマホの時計には、今日が入学式当日ということと、美紗が家に来る三十分前ということが映っていた。
「やはり、ここからか」
何というか、慣れたものだ。というところかな。ほとんどの事に動じなくなってる気がするよ。
手早く準備しないとね。
ピンポーン
ほとんど予想通りだね。
「はーい」
僕は、どんな行動をすれば良いのだろうか。どうすれば幸せを掴むことができるのか。前回のように、前日からいつも通りの行動とは違う選択をすれば良いのだろうか。まぁ、僕自身はどんな話を前日にしていたのか分からないけどね。どんな会話をしたら前回のように桜坂と電話するのだろうか?まぁ、会話したい訳ではないので、アクションを起こすことはないだろうけど。前回の僕は前日に話をしたら、という設定だったらしい。本当に人生は何があるか分からない。
そんなことを考えながら、僕は玄関のドアに手を掛けた。
ドアを開けると………
「おはよっ!凱君」
元気いっぱいの彼女が居た。そんな彼女を見ているとこちらまで元気になる。
「おはよう、美紗」
~~~~~~~~~~~~~~~
この物語は1話目にして何も進展しないのか……。罪深ルート。そろそろインパクトのある終わり方が良いですよね。作者、頑張る!
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
「気分を害されたんだよ。はぁ、まあ後悔はないよ」
『今までで一番優しい終わり方だったんじゃない?』
「そうだねぇ………僕からこっちに来れるくらいには余裕があったわけだから」
ん?いつもはどうやってきていたんだ?
『少し負担があってやりたくないんだけど、他の神様と力を合わせて短い間だけ、こっちに魂だけを呼んでいるんだよ。今回は自分から来たから体もあるし、時間無制限さ』
そう言えば、感覚がいつもよりもしっかりとしている。
『ね?』
「そうみたいだね」
『それで、もう一回行くというのは、勿論………』
「そうだね。もう一度やろうかな」
『良かったよ。神様たちもね、少しずつ人への見方が変わったし、神様自体の考え方も変わったんだよ』
「そうなの?」
『そうさ。全部君のお陰だよ。ありがと』
「そんな。僕の方こそありがとうだよ。美紗とまた付き合うことができる機会をもらったのだから」
『そっか』
「うん。じゃあ、もう行こうかな」
『そう?いってらっしゃい』
「うん。行ってくるよ」
真っ白な空間。神様と僕だけの空間。他に存在するものなんて無かった。何度も見たこの空間は、少しだけど僕に意味をくれた。そんな気がする。
視界が光に包まれ目を閉じると、そこは………
「ベッド、か」
僕は自分のスマートフォンで時間を見た。自分の部屋にも時計が欲しいものだ。
スマホの時計には、今日が入学式当日ということと、美紗が家に来る三十分前ということが映っていた。
「やはり、ここからか」
何というか、慣れたものだ。というところかな。ほとんどの事に動じなくなってる気がするよ。
手早く準備しないとね。
ピンポーン
ほとんど予想通りだね。
「はーい」
僕は、どんな行動をすれば良いのだろうか。どうすれば幸せを掴むことができるのか。前回のように、前日からいつも通りの行動とは違う選択をすれば良いのだろうか。まぁ、僕自身はどんな話を前日にしていたのか分からないけどね。どんな会話をしたら前回のように桜坂と電話するのだろうか?まぁ、会話したい訳ではないので、アクションを起こすことはないだろうけど。前回の僕は前日に話をしたら、という設定だったらしい。本当に人生は何があるか分からない。
そんなことを考えながら、僕は玄関のドアに手を掛けた。
ドアを開けると………
「おはよっ!凱君」
元気いっぱいの彼女が居た。そんな彼女を見ているとこちらまで元気になる。
「おはよう、美紗」
~~~~~~~~~~~~~~~
この物語は1話目にして何も進展しないのか……。罪深ルート。そろそろインパクトのある終わり方が良いですよね。作者、頑張る!
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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