そしてまた、僕は君と付き合う

捌素人

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2章 後悔ルート、絶望ルート、失望ルート

12話 失望ルート 2

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「ここは………」
『聞こえるかい?』
ん?神か。どうしたの?
『君が居るのは前日さ。何を意味するかは分かるね?』 
まぁ、何と無くは……。
『それで、この世界は君の彼女への愛を試すための世界とでも思っていてほしい』
分かったよ。
『あと、これは君の意思では終えることが出来ない。頃合いを見て判断するからね』
うん。
『くれぐれも現実と比較しないでもらいたい。この世界を得て、彼女を軽蔑しないでほしい』
心配しないでもらいたいよ。僕は大丈夫さ。
『信じるよ。じゃあ、またね』
うん。
「ふぅ。やるぞ」
その決意を胸に刻み、ベッドから立ち上がった。セーブをしない限り、ここがスタート地点なのかな?
「かーい。起きているかぁ」
父さんか
「起きてるよ。待ってて」
「分かった」 
ガラガラガラ
「っ!!ビックリしたぁ……待っててって言ったじゃんか」
「いや。遅いから」 
「さっき着替え始めたばかりだよ!?」
僕がなんでこんなに普通で居られるのか。それは、神からの魔法?らしい。悲しみを一時的に消しているからしい。まぁ、前回ののみだけど。流石に悲しみがないからって、何回も最愛の人が死ねば心は病むだろう。もし、その魔法が切れれば、僕は立ち直れないほどにボロボロになるだろう。こればかりは、感謝しかない。
「なぁなぁ。早く着替えていこうぜぇ………」 
「父さんは頭は良いのに精神年齢は僕以下なの?」
「酷くない!?」
だって、ねぇ?
「楽しみなのは分かるけど、そんなはしゃいでたら、子供みたいだよ」
「くっ………」
「ほら。着替えたよ」 
「速い!これが凱の力………!!」
「いや。父さんがずっと放心状態だっただけだよ。ほら、行くよ」
「お、おう」
僕自身。これから起こることなんて分からない。だが、父さんを見る限り、普通なんだよなぁ。神が干渉しているのは美紗だけなのかな?
どう変わったのか。僕はどんな行動を取るべきなのか。全く分からないし未知数だね。
『君は普通に居れば良いんだよ。この世界の結果は変わらないからね。君が彼女を殺さない限りは』
「!!」
「うおっ!どうした急に」
「な、何でもないよ。ちょっとした悪寒が……」
「凱に対して彼女が起こってるとか?」
「それは、無いんじゃないかな?」
わからないけど。神様。急に話しかけないでよね。心臓に悪いから
『すまない。これからは気を付けるよ。あと、この世界は架空の世界だからね?君のお父さんも調査して、こうなってるだけ』
そうなんだ。
少し寂しいね。それは。
『まあね。けど、君のためなんだ』
分かってるよ。あとは、まあ、見守っててね。
『うん』
さて。明日に向けて、いっぱい食べるぞ!

~~~~~~~~~~~~~~~

いつもなら、次回まではあまり事が動かないのですが、今回は展開がいつもよりも早いです。視点交換の頻度に物申したいことがあれば、気軽にお願いします。また、コメント等、少しほしいかもです。あまり強い言葉は使わないで頂ければ、どのようなコメントでも、お願いします。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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