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2章 後悔ルート、絶望ルート、失望ルート
5話 後悔ルート5
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「はぁ、はぁ」
僕は、自分の家の前で膝に手を付けて中腰のような状態だ。周りからしたら、なんでそんなに疲れているんだ、と思われるだろうけどな。家から近いと言えど、全力で走り続ければ流石にキツイ。
「ふぅ、はぁ…………」
息が整うと、色んな物が鮮明になる。周りの景色や記憶など……。
「何やってんだよ、僕は……」
やっと息が整った僕は、少し上を向いて、そう嘆いた。
あの場で逃げるなんて。別れを告げたことの後悔は………ない方が無理か。それよりも、あの場から逃れるように去ったと言うのが、一番の後悔だ。
こんなところで物思いにフケていても、何も変わらない。
「疲れた」
色々と整理出来た途端に、どっと疲れがきた。
母さんと父さんは仕事で居ないから一人だ。今は、それが良かったと思っている。取り敢えず寝よ。
「おやすみ」
枕に顔を埋めるような体勢で眠る。
『やれやれ。なんで僕がこんな役を………』
「ん?誰?」
『やっほー。寝ようとしてるところにごめんだけど、少しお話しようよ』
「ここは?」
ふわふわしている空間だ。まるで、実体が無いかのようだ。
『半分正解かな』
「えっ!?」
心が読まれている!?
『まぁね。こう見えても神様だからさ』
彼が神様?言っては悪いが、チャラいな。
『心の声も聞こえるということを忘れないでね』
隠し事が出来ないと言うことか。
『まあ、そうなるね』
「それで、何のようなの?」
『これを話して良いのか迷ったけど、大丈夫みたいなんだよね』
「焦れったいな」
『じつは、神の間でちょっとした実験が行われようとしているんだよ』
「なるほど」
それが、僕と言うことかな?
『そうなるね。それで、その実験というのは………』
雰囲気が変わった。こちらまで緊張が走るじゃないか。
『人同士の恋愛とはどこまでの物なのか、と言うものだよ』
「…………へ?」
予想外だよ。こんなの。もっとやべぇものかと…………。
『まぁ、そんな反応だよね』
「まぁ、ねぇ」
『落ち着いてね』
「わかったよ」
それよりも、なんでそんな実験を?
『神は、そもそも恋愛なんてしないからね。けど、人は恋愛をして、結婚して、家庭を作るんでしょ?そこで、神たちがあることで喧嘩になりそうなんだよ。それを解決しようとしたのが僕って訳』
「ホントに?」
『嘘をつく意味がないさ』
それもそうか。
で、喧嘩の内容は?
『やっぱり気になるよね。神へのイメージが崩れるかもよ?』
「そもそも、神様には何も頼ってないからね」
『それもそうだね。で、喧嘩の内容だったよね?』
「うん」
『人は、一番楽しい恋愛をしていた時に戻ったらどんな行動をするのか、だよ』
「き、規模が違うなぁ」
人では、まず無理だ。それをするには時空を操らなければならない。
『それで、二つの意見が出たんだよ。一つは前回と同じ行動。一つは前回よりも良い結果を残そうとする行動、だよ』
「別に僕じゃなくても良かったんじゃない?」
『これの絶対条件が一つある。何だか、わかる?』
「なに?」
『それはね』
『とてつもないほどの後悔だよ』
~~~~~~~~~~~~~~~
なんと言うか、良い感じにまとめられました。作者もう満足です。
次から絶望ルートに入ります。
面白いと思っていただけたら、これからもよろしくお願いします。
僕は、自分の家の前で膝に手を付けて中腰のような状態だ。周りからしたら、なんでそんなに疲れているんだ、と思われるだろうけどな。家から近いと言えど、全力で走り続ければ流石にキツイ。
「ふぅ、はぁ…………」
息が整うと、色んな物が鮮明になる。周りの景色や記憶など……。
「何やってんだよ、僕は……」
やっと息が整った僕は、少し上を向いて、そう嘆いた。
あの場で逃げるなんて。別れを告げたことの後悔は………ない方が無理か。それよりも、あの場から逃れるように去ったと言うのが、一番の後悔だ。
こんなところで物思いにフケていても、何も変わらない。
「疲れた」
色々と整理出来た途端に、どっと疲れがきた。
母さんと父さんは仕事で居ないから一人だ。今は、それが良かったと思っている。取り敢えず寝よ。
「おやすみ」
枕に顔を埋めるような体勢で眠る。
『やれやれ。なんで僕がこんな役を………』
「ん?誰?」
『やっほー。寝ようとしてるところにごめんだけど、少しお話しようよ』
「ここは?」
ふわふわしている空間だ。まるで、実体が無いかのようだ。
『半分正解かな』
「えっ!?」
心が読まれている!?
『まぁね。こう見えても神様だからさ』
彼が神様?言っては悪いが、チャラいな。
『心の声も聞こえるということを忘れないでね』
隠し事が出来ないと言うことか。
『まあ、そうなるね』
「それで、何のようなの?」
『これを話して良いのか迷ったけど、大丈夫みたいなんだよね』
「焦れったいな」
『じつは、神の間でちょっとした実験が行われようとしているんだよ』
「なるほど」
それが、僕と言うことかな?
『そうなるね。それで、その実験というのは………』
雰囲気が変わった。こちらまで緊張が走るじゃないか。
『人同士の恋愛とはどこまでの物なのか、と言うものだよ』
「…………へ?」
予想外だよ。こんなの。もっとやべぇものかと…………。
『まぁ、そんな反応だよね』
「まぁ、ねぇ」
『落ち着いてね』
「わかったよ」
それよりも、なんでそんな実験を?
『神は、そもそも恋愛なんてしないからね。けど、人は恋愛をして、結婚して、家庭を作るんでしょ?そこで、神たちがあることで喧嘩になりそうなんだよ。それを解決しようとしたのが僕って訳』
「ホントに?」
『嘘をつく意味がないさ』
それもそうか。
で、喧嘩の内容は?
『やっぱり気になるよね。神へのイメージが崩れるかもよ?』
「そもそも、神様には何も頼ってないからね」
『それもそうだね。で、喧嘩の内容だったよね?』
「うん」
『人は、一番楽しい恋愛をしていた時に戻ったらどんな行動をするのか、だよ』
「き、規模が違うなぁ」
人では、まず無理だ。それをするには時空を操らなければならない。
『それで、二つの意見が出たんだよ。一つは前回と同じ行動。一つは前回よりも良い結果を残そうとする行動、だよ』
「別に僕じゃなくても良かったんじゃない?」
『これの絶対条件が一つある。何だか、わかる?』
「なに?」
『それはね』
『とてつもないほどの後悔だよ』
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なんと言うか、良い感じにまとめられました。作者もう満足です。
次から絶望ルートに入ります。
面白いと思っていただけたら、これからもよろしくお願いします。
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