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第29話「秘密の撮影会」
秘密の撮影会(6)
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率直な返答は、さすがに後半は小声であった。
とにかくそれは消せ、有夏が見てる前で消せと喚くところをみると、余程この写真が気に入らなかったと見える。
撮り直していいんなら消すけどねとスマホを操作する幾ヶ瀬の手元をガン見している。
削除の文字を見て、有夏はようやく小さく息をついた。
「んじゃ、有夏。撮るよ? はい、チーズ」
「はいチーズって、何でそんなん言うんだ? チーズって食べるチーズだろ。なぁ、何でそんなん言うんだ?」
「…………じゃあ、撮るからね。ハイッ」
「幾ヶ瀬、写真撮るとき何でチーズって……」
「……お写真、撮りますよ?」
「なぁ、何でチーズ……」
「ガッ! ワッ! わーっ!」
突然叫びだした幾ヶ瀬を、有夏が横目で見ている。
眉間にシワを寄せて、厳しい表情だ。
「……幾ヶ瀬、頭は平気か?」
とにかくそれは消せ、有夏が見てる前で消せと喚くところをみると、余程この写真が気に入らなかったと見える。
撮り直していいんなら消すけどねとスマホを操作する幾ヶ瀬の手元をガン見している。
削除の文字を見て、有夏はようやく小さく息をついた。
「んじゃ、有夏。撮るよ? はい、チーズ」
「はいチーズって、何でそんなん言うんだ? チーズって食べるチーズだろ。なぁ、何でそんなん言うんだ?」
「…………じゃあ、撮るからね。ハイッ」
「幾ヶ瀬、写真撮るとき何でチーズって……」
「……お写真、撮りますよ?」
「なぁ、何でチーズ……」
「ガッ! ワッ! わーっ!」
突然叫びだした幾ヶ瀬を、有夏が横目で見ている。
眉間にシワを寄せて、厳しい表情だ。
「……幾ヶ瀬、頭は平気か?」
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